全室露天風呂付き! 奈良公園の高級リゾート「ふふ 奈良」で過ごす静かな休日【すみずみ宿泊ルポ】

全室露天風呂付き! 奈良公園の高級リゾート「ふふ 奈良」で過ごす静かな休日【すみずみ宿泊ルポ】

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奈良公園の一角、「瑜伽山園地(ゆうがやまえんち)」に「ふふ 奈良」があります。ふふ 奈良は、「灯籠の灯り、歴史の香り、庭屋一如(ていおくいちにょ)の奈良リゾート」をコンセプトに、奈良の伝統や地場産業をサービスに取り入れたリゾート。客室はすべて露天風呂付きのスイートルームという、非日常を味わえるホテルをじっくりレポートします。

Summary

奈良の特産物を生かしたシックなたたずまいが迎えてくれる

建物のデザイン監修は、木造りの建物が世界で評価されている建築家、隈研吾氏。吉野杉を格子状に用いた現代風数寄屋造りです。外装がシックな墨色なのは、国内で使われる墨の約90%が奈良県で生産されていることに由来しています。館内の随所に墨色や墨香が生かされているというのもみどころです。

エントランスを入ってすぐの場所にある受付カウンターは、この地で年輪を刻んできた無垢のクスノキ。思わずふれたくなるりりしさがあります。

「ふふ 奈良」がコンセプトに取り入れている「庭屋一如」とは、庭と建物が調和して美しいさまのこと。ロビーラウンジから見える庭園は、まさにそれを具現化したものです。一組ずつ区切られたソファに座れば、ほかに気が散ることなく石と緑の庭と向き合うことができます。

中庭は日本を代表するランドスケープアーキティクト・宮崎俊作氏の作。四季折々に色を変える植物に心がなごみます。

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「ふふ 奈良」の北側には鷺池と浮見堂があり、春日大社や興福寺も徒歩圏内です。野生の鹿にも出合える奈良らしいエリアをゆっくり散歩しましょう。


露天風呂付きのスイートで過ごす癒やしの時間

客室に続く廊下は中庭の緑の美しさと、自然の風が心地よいのです。

「プレミアムコーナースイート」(82㎡)のドアを開けるとふわりとやさしい香りが迎えてくれました。香りの元は、吉野杉の木材に「ふふ 奈良」オリジナルアロマオイルをたらしたもの。香台は奈良の土で焼いた作家もので、ホテル内のショップ「スーベニール」で購入することもできます。手作りの人気の品なので売切れたら順番待ちになるかも。

約82㎡の広い部屋は、足を投げ出してリラックスできる「座する客室」。室内の床から一段下がる掘りごたつ式の内装は、目線が低くなってとっても落ち着きます。

つくりつけの文机ではパソコンを広げるより、海龍王寺の写経体験がおすすめ。遣唐使の渡海安全を願った「隅寺心経」の写経は、1セット 6000円で、バトラーデスクに申し込めば、滞在中いつでも手軽に体験できます。

広いテラスの露天風呂では、県内の天然温泉の湯が毎日運ばれて、たっぷりの湯量を楽しめます。温泉の効能は疲労回復、冷え症などで、熱すぎずほどよい湯加減。リラックスできるソファは2人でもゆったり座れるので、景色を見たり風に吹かれたり、心地よいバスタイムを過ごせます。

アメニティは、保湿力が高くて肌にやさしいオーガニック。シャンプー、トリートメント、ボディソープは、ふふで展開している「YOKOU」シリーズの「ANTIQUE GRAY」。ほんのり墨の香りがします。湯上りに付けたボディジェルの残り香が心地よい余韻をずっと漂わせてくれました。クレンジング、化粧水、乳液は、ふふオリジナルの「KOMOREBI」で、やさしいラベンダーの香りでした。

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ヒノキ、ヨモギ、大和当帰葉といった10数種類の和漢植物がブレンドされた布袋が部屋にあるので、40分ほど湯舟に入れると成分がとけだしてさらに体が温まります。ひと晩つけておくと、植物の香りと成分がしっかりととけこんで、より心地よい朝風呂を楽しめます。


ゆったり快適に過ごせるスイートルーム

冷蔵庫に入っているお水、炭酸水、ビールなどは無料。シャンパンやウィスキーなど、価格を記載したタグがついているものは有料です。ピッチャーに入ったお茶は、毎日ホテル内で水出ししている大和茶。グラスは職人技とデザインの美しさで知られる「スガハラガラス」と共同で開発したもので、飲み口のガラスの厚みやすっと手に馴染む形がさすがです。

ベッドメーカーのシモンズと共同開発したマットレス「スリーププレジャー」は、ほどよいスプリングが人の体にフィットするように研究されています。ぐっすり眠れるという声に応えてオンラインサイトでの販売も始まりました。

館内着は、浴衣と丹前が用意されており、足袋や下駄をはいてホテル内の施設を自由に散策できます。「食事や散歩も浴衣のほうがリラックスできますよ」とスタッフの方にすすめられて納得。レストランで鉄板焼をいただいた際、香ばしい香りが洋服についてしまうのを避けることもできますね。

大型テレビは、VOD各種の利用もOK。ミラーリングもできるので、撮影した旅の思い出をさっそく共有できますね。洗面所にあるポータブルテレビは防水なので、露天風呂やテラスに持ち出して楽しめます。

「スタイリッシュスイート」(72㎡)
「スタイリッシュスイート」(72㎡)

ご紹介した「プレミアムコーナースイート」や写真の「スタイリッシュスイート」(72㎡)のほか、一番広い「ふふ ラグジュアリープレミアムスイート」(約121㎡)、その他の部屋もすべて70㎡以上あり、全室スイートならではのゆったりとした空間で過ごすことができます。

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玄関には、内外から開けられるユーティリティボックスがあります。使い終わったタオルやグラスの回収もスタッフと顔を合わせずにできて、おこもりを楽しむ人にはうれしいサービスです。


日本庭園を抜けてレストランへ

客室棟から日本料理「滴翠(てきすい)」へは、瑜伽山園地(ゆうがやまえんち)を通りぬけて行きます。ここは元々明治期から大正期に活躍した実業家、山口吉郎兵衛氏の別荘があった場所なんですって。

宿泊者専用の入口から「滴翠」へ入ります。

©ふふ 奈良
©ふふ 奈良

客室棟と同じく墨色の特徴的な外観です。ランチとカフェは宿泊者以外でも利用でき、「滴翠」の東側に一般用の入口と駐車場があります。当日予約も受け付けていますが、人気店なので事前予約がベター。

エントランスは、連子格子をモチーフにしたシックなインテリア。1階、2階ともにプライバシーが保たれた半個室で、庭園を眺めながらゆっくりと食事をいただけます。

©ふふ 奈良
©ふふ 奈良

朝食はヘルシーな和食です。大和野菜などを使用したおかずは彩りもよく、食欲がそそられます。ふっくらご飯は、奈良県・飛鳥産の「ひのひかり」、お代わりもできますよ。地元の食材を使ったさまざまな料理を、少しずつゆっくりと味わうのは旅の朝の醍醐味ですね。

カステラ350円、和紅茶600円(セットで50円引き)
「カステラ」350円、「和紅茶」600円(セットで50円引き)

カフェタイムは甘味とドリンクをいただきながら、ゆっくり時間を過ごすのはいかがでしょうか。「カステラ」は伊勢にある自社工房で手間をかけて作られており、しっかりめの生地と底のしっとりしたザラメ、控えめな甘さがとても上品です。奈良・月ヶ瀬の「和紅茶」のやさしい香りと味によく合います。

©ふふ 奈良
©ふふ 奈良

宿泊料金に含まれる夕食は地元の食材をふんだんに使った季節の日本料理、またはカウンターでの鉄板焼きコースです。

■滴翠(てきすい)
営業時間:和朝食8時~9時30分(最終開始時刻)、夕食(日本料理)18時~20時30分(最終開始時刻)、鉄板焼18時~20時(最終開始時刻)、ランチ・カフェ11時30分~16時 、(ランチ14時LO、カフェ15時30分LO)※朝食と夕食は宿泊者限定

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悪天候の時や高齢の方など、庭園の中を通らずに滴翠まで行きたい場合は車での送迎もあります。


バータイムは雰囲気抜群のBAR蓮へ

ロビーラウンジの奥にある「BAR 蓮」の入口には、無垢の木のオブジェと旧家で使われていた古い木製の扉。しっぽりと飲みたいBARカウンターに、オリジナルのカクテル、オリジナルブレンドのウィスキーなどを飲みながら、静かな夜を過ごせます。

半個室のテーブル席ではカップルでも複数でも、ゆっくりとおしゃべりができます。カフェタイムは自然光の中の緑、夜はライトアップされた美しい庭園が楽しめます。

Spa by sisleyで上質な癒やしの時間を

西日本初、シスレー監修のスパでは、丁寧なカウンセリングから始まり、一人ひとりの心身のコンディションに合わせて、トリートメントを行っていきます。フェイシャル、ボディともに、ソフトでリズミカルなタッチで凝り固まった筋肉がほぐされていくようです。

スパは男性も利用できるため、カップルでリラクゼーションを楽しむ人も多いとか。コースによって薬湯での足湯や全身浴が付きます。薬湯は10種類の生薬を配合。生薬の特徴である自然由来の香りと成分が温浴効果を高めてくれます。

宿泊客のみが利用できる薬湯風呂は、貸し切りで、一組一回あたり1時間。休憩スペースもあってドリンクも自由に飲めるので、贅沢な時間を過ごせます。

■Spa by sisley(すぱ ばい しすれー)
・営業時間:10~19時(最終受付 営業終了の1時間前)
・料金:プレジャーズ ボディ トリートメント2万円/1時間など

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トリートメントはビジター利用も可能。予約制ですが当日でも空いていれば利用できるので、確認してみてください。


奈良ならではの体験とおみやげ

©ふふ 奈良
©ふふ 奈良

写経(1セット6000円)、着物レンタル(1名5280円~)、「奈良墨」の工房を訪ねて作るにぎり墨体験(1名3300円)。人力車でめぐる奈良ツアー(1万9200円~)などがあります。できれば事前に予約しておきましょう。

連子格子で囲まれたショップ「スーベニール」。客室に設置されているオーガニックアメニティや、ふふオリジナル調味料、薬草をブレンドした「和漢十八茶」などが並びます。

吉野杉の御朱印帳は、薬師寺の散華(さんげ)をモチーフにした、「ふふ 奈良」のシンボルマーク入り。ほかにも地元の老舗の和菓子や蚊帳ふきんなど、奈良の職人技が光るおみやげの数々も購入できます。

ホテルから徒歩で行ける、周辺のおすすめ観光スポット3選

滞在を楽しみつつ周辺観光も忘れずに! 奈良の雄大な景色や神社仏閣も徒歩圏内にあるので、散策しながら楽しみましょう。

【ホテルから徒歩約7分】浮見堂

檜皮葺きの六角堂「浮見堂」は鷺池に浮かびます。1994年に再建され、美しくよみがえりました。ライトアップされる夜間に訪れるのもおすすめです。

【ホテルから徒歩約9分】奈良町

近世に成立した町々の総称「奈良町」は、4つのエリアから成り立っていて、どこも魅力たっぷり。なかでも「ならまち」は古い町屋が多く残り、散策するのも楽しいエリアです。

【ホテルから徒歩約15分】奈良国立博物館

奈良公園の一角にある「奈良国立博物館」。さまざまな歴史や仏教美術の魅力などにふれられます。東大寺や興福寺、春日大社などと一緒に見学してはいかがでしょう。

リアルなおすすめタイムスケジュール

【1日目】
11:00東大寺、奈良国立博物館を見学
15:00 徒歩で「ふふ 奈良」へ。チェックイン
15:15 「滴翠」でカフェタイム
16:00 お部屋でリラックス
16:30 「Spa by sisley」で、五感のラグジュアリーなひととき
18:00 「滴翠」でディナータイム
20:30 ライトアップされた「浮見堂」を散策
21:00 「BAR 蓮」でスパイスの効いたオリジナルのカクテルをいただき余韻を楽しむ
22:00 お部屋でリラックスタイム
24:00 就寝

【2日目】
7:00 起床、広いテラスの露天風呂で、「和漢の香りの湯」をひと晩つけておいた心地よい朝風呂を楽しむ
8:00 「滴翠」で朝食
9:00 部屋で「隅寺心経」の写経体験
10:30 「スーベニール」で、おみやげをチェック
11:00 チェックアウト、ならまち散策へ

まわりには有名な寺社がいくつもあり、春日山の緑が美しい風光明媚な場所にある、「ふふ 奈良」。観光客で賑わう奈良公園とは思えないような静かなスポットです。カップルや友達同士で、ゆっくり語り合いたくなる落ち着いた雰囲気が魅力的でした。

■ふふ 奈良(ふふ なら)
住所:奈良県奈良市高畑町1184-1
TEL:0570-0117-22
チェックイン/アウト:15時/11時
料金:2名1室利用時 2名9万2400円~(夕朝食付き)
アクセス:JR奈良駅・近鉄奈良駅から車で約5分/徒歩約15分


Text&Photo:今田野さくら(ウエストプラン)

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●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。


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