【奈良】 世界遺産も3つ!鹿が遊ぶ「奈良公園」のみどころを徹底ガイド!

【奈良】 世界遺産も3つ!鹿が遊ぶ「奈良公園」のみどころを徹底ガイド!

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奈良県 おでかけ 鹿 世界遺産 るるぶ&more.編集部
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近鉄奈良駅からすぐの「奈良公園」は、奈良観光の中心エリア。市街地でありながら、いたるところで野生の鹿に出会えるという“驚き”と、「東大寺」「興福寺」「春日大社」という世界遺産の社寺が集中する“歴史の密度の濃さ”、それらを包み込むように広がる“悠久の自然”と、いくつもの魅力が集まっています。実は、このような公園は世界的にも珍しく、近年その価値が益々注目を集めているんです。今回は、そんな「奈良公園」のみどころ&楽しみ方を、わかりやすくご紹介します。

summary

「奈良公園」ってどんなところ?

登大路通りから見た春日山
登大路通りから見た「春日山」

「奈良公園」は明治13年(1880)に開設された、日本でも有数の歴史ある都市公園です。「奈良公園」には門も塀もないので、当然のことながら“入園料”もなければチケットも必要ありません。24時間365日、自由に散策することができます。緑豊かな一帯には「東大寺」「興福寺」「春日大社」「奈良国立博物館」などのみどころが点在し、山焼きで知られる「若草山」や世界遺産の「春日山原始林」も園内に。総面積は約500万㎡。「奈良公園」とほぼ一体化している社寺の境内なども含めると、約660万㎡。これは、東京ドーム140個分にあたる広さです!

「奈良公園」のアイドル!かわいい鹿とふれあおう

「奈良公園」には1300頭を超える鹿が暮らしています。園内どこでも出会えますが、特に多く見かけるエリアは、「興福寺」そばの登大路園地、「東大寺」参道付近や「春日大社」境内、「若草山」などです。観光客に鹿せんべいをねだるなど人に慣れてはいますが、れっきとした野生動物で、しかも国の天然記念物。奈良時代に春日大社が創建された際、ご祭神が白鹿に乗ってやってきたという伝承から“春日の神さまのお使い”として大切に保護されてきました。

鹿とお近づきになるためのマスト・アイテム「鹿せんべい」は、奈良公園内のあちらこちらで販売しています。鹿は賢いので、購入するとすぐに「あの人!」とピンポイントで近づいてきます。鹿せんべいをねだられたら、すぐにあげてくださいね。特に出産期(5~7月)や発情期(9~11月)は鹿の気が荒くなっているので、じらすと体当たりしてくることもありキケンです。そして、鹿せんべい以外の食べ物は絶対にあげないことが、鹿と人とのお約束。

景色がよくて気持ちのいい「奈良公園」をまったり散策

浮雲園地

「奈良公園」にはエリアごとに名前が付けられた10カ所の園地があります。どの園地も特徴があって魅力的ですが、特におすすめの園地を3つご紹介。1つ目は大仏殿交差点の東に広がる「浮雲園地」。パアッと視界が開け、「若草山」と「春日山」がとってもきれいに見えるスポットです。

春日野園地

2つ目は広大な芝生広場が広がる「春日野園地」。木陰にベンチも設置されていて、「東大寺大仏殿」や鹿たちを眺めながら、のんびりと寛ぐことができます。

浅茅ヶ原園地
「浅茅ヶ原園地」


「奈良公園」には世界遺産の社寺が3つもある!

東大寺

そもそもこの一帯は、「東大寺」「興福寺」「春日大社」という大社寺が鎮座する地として、今から1300年前の奈良時代からすでに有名でした。現在も当時と同じ場所にある「東大寺」「興福寺」「春日大社」という“ビッグ3”は、平成10年(1998)に揃って世界遺産に登録されました。「東大寺」は世界最大級の木造建築として知られる大仏殿に、奈良のシンボル・大仏さまがおわします大寺院。二月堂の修二会(お水取り)でも知られています。

春日大社

平城京の守り神として奈良時代に創建された「春日大社」。たくさんの釣燈籠が吊るされた美しい朱塗りの回廊が印象的です。境内で出合う鹿は、“春日の神さまのお使い”そのもの。

興福寺の南に広がる猿沢池園地
「興福寺」の南に広がる「猿沢池園地」

ファンクラブまである人気の仏像・阿修羅像をはじめ、多くの国宝仏を所蔵する「興福寺」。今話題の藤原氏の氏寺として和銅3年(710)に創建されました。「猿沢池」から望む五重塔は奈良を代表する風景の一つですが、現在、「五重塔」は120年ぶりの修復工事中。次に姿を現すのは、2031年になるそうです。

奈良国立博物館「なら仏像館」

「奈良公園」でひと際目を引く西洋建築が、「奈良国立博物館」の旧本館である「なら仏像館」。仏教美術の展示では国内随一を誇ります。明治27年(1894)完成の建物は、重要文化財に指定されています。新館では毎年秋に「正倉院展」が開催され、シルクロードの終着点・奈良に伝わる宝物をひと目見ようと大勢の人が詰めかけます。

眺望バツグンの「若草山」から世界遺産の「春日山原始林」へ

毎年1月第4土曜に行われる山焼き行事で有名な「若草山」は、標高342m。下から美しい稜線を眺めるだけでも満足ですが、ちょっと上まで登ってみるのもおすすめ。山麓にある入山ゲートで150円を支払って、気軽に“登山”を楽しみましょう!

入山ゲートを入ってほんの少し登っただけで、「奈良公園」を見渡す素晴らしい景色に出会えます。右に見える大きな建物は、「東大寺大仏殿」。若草山は笠を3つ重ねたような三重の地形で、入山ゲートから見えるのは一重目です。

入山ゲートから二重目、三重目の登山道を歩いて約30~40分で山頂に到着!奈良盆地が一望できる大パノラマが眼下に広がります。頂上付近にも鹿がいっぱいいますよ。

「若草山」山頂から下山するには、登ってきた道を下りるのが一般的ですが、山頂駐車場の南から世界遺産の「春日山原始林」の遊歩道が続いているので、こちらのルートで下山するのもおすすめです。「春日大社」の神山として平安初期に狩猟伐採が禁じられたので、今でも原生的な樹林が残されている「春日山原始林」。特別な空気を感じながら、ひと味違うハイキングが楽しめますよ。ゆっくり歩いて麓まで30分くらいです。

春は桜、秋は紅葉、夏と秋にはライトアップ。「奈良公園」の季節ごとの魅力をご紹介!

「奈良公園」は、桜と紅葉の名所としても知られています。春になると園内のあちらこちらで桜が咲き乱れ、鹿もほんのりピンク色。ところで「奈良公園」の鹿は、桜の花びらが大好物!散り落ちた花びらを食べるのはもちろん、立ち上がって枝からムシャムシャ食べるシーンも見られます。こんな風に鹿が枝葉を食べることにより、「奈良公園」の樹木は下の方2mほどがきれいに刈り揃えられたようになっています。これをディア―ライン(鹿摂食線)と呼ぶそうですよ。

花札の絵柄にもあるように、「紅葉」と「鹿」は本当に絵になりますね。秋の奈良公園を歩いていると、あちらこちらから鹿の鳴く声が聞こえてきて、風情たっぷりです。

浮見堂
「浮見堂」

「奈良公園」では四季折々にさまざまなイベントも開催されます。8月上~中旬に開催される「なら燈花会」は、「浮雲園地」を中心に「奈良公園」一帯を約2万本のロウソクで彩る灯りのイベント。2月中旬には無数のLEDライトで一帯を瑠璃色に染める「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」が行われます。

季節限定イベントのほか、「奈良公園」では一年を通じてライトアップが楽しめます。「浅茅ヶ原園地」の「浮見堂」をはじめ、「猿沢池」、「春日大社」の一之鳥居、「奈良国立博物館」の「なら仏像館」などが暗闇に浮かび上がり、昼間とは違う幻想的なムードが漂います。

「奈良公園」へのアクセスは?

奈良観光の玄関口・近鉄奈良駅を出るとすぐそこが「奈良公園」の入口です。JR奈良駅からは、三条通りをまっすぐ東へ歩いて15分ほど。「奈良公園」はとても広いのですが、鹿とふれあったり、景色を眺めたり、社寺にお参りしたりと楽しみが多いので、徒歩で巡るのがまったく苦になりません。それでも疲れた時には、「奈良公園」各所と主要な駅をぐるりとつなぐ奈良交通の市内循環バスを利用しましょう。散策の前に1日乗車券をゲットしておくのもいいですね。

■奈良公園(ならこうえん)
住所:奈良県奈良市登大路町、春日野町、ほか
料金:無料(各寺社の拝観料、各施設の入館料などは別途)
時間:周辺散策自由
定休日:無休


text:長谷川ゆかり(パーソナル企画)
Photo:パーソナル企画、PIXTA

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