【行田】古民家カフェ「髙澤記念館」のこだわり空間で絶品創作カレーとスイーツを

【行田】古民家カフェ「髙澤記念館」のこだわり空間で絶品創作カレーとスイーツを

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埼玉県の北西部、行田市の閑静な住宅地の一角にある古民家カフェが「カフェギャラリー髙澤記念館」。幕末の農家の風情を残すこだわりの空間で、手作りのカレーやスイーツを味わいつつ、藍染めをはじめとする工芸作品や地域文化にも親しめるとっておきのスポットです。

summary

国登録有形文化財の古民家は空間もアートも食事も雰囲気満点

秩父鉄道東行田駅から徒歩15分、「カフェギャラリー髙澤記念館」はオーナーである滝澤布沙さんの住居兼藍染・草木染のアトリエでもあります。最初に訪問者を迎える長屋門は、安政6年(1859)に建てられたもの。敷地内の離れ、土蔵、納屋、記念館として利用されている母屋とともに国登録有形文化財に登録されています。

長屋門を抜けると、記念館である母屋へと続く庭へ。樹木が茂り、季節感あふれるこの庭は、短歌をたしなんでいた布沙さんの父が、『万葉集』に詠まれている万葉植物を植物学者の友人と植えていったのだといいます。今では多くが消えてしまいましたが、3月中旬〜4月いっぱい薄紫色のシャガが庭中に咲き誇るさまは、名所と言っていいほどの光景。春には梅、桜も美しく咲きます。

江戸時代の暮らしをしのばせる土間玄関には、布沙さんが手がけた藍染ののれんや生花が飾られています。古民家ならではの囲炉裏の煙で黒くなった壁や柱の色合いに鮮やかな藍色が映えています。所々に展示された古文書や江戸・明治時代から伝わる品々も見ごたえたっぷり。

行田の新名物「古代米カレー」と手作りシフォンケーキを楽しむ

レトロモダンな雰囲気が魅力のカフェスペースからは、窓から自慢の庭を眺めることができます。こちらにも布沙さんの藍染作品が飾られており、藍染のランチョンマットも布沙さんの手によるものです。季節の移ろいとアートの魅力を感じながら、落ち着いた空間で食事やおしゃべりを楽しんでください。

古代米カレー(バターチキントマトカレー)1320円
「古代米カレー(バターチキントマトカレー)」1320円

フードメニューは、行田市の新名物とも言える「古代米カレー」。行田市が誇る観光名所、埼玉(さきたま)古墳群をPRするために誕生し、現在、市内15店ほどの飲食店で提供されています。行田産の古代米と地元食材を使い、その店オリジナルのカレーでご飯を前方後円墳型に盛り付けられているのが特徴です。

古代米カレー(あめ色玉ねぎチキンカレー)1320円
「古代米カレー(あめ色玉ねぎチキンカレー)」1320円

髙澤記念館では週末の3日間、2種類の「古代米カレー」を用意。定番は「バターチキントマトカレー」と「あめ色玉ねぎチキンカレー」で、それぞれお肉なしの野菜カレーにすることもできます。冬季には、「キーマカレー」や「焼きカレー」を提供する日もあるのだとか。

料理を担当しているのは、布沙さんの娘の香織さん。スパイスから作ったカレーは香りも風味も豊かで辛さも強くはありません。サラダ用のドレッシングもタマネギとクルミなどから作った自家製です。

季節のシフォンケーキ(桜のシフォンケーキ、3月下旬〜4月上旬の一例)638円〜
「季節のシフォンケーキ」(桜のシフォンケーキ、3月下旬〜4月上旬の一例)638円〜

香織さんによる手作りスイーツも充実していて、中でも人気なのが四季折々のフルーツなどを使った「季節のシフォンケーキ」です。その日のシフォンケーキは店内の黒板でチェック。「古代米カレー(ミニサラダ付き)」とコーヒーか紅茶に「季節のシフォンケーキ」が付いたお得な「Bセット」1848円もおすすめ!

生蜂蜜三種たべくらべセット1780円
「生蜂蜜三種たべくらべセット」1780円

髙澤記念館では、その広い敷地とまわりの豊かな自然環境を生かして、養蜂も行っています。通常、蜂蜜は蜜源となる花ごとに分けられて販売されることが多いですが、髙澤記念館の蜂蜜がユニークなのは、月別で売られているところ。月ごとで蜜源となる花々が異なり、色合いや味に違いがあります。試食ができるので、ぜひその変化を味わってみてください。

カフェスペースは、かつては土間の台所だったのだとか。物資が不足していた戦後の一時期には、調理場のあたりが布沙さんの母が営む縫製の内職工場として使われていたこともあったのだと言います。江戸時代後期から2009年に記念館としてオープンするまで、紡がれてきた歴史にも思いを馳せられる素敵な場所です。

生活のかたわらにある藍染、金工、陶芸。アートにもふれ合って

行田市がある埼玉県の北西部は、隣接する羽生市を中心に江戸時代は藍の栽培や藍染が盛んだった地域。自然と藍染に興味を抱いていったという布沙さんの作品は、館内の至る所で目にすることができます。藍染のモチーフの多くに蓮の花が使われているのは、行田蓮(古代蓮)とよばれる原始的な形態を持つ蓮が市の名物の一つだから。おみやげコーナーでは藍染のストールやポストカード、蜜蝋ワックスなども販売されています。

髙澤記念館では、日本の伝統的な金属工芸技法を使ってアクセサリー作りを楽しむ金工体験や染色などのワークショップも行っています。興味のある人は事前に問い合わせてみてください。

また、お座敷では、毎月第4日曜に地元の伝承を地域の語り部が楽しく聞かせる「忍の行田の『昔ばなし語りべの会』」も開催。誰でも気軽に楽しめる内容になっているので参加してみては。

入口に当たる「長屋門」とは、両側が部屋になっている門のことを言います。2025年3月から、この部屋が展示スペースとして開放されます。展示物もだんだん増えていく予定だとか。

素敵なアートと美味しい料理やスイーツが一度に楽しめる特別な空間。友人とのおでかけに、ひとり時間を過ごしに、体験アートで自分磨きに、と楽しみ方はいっぱい。ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

■カフェギャラリー髙澤記念館(かふぇぎゃらりーたかざわきねんかん)
住所:埼玉県行田市長野3-5-41
TEL:048-556-1774
営業時間:11〜17時
定休日:月〜木曜

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Text・Photo:木村雄大

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