“酒どころ”としての注目度が上昇中♪ 北海道のワイン&お酒を知る旅へ出かけよう

“酒どころ”としての注目度が上昇中♪ 北海道のワイン&お酒を知る旅へ出かけよう

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広大な土地を有し、海、山、川と豊かな自然にも恵まれた北海道。漁業も農業も盛んで、まさにおいしい食材の“宝庫”となっています。しかし北海道の魅力は豊富な海鮮や農産物ばかりではありません。いま北海道は"酒どころ”としてもアツいんです♪道産のワインやビール、日本酒と合わせれば、良質な食材を使って作られた料理のおいしさもひとしおに。今回は北海道のエリアごとの特徴と魅力をご紹介します。

Summary


ワイナリーが続々オープン! 地元食材と楽しみたい北海道ワインの魅力

「ヴィラ・コンコルディア 麓〜Roku〜」
函館山の麓、南部坂に佇む別荘のようなホテルのレストラン「ヴィラ・コンコルディア 麓〜Roku〜」

日本の総面積のおよそ20%以上を占める北海道。周囲を海に囲まれているため、新鮮な海の幸が豊富。また、広大な土地を有することから農業も盛んです。さらには点在する山々や清流からは、上質な天然水が生み出されます。自然の恵み豊かな北海道は、国内随一の食料供給地として知られています。

道東のエリア「めむろワイナリー」
道東エリア「めむろワイナリー」のブドウ畑

そんな北海道は今、"酒どころ”としても注目されています。とくにワインの産地としての盛り上がりが目覚ましく、2000年以降、道内のワイナリー数は急増。

道南エリア「はこだてわいん」
道南エリア「はこだてわいん」のブドウ畑

さらには近年、気候変動の影響もあり、北海道でも質のよい欧州系ワイン用ぶどうが栽培できるように。昼夜の寒暖差が、糖度と酸度のバランスの取れたぶどうを育むおかげで、ワインの味わいも年々レベルアップしているそう。

「Restaurant Su」
北海道産の食材をふんだんに使ったコースメニューとともにワインを楽しめるレストラン「Restaurant Su」(道北エリア)

また、同じ地域の食材を使った料理とワインは相性抜群。北海道各地の食べ物とのペアリングやマリアージュを楽しむことができます。例えば道南エリアでは、新鮮な海産物とともに、地元ワイナリーの白ワインを。道東エリアでは道産牛に赤ワインを合わせて、といったふうに。これらはほんの一例に過ぎないため、自分だけのお気に入りの組み合わせを見つけてみましょう♪


【エリア別】北海道で訪れたいおすすめワイナリー(道央・道南・道北・道東)


新しいワイナリーが続々と誕生する北海道。特に余市・仁木エリア、函館を中心とする道南エリア、そしてこれまでワイナリーが少なかった十勝・オホーツクエリアで、風土を醸すワイナリーが増えています。今回は道央・道南・道北・道東の4エリアに分けて、それぞれのエリアのワインの魅力や特徴を紹介します。

道央エリア

まずご紹介するのは、道内でもっともワイン生産が盛んな道央エリア。道央エリアには、人気観光スポットである札幌市と小樽市があります。札幌市から日帰りで訪問できる空知地方、小樽市に隣接する余市町や仁木町には、個性豊かなワイナリーが点在。
また道央エリアは、クラフトビールが好きな人にもオススメのエリア。近年、道内で特にクラフトビールカルチャーが盛り上がっており、要注目のブルワリーも。

2019年にオープンした「NIKI Hills Winery」。1万坪を超える美しいナチュラルガーデン、そして環境保護活動家のC.W.ニコル氏のアドバイスのもと整備した森林に囲まれるワイナリーです。広大な敷地内にはブドウ畑や醸造所に加え、レストラン、ホテル、ショップが。またワイナリー周囲の環境も、とても魅力的。ワイナリー見学ツアーでは、醸造所や樽が眠るカーヴへ。ツアーの最後には、ワインを3種類または6種類テイスティングできます。フラッグシップワインは、青りんごや柑橘類の香りが楽しめる白ワイン「HATSUYUKI」です。

■NIKI Hills Winery(にき ひるず わいなりー)
住所:北海道余市郡仁木町旭台148-1
TEL:0135-32-3801
営業時間:
・ワインショップ10~16時
・レストラン ランチ 12時・ディナー 18時(それぞれ一斉スタート、3日前までの予約制)
・ワイナリーツアー(工場見学あり)①10時30分~ ②13時30分~ ③14時45分~(当日予約可)
・カートツアー(5~10月・畑の見学あり)①11時~ ②14時~ ※雨天中止の場合あり
定休日:不定休

道南エリア

続いてご紹介するのは、人気観光スポットの函館を擁する道南エリア。開拓使の時代には、西洋の果樹が持ち込まれ試験栽培が行われていた歴史もあり、北海道の果樹栽培発祥の地ともいえるエリアです。1973年にはワイナリー「はこだてわいん」が誕生。これらの歴史的な出来事は、北海道のワイン文化形成の一端を担いました。2000年代に入ると、日本初の離島ワイナリー「奥尻ワイナリー」がオープンし、以降、道南エリアでは新しいワイナリーが次々と誕生しています。

「はこだてわいん」は1973年に道南初のワイナリーとして誕生した老舗で、日本人の味覚や日本料理にも合うワイン造りに定評があります。ケルナー、キャンベル・アーリーといったヨーロッパ系のブドウ品種を中心に扱っており、手頃なテーブルワインや「しばれづくり」シリーズなどを製造。ぜひ多様なワインのなかから、お気に入りの一本を見つけてみて! 無料の工場見学(事前予約制)も実施しています。

■はこだてわいん
住所:北海道亀田郡七飯町字上藤城11
TEL:0138-65-8115
営業時間:工場見学 月~金曜 ①11時 ②14時 ③15時、ショップ 10時~17時30分(夏季)・10~17時(冬季)
定休日:水曜(祝日の場合、火曜)

道北エリア

自然豊かで景勝地も多い富良野、北海道第二の都市・旭川、最北の離島・礼文島を含む道北エリア。1972年創業のワイナリー「ふらのワイン」が道北を代表するワイナリーとして知られていますが、ここ数年で自然派ワインを造る新進のワイナリーも誕生しています。また道北エリアは、古くから日本酒の醸造が盛んなエリア。近年、日本酒の蔵が2つ新設され、ますます注目度が高まっています。地元でとれたリンゴを使ったシードル、ビールも造られているため、「ワインはもちろん、地産のさまざまなお酒を楽しみたい!」という人は、ぜひ道北を訪れてみて。

富良野エリアにあるワイナリー「ドメーヌ・レゾン」の敷地内には、かわいらしいヤギが。ここでは、ヤギはワイン造りに欠かせない存在。「ヤギとつくるワイナリー」をテーマに掲げ、循環型のワイン造りに取り組んでいます。栽培しているブドウ品種は、ソーヴィニヨン・ブランやピノ・ブラン、ピノ・ノワールなど11品種。冷涼な気候のもと育まれる、しっかりと酸がのったブドウを丁寧に仕込み、個性が引き立つワインに仕上げているのだそう。ガイド付き見学ツアー(前日までの予約制)に加え、子ヤギのお世話体験(有料・要予約)も開催。また、敷地内に直営するカフェ・レストラン「グリル&農家レストランやぎカフェ」では、やぎのミルクを使ったソフトクリームや、道産牛を100%使用したハンバーグなどが味わえます。

■ドメーヌ・レゾン(どめーぬ・れぞん)
住所:北海道空知郡中富良野町東1線北4号
TEL:0167-44-3035
営業時間:
・工場見学(ガイド付きツアー)①10時30分~11時 ②14時~14時30分(平日)・11時~11時30分(土・日曜、祝日)
・カフェ&レストラン11時~16時30分L.O.、ショップ10~17時
定休日:ワイナリー・見学・ショップは火・水曜(変動あり、7~8月は無休。見学は都合によりできない場合あり)、カフェ&レストランは不定休

道東エリア

最後にご紹介するのは、十勝からオホーツクまで、幅広い地域を網羅する道東エリア。このエリア内に位置する池田町には、北海道最古のワイナリーである「十勝ワイン」があります。また近年は、芽室町やオホーツクエリアの北見市にもワイナリーが誕生。生産者の努力により、寒さの厳しい道東エリアでもワイン造りが活発になりつつあります。道東エリアでは日本酒の蔵や焼酎、ウイスキーの蒸溜所、クラフトビールの工房なども充実しています。多様なお酒を味わうことで、地域のさまざまな魅力に触れられるはず。

「めむろワイナリー」は、芽室町内の農業者が集まり、2020年に設立されたワイナリー。「畑ごとのワイン」へのこだわりから、生産者それぞれの畑で収穫したぶどうを個別に仕込み、ワインに仕上げているのが特徴の一つです。畑や造り手の個性が出来上がるワインにも反映されるため、同じぶどう品種のワインでも、それぞれ味わいが異なるのが面白いところ。また醸造所には、ブドウのヘタや果柄(かへい)を除く働きをする最新鋭の機械が導入されています。工場見学通路が完備されており、営業時間内は工場の様子をのぞくことができます。

■めむろワイナリー(めむろわいなりー)
住所:北海道河西郡芽室町中美生2線44-3
TEL:0155-65-2077
営業時間:10~16時
定休日:土・日曜、祝日


さわやかな香りやクリアな味わいに悶絶♪ クラフトビールも要チェック

ここまではワインを中心に紹介しましたが、北海道はおいしいビールや日本酒なども楽しめる地域。ワイナリーだけでなく、日本酒の酒蔵などが次々と誕生しており、ますます注目の“酒どころ”に!ここからは、マストでチェックしておきたいブルワリーや酒蔵をご紹介します。

近年、北海道のクラフトビール業界も盛り上がっています。長年、日本のクラフトビール界をけん引してきたヤッホーブルーイングは、北海道ボールパークFビレッジ内「エスコンフィールドHOKKAIDO」のセンターバックスクリーン内に醸造所「そらとしば by よなよなエール」をオープン。ここでしか飲めないクラフトビールを、開放感抜群の球場内で楽しめるのが、こちらのブルワリーの魅力です。フラッグシップビールは、ホップ由来の爽やかな香りが持ち味の「そらとしば Play Ball! Ale」。5種類のビールを試飲できる「そらとしば大人の醸造所見学ツアー」もオススメ♪

■そらとしば by よなよなエール(そらとしば ばい よなよなえーる)
住所:北海道北広島市Fビレッジ1 エスコンフィールド北海道
TEL:なし
営業時間:レストラン/デーゲーム 10~21時(20時LO)、ナイター 11時~14時30分(14時LO)・開場~試合終了後まで
※工場(醸造場)見学ツアー時間、試合のない日の営業時間はFビレッジ公式サイトで要確認
定休日:詳しくはFビレッジ公式サイトよりご確認ください

「Guild  Endeavour(乙部ブリューイング)」は、ビアレストラン併設したクラフトビール醸造所。ビールを仕込む水は、地元で取水するシリカを含んだミネラルウォーター。地域の恵みを生かし、クラフトビールの定番である「ペールエール」「IPA」「ホワイト」、そして趣向を凝らした期間限定品が醸造されています。レストランは、道南杉をふんだんに使用することでナチュラルテイストの空間に。また、広々とした造りとなっているため開放感たっぷり!こちらでは醸造所で造られたクラフトビールや、本格的なナポリ式の窯焼きピッツァ、地元食材を生かしたパスタを楽しめます。

■Guild  Endeavour(乙部ブリューイング)
(ぎるど えんでばー(おとべぶりゅーいんぐ))

住所:北海道爾志郡乙部町字館浦686-2
TEL:0139-56-1300
営業時間:工場見学10時~14時30分、レストラン・ショップ 11時30分~14時30分(ランチ)/17時30分~20時(ディナー)※金曜・土曜日は~21時まで
定休日:火曜


歴史と技術に支えられた、確かな味わいの日本酒を堪能

「国稀酒造」は明治15年(1882)創業の、日本最北の酒蔵。酒蔵は石造りで、実際に目の前にすれば、歴史と趣が感じられる外観や内観に目を奪われるはず。また、酒蔵の中には、古きよき時代の暮らしを再現する和室や、かつて盛んだったニシン漁に関する展示、日本酒にまつわる豊富な資料なども。こちらの酒蔵は、暑寒別岳連峰の冷涼な伏流水を酒造りに使用。古くから受け継がれてきた確かな技術のもと、骨太な辛口の酒が造られています。さまざまな種類の酒を試飲できるので、お気に入りを見つけてみて。

■国稀酒造(くにまれしゅぞう)
住所:北海道増毛郡増毛町稲場町1-17
TEL:0164-53-1050
営業時間:9~17時(試飲は16時30分まで)
定休日:不定休 ※2026年1月より火曜定休(祝日は除く)

道北エリアにも酒蔵を構える上川大雪酒蔵と帯広畜産大学が連携し、2020年にオープンした「上川大雪酒蔵 碧雲蔵」。帯広畜産大学のキャンパス内という、ユニークなロケーションが特徴の一つです。酒造りに使用している水は、札内川水系の中硬水。北海道産の酒造好適米「彗星」「吟風」「きたしずく」を使用して、丁寧に酒造りに取り組んでいるそう。こちらのオススメの1本は「十勝」純米吟醸。ほのかながら心地よい香りと、きめ細やかな酸味が感じられます。

■上川大雪酒蔵 碧雲蔵(かみかわたいせつしゅぞう へきうんぐら)
住所:北海道帯広市稲田町西二線15-1
TEL:0155-67-5901
営業時間:10~16時
定休日:不定休


こだわりたっぷりのジンに、歴史に触れられるウイスキー蒸留所も!

カクテルのベースにしやすく、さまざまな飲み方が楽しめるのがウイスキーやジン。「カクテル派で、ウイスキーやジンが好き!」という人にとっても、北海道は楽しめる場所です。道内にある、個性と魅力あふれるウイスキーやジンの蒸留所をご紹介します。

ジンは、花やハーブといったボタニカルで香りづけをする蒸留酒。「積丹ブルー蒸溜所」は、自社の畑でボタニカルの生産から蒸溜まで一貫して行う「農場型蒸溜所(Family Distillery)」です。代表的な商品は、さまざまなボタニカルを組み合わせて編み出した「火の帆」シリーズ。なお本シリーズのなかで特にオススメなのは、定番商品「火の帆 KIBOU」。目を閉じて味わえば、北海道の針葉樹林を散策しているような気分に浸れるはず。また商品のラインナップのなかには、KIBOUを積丹の海に約400日間沈めて熟成させた、ユニークなジンも!

■積丹ブルー蒸溜所(しゃこたんぶるーじょうりゅうしょ)
住所:北海道積丹郡積丹町大字野塚町字ウエント229-1
TEL:0135-48-5105
営業時間:12~17時
定休日:平日

ニッカウヰスキーは、「日本ウイスキーの父」とよばれる竹鶴政孝が、「日本で本格ウイスキーをつくりたい」と夢を抱いて作った蒸溜所。こちらの蒸留所には敷地内には蒸溜・貯蔵施設のほか、政孝と妻のリタが暮らした邸宅などが。さらにはニッカと日本ウイスキーの歴史を展示するミュージアムも。「ウイスキーのことはほとんど知らないけど、楽しめるかな?」と感じた人もご安心を。こちらではガイドつきの蒸溜所見学ツアー(無料・要予約)が開催されており、広い敷地内をともに歩きながらウイスキーの製造方法や造り方による味わいの違い、ニッカの歴史などを教わることができます。また、ツアーの最後には無料の試飲も。

■ニッカウヰスキー北海道工場 余市蒸溜所
(にっかういすきーほっかいどうこうじょう よいちじょうりゅうじょ)

住所:北海道余市郡余市町黒川町7-6
TEL:0135-23-3131
営業時間:
・無料ガイドツアー 9時・9時30分・10時・10時30分・11時・11時30分・12時・13時・13時30分・14時・14時30分・14時45分
・ニッカミュージアム9時15分~15時30分(テイスティングバーは16時L.O.)
・レストラン10時~15時20分 L.O.
・ディスティラリーショップ 9時15分~15時30分
定休日:年末年始(12月23日~1月7日)

いかがでしたでしょうか。ワイナリーや酒蔵といったお酒の生産現場には、見学ツアーや展示を設けているところが数多くあります。実際に足を運び見学ツアーなどに参加することで、ワインや日本酒の初心者さんも、お酒の奥深さ、面白さに触れられるはず。
また北海道は、絶品グルメにおでかけスポットにと、魅力が盛りだくさんの土地。ワイナリー巡りを楽しんだり地場食材を堪能したり、さらには地域の名スポットを訪問したり。ぜひ現地を訪れて、その魅力を堪能してみてくださいね♪


Text:緒方よしこ
Photo:公益社団法人北海道観光機構 Webサイト「北海道に酔いしれて」

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

Sponsored:公益社団法人北海道観光機構

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