おでかけ
2024.12.16
日本一の山、富士山マスターの写真家！ 田村梨貴さんにインタビュー
ライフスタイルメディア編集部
月が山頂にかかるパール富士や、ダイヤモンド富士、四季の花と富士山など、富士山ならではの美景を撮影している気鋭の写真家、田村梨貴（たむら りき）さん。最近では、カメラ雑誌やカレンダーの発行など多くのメディアで大活躍！ 富士山に魅せられた理由から、四季折々の富士山の魅力、富士山を撮るイチオシスポットまで、いろいろ教えていただきました！
Summary
富士山ならではの美景を撮る田村さん
──富士山を撮影する写真家としてご活躍ですが、富士山を撮るきっかけはなんでしょう？
学生時代から「日本一の山」を何気なく撮り始めて、富士山の写真でいくつかの賞をいただきました。それをきっかけに、2012年から富士山を本格的に撮り始めました。2023年に亡くなった写真家の橋向真さんと一緒に撮影する機会が増えると「こんな写真が撮れるのか、撮ってみたい」と富士山撮影の面白さや奥深さがより見えてきました。 富士山と太陽や月の神秘的な姿が見られるパール富士やダイヤモンド富士が好きですが、最近は富士山と四季の花々などにも興味が広がってきています。
SNSでバズった富士山写真とは？
――この写真がSNSで話題となったそうですが、どこで撮影なさったのですか？
これは長野県の高ボッチ高原で撮った写真です。長野県で富士山というと意外かも知れませんが、10月から冬季閉鎖されるまでの間、運がいいと夜明けには雲海と富士山と夜景の光が見られるんですよ。防寒対策をしっかりして、足元が暗いので懐中電灯を持って行ってください。富士山と言うと静岡や山梨のイメージが強いと思いますが、日本一の山だけあってあちこちに撮影スポットがあります。カレンダーの表紙になった赤富士は、三浦半島で撮影しました。
■八ヶ岳中信高原国定公園 高ボッチ高原
（やつがたけちゅうしんこうげんこくていこうえんたかぼっちこうげん）
住所：長野県塩尻市片丘
TEL： 0263-88-8722（塩尻市観光センター）
アクセス：塩尻ICから13km。路線バス運行はないので、マイカーかJR塩尻駅からタクシーで
※12月上旬〜4月下旬頃まで高原に至る道路は通行止めとなり、高ボッチ高原は冬期閉鎖となります。雲海が出やすいのは10月下旬から閉鎖になるまでの12月。展望台からは富士山、北アルプス、諏訪湖など360度の眺望に絶景が広がります。
ビギナーにイチオシの富士山撮影スポット
――富士山麓でビギナーにオススメの撮影スポットはありますか？
首都圏からなら、アクセスのよい山中湖や河口湖がオススメです。河口湖の大石公園や山中湖の花の都公園は、春から秋までいつ行っても富士山と四季の花の綺麗な写真が撮れます。
■大石公園 （おおいしこうえん）
河口湖北岸に広がる公園。5月には芝桜やネモフィラ、6月下旬～7月上旬には約2万本のラベンダー、10月にはコキアの紅葉など、四季折々の花と富士山の美景を楽しめる。
住所：山梨県富士河口湖町大石2585
TEL：0555-76-8230（河口湖自然生活館）
営業時間・定休日・料金：園内自由
アクセス：富士急行河口湖駅から河口湖周遊バスで27分、河口湖自然生活館下車すぐ
■山中湖花の都公園（やまなかこはなのみやここうえん）
富士山をバックに、約30万㎡の花畑が広がる公園。春はチューリップ、夏はヒマワリ、秋はコスモスが一面に咲き誇る。花畑は無料で見られる。有料エリアでは温室の熱帯植物や溶岩樹型を見られる。
住所：山梨県山中湖村山中1650
TEL：0555-62-5587
営業時間：8時30分～17時30分（10月16日～4月15日は9時～16時30分）
定休日：12月1日～3月15日の火曜（祝日の場合は開園）
料金：入園600円（時期により異なる）、花畑は見学無料
アクセス：富士急行富士山駅から車で24分
富士山周辺でオススメの立ち寄りスポット&グルメ
――富士山周辺の立ち寄りスポットで、オススメはどこですか？
北口本宮冨士浅間神社ですね。参道を一歩奥に進むごとに何か神聖な「気」が深まっていくのを感じます。ぜひ一度は行って欲しい場所です。お参りした後に富士吉田名物の吉田うどんを味わうのもいいんじゃないでしょうか。
■北口本宮冨士浅間神社 北口本宮冨士浅間神社（きたぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ）
富士山の女神として知られる木花開耶姫命を祀る古社。創始から1900年以上の歴史を有し、富士山信仰の拠点、富士講信者が登山の無事を祈る登山道の起点として栄えた。拝殿は国の重要文化財に指定されている。
住所：山梨県富士吉田市上吉田5558
TEL：0555-22-0221
参拝時間・料金：境内自由(個人祈祷は5000円～、9～16時)
アクセス：富士急行富士山駅から富士吉田・忍野・山中湖周遊バス「ふじっ湖号」で6分、浅間神社前下車すぐ
――富士山を撮影した時の思い出の味などはありますか？
地元の人が集まる喫茶店の洋食など色々ありますが、僕が行ったなかで印象深いのは富士宮やきそばの「うるおいてい 本店」でしょうか。香ばしい麺に半熟玉子がとろりと絡んで、人気にも納得でした。河口湖で撮影していた時に友達が買ってきてくれた「湖畔のパン工房 レイクベイク」のパンもおいしかったです。
■うるおいてい 本店（うるおいていほんてん）
コシの強い麵と隠し味の肉かす、炒め油のラードで風味を出す富士宮焼きそばの人気店。すべてベテランの店員が目の前で焼いてくれる。麺と具材を鉄板で豪快に蒸し焼きにして富士山麓産の玉子を落として完成。半熟玉子を麺に絡めながら食べよう。繁忙期以外はテイクアウトもOK。
住所：静岡県富士宮市淀師415-2
TEL：0544-24-7155
営業時間：11時～14時30分（土・日曜、祝日10時30分～18時）
定休日：月曜、第3火曜（祝日の場合は翌日）
アクセス：JR富士宮駅から車で10分
■湖畔のパン工房 レイクベイク（こはんのぱんこうぼうれいくべいく）
大石公園の隣に立つベーカリー。自家製酵母で発酵させたパンが評判。総菜パン、菓子パンなどパンの種類は豊富。全粒粉の香ばしい生地にくるみとレーズンをたっぷり練り込んだ「レイクベイク熟成」600円をはじめ、しっとり食感の「プレーンスコーン」250円などが特に人気。ドリンクを注文すれば、店内またはテラス席のイートインスペースが利用できる。
住所：山梨県富士河口湖町大石2585-85
TEL：0555-76-7585
営業時間：10時～16時30分（カフェは～15時）
定休日：水曜、第2・4木曜（祝日の場合は営業）
アクセス：富士急行河口湖駅から河口湖周遊バスで27分、河口湖自然生活館下車徒歩3分
富士山撮影にオススメの季節
――富士山撮影にオススメの季節はいつですか？
四季それぞれによさがあります。秋は紅葉、冬は氷雪、春は桜、夏は天の川。秋から春には富士山が冠雪するのでやはり綺麗だと感じます。 春、富士山と桜を撮るならイチオシなのが「龍巌淵」。富士山と桜並木と川の流れを一度に撮れる場所は実は少ないんですよ。他に忍野村の「新名庄川」も龍巌淵よりさらにのどかな雰囲気でオススメです。新名庄川は忍野八海に近いので、観光ルートにも組み込みやすいと思います。
■龍巌淵（りゅうがんぶち）
3月下旬～4月上旬には潤井川の岸辺の桜並木が見頃となる。駐車場がないので、公共交通機関の利用がオススメ。
住所：静岡県富士市久沢
TEL：0545-64-2430（新富士駅観光案内所）
開場時間・料金：散策自由
アクセス：JR身延線入山瀬駅から徒歩10分
■新名庄川（しんなしょうがわ）
お宮橋の上から、正面に富士山と木橋の大門橋を入れて約400ｍ続く桜並木を撮るのが人気の絶景スポット。桜の開花は4月中～下旬。土手をのんびり歩くのも気持ちいい。
住所：山梨県南都留郡忍野村忍草
TEL：0555-84-7794（忍野村役場観光産業課）
開場時間・料金：時期により異なる（年末年始特別営業あり）※営業期間については、HPをご確認いただくか、上記TELにお問い合わせください。
定休日：時期により異なる
料金：散策自由
アクセス：富士急行富士山駅より忍野方面行バスで20分、お宮橋下車すぐ
『JTBのカレンダー美しき富士山2025』発売中！
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- 【プロフィール】
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田村梨貴
神奈川県出身。学生時代に見た富士山と月のある光景に感銘を受けて写真家人生が始まる。 「人とは違うものを」をコンセプトに、四季折々の富士を撮影し、富士山写真大賞グランプリをはじめ数々のコンテストに入賞。特に、パール富士、ダイヤモンド富士、天の川など富士山の夜景写真では他の追随を許さない。現在はSNSを中心に写真や動画を投稿し、富士山の魅力を伝えている。
公式インスタグラム：@riki.tamura
Text：ライフスタイルメディア編集部
Photo：田村梨貴
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