【高知】人気の観光列車『志国土佐 時代の夜明けのものがたり』雄飛の抄(奈半利駅→高知駅)に乗ってきました!
高知の奈半利駅を出発して高知駅へと向かう観光列車「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」雄飛の抄(「しこくとさ ときのよあけのものがたり」ゆうひのしょう)に乗車しました。空想科学上の宇宙船をイメージした豪華な車両に乗り込み、大きく取った窓向きのシートに腰掛けて、車窓から太平洋に沈むロマンチックな夕日を眺めたり、地元・高知の恵が存分に楽しめる軽食「浜スイーツ&ティーセット」を楽しんだりしながら大満足の時間を過ごすことができました。今回は、この観光列車の魅力をたっぷりお伝えするとともに、周辺エリアのおすすめ観光スポットも合わせてご紹介します。
Summary
観光列車「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」雄飛の抄とは?
「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」雄飛の抄は高知県東部の奈半利駅と高知駅の間を2024年12月20日までの期間限定で毎週金曜に走る「ごめん・なはり線」の観光列車です。未来的なデザインでありながら、どこかレトロな趣ある車内でゆったり寛ぎながら、軽食をいただいたり、美しい太平洋の景色などを車窓から眺めながら列車旅を楽しむことができます。列車は途中「安芸駅」と「夜須駅」に停車しますが、「夜須駅」では、途中下車して目の前の「ヤ・シィパーク」を散策しながら絶景の海景色を堪能することもできます。南国高知ならではの開放感満点の約2時間半の贅沢な列車旅が満喫できます。
「文明開化のロマンティシズム」をイメージした2両編成の豪華な車両
列車は2両編成で、1号車の「KUROFUNE」は蒸気船をモチーフにしたデザインで、写真の2号車「SORAFUNE」は未来への夢をコンセプトに、空想科学上の宇宙船をイメージしています。どちらの車両も座席が窓に向かって並び、目の前に広がる高知の雄大な大海原や牧歌的な田園風景などを心ゆくまで楽しめるようにデザインされています。今回は2号車の「SORAFUNE」に乗車しました。
車内で地元の幸を満喫できる食事やドリンク類が楽しめる
車内で提供された軽食は、新メニュー『浜スイーツ&ティーセット』と、弘法大師空海が広めたとされるお茶「きしまめ茶」。四万十ヒノキで作られた可愛いらしい木箱で提供される『浜スイーツ&ティーセット』は高知に昔から伝わる料理「浜弁当」に着想を得て、ひがしこうちの食材を使ったサンドイッチやスコーン、スイーツなどが味わえます。
木箱を開けると、パン生地に炭を練り込んだ見た目にもインパクト大のサンドイッチや、馬路村のマーマレードを添えたスコーンなど味わい深い品々がぎっしり詰まった宝箱のような世界が広がっています。『浜スイーツ&ティーセット』は事前予約が必要で値段は3500円です。
車両内には「高知の柑橘飲み比べセット」(左から小夏、ゆず、文旦)や、焼酎、泡盛、果実酒、ワイン、ジュースなどドリンク類が販売されているバーカウンターも設置されています。
※「高知の柑橘飲み比べセット」の内容は変更になる場合があります。
車窓から見える風景と地元の人のおもてなしに感動!
「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」雄飛の抄の最大の魅力は車窓から見える美しい自然の風景です。海沿いを走る区間では目の前に広がる雄大な太平洋を眺めることができ、天気とタイミングに恵まれれば、大海原へと沈む夕日の絶景に出合えます。列車旅の醍醐味が満喫できる感動の瞬間を、座り心地抜群のシートにゆったり腰掛けて味わってください。
観光列車のもう一つのセールスポイントは、JRのスタッフや、地元の方々の熱烈歓迎です。途中の停車駅や車窓から見えるさまざまな施設の人々が、それぞれに工夫を凝らした方法で私たち乗客を歓迎してくれるようすは、見ていて本当に心温まるものです。旗を振ったり横断幕を掲げたり、自転車で列車と並走しながら手を振ってくれたりする姿も見られます。
この日は「のいち駅」のホームで、香南市の観光PRマスコット「こーにゃん」も出迎えてくれました。窓の外で可愛く手を振ってくれる様子に乗客も皆大興奮でした。
海辺の素敵な公園を散策!
途中、「夜須駅」では37分間停車します。駅前には「ごめん・なはり線」のオリジナルキャラクターで、高知県出身のやなせたかし先生が描いた「やす にんぎょちゃん」がお出迎えしてくれます。
また、ごめん・なはり線の各駅にはそれぞれ、やなせたかし先生作のオリジナルキャラクターがいて、その地を訪れた人を歓迎してくれるので、興味のある方はこちらも要チェックです。
夏場は県内でも指折りの人気海水浴場として有名な「ヤ・シィパーク」は、夜須駅から徒歩すぐ場所にあって、シーズンオフでも美しい海景色が楽しめる場所としておすすめのスポットです。海辺に設置されたウッドデッキのテラスで太平洋を眺めながらのんびり過ごしたり、ベンチで休憩したりして思い思いの時間を過ごすことができます。
「ヤ・シィパーク」で美しい景色を楽しんだり、記念写真を撮ったりしたら、時間内に夜須駅で停車中の列車に戻るのを忘れないように!
夜須駅を出発すれば、終点まで残り1時間弱です。高知駅に近づくにつれて、車窓からの景色もだんだん変化して来て、少しずつ街が近づいているのが実感できます。高知駅に到着するのは17時57分。高知の街は夜も楽しいので、ここから高知自慢の日本酒を味わうなど、もう一遊びしてゆっくりホテルに帰るのもいいですね!
■志国土佐 時代の夜明けのものがたり 雄飛の抄(しこくとさ ときのよあけのものがたり ゆうひのしょう)
住所:出発駅/ごめん・なはり線 奈半利駅 高知県奈半利町4779−3
TEL::0570-00-4592(JR四国電話案内センター) 電話受付8〜19時
営業時間:奈半利駅15時18分発/高知駅17時57分着
料金:運賃+特急・グリーン料金5130円
予約:JR四国HPより購入方法確認
運行日:2024年12月20日までの毎週金曜
沿線のおすすめ観光スポット
ごめん・なはり線の後免駅から徒歩すぐの場所にある「やなせたかしロード」。高知が生んだ偉大な漫画家で、アンパンマンの生みの親・やなせたかし先生が少年時代を過ごした地にある約400mの後免町商店街は、別名「やなせたかしロード」と呼ばれています。道沿いにはアンパンマン、ジャムおじさん、メロンパンナちゃん、カレーパンマン、しょくぱんまん、ばいきんまん、ドキンちゃんの7体の石像が設置されています。
やなせたかしロードの先には「やなせたかし・ごめん駅前公園」もあります。先生が少年時代から18歳まで過ごした伯父の柳瀬医院の跡地を、遺贈された(公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団が整備したもので、ベンチにはアンパンマンやカレーパンマンたちなどが座っています。散策途中にぜひ立ち寄りたいスポットですね。
■やなせたかしロード(やなせたかしろーど)
■やなせたかし・ごめん駅前公園(やなせたかし・ごめんえきまえこうえん)
住所:高知県南国市後免町2-1-14
TEL:: 088-880-6560(南国市役所商工観光課)
営業時間:周辺自由
料金:周辺自由
定休日:なし
後免駅から徒歩約10分の場所にある「海洋堂SpaceFactoryなんこく」は、世界に誇るフィギュアメーカー「海洋堂」がプロデュースした“ものづくりの発信新拠点”です。宇宙船を思わせる未来的な造りの建物の中へ入ると目の前に、高さ4mもあるモニュメント「生命の塔」が現れます。このモニュメントはスケールが大きいのに細部まで緻密に作り込まれた海洋堂技術の結晶ともいえる作品です。
1階は海洋堂が誇るフィギュアの展示などに加えて、海洋堂のソフビフィギュア(ソフトビニールのフィギュア)が生まれる瞬間が見学できる工場もあります。
2階の体験工房では、フィギュアの色塗り体験や、ジオラマ作りの体験ができます。色塗り体験では、猫や恐竜などの中から好きなフィギュアを選んで、アクリル絵の具で自由に色づけすることができます。「創る楽しみをすべての人に」をキャッチフレーズにした展示や体験プログラムが揃った「海洋堂Space Factoryなんこく」は、沿線のマストスポットです。
■海洋堂SpaceFactoryなんこく(かいようどうすぺーすふぁくとりー なんこく)
住所:高知県南国市大そね1623-3
TEL::088-864-6777
営業時間:10~18時(最終入館は17時30分)
料金:入館無料、フィギュアの色塗り体験は1100円、ジオラマ教室(小)1650円
定休日:火曜(祝日の場合は翌平日)
いかがでしたか?贅沢な観光列車の旅を満喫して、周辺スポットもチェック! 高知の魅力を堪能する旅にあなたもぜひでかけてみてください。
Text Photo:能勢太郎(Clay)
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