おでかけ
2025.03.29
早稲田「法輪寺」の切り絵御朱印がかわいすぎる！手水もお守りも花でいっぱいのお寺へ
小ぢんまりとした寺社ながら、多くの参拝者が訪れる「法輪寺」。その理由は季節の花の花手水と御朱印。カラフルで映える花の写真を撮れて、きれいな花の「切り絵御朱印」がいただけると話題なのです。どちらも来た人に喜んでもらいたいと始められたもの。今では、国内だけでなく海外からもやってくるほど人気になっています。
江戸時代に創建された歴史あるお寺
「法輪寺」は400年ほど前、3代将軍・徳川家光の時代に創建。江戸城周辺には多くの寺社があり、「法輪寺」も今の市ヶ谷あたりに建てられました。しかし、10数年後にお堀の工事のため、現在の地に移転をしたといいます。当時、川が流れていた早稲田は船着場があり、物流の拠点として栄えていたのだそうです。
第二次世界大戦時、東京大空襲で本堂が消失。現在のものは、戦後しばらくしてから建てられました。しかし、高価な資材は使用できず、美しい欄間を彫るなど、限られた資源のなかで工夫をして造られたそうです。
色鮮やかな花手水でいっぱいの境内
手水舎で手を清めたら、境内の散策を始めましょう。
「法輪寺」の境内はいつも華やか。手水舎をはじめ、蹲踞（つくばい）や丸い器など、大きなものから小ぶりなものまで、一年を通じて境内の至る所で花手水を見ることができます。
季節の花を取り入れ、1週間に1回ほど入れ替えをしているという花手水。すべて海野高敬（うんのこうけい）住職が自ら手がけていて、取材をした3月は、ピンクと赤、白を基調に花が浮かべられていました。ピンクは特に人気の色だそうです。時期によって花の種類や色味が変わるので、何度でも訪れたくなってしまいますね。
「法輪寺」には『四谷怪談』で有名なお岩の夫・伊右衛門の墓があるため、かつては伊右衛門を祭るための稲荷がありました。本堂と同じく戦争で焼失してしまったため、2025年に再建を予定。花手水が有名な寺社らしく、花と水で飾り、フォトスポットになるようなかわいい稲荷にするそうです。
御朱印帳を華やかに彩る「切り絵御朱印」
多くの参拝者のお目当ては、毎月新しいデザインが登場する「切り絵御朱印」。花手水と同様に住職がデザインを手がけた、ここでしか手に入らないオリジナルです。
2つのシリーズがあり、ひとつは季節の花をモチーフとした花のもの。2025年3月は美しく咲き誇った「白薔薇」でした。また、過去1年分のデザインも授与でき、なかでも2024年9月の「彼岸花」や11月の「金木犀」が人気なのだとか。自分の好きな花や誕生月のものを授かる人も多いそうですよ。
もうひとつは開運招福シリーズ。新年に頒布された「開運白蛇」は、今年の干支であるヘビのほか、富士山、松竹梅、寿の文字など縁起物がたくさん描かれています。2025年12月までの授与ですが、なくなり次第終了になるそうです。
2025年4月からは月替わりのデザインのものも頒布されることになり、4月はシマエナガ、富士山、メジロ、桜がモチーフ。春らしいやわらかな色合いがすてきですね。
御朱印帳は、「ファイ」と「蛇腹式」の2種類があり、表紙には花手水が描かれています。
「ファイル」は、地色が黒なので、切り絵御朱印がよく映えますよ。
「法輪寺」では、御朱印のほか日蓮宗の御題目である「南無妙法蓮華経」が書かれた御首題も授与しています。新年のものと月替わりのものがあり、「ファイル式御朱印帳」にある左の御首題、上の写真の御首題はどちらも新年のものです。
繊細で美しい「推し花まもり」は数量限定
かわいらしい花の刺繍が施された「推し花まもり」も人気。柄も豊富に揃っています。
「推し花まもり」は1日48個限定でなくなり次第終了。週末には開門から1時間ほどでなくなってしまうほどの人気ぶりなのだそう。
こちらは、新たに2025年4月から毎月デザイン替わりで頒布される「切り絵護り」。お財布に入れたり、スマートフォンカバーの下に入れたりして持ち歩くことができますよ。
今後は、参拝者が「体験」できることを増やしたいと話す住職。まずは、祈願書を書くのではなく、ついついやってしまうこと、直したい習慣など、プチ懺悔のようなかたちで数分で行うカジュアルなお祓いを始めたいのだそうです。花手水や「切り絵御朱印」はもちろん、さまざまな取り組みが行われる「法輪寺」のこれからにも注目です。
■法輪寺（ほうりんじ）
住所：東京都新宿区西早稲田 1-1-15
TEL：03-3203-5410
営業時間：開門7～17時※11～3月は7時30分～16時30分。御朱印受付9時～12時30分、13～16時
定休日：無休
Text：河部紀子（editorial team Flone）
Photo：yoko
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