とびっきり素敵な京町家空間に大人気ベーカリー「アマムダコタン」が出店! 京都限定パンを要チェック!
出店を心待ちにされた福岡発のベーカリーカフェ「AMAM DACOTAN(以下、アマムダコタン)」の京都店「アマムダコタン京都」は、2024年11月2日のオープンから行列が途切れることのないどころか、さらに列が増えている人気店。店舗の雰囲気もとても素敵で、並んでも入る価値のあるお店です。
Summary
国内3店舗目「アマムダコタン京都」は、日本最後の「アマムダコタン」
平日、オープン30分後の11時30分に到着した「アマムダコタン京都」は、すでにこの賑わい。ドラマのロケでもやっているのかなと勘違いしそうな人だかりです。実は最後尾にスタッフがいて、続きの列は一筋南の通りへと誘導されているというから驚きました。
「アマムダコタン」は“石の町にある小さなパン屋さん”をコンセプトにした、福岡発祥のベーカリー。オーナーシェフの平子良太氏は、「I’m donut ?(あいむどーなつ?)」の生ドーナツなど“ヒット商品の仕掛け人”として業界でも注目を集める料理人です。
「アマムダコタン」のパンは、イタリアンシェフである平子氏が考案した、ありそうでなかったパン。料理とパンを融合させ、可能な限り既製品を使わないのが特徴。ここ京都店でも、職人が毎朝店内で手作りしています。2階建ての町家の1階でパンを販売、2階は買ったパンを食べられるイートインスペースになっています。
平子オーナーが「ようやく巡りあえた」という、京町家の建築様式にも注目!
「アマムダコタン京都」のもう一つの魅力はなんといっても京町家の建築美です。京町家は、京都の貴重な財産として受け継がれてきたものですが、維持するのは大変で、取り壊されてしまうことも多々あります。丁寧に守り続けられてきた京町家が「アマムダコタン京都」によって最高の形で利用されているのは、京都に住んでいる地元民にとってもうれしい限り。
瓦葺の屋根、通り庇に格子など外観にも京町家の特徴がそのまま残り、2階に上がると、天井板が外されて、あらわになった梁や小屋束など伝統工法の小屋組を見ることができます。間接照明に照らし出された古木の美しさをぜひ観賞してみてください。
2階は仕切りのないフラットな空間ながら、椅子やテーブルの配置でゆるやかに区切られています。道路に面する側は、吹き抜け部分をぐるりと囲むカウンターテーブル席、階段を上がってすぐの場所は和紙の大きな照明で照らされた大テーブル席があり、おひとりさまも利用しやすい席配置。
土壁の横にはテーブル席があり、こちらには和紙を通したやわらかい光がスポットで照らしだされます。「パン屋さんのイートインスペース」という言葉では説明できない、ワインが飲みたくなるような空間です。
初めてでも戸惑わないように「アマムダコタン京都」の利用法を解説!
さて、まず「アマムダコタン京都」の利用法です。入り口横手に木製のトレーとトングがかかっている場所に、値段の書かれていない謎の細長いパンがあります。これはパンを仕分けするためのスティック。「この場で食べたいし、持っても帰りたい」という人のために考えられたアナログで合理的なシステムで、持ち帰り用のパンとイートイン用のパンを、このパン形のスティックで区分けして、レジに進みます。
2階を利用したい人は、ドリンクの会計も先に1階のレジで済ませておきます。2階でレシートを提示して、ドリンクを注文。
好きな場所に座っていただきます。取り分け皿も下で必要な枚数を伝えてもらいます。
人気No.1のパンはどれ? 京都限定パンもご紹介
ここからは「アマムダコタン京都」イチオシのパンたちをご紹介。紫キャベツがはちきれそうなこのパンの名前は「ダコタンバーガー」。総菜パン人気no.1の商品です。強烈に印象的なのは、具材の自家製のサルシッチャ(豚肉にオレガノなど数種類のスパイスを混ぜて焼いたパテ)。ジューシーな肉のうま味が最高! 紫キャベツも生のままではなくてマリネしてあるので肉の味を邪魔せず調和。グリルしたニンジン、カボチャ、ナスも入って、1個のパンではなく、1皿の料理を食べきった満足感があります。
京都に来たなら食べておきたい京都限定は「ぬれリュスティック 豆腐サルシッチャの揚げロール 京風テリヤキサンド」。厚みのある京揚げで豆腐を混ぜたサルシッチャを包むという斬新な発想で、京料理とイタリアンの両方の魅力を融合。サンドするパン「ぬれリュスティック」も京都限定です。
パンの製法にこだわった「ぬれリュスティック」。リュスティックとは、フランス語で自然で素朴という意味を持つ、形を整えないハード系のパンのこと。一般的なリュスティックの加水率が約80%なのに比べて、「ぬれリュスティック」の加水率は約150%。ハード系と思えない、もっちりとした食感は感動モノ。
ちぎろうとして、少し指に力を入れると生地にぐっと指が入るほどのやわらかさ。外側はカリッとしているものの硬くはなく、もちっとした食感がクセになりそう。リュスティックはほかの店舗にもありますが、「ぬれリュスティック」があるのは京都だけ。プレーンとチョコレート味の2種類から選べます。
平子氏が生み出した生ドーナツのブリオッシュ生地を、パンの生地へと1年間以上かけて改良。“生を超えるふわふわ新食感”から「レア食パン」と名付けられた手のひらサイズの食パン。京都店の出店に向けて新たに開発された新作、かつ、京都店限定です。
コーヒーは京都発祥で世界に200店舗以上を運営する人気コーヒーショップ「% ΔRΔBICΔ(アラビカ)」の豆を使用。「アマムダコタン」のパンとの相性も抜群です。
もう行列は嫌と思っていても、一度この味を知ってしまうとまた並んでしまう。そんな魅力的なパン屋さんです。建築好きの方には特にイートインの利用がおすすめですよ。
■アマムダコタン京都
住所:京都府京都市中京区骨屋町141
TEL:非公開
営業時間:8~19時(カフェは17時30分LO)
※パンは売り切れ次第終了
定休日:不定休(SNSにてお知らせ)
アクセス:烏丸御池駅から徒歩5分
Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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