【熊本・宮崎・鹿児島】南九州3県の定番&最旬スポットをめぐる旅
数日かけて周遊したい南九州3県(熊本県・宮崎県・鹿児島県)。数あるみどころの中から、絶対に外せない定番スポットや、国宝に指定したばかりの「通潤橋(つうじゅんきょう)」やリニューアルでモダンに生まれ変わった「霧島神宮駅(きりしまじんぐうえき)」など、最旬スポットをめぐってきました。2025年3月いっぱいまで、お得なきっぷやレンタカープランがある「南九州DE超回復」キャンペーン実施中なので、南九州へ旅する際にはチェックしましょう!
Summary
【熊本県】寛永4年創業の「通潤酒造」で酒蔵見学&ランチ
南九州3県をめぐる旅のスタートはこちらから。
阿蘇くまもと空港から車で40分ほどで到着した「通潤酒造」は、寛永4年(1770)創業、熊本県に現存する酒蔵で最古の歴史を誇ります。
白壁と瓦屋根の蔵造りに杉玉が吊るされている入口を入ると、麹の香りで満たされています。
まずは酒蔵見学へ案内してもらいます。
この日は山下康雄社長が案内してくださり、蔵の歴史から酒造りの工程、2016年4月の熊本地震で蔵の屋根や壁が崩れ落ちる被害を受けつつも、同年10月から酒造りを再開できたことなどをお話ししてくれました。
酒蔵見学は予約不要で1名から受け付けています。所要時間は30分なので、ぜひこちらを訪れた際は酒蔵見学をしましょう。
酒蔵見学の後は、お庭に面したカフェ「寛政蔵」へ。
寛政4年(1792)に建てられた蔵を改装し、2019年にモダンなカフェに生まれ変わったこちらでランチをいただきます。
ランチでいただいたのは、土・日曜、祝日限定の「通潤ランチ」1750円。
ドリンクとデザートのアイスクリームも付き、ドリンクは日本酒(グラス)も選べます!
自家製ベーコンがサンドされたホットサンドに、だし巻き卵やピクルスがセットになっており、ソフトドリンクにも日本酒にも合うセットになっています。
このほか、利き酒セット1100円~やオリジナルカクテル660円、ワッフルやチーズケーキなどから選べるスイーツセット660円~があるので、食事もお酒もスイーツも楽しめるのがうれしいですね。
売店でのお買い物も忘れずに。
日本酒や甘酒のほか、グラスや枡といった日本酒にまつわるアイテムも販売しています。日本酒選びで迷ってしまったら、スタッフに尋ねればアドバイスいただけ、試飲もできますよ。
■通潤酒造(つうじゅんしゅぞう)
住所:熊本県上益城郡山都町浜町54
TEL:0967-72-1177
営業時間:9~17時
定休日:火曜、1~3月の第2・4日曜、そのほか通潤橋の放水カレンダーに準ずる(放水日に営業)
【熊本県】国宝「通潤橋」でダイナミックな放水を見学
「通潤酒造」から車で5分ほどで「通潤橋」に到着です。
2023年9月国宝に指定され、土木構造物が国宝に指定されるのは全国初ということもあり、今、注目のスポットです。
通潤橋には放水の時間に合わせて訪れるのがオススメで、放水の様子は橋の下から自由に見学できますが、橋上見学の料金を支払うと、なかなかレアな光景が見られます!
なんと、放水時間になると、水栓を人の手によって開ける様子が間近で見られるんです。
水栓を木槌でさまざまな角度から叩き、栓がゆるんだところで一気に引き抜くと、勢いよく水が噴出! 放水は水管のゴミを取り除く“掃除”のために行われているものだそう。
通潤橋を訪れる際は、事前にWebサイトで放水カレンダーのチェックをお忘れなく。
■通潤橋(つうじゅんきょう)
住所:本県上益城郡山都町長原
TEL:0967-72-1115(山都町役場商工観光課)、0967-72-3855(山都町観光協会)
時間・定休日:見学自由
観覧料:無料(橋上見学は500円)
【熊本県】震災遺構とともに熊本地震を伝える「熊本地震 震災ミュージアム KIOKU」
続いて、南阿蘇村へやってきました。
阿蘇の広大な自然に抱かれるように立つモダンな建物は、2023年にオープンした「熊本地震 震災ミュージアム KIOKU」です。2016年4月に発生した熊本地震の被災の様子や、震災から得られた教訓を後世に伝えるための展示がされています。
車を降りてまず目に入ったのが、この鉄の塊。 地震で崩落した阿蘇大橋の鉄骨が展示されています。元の形を留めていないほどに変形してしまった鉄骨を見て、地震の威力を感じずにはいられません。
館内には地震発生時や地震後の様子を映像で伝えるシアターや、南阿蘇村周辺のジオラマの展示などがあり、地震の恐ろしさを伝えるだけでなく、自然との共生や復興までの歩み、いつ起こるか分からない震災への備えなど、さまざまな形で紹介しています。
震度6強という大きな被害を受けた旧東海大学阿蘇キャンパスが震災遺構として公開されており、校舎の真下を通る断層も見ることができます。 当時の被災状況を目の当たりにしながら、防災について学ぶことができました。
■熊本地震 震災ミュージアム KIOKU(くまもとじしん しんさいみゅーじあむ きおく)
住所:阿蘇郡南阿蘇村河陽5343-1
TEL:0967-65-8065
観覧料:500円
営業時間:9~17時(最終入館16時30分)
休館日:月曜
【宮崎県】縁結びや安産にご利益のある「青島神社」
宮崎県では、まずは宮崎市の定番スポットである「青島神社」へ。「鬼の洗濯板」とよばれる波状岩がぐるりと囲む小さな島の中に立つ青島神社は、1200年以上も前からあると伝わります。
荒々しい波状岩を左右に眺めながら、鳥居を目指します。
ビロウ樹が生い茂る境内は、南国ムード漂う神秘的な雰囲気。縁結びや安産にご利益があるといわれ、境内には「海積の祓」「産霊紙縒」「天の平瓮投げ」などさまざまな願掛けスポットがあるので、楽しみながら参拝できます。
■青島神社(あおしまじんじゃ)
住所:宮崎県宮崎市青島2-13-1
TEL:0985-65-1262
参拝時間:6時~日没
定休日:無休
拝観料金:無料(日向神話館は600円)
【宮崎県】「高千穂あまてらす鉄道」で30分の絶景旅
高千穂駅にやってきました。
2005年の台風の影響で廃線になった旧高千穂鉄道の線路を、オープンエアの車両に乗って高千穂駅~高千穂鉄橋を往復する人気のアトラクション「高千穂あまてらす鉄道」に乗車します。
昔ながらの紙のきっぷに運転士さんがハサミを入れたら車両に乗り込み、往復30分の旅に出発!
高千穂鉄橋までは約2.5km。途中、トンネルを何カ所か通りますが、トンネル内を見上げるとプラネタリウムのようなカラフルな電飾で楽しませてくれます。緑が生い茂る線路を通って、どんどん進んでいきます。
高千穂鉄橋に到着すると、ここでしばらく停車。最高地点105mから高千穂の絶景を眺めます。
写真を撮りながら風景を楽しんでいると、シャボン玉が……!
運転士さんが高千穂や高千穂あまてらす鉄道のガイドをしながら、シャボン玉を飛ばしていました。高千穂の絶景に無数のシャボン玉が舞い、ここだけでしか見られない幻想的な風景を存分に堪能し、高千穂駅に戻って30分の絶景旅は終了です。
■高千穂あまてらす鉄道(たかちほあまてらすてつどう)
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1425-1
TEL:0982-72-3216
グランドスーパーカート乗車料金:2000円(予約不可)
運行時間:9時40分~15時40分(1日10便)
定休日:第3木曜
【鹿児島県】ニューアルでモダンに生まれ変わった「霧島神宮駅」
鹿児島では、2024年3月にリニューアルしたばかりの「霧島神宮駅」へ。鹿児島に拠点を置く建築デザイン会社「IFOO(イフー)」が手掛け、多くの観光客が訪れる霧島神宮だけでなく、町全体で賑わいを作りたいという思いが今回のリニューアルに込められているそう。
外から見ると、昔ながらの駅舎の趣ですが、中に入るとその外観からは想像できなかったモダンな駅が現れます……!
改札の中にはいくつもの鳥居が連なり、霧島神宮の入口としてのムードを演出。鳥居や駅舎には、鹿児島県産の杉が使われており、天然の杉の香りが駅舎を包み込んでいます。
駅舎内にあるショップにも注目です。駅にある売店といえば、お菓子や民芸品といった、手軽なおみやげ品を販売しているのを想像しますが、リニューアル後にオープンしたショップ「慈慈(じじ)」では、地元に限らず、全国から集められた手仕事の品を販売しています。陶器やガラスの器、扇子など、丁寧に作られたアイテムが並ぶので、ショップを目当てに駅を訪れるのもオススメです。
■霧島神宮駅(きりしまじんぐうえき)
住所:鹿児島県霧島市霧島大窪
【鹿児島県】石造りの倉庫がカフェ併設のギャラリーに「Gallery天地人」
霧島神宮駅から歩いて3分ほどのところに立つ石造りの建物が「Gallery天地人」。もともとは穀物の倉庫で長年使われていなかった建物を、霧島神宮駅と同じく建築デザイン会社「IFOO」により新しく生まれ変わりました。
石造りの外壁はそのまま残し、建物内部は木や銅板など、異なる素材を使った現代風のスペースになっています。建物内はギャラリーとカフェが隣り合い、外には1日3組限定のプライベートサウナ「閃閃(せんせん)」もあるので、旅の途中で立ち寄ればゆったりとした時間が過ごせそうです。
■Gallery天地人(ギャラリーてんちじん)
住所:鹿児島県霧島市霧島大窪418-3
TEL:099-813-7481
営業時間:10時30分~17時30分
定休日:火曜
【鹿児島県】「マナーハウス島津重富荘」内のフレンチレストランで創作性の高いディナー
鹿児島での夕食は、重富島津家の邸宅を利用した「マナーハウス島津重富荘」内の「フレンチレストラン オトヌ」で。
日本庭園に面した、和と洋が融合したお部屋がレストランです。
ディナーコース「Musa(ムサ)」1万1550円(サービス料10%別途)は、前菜からメインの魚料理と肉料理、デザートまで全8品で構成。内容は時期によって変わりますが、この日は魚料理は福岡県産真魚鰹 ブールブラン ハーブ、肉料理は入来産鹿 無花果 黒酢と、フレンチをベースに九州の素材を使いながら、独自のアレンジをしたお料理をいただきました。
■マナーハウス島津重富荘 フレンチレストラン オトヌ(まなーはうすしまづしげとみそう ふれんちれすとらん おとぬ)
住所:鹿児島県鹿児島市清水町31-7
TEL:099-247-3122
営業時間:11時30分~15時、18時~22時30分
定休日:火・水曜(祝日を除く)
お得に旅する「南九州DE超回復」キャンペーン実施中
南九州3県の定番と最旬スポットをめぐる旅をお届けしました。
ほかにもパワースポットや温泉、ご当地グルメなど、南九州には魅力満載なので、ぜひ、九州を訪れる際の参考にしてくださいね。
現在、JR九州では「南九州DE超回復」キャンペーンを2025年3月31日まで実施中です。連続する3日間、対象エリアを自由に乗り降りできる「南九州DE超回復!きっぷ」、お得なレンタカープラン「レンタカーDE超回復の旅に出よう!」を用意しているので、Webサイトをチェック!
https://www.jrkyushu.co.jp/train/cho-kaifuku/
Text & Photo:るるぶ編集部(大澤由美子)
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