大阪市立東洋陶磁美術館

©岡本公二

「大阪市立東洋陶磁美術館」で陶磁器のアートな魅力に開眼! ショップやカフェなどのお楽しみもたくさん

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大阪・中之島にある「大阪市立東洋陶磁美術館(おおさかしりつとうようとうじびじゅつかん)」は、中国・韓国や日本といった東洋陶磁のコレクションで世界第一級の質と量を誇る美術館。2024年4月にリニューアルし、さらに魅力を増した施設の楽しみ方を早速紹介します。

Summary

「大阪市立東洋陶磁美術館」ってどんな美術館?

大阪市立東洋陶磁美術館

「大阪市立東洋陶磁美術館」は名前の通り、5700件を超える東洋陶磁を収蔵する美術館。旧安宅産業が収集した安宅コレクションを中心とする中国・韓国陶磁から、濱田庄司作品などの日本陶磁まで、国宝2点、国の重要文化財13点を含む、貴重なコレクションが自慢です。

大阪市立東洋陶磁美術館

「大阪市立東洋陶磁美術館」では年に1~2回、企画展・特別展を開催しています。個性の光るテーマで、学術的にも芸術的にも見ごたえのある展示は毎回評判です。内容に合わせて展示作品は変わるので、何度でも足を運びたくなります。

大阪市立東洋陶磁美術館

「大阪市立東洋陶磁美術館」が立つのは、堂島川と土佐堀川にはさまれた中州エリア・中之島。緑あふれる水辺にあり、京阪なにわ橋駅からすぐ、OsakaMetro淀屋橋駅・北浜駅から徒歩約10分の好立地で訪れやすいのもうれしいポイントです。

リニューアルした「大阪市立東洋陶磁美術館」のみどころ

大阪市立東洋陶磁美術館

開館から40年以上を経た「大阪市立東洋陶磁美術館」は、2024年4月、約2年間の増築工事を経てリニューアル。新しく登場したのが、国宝『油滴天目茶碗』の専用独立展示ケースです。

大阪市立東洋陶磁美術館

スポット照明や新たなLEDによるベース照明、透明度の高いガラスなどで、『油滴天目茶碗』の魅力を最大限に引き出す仕組み。ぐるりと鑑賞でき、見やすい高さにもこだわっています。浮かび上がるかのような茶碗内側の美しい斑文と繊細な光彩にはうっとり。

大阪市立東洋陶磁美術館

さらに映像ルームでは、国宝の『油滴天目茶碗』にふれられるかのような体験ができる最新システムも登場!茶碗の形をそっくりに再現したレプリカがコントローラーになっており、実際に触って動かすことで、4Kモニターに映し出される高精細3DCGの国宝『油滴天目茶碗』を自在に動かすことができるのです。

大阪市立東洋陶磁美術館

360度どんな角度からも見ることが可能。国宝の茶碗の造りや、釉薬や文様、光によって変化する色彩の微妙な変化といった細部までをリアルに体感でき、思わず興奮してしまいますよ。

大阪市立東洋陶磁美術館

「大阪市立東洋陶磁美術館」の特色のひとつが、展示ケースに自然光を取り込んだ世界初・世界唯一の自然採光展示室があること。光を反射しやすい陶磁器は、光の質が見え方に大きく影響しますが、自然光なら陶磁器本来の色合いと質感を鑑賞することができます。

大阪市立東洋陶磁美術館
『国宝 飛青磁 花生(とびせいじ はないけ)』

取材時の自然採光展示室には、青磁が展示されており、繊細な釉薬の色具合が堪能できました。またリニューアルによって、館内の展示ケース内のLEDも、自然の光に近い紫励起LED照明に一新。世界屈指の陶磁器コレクションの魅力をさらに楽しめるようになりました。

大阪市立東洋陶磁美術館
『加彩 婦女俑(かさい ふじょよう)』は豊満なスタイルの女性像

館内の3カ所に設置された、回転台付き展示ケースも世界初の設備。展示品がゆっくりと回転するため、全面をじっくりと見ることができるのです。免震台も組み込まれており、貴重な作品を地震から守ります。

大阪市立東洋陶磁美術館

さらに展示ケースの前には、オリジナル仕様の木製ひじ置き台を設置。ひじを置くと、目線が自然と作品に近い位置になるので、ゆったり快適に鑑賞できます。

大阪市立東洋陶磁美術館

なお、日本陶磁室は畳の部屋を意識し、展示ケースが1段低い作りに。

大阪市立東洋陶磁美術館
『色絵相撲人形(いろえすもうにんぎょう)(二組)』

生き生きとした表情で人気の相撲像も展示されているので、ぜひ見つけてください。

大阪市立東洋陶磁美術館

館内には、川面を眺めながらくつろげる休憩スペースもあります。静かにのんびりと過ごしながら、鑑賞の余韻に浸るのもおすすめです。

ミュージアムショップも見逃せない!

大阪市立東洋陶磁美術館
「ポケットサーモボトル」130㎖各2100円

美術館のお楽しみの一つであるミュージアムショップもリニューアル。オリジナルからセレクトアイテムまで、約300アイテムが並びます。

大阪市立東洋陶磁美術館
「アクリルマグネット」各800円
大阪市立東洋陶磁美術館
(左から)「ロールステッカー」1個650円、「オーガニックコットンポーチ」1つ950円

おすすめは何といっても、人気の収蔵品をデザインとしてあしらった、文具や雑貨、Tシャツなどのオリジナルアイテム。鑑賞の思い出に、ぜひお気に入りを見つけてみてください。ショップのみの利用もOKです。

鑑賞前後に、併設のカフェでひと休み

大阪市立東洋陶磁美術館

リニューアルで増設されたエントランスホールから続く、ガラス張りの「café KITONARI(かふぇ きとなり)」も見逃せません。

大阪市立東洋陶磁美術館
大阪市立東洋陶磁美術館

大阪市中央公会堂や堂島川が目の前の絶好のロケーションで、スタイリッシュなガラス張りの空間は開放感たっぷり!

大阪市立東洋陶磁美術館
(左から)「紫紅釉盆」(バタフライピーティー)1000円、「飛青磁花生」(抹茶ラテ)900円

映えるメニューの数々もスタンバイしています。こちらのカラフルなドリンクは…

大阪市立東洋陶磁美術館
『紫紅釉 盆(しこうゆう ぼん)』 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)  写真:六田知弘
大阪市立東洋陶磁美術館
『国宝 飛青磁 花生(とびせいじ はないけ)』 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真:六田知弘

なんと、収蔵品の『紫紅釉 盆』や国宝の『飛青磁 花生』がモチーフに!

大阪市立東洋陶磁美術館
「白磁刻花」(パンナコッタ)1000円
大阪市立東洋陶磁美術館
『白磁刻花 牡丹文 瓶(はくじこっか ぼたんもん へい)』 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション)写真:六田知弘

パンナコッタのモチーフになっているのは、『白磁刻花 牡丹文 瓶』。

大阪市立東洋陶磁美術館

パンナコッタの上にのるフレーバースモークのバブルで、白磁の形をうまく再現しています。

大阪市立東洋陶磁美術館

バブルがはじける瞬間も必見!
なおフレーバーは日によって異なるそう。撮影日はパッションフルーツでしたが、どんなフレーバーが登場するかはお楽しみです。ベリーソースで味変も楽しめますよ。

大阪市立東洋陶磁美術館
「木葉天目」(チョコレートムース)900円
大阪市立東洋陶磁美術館
『重要文化財 木葉天目 茶碗(このはてんもく ちゃわん)』

ほかにも、本物の木の葉を焼き付けた、重要文化財の『木葉天目 茶碗』をモチーフにした、濃厚なチョコムースも人気です。

大阪市立東洋陶磁美術館
「陶片クッキー」500円
大阪市立東洋陶磁美術館
『琺瑯彩墨竹図碗』清時代・雍正(1722-1735)/景徳鎮窯 上海博物館

竹が描かれた椀をもとにした「陶片クッキー」は、本物の陶片のようで食べるのも楽しい!カフェのみの利用もできるので、鑑賞の前後にぜひ立ち寄ってください。お気に入りの作品がメニューになっているかもしれません。
※メニュー変更の可能性あり。

大阪市立東洋陶磁美術館
『鴨型土器』

さまざまな展示の仕掛けで、感性を刺激する「大阪市立東洋陶磁美術館」。ミュージアムショップやカフェもあわせて、東洋の陶磁器の魅力を心ゆくまで堪能してください。
なお、すべての収蔵作品が必ず展示されているわけではありません。どうしても見たい作品がある場合は、年間スケジュールや展覧会情報などの展示予定を確認してから訪れてくださいね。

■大阪市立東洋陶磁美術館(おおさかしりつとうようとうじびじゅつかん)
住所:大阪府大阪市北区中之島1-1-26
TEL:06-6223-0055
営業時間:9時30分~17時(入館は~16時30分)
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)、展示替え期間
料金:展覧会により異なる
アクセス:京阪なにわ橋駅1号出口からすぐ、OsakaMetro淀屋橋駅1号出口・北浜駅26号出口から徒歩約10分

Text:平林みわ(ピース)
Photo:小川康貴、大阪市立東洋陶磁美術館

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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