東京から行ける離島・神津島のツアーに参加!星と水が美しい、魅力あふれる島へ

東京から行ける離島・神津島のツアーに参加!星と水が美しい、魅力あふれる島へ

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地元・東京の「いいところ」を改めて感じ、新しい魅力を都民のみなさんと一緒に生み出していく「あしたの東京プロジェクト」。本年度第2弾のイベントとして2024年11月に実施された「神津島サステナブルツーリズム」に、旅インフルエンサーであるaiai(@aiai)が参加してきました。神津島は美しい星と水の資源が豊富な島。その魅力と資源を守るための取り組みや課題を学びました。

Summary

美しい星と水が豊富な神津島をめぐるツアーに参加!

神津島へ到着!
神津島へ到着!

今回、私・aiaiが参加したのは、伊豆諸島の一つ、神津島で2024年11月23・24日に実施された「神津島サステナブルツーリズム」。島のガイドさんと一緒にさまざまなスポットを巡りながら、その魅力や島の取り組みを学ぶツアーです。

今回は調布飛行場から飛行機に乗って約45分で神津島へ。そのほか、竹芝客船ターミナルから夜行大型客船(約12時間)または高速ジェット船(約3時間45分)に乗ってもアクセスできます。飛行機は小さなプロペラ機でワクワク感満載! 上空からは東京の都会の景色や湘南エリア、そして伊豆諸島の島々と美しい海が見えて、あっという間に到着しました。

そんな神津島は、美しい星と水の資源が豊かな場所。綺麗な海はもちろん、星空も山も美しく、陸海空の魅力が揃った素晴らしい島なんです。

神津島の“水”を学ぶ ー水配り伝説って?水が生み出すスポットの魅力ー

神津島には豊富な水の資源と景観を生かしたさまざまなスポットがあります。
そもそも、どうして水にゆかりがあるのかと言うと……。
神津島では、天上山(てんじょうさん)の不入ガ沢(はいらないがさわ)に伊豆諸島の神々が集まり、命の源である「水」をどのように分配するか会議を行ったという「水配り伝説」が語り継がれているのだそう。物語では、一番早く着いた御蔵島の神様が最も多くの配分を受け、次に新島、八丈島、三宅島、大島と続き、次々と水が配られました。しかし、最後に利島の神様がやってきたときには水はほとんど残っていませんでした。分け与えられた水の少なさに怒った利島の神様がわずかに残った水に飛び込み暴れ回ったことで、この水が四方八方に飛び散り、神津島では至る所で水が湧き出るようになったといいます。後にご紹介する天上山トレッキングでは、実際に物語の舞台となった不入ガ沢を見ることもできました。

島の集落近くには、そんな神津島に伝わる神話・水配り伝説を象徴する「水配り像」があり、到着順に各島の神様が並んでいます。利島の神様の水が少なかった理由は、寝坊して水配り会議に来るのが遅かったからだそう。手前で寝ている利島の神様の像もおもしろく、みどころです。この伝説は、現在の各島の水事情にもリンクしているところがあるといいます。そこもおもしろいですよね。

■水配り像(みずくばりぞう)
住所:東京都神津島前浜海岸
TEL:なし
営業時間:見学自由
定休日:無休

その後は「東京名湧水57選」に選ばれた「多幸湧水(たこうゆうすい)」へ。ここではおいしい湧き水が勢いよく出ているので、置いてあるコップに水を汲んで、その場で飲むこともできます。口当たりはまろやかで、とてもおいしいです。私は水筒にチャージしました。地元の方も汲みに来るそうで、ここのお水でお米を炊いたり、コーヒーを入れたりするととってもおいしいのだとか!
神津島では宿の水道水なども飲み水として利用できました。水道水を持ち運べば、ペットボトルの消費削減にも繋がりますね。そのうえ、こうして少し足を運べば東京の名湧水まで味わえて、本当にうらやましい限りです!

■多幸湧水(たこうゆうすい)
住所:東京都神津島村榎木が沢
TEL:なし
営業時間:見学自由
定休日:無休

続いて訪れたのは「長浜海岸」。こちらは遊泳禁止エリアです。別名「五色浜(ごしきはま)」とよばれているそうで、青、赤、黄、黒、白といった色とりどりの石がかわいく、心踊りました。ですがここは神域なので、石を持ち帰ってはいけません。

ただし、長浜海岸の奥にある「阿波命神社(あわのみことじんじゃ)」にお供えするために石を拾って行くことは可能ということでしたので、私たちも石探しをしました。
平たい石の上に長浜海岸の海水で濡れた砂をのせ、いざ阿波命神社に向かいます。

■長浜海岸(ながはまかいがん)
住所:東京都神津島村
TEL:なし
営業時間:見学自由
定休日:無休

石を持って長浜海岸の奥に向かうとすぐに鳥居が見えてきます。
さらに奥に進むと、静かに鎮座する神聖な雰囲気の阿波命神社にたどり着きました。
この阿波命神社は、伊豆の島づくりをしたといわれる事代主命(ことしろぬしのみこと)の本后「阿波咩命(あわのめのみこと)」が祭られた、格式高い神社です。

ここでは「潮花(しおばな)」という習わしがあります。長浜海岸の小石と砂を供える参拝方法です。
古代、神々は海から来ると考えられており、海は神聖な場所、さらにそこにある小石や砂にも神様が宿るとされていたそう。長浜海岸で拾った小石や砂を供えることで神々の力を借り、祈願を成就させると考えられています。潮花は神々への敬意と感謝の表れでもあるといいます。
私も、ここに来れたことに感謝しながら、願いを込めて石と砂を供えました。

■阿波命神社(あわのみことじんじゃ)
住所:東京都神津島村長浜1-2
TEL:なし
営業時間:見学自由
定休日:無休

飛び込み台に座ってみました。落ちないように気を付けて!
飛び込み台に座ってみました。落ちないように気を付けて!

次に訪れた赤崎遊歩道は島の北部に位置する、地元の方々にも観光客にも人気の海水浴場。岩場に囲まれた天然プールは潮の流れもなく、珊瑚や魚も多いシュノーケル・ダイビングスポットです。
訪れた時間は夕暮れ時で天候も曇りでしたが、それでも綺麗な海の透明度と美しさに感動しました。

赤崎遊歩道には全長約500mの木造遊歩道が造られています。
展望台からは、伊豆諸島北部の島々や、天気のよい日には富士山や南アルプスなども見えるそう! 遊歩道を散歩したり景色を楽しんだりと、泳がなくても訪れる価値のある場所だと思いました。
なんと遊歩道の飛び込み台からは、飛び込みも可能なんだとか!

■赤崎遊歩道(あかさきゆうほどう)

住所:東京都神津島村神戸山1
TEL:なし
営業時間:見学自由
定休日:無休

\aiaiが見つけた!神津島の魅力/

神津島は、神話や歴史とともに豊富な湧き水や自然環境が守られてきている、神聖な島なのだと思いました。島民は、島のおいしい湧き水や美しい海などさまざまな水の恩恵を受け、それに対しきちんと感謝して参拝し、語り継いでいる。そして私たち観光客はその恩恵をお裾分けしていただいているのだと思うと、目の前の湧き水や美しい海がより特別なものに感じられ、感謝の気持ちがあふれました。
神津島を訪れる際は、そんな神話や歴史を頭に入れながら旅してみると、新たな発見や感動があるかもしれません。

神津島の”星”を学ぶ ー美しい星空に感動!星空を守る取り組みを知るー

神津島のもう一つのみどころといえば「星」。夜は「よたね広場」で星空観賞でした。……が、ツアー当日はあいにくの曇りで満天の星を見ることはできませんでした。
一方、その前日は天候にも恵まれ、まるでプラネタリウムのように360°広がるたくさんの星を見ることができて、感動しました。(※写真はその日に撮影したものです)

ツアー当日の空模様は残念ではありましたが、ときどき雲の間からのぞく星を見ることができました。また、神津島の星空についてガイドさんが楽しくわかりやすく解説してくださり、とても有意義な時間になりました。

神津島は東京で初めて「星空保護区Ⓡ」に認定された島です。神津島で見られる美しい星空を未来(子どもたち)に残すため、さまざまな取り組みがされています。その一つが、条例で街灯を取り替えたこと。無駄な所まで照らし明るすぎた従来の灯りから、下の方だけを照らし夜空に光が漏れない光害対策型の街灯に取り替えたそうです。そうすることで生活に必要な明るさを確保しながら、星空を守るだけでなく、CO2削減などの環境保護にも取り組んでいるそうです。

また、島民自身が星空を語れるようにと「星空ガイド」の育成にも力を入れているそう。「神津島星空ガイド養成講座」を2016年より実施しており、一年間の講習や試験もあるのだとか。神津島の星空ガイドになれるのは島民限定だそう。
これは私たち観光客にとって、安心してガイドを受けられるとてもうれしいポイントだと思いました。実際に参加したツアーではガイドをしてもらったことで、ただ星空を眺めるだけでなく学ぶ楽しさも味わえました。

※星空観賞会については、神津島観光協会の公式サイト をご確認ください。

\aiaiが学んだ、神津島のコト/

街灯を変えて明るすぎた島が自然に近い状態に変わったことで、なんとウミガメが以前よりも島を訪れてくれるようになったそう! 私たちもツアー中、赤崎遊歩道でウミガメに会えてとてもうれしかったです。夜空を守る取り組みが、実は星空だけでなく自然環境全体を守ることにも繋がっていて、改めて素晴らしい取り組みだと感動しました。

地元食材ランチにトレッキングまで! まだある島の魅力

クラフトビールとともに、神津島の特産品ランチを満喫♪

そのほかにも、ツアーではさまざまな体験をしました!

1日目には、伊豆諸島初のクラフトビールを扱う「Hyuga Brewery(ヒューガブルワリー)」にて、ランチ交流会が行われました。オーナーさんが「島を知っていただきたい」という想いで用意してくださった、「金目鯛の炊き込みご飯」や「明日葉入り生春巻風」など島の特産品を使ったお料理や、島の郷土料理「大根汁」、新島をはじめ伊豆諸島で盛んに栽培されているサツマイモの一種である“あめりか芋”を使った神津島の定番スイーツ「あぶらき」などをいただきました。どれも神津島をぎゅっと詰め込んだ愛情たっぷりのお食事でした。

また、料理と一緒にクラフトビールもいただきました。神津島のおいしい水を使って作られているそうです。島の特産品の明日葉や天草を使ったビールもありました。個人的には明日葉を使ったスパイスエール「Angie(アンジー)」がフルーティーで好きでした! ほかの場所でも飲めるIPA(ホップを多く使ったイギリス発祥のペールエールの一種)などのビールではなく、島でなければ飲めないビールを作っているそうなので、おみやげにもよさそうです♪

■Hyuga brewery(ひゅーが ぶるわりー)
住所:東京都神津島村142-2
TEL:04992-7-5335
営業時間:11時30分~14時、17時30分~22時
定休日:火曜 ※臨時休業あり。店舗へ要確認

\aiaiが見つけた!神津島の魅力/

神津島では「自分たちで作った旬のものをおいしく食べる」という、SDGsの地産地消の考えが昔からあったそうで、オーナーさんのお兄さんが釣って来られたという魚や島で育った野菜などをいただきました。おいしいだけでなくSDGsにも繋がり、そして人のあたたかさも感じられるお料理をいただけて、お腹も心も満たされました。

四方を海に囲まれた“島の山”天上山のトレッキングツアー

2日目はトレッキングツアーに参加。天上山は神津島を代表するトレッキングスポットで、通年登れる山。国立公園の特別保護地区に指定されています。天上山は黒島登山道と白島登山道があり、今回は白島登山道の6合目から登りました。

黄色いお花がかわいいイソギク。白い縁取りがあるように見える葉っぱが珍しい!
黄色いお花がかわいいイソギク。白い縁取りがあるように見える葉っぱが珍しい!

まずは草木に囲まれた登山道を登って行きます。季節によって違う花を楽しめる天上山は、「花の百名山」にも選ばれています。登山中はガイドさんが、カクレミノの葉やイソギクなど、道にある草花の解説をしてくれました。私もかわいい苔やお花を見つけ、観察するのが楽しかったです。

進んでいくとそれまでとはガラッと景色が変わります。
海や集落を見渡せ、清々しい気持ちで、360°パノラマビューを楽しみながら進んで行きました。途中、「水配り伝説」の舞台となった不入ガ沢も発見!

そして、なんと天上山には「表砂漠」と「裏砂漠」とよばれる砂地もあるのです。登山で砂漠にも行けるなんて、驚きと感動でした。また、神々しい岩山も見られたり、赤やオレンジの綺麗な石があったりと、植物や景色以外にも楽しみどころが満載で、つい何度も立ち止まってしまいました(笑)
天上山は決して標高が高い山ではなく、登山道も整備されていました。なので、るるぶ&more.世代にとって比較的トライしやすい山でありながら、こんなにもさまざまなみどころがあり珍しい景色を楽しめるのは、とても魅力的だと思いました。
神津島を訪れる際は、ぜひ天上山トレッキングもトライしてみていただきたいです♪

■天上山(てんじょうさん)
住所:東京都神津島村天上山
TEL:なし
営業時間:見学自由
定休日:無休

\aiaiが学んだ、神津島のコト/

神津島は海のイメージが強かったのですが、山もこんなに素敵なのかと感動しました。季節によって見られる植物が変わるので、また春や夏にも行ってみたいと思いました。天上山は「新日本百名山」「関東百名山」にも選ばれている名山ということもあり、登山客が増えているそうで、それも納得の素晴らしい山でした。
その一方で、山の植物を持って帰ってしまう人が増えたため、草木や石などを持ち帰ってはいけないという条例が作られたそう。星空のように、神津島の自然の恵みを後世に残せるように、と取り組む姿勢がとても素敵だなと思いました。

東京島しょの魅力を知る! 椿と古きよき風習が続く利島

帰りの飛行機で利島を発見!
帰りの飛行機で利島を発見!

ツアーでは、神津島以外の東京島しょの魅力を聞く時間もありました。
今回は利島村役場の荻野さんより、利島の現状とこれからについてお話を伺いました。
利島は4.04㎢と全国の自治体のなかで4番目に小さく、人口も304人と4番目に少ないそう(2024年10月1日時点)。名家の戸主に代々世襲されている名前、家や戸主を差す「屋号」と「印(しるし)」、産前に他家に依頼し産後子どもの面倒を見てもらう「ボイ制度」といった、昔からの風習が続いています。
また、利島では昔から椿栽培による椿油の生産が行われています。江戸時代には椿油は年貢として納められていて、現在も髪の油や食用の上等油として利用されているそうです。

\aiaiが学んだ、利島のコト/

小さい面積と少ない人口の規模だからこそ実現できることなのかなと思うのですが、利島の村のみんなが子どもたちを見守り育ててくれるような環境がつくられて、とても素敵だと思いました。また、「ボイ制度」は戸籍や血縁上に繋がりがなくても親戚と同じような付き合いをし、それは一生涯続くそう。都会で生まれ育った私にとっては驚きとともに素敵な制度だなと感銘を受け大変興味深く、もっと利島について知りたくなりました。実際に利島を訪れてそれを肌で感じてみたいと思いました。また、椿油で揚げるフライなどがおいしいと聞いたので、食べに行ってみたいです!
利島の話を聞いて、同じ島しょでも神津島とは違う魅力があることが分かり、ほかの島についても知りたくなりました。いつか島しょを回ってアイランドホッピングの旅をしたいです。

神津島には以前にも訪れたことがあるのですが、今回は「神津島サステナブルツーリズム」に参加したことで、島の豊かな資源や美しい自然をたっぷりと味わい、そして学ぶこともできました。

例えば神津島は山の中にロープウェイを設置したり遊歩道を整備したりはせず、なるべく自然に近い形を残すようにしているそうです。街灯を変えたことでウミガメが来てくれるようになったお話で思いましたが、「サステナブル」や「環境に配慮する」といえばゴミの削減や節電などが思い浮かびがちですが、電気の明るさは盲点かつ目から鱗で、「自然に近い状態でいること」の大切さを知ることができました。旅行客としては整った環境を好む人も多いのかもしれませんが、整っていないことを不便と感じるのではなく、地球にやさしい取り組みなのだと感謝することが大事だと思いました。私自身も自然に近い状態を壊さず、自然・環境を未来に残していくために、ルールを知って守り、旅をしたいです。

今回のツアーを通して、神津島だけでなくどこに行くにも大切にしたいと思うことを学ぶことができ、とてもよい機会となりました。

また、「あしたの東京プロジェクト」では「デジタルランタンキャンペーン」を開催中。第2弾の「神津島サステナブルツーリズム」イベント会場の「まっちゃーれセンター」でも、デジタルランタンにメッセージを記入できるブースがありました。あなたが住む街“東京”の「魅力」や「未来への願い」をデジタルペンやスタンプを使って記入すると、会場に投影されたスクリーン上に自分の書いたランタンが表示されました!

なお、「あしたの東京プロジェクト」特設サイトからは誰でも「デジタルランタンキャンペーン」に参加できます。キャンペーンページにある「デジタルランタンキャンペーンに参加する」のボタンをクリックし、次に表示される「スタート」ボタンをクリックすると、画面上に大きなデジタルランタンが登場。ぜひみなさんも、画面に表示されるデジタルペンを使って、ランタンの上に、あなたが住む街“東京”の「魅力」や「未来への願い」を書き込んでみてはいかがでしょうか。記入していただいたメッセージの一部は、「あしたの東京プロジェクト」特設サイトなどで公開される予定なので、そちらもぜひチェック!

東京の「いいところ」を改めて感じ、新しい魅力を都民のみなさんと一緒に生み出していく参加型キャンペーン「あしたの東京プロジェクト」。都内の産業や伝統文化、大自然など、数多くある東京の魅力を体感することで、みなさんも「あしたの東京」について考えてみませんか?

Text&Photo:aiai

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

Sponsored:東京都、公益財団法人東京観光財団

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