
夏本番! 大自然と調和する美しい街・パースを満喫する1日モデルコース (オーストラリア・パース)
広大な西オーストラリア州の州都であるパース。インド洋に面する美しい海や珍しい動植物に恵まれる一方、近代的な高層ビルや歴史を感じるストリートなど、自然と街が共存する魅力ある旅行先です。日本との時差は1時間、成田からはANAの直行便が運航し、アクセスも便利です。パースの魅力を満喫する1日モデルコースを紹介します。
Summary
START 駅前広場・フォレストプレイスから
カラフルな観光案内所がスタート地点
鉄道のパース駅前にある広場から街歩きを始めましょう。広場の一角には観光案内所があるので、地図などの必要なものを入手!
徒歩5分~10分
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美しい街並み・シティを散策
パースの街の中心、シティのメインストリートは並行する2本で、いずれも歩行者天国になっています。1本はマレーストリートで、老舗デパートやファッションブランドの店が並びます。もう1本はヘイストリート。オージーの日常を支えるスーパー「ウールワース」があるので、ちょっとしたおみやげ品も購入できます。通りは古い建物の外観を生かした店舗が多く、近代的なビルと絶妙にマッチしています。この新旧がバランスよく混在するのがパースの街の魅力です。
■ロンドン・コート(London Court)
住所:647 Hay Street Perth
TEL:+61-8-6375-6000
営業時間:7~21時(土曜~17時、日曜11~17時)
定休日:店により異なる
ヘイストリートを歩いていると、1937年に建てられた仕掛け時計が目印の「ロンドン・コート」が見えてきます。英国チューダー様式の建物が並ぶショッピングアーケードで、アンティークショップやみやげ物店などが並び、クラシカルな雰囲気。仕掛け時計は、正時になると鐘の音とともに馬に乗った騎士が窓の中を一周するからくり時計です。
徒歩約10分
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バロック建築の劇場「ヒズ・マジェスティーズ・シアター」
1904年に完成した「ヒズ・マジェスティーズ・シアター(王立劇場)」はエドワード王朝様式のバロック建築の劇場で、現在も現役です。西オーストラリアのゴールドラッシュがもたらした繁栄の象徴として、伝統的なシェイクスピア劇、バレエやオペラ、ミュージカルなど多くの催しが開催されてきました。
数度の改修を経ていますが、その豪華さは健在。あいにく公演準備のため内部に入ることはできませんでしたが、ボランティアガイドの方が在中時(平日11~14時)に都度開催されるガイドツアーがあり、バルコニーや歴史を物語る展示室などを見学することができました。
■ヒズ・マジェスティーズ・シアター(His Majesty‘s Theatre)
住所:825 Hay Street Perth
TEL:+61-8-6212-9292(平日9~17時)
営業時間:9時~17時30分(ボックスオフィス)
定休日:土・日曜(ボックスオフィス)
料金:ボランティアガイドツアー5AU$(30分程度、予約不要)
HP:https://www.artsculturetrust.wa.gov.au/venues/his-majestys-theatre/
徒歩10分
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おしゃれなアートの宝庫・レーンウェイ(路地)
パースの街歩きではぜひ、レーンウェイ(路地)へ入ってみてください。古いビルの壁に描かれたユニークなウォールアートに出合うことができます。
ウルフ・レーンを中心に至る所でアートを楽しめ、じつにフォトジェニック!
鉄道フリーマントル線で約30分
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足を延ばして港町・フリーマントルへ
パースから南西に19㎞、スワン川河口に位置する港町、フリーマントル。19世紀前半にイギリスの植民地として建設され、囚人を安い労働力として重宝したため、大規模な刑務所が造られました。それが「フリーマントル刑務所」で、2010年ほかのオーストラリア国内の建築物群と共に「オーストラリアの囚人遺跡群」として世界遺産に登録されました。所内を見学できるツアーも用意されています。
■フリーマントル刑務所(Fremantle Prison)
住所:1 The Terrace, Fremantle
TEL:+61-8-9336-9200
営業時間:9~17時
定休日:グッドフライデーとクリスマスデー
料金:無料部分あり(ツアーは23AU$~)
HP:https://fremantleprison.com.au/
海沿いには、フリーマントル刑務所が造られる前に牢獄として造られた「ラウンドハウス」という12角形の建物があり、往時の名残を伝えています。じつはここは高台になっているため、インド洋の眺めが素晴らしく、展望スポットとして人気です。目の前にはビーチが広がり、もちろん海水浴も!
フリーマントルは入植時代から19世紀末~20世紀初頭のゴールドラッシュで繁栄した名残を留める歴史的建造物が並び、のんびり散策するのにぴったり。中心部にはゴールドラッシュで沸いた街を象徴する豪華なナショナル・ホテルがあり、美しく修復された姿がひときわ目を引きます。
しゃれた雑貨店やカフェなどもあり、歩くのにはちょうどよいコンパクトなサイズ。また、週末(金~日曜)であれば150以上の青果や手作り品などが出店するフリーマントルマーケットも開催しています。
徒歩10~15分
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ランチは名物のフィッシュ&チップス
港町・フリーマントルの名物グルメといえば、フィッシュ&チップス! 食べないわけにはいきません。ウォーターフロントには数軒の店が並びますが、入店したのは「カイリス フィッシャーマーケット カフェ」。鮮魚売り場を併設しているのでさまざまなシーフードを楽しめます。フードコート式で、席を確保したらカウンターで注文、もちろん生ビールやオーストラリアワインも揃っていますので、ランチのお供に。
フィッシュ&チップスの魚フライは、外はカリカリ、中はふわふわで、味付けも濃くなく、日本人好み。鮮魚やマリネのコールドプレートも納得のおいしさでした。席は港を眺めるテラスと店内にあり、やはりテラス席が人気なのですが、カモメもご馳走にあり付こうと近寄ってきますので、くれぐれもご注意を。
■カイリス フィッシャーマーケット カフェ(Kailis' Fishmarket Cafe)
住所:46Mews Road, Fremantle
TEL:+61-8-9335-7755
営業時間:10時30分~深夜
定休日:無休
HP:https://kailisfremantle.com/
鉄道フリーマントル線で約30分
パース駅からPerth Blue CATバス
キングスパーク行きで約30分
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パース市街を一望する「キングスパーク」
フリーマントルを満喫したら鉄道でパース駅へ戻り、駅から無料のバス「Perth Blue CAT」で「キングスパーク」へ向かいましょう。「キングスパーク」は市街地の西端の小高い丘にある広大な公園で、市民の憩いの場。「世界一美しい街」と称されるパースの街を一望できます。ビジターセンター近くにある戦没者慰霊碑周辺からが一番のビューポイントで、パース中心部の高層ビル群が見晴らせます。周辺には芝生広場などがあり、誰もが楽しそうに寛いでいました。また夕暮れ時は色鮮やかなサンセットも楽しむことができます。
園内にはボタニックガーデンがあり、8~10月にかけて色とりどりのワイルドフラワーが咲き誇ります。ワイルドフラワーとは、オーストラリアでしか見ることができない花々の総称で、特に西オーストラリア州にはエバーラスティングやリース・フラワー、カンガルーポーなど約1万2000種が自生しています。キングスパークでは気軽に珍しい植物を楽しむことができます。取材時はちょっと花が少なかったのですが、花時計の周りで野生味あふれる姿にふれることができました。
■キングスパーク(Kings Park)
住所:Fraser Avenue Kings Park
TEL:+61-8-9480-3600
営業時間:散策自由
HP:https://www.bgpa.wa.gov.au/kings-park
ところでオーストラリアには固有の動植物が多いのですが、なかでも、いつも笑っているような表情に見えることから「世界一幸せな動物」とよばれるのがクオッカ(クアッカワラビー)。愛らしく貴重なクオッカに会いに行くには、パースやフリーマントルからフェリーで渡ることができるロットネスト島へ。クオッカとのツーショットも撮れますよ。
Perth Blue CATバス
バスポート行きで約18分
ヘイストリートモール下車後徒歩約3分
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滞在拠点は州庁舎を改装したホテル「コモ ザ トレジャリー」
パース滞在でおすすめのホテルが、シティ中心部にある「コモ ザ トレジャリー」です。19世紀半ばの歴史的建築である州庁舎を改装したステート・ビルディング内にあり、往時の特徴を生かしたビクトリア調の外観が目を引く5つ星ホテルです。
内部は、「アマン東京」など数々のホテルを手掛けたオーストラリア出身の著名建築家ケリー・ヒル氏の設計で、全48室の客室はコロニアル風の優雅でモダンな雰囲気に包まれます。「トレジャリー バルコニー ルーム」は広々とした空間と自然光が入る大きな窓が気持ちよく、バスルームには独立型のバスタブとバスソルトが用意され、優雅なバスタイムも楽しめます。
館内にはスパや屋内プールなどを備える「コモ シャンバラ ザ トレジャリー」、ライブラリー、アフタヌーンティーが楽しめる「ケープ アリッド ルーム」などが揃い、長期滞在にもぴったり。朝食はオールデイダイニングレストラン「ポスト」で。こちらは元郵便局があった場所で、ヘルシーでボリュームある朝食が楽しめます。
そしてパースで高い評価を得ている美食のダイニングが「ワイルドフラワー」。ホテル最上階の市内を見晴らすルーフトップバー&レストランで、豊富な食材を用いたモダンオーストラリア料理が提供されます。メニューは先住民族ヌガー族の暦にある6つの季節に因んだもので、ハーブや柑橘類などで素材の味を引き立てる目にも美しい料理ばかり。ワインとのペアリングを用意しているので、ぜひ。
快適さや美食に加え、このホテルの特筆すべき点は、地元で人気の店が集まる「ステート・ビルディング」内にあるということ。近隣のビジネスワーカーに人気の珈琲店「テレグラム」や、オーストラリアワインが購入できる「ワイン マーチャント」、クラフトビールが揃う「ビール コーナー」など、どの時間帯も地元っ子で活気にあふれています。観光客であることを忘れてしまいそうな、ローカル&フレンドリーな滞在も満喫できるホテルです。
■コモ ザ トレジャリー(COMO The Treasury)
住所:1 Cathedral Avenue, Perth
TEL:+61-8-6168-7888
時間:チェックイン14時/チェックアウト11時
料金:トレジャリー バルコニー ルーム 1室1泊1695AU$~
HP:https://www.comohotels.com/jp/perth/como-the-treasury
オーストラリアというとシドニーやケアンズ、ウルルなどが日本人にはなじみがあるかと思いますが、じつは世界中の人々から愛されるのが、陽光降り注ぐ美しい街、パースなのです。一度訪ねれば、誰もが虜になること間違いありません!
協力:西オーストラリア観光局、コモ ザ トレジャリー
text:関屋淳子
photo:関屋淳子/Tourism Western Australia、COMO The Treasury
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