ここは地下神殿!?映画のワンシーンのような現役放水路を冒険気分で見学!
何の変哲もないサッカーグラウンドの地下に足を踏み入れると、なんと巨大な地下神殿に迷い込んだようです。圧倒的なスケールで数々のドラマや映画のロケ地としても有名なこの場所は、現役の放水路。年間2万人もの見学者が来館し、アジア、欧米など様々な国からの見学者も増加している人気スポットです。
水が逃げ込む異次元の地下へ潜入!
わかりやすい模型で施設の説明を受けてから、いざ地下へ!トンネルに吸い込まれるように足を踏み入れて奥へ進むと、足音のコツコツと響く音が一段ごとに深まり、まだ見ぬ空間に緊張感と期待が膨らみます。116段の階段を降りると、ドドーン!と、超巨大な地下空間が現れます。想像を遥かに超えたスケールの空間です。
水を各施設から取り込むための立坑は全部で5つ。第1立坑は、深さ約70m、直径約30mの巨大な円筒。実は見えている部分はほんの一部で、この下に50mほど隠れています。写真だと伝わりにくいですが、スペースシャトルがすっぽり入るサイズ感。水がうねりを挙げて入ってくる様子を想像すると身震いします。
いよいよ、地下神殿の主役。闇の空間へ
奥にはまだまだ隠された闇の空間が広がります。重さ500tの柱が59本も立ち並ぶ広大なスペース。ここは、立坑を通って入ってきた水の圧力を調整するための設備です。見渡す限り、柱と美しいコンクリートの景色。夏でも地下はひんやりで、異世界へ迷い込んだ感覚を助長しています。いかにも地下神殿を司る龍神が隠れていそうで、キョロキョロ。…が、今回は出会えませんでした。
5つの巨大な立坑をつなぐのは、地底トンネル。もはやアトラクションです。これが第5立坑から第1立坑まで6.3km続いているというから驚きです。
きちんとお勉強も。自然と向き合う人間の知恵に感動!
この巨大な施設についてわかりやすく教えてくれる試写室。水を管理する技術力はスゴイのです。
ここは、ただのフォトジェニックな地下ではなく、自然と向き合い、高度な技術と安全を守ろうとする人の知恵が作り出した場所でした。最後に見学したのは、モニターが並ぶ操作室。こちらも映画やドラマのロケ地として、多くの撮影に利用されています。たしかに見覚えがあるかも!
見学は無料ですが、事前の予約が必須!きちんと知っておくべき水の仕組み。ぜひ学びに行くことをおすすめします。
text:下西由紀子
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。