【おとなのソロ部】伝統技法を本格体験!「注染手ぬぐいにじゆら」でオリジナル手ぬぐいづくり

【おとなのソロ部】伝統技法を本格体験!「注染手ぬぐいにじゆら」でオリジナル手ぬぐいづくり

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1000年以上前からあるといわれている手ぬぐい。用途は幅広く、手拭きはもちろん、スカーフやバンダナといったファッションアイテム、額に入れればインテリアにもなります。また、持っているだけでどこか大人な雰囲気を演出できるのも魅力のひとつ。そんな手ぬぐいをオリジナルデザインで制作できるのが「注染(ちゅうせん)手ぬぐいにじゆら」の注染体験です。日本の伝統技術を学ぶ時間は、内側から大人を目指せる貴重な体験になるはず!そんなワークショップをご紹介します。

Summary

手ぬぐい専門店「にじゆら」で気軽に注染体験

手ぬぐいにまつわるワークショップを開催しているのは、「注染手ぬぐいにじゆら」。手ぬぐいをはじめ、手ぬぐい生地を使った服やブックカバーなどのアイテムを販売している大阪発の手ぬぐいブランドです。取り扱う手ぬぐいはすべて、後ほど詳しく紹介する伝統技法「注染(ちゅうせん)」にこだわっています。

現在、関西エリアと都内に6店舗展開。今回は、東京メトロ三越前駅A8出口から徒歩1分のところにある「注染手ぬぐいにじゆら 日本橋店」にやってきました。

「注染手ぬぐいにじゆら」では、「注染」を体験できるさまざまなワークショップを通年開催しています。コース内容は店舗によって異なり、今回訪れた日本橋店では「注染体験 染色コース」4950円と「注染体験 フルコース」4950円の2コースを毎月展開。くわえて、「うちわ制作」などのシーズナブルコースもあるそうです。
すべて1回完結型かつ必要な持ち物はお店が用意してくれるので気軽に参加できるのがポイント!

ソロおすすめ Point
制作に使うエプロンや手袋などの道具はお店が用意してくれるので気軽に体験しやすくて◎。大事な服や手が汚れる心配なく作業に没頭することができます。

予約は開始時間の3時間前までで、専用予約サイトまたは電話で申し込みできます。開催スケジュールは月によって異なるので予約サイトをチェックしてみて。お支払いは当日に済ませる形です。

貴重な体験をレポート。まずは注染について学ぼう

今回は「注染体験 フルコース」を体験しました。場所は店内に併設した工房で行われ、体験時間は1時間30分ほど。各回の参加定員は2名なのでおひとりさまにぴったりです。

ソロおすすめ Point
参加定員が2名なのでおひとりさまでも気兼ねなく参加できます。また、講師に質問やサポートをお願いしやすいので失敗の恐れがなく、満足度の高い手ぬぐいを仕上げることができるのもうれしい。

フルコースでは糊置きから色付け、水洗い、乾燥と手ぬぐい作りのすべてを体験できます。生地の色と絵柄は申し込みのときにセレクト。生地は基本的には白ですが、追加料金550円でピンクやブルーなどに変更可能です。

絵柄は9種類展開していて、今回は甘納豆や日本橋などが描かれた「日本橋手帖」を選びました。制作した手ぬぐいは当日持ち帰ることができるので、すぐに使ったり飾ったりと楽しむことができます。

「注染」について知るところからスタート。
注染とは、名前のとおり、染料を注いで染める、明治時代に大阪で生まれた伝統的技法です。約20mの生地を蛇腹状に重ね合わせて、その上から染料を注ぐので手作業ながら一度でいくつもの手ぬぐいを作れるのが魅力です。

写真左から「木へら」、「型紙」、「生地」、「原反」
写真左から「木へら」、「型紙」、「生地」、「原反」

注染の歴史や魅力を知ったら、さっそく制作にとりかかります。
まずは糊置きとよばれる工程を体験。使用するのは糊を均一に置くための道具「木へら」と型紙、生地、原反の4つです。

原反とよばれるあて布が敷かれた専用の台に生地をまっすぐ並行に置いたら、その上に型紙を固定。上から防染糊(ぼうせんのり)とよばれる染料をはじく糊をおいていきます。
糊の役割は、例えるとマスキングテープのようなもの。色付けしたくない箇所におくことで絵柄が浮かびあがるんです。

1回糊置きが終わったら、型をはずして残りの生地を糊置きした生地と平行に折り返して、もう一度糊置きをします。生地がずれてしまうと色付けをしたときに絵柄がにじんだり、うまく仕上がらなかったりするそう。

これを10回繰り返して、糊置きは終了です。6回程度体験したら、あとは講師の方が仕上げてくれるので楽ちん!
講師がすぐそばで見守ってくれるので、失敗の心配もありません。

糊置きが完了した生地がこちら。
講師が丁寧ににサポートしてくれて、綺麗に置くことができました。このまま上手に仕上げたいという欲が高まってきます。

「注染」で自分好みに色づけ。完成品に感動


>クリームを絞るように糊で土手作り
クリームを絞るように糊で土手作り

続いての工程は今回の目玉「注染」です。
先ほど糊置きして折り重なった生地をそのまま染め台に置いたら、染めたくない部分に染料が流れ出さないように糊で土手を作っていきます。

土手で部屋を作るように分けることで、1つの生地にさまざまな色を染めることができるんです。染料は注ぐと土手に溜まるので、初心者はたくさん注ぎすぎてもあふれないように高めに土手を作っておくのがコツ!

さまざまな色の染料が入ったドヒン
さまざまな色の染料が入ったドヒン

土手を作ったら、「ドヒン」とよばれる注染用のじょうろで染料を注いでいきます。

染め台の下に設置された減圧タンクで吸引しながら作業
染め台の下に設置された減圧タンクで吸引しながら作業

染め台には減圧タンクが設置されていて、吸引しながら作業ことで均等かつ効率的に染料を浸透させることができます。
また吸引することによって、生地の目をつぶすことなく染め上げることができるので、生地本来が持つやわらかな肌ざわりを保つこともできるそう!

土手からあふれないように注ぐのが案外難しい。ドヒンはわずかな傾け具合で注がれる染料の量が大きく変わるので慣れるまでに時間がかかりました。

注染を終わるとワークショップも終盤です。「川」とよばれる洗い場で、生地を水で手洗い。これまでの工程のあいだに重なり、くっついた状態の防染糊と余分な染料を洗い流していきます。
洗うときにはゴム手袋を装着するので手荒れなどの心配はありません。染料が移らないように素早く洗うのがコツです。

生地を十分洗ったら、脱水をして乾燥させていきます。実際、手ぬぐいを作るときは「伊達」とよばれる乾燥室で乾かすそうですが、ワークショップではドライヤーで乾かします。

そして、完成した手ぬぐい生地がこちら!色はできるだけ少なくしてシンプルで使いやすいデザインを目指しました。黄色の染料で街灯の明かりを表現したのがポイントです。出来上がった手ぬぐい生地は180cmで絵柄が6面。
自宅で手ぬぐい、ハンカチ、スカーフなど使い道に合わせて好きなサイズにカットしてみて。

貴重な注染体験ができる「注染手ぬぐいにじゆら」のワークショップ。自らデザインにチャレンジすることで、これまで見てきた手ぬぐいの柄がいかに巧みな技術で作られているか気づかされました。みなさんも日本の伝統技法を知る、充実したひとり時間を過ごしてみませんか?

◼︎注染手ぬぐいにじゆら 日本橋店(ちゅうせんてぬぐいにじゆら にほんばしてん)
住所:東京都中央区日本橋室町3-2-1 コレド室町テラス 誠品生活日本橋内 2F
TEL:03-6225-2035
営業時間:11〜20時(土・日曜、祝日10〜20時)
定休日:施設に準ずる
アクセス:東京メトロ三越前駅A8出口から徒歩1分

〈注染体験 フルコース〉
料金:4950円
所要時間:1時間30分程度
参加定員:2名
開催スケジュール:予約サイトに掲載
公式サイト:https://nijiyura.com
予約サイト:https://reserva.be/nijiyura_nihonbashi

ソロ Memo
■取材時のソロ率:100%(平日昼ごろ)
■おすすめの利用シーン:日本の伝統技術にふれたいとき、知識を身につける充実な時間を過ごしたいとき、オリジナルアイテムをつくりたいとき、細かな作業に没頭したいとき


Text&Photo:小杉環太(エフェクト)

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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