【2024-2025最新情報】祝・MRT延伸!シンガポール屈指の映えスポット、カトンの魅力を徹底解説

【2024-2025最新情報】祝・MRT延伸!シンガポール屈指の映えスポット、カトンの魅力を徹底解説

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プラナカン文化が息づく街並みや、本場のニョニャ料理、ノスタルジックな雰囲気など、シンガポールらしい要素が詰まったカトン地区。2024年にMRTトムソン・イースト・コースト線(TEL)の新駅「マリーン・パレード駅」が開業し、アクセスしやすくなりました。改めてカトン地区の魅力について徹底解説します

Summary

カトンを訪れたら、まずはジョー・チャット・ロードとクーン・セン・ロードへ

本題に入る前に、まずは、カトンとジョー・チャット地区の歴史について少しふれておきましょう。
“ジョー・チャット”という名は、狭義ではストリートの名前ですが、広義では通りを中心とした地域全体を指します。

現在のジョー・チャット・ロード
現在のジョー・チャット・ロード

19世紀初頭、この地域にはココナッツや綿花のプランテーションが多く、小さな集落が点在していました。“ジョー・チャット”の名前の由来は、裕福な農園主で慈善家でもあったチュー・ジョー・チャットにちなんで名付けられた道路がこの地域にいくつもあったからだとか。ちなみに1920年代はまだ未舗装の状態でした。

1920年代から1930年代にかけて、多くのコミュニティがカトンやジョー・チャットに定住するため、市街地から東へ移動。当時海岸線はもっと近くにあり、この地域は富裕層にとっての海辺の“隠れ家”でもあったようです。

現在もそれらの美しい建築物が立ち並び、当時の面影を残しています。この地域では、800以上の建物が都市再開発局によって保存されているそうです。

クーン・セン・ロード
カトンを代表する観光スポット、クーン・セン・ロード

カトンの見どころとして外せないのは、何と言ってもクーン・セン・ロードに残るパステルカラーのショップハウスでしょう。絵のように美しい色とりどりの建物は、シンガポールを象徴する風景の一つになっており、これを目当てに毎日多くの観光客が訪れます。ただし、多くは一般住居なので、見学や撮影の際は迷惑にならないよう、マナーをわきまえましょう。

美しい窓枠や、かわいいタイルにも注目して!
美しい窓枠や、かわいいタイルにも注目して!

またジョー・チャット・ロードは、歴史と文化を感じられる一方でおしゃれなショップやウォールアートも多く、新しいフォトスポットがいくつも生まれています。

ジョー・チャット・ロードのウォールアート
ジョー・チャット・ロードのウォールアート
見たことのあるポップなキャラクターも
有名キャラとプラナカン文化が融合した絵も!

イースト・コースト・ロードからクーン・セン・ロードまでの間には、思わずカメラを向けたくなるようなフォトジェニックなウォールアートがたくさん! レトロな街並みを眺めながら、お気に入りを探してみてください。

センスのいいお店が点在しているので、散策しながら覗いてみるのも楽しいですよ!
センスのいいお店が点在しているジョー・チャット・ロード

プラナカン文化の発信地「ルマー・ビビ」


カトン地区ではプラナカン文化にふれることもできます。プラナカンとは世界各地から移住した人が現地のマレー人と結婚し、生まれた子孫のこと。とりわけプラナカン女性をニョニャとよび、繊細な針仕事や特色のある料理などが人気です。

イースト・コースト・ロード沿いにある「ルマー・ビビ」はレストランと雑貨店が融合した店舗ですが、プラナカン文化の発信地としても名を馳せる存在。2003年からアトリエ兼ブティックとして拠点となるのは1928年築の歴史あるショップハウスで、その建物を訪れるだけでも価値があります。

真ん中のブルーのショップハウスが「ルマー・ビビ」
真ん中のブルーのショップハウスが「ルマー・ビビ」

オーナーのビビさんはニョニャのビーズ細工を伝える第一人者。多くの人にその技術を教えつつ、ビーズサンダルやハンドバッグ、女性の伝統衣装であるクバヤやプラナカン雑貨を集めたブティックを営んでいます。現在は店舗の2階でそれら美しい品々に触れることができます。

写真手前から、ミュールS$650、アンティークのサンダルS$1900
写真手前から、ミュールS$650、アンティークのサンダルS$1900
写真手前左から、S$100(赤)、S$55(緑の2つ)、S$200(赤いバケツ)、写真奥S$450(緑の2つ)、S$400(青の2つ)
(写真手前・左から)弁当箱・赤S$100、弁当箱・緑各S$55、赤いバケツS$200。(写真奥)弁当箱・緑各S$450、青各S$400

なお、現在2階のブティックは、木・金曜の10時30分〜17時のみ入店ができます。入店にはアポイントが必要なので、事前連絡をお忘れなく。

オーナーのビビさん
オーナーのビビさん

レストランは料理好きのビビさんが、2021年に始めたサービスです。当初はテイクアウト専門だったことから、その名残で現在もテイクアウト用のお弁当を販売しています(平日限定、予約不要。S$15)。

1階のレストラン
1階のレストラン。内装がステキです!

店内では、美しい陶器に盛られた昔ながらのプラナカン料理を味わうことができます。9時30分〜11時のランチタイムまでの時間はコーヒーや軽食、ランチタイム(11時〜14時30分)はグランドメニュー、15時からはアフタヌーンティー2人分S$40を提供。どの時間帯に訪れても美味しい体験ができるのはうれしいかぎりです。

ニョニャ料理の代表的な一皿、じゃがいもと豚肉(バビ)の煮込み「バビ・ポンテ」S$22(写真手前)。スパイシーかつ深い旨味でごはんに合う、濃厚で柔らかいビーフシチュー「ビーフ・レンダン」S$28(写真奥)
(写真左から)「バビ・ポンテ」S$22、「ビーフ・レンダン」S$28

ビビさんのおすすめはニョニャ料理の代表的なひと皿、じゃがいもと豚肉(バビ)の煮込み「バビ・ポンテ」S$22。具が軟らかく濃厚なビーフシチュー「ビーフ・レンダン」S$28も、スパイシーかつ深いうま味でごはんに合います。

パンダンとカヤ、もち米で作られたケーキ。クエ・サラッS$6(週末限定)
パンダンとカヤ、もち米で作られたケーキ「クエ・サラッ」S$6(週末限定)

今回ご紹介しているのは、ランチタイムに食べられるメニューの一部です。色鮮やかで美しい空間に身をおきながら、プラナカンの世界観を存分に堪能してみてください。

■ルマー・ビビ(Rumah Bebe)
住所:113 E Coast Rd.
TEL:+65-6247‐8781
営業時間:レストランは9時30分〜17時30分(ランチタイム11時〜14時30分)。ショップはアポイント制で木・金曜10時30分〜17時
定休日:月〜水曜 ※土・日曜のレストラン利用は要予約。
※別途10%のサービス料が必要(税は不要)
アクセス:MRTマリーン・パレード駅から徒歩8分

地元で愛されるグルメを、ローカルと一緒に

カトン地区はローカルフードの宝庫でもあります。ここが発祥といわれる麺料理カトンラクサをはじめ、プラナカン料理や、カヤトーストやロティプラタなどの朝食、シーフード料理など、シンガポールの多様な食文化を楽しめるでしょう。

今回は『るるぶシンガポール‘26』で取材した絶品ストリートフード(屋台メシ)を紹介します。

カトンにもローカル度満点の屋台街があります
カトンにもローカル度満点の屋台街があります

店の名前は「ヨン・フアット・ホッケンミー」、1949年創業の老舗です。イースト・コースト・ロードとジョー・チャット・ロードの交差点にある地元のホーカーセンター内にあるので、通り過ぎないように注意してください。

ヨン・フアット・ホッケンミー
メニューは店頭の写真を見ながら選べます

看板メニューであるフライド・ホッケン・プラウン・ミーは、しっとりとした絶妙な炒め加減と濃厚なエビのダシが特徴で、シンプルな材料ながら深い味わい。創業以来ほとんど変わらぬ味で、地元民から愛されています。

フライド・ホッケン・プラウン・ミー(Fried Hokkien Prawn Mee)S$6〜
フライド・ホッケン・プラウン・ミー(Fried Hokkien Prawn Mee)S$6〜

米麺と小麦麺の混合麺に、新鮮なエビや豚バラ肉など具材がどっさり。これらを炒める時に使うエビのダシは、毎日手作りしているそうです。カラマンシーをキュッと絞り、干しエビが入ったうま味たっぷりのチリソースを加えながら食べると、さらに風味が増します!お好みでカリカリに揚げた豚の皮(無料)をトッピングしてみてください。

ミースァ(Mee Sua)S$7〜
「ミースァ(Mee Sua)」S$7〜

そして、この店のもうひとつの名物が、米麺を炒めた料理・ミースァ。米麺は湯通ししてから炒めなければならないので調理に時間がかかり、屋台メシとして提供している店舗はあまりないのだとか。もっちりした米麺と、油菜やもやしのシャキシャキ食感が際立ち、箸がどんどん進みます。

安価でありながら満足感のある昔ながらのローカルフード。筆者としては、これらを食べるためにカトンを訪れる価値アリ!と思っています。

■ヨン・フアット・ホッケンミー(Yong Huat Hokkien Mee)
住所:125 East Coast Rd.
TEL:+65-9816-9066
時間:10時30分〜22時
定休日:月曜不定休
※カード不可
アクセス:MRTマリーン・パレード駅から徒歩8分

MRTの延伸によって、オーチャードからわずか15分ほどにまでアクセスがよくなったカトン地区。ゆったりとした時間が流れるローカルタウンで、シンガポールの新しい魅力を発見してみませんか。

Text:河辺さや香
Photo:張哲倫

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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