【京都】鴨川沿いの「池半分室」で、本物を味わうお茶体験を!

【京都】鴨川沿いの「池半分室」で、本物を味わうお茶体験を!

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多くの人が訪れる京都の中でも、まだあまり知られていないとっておきの場所で、特別な体験をしたい。そんな人におすすめしたいのが「池半分室(いけはんぶんしつ)」。鴨川の畔で、水鳥が弧を描くように飛ぶ姿を眺めつつ心を開放し、お茶の魅力を堪能して。

Summary

五条大橋南の静かな鴨川畔、知る人ぞ知る特別な場所へ

京都市内を南北に流れる鴨川は、その川辺にさまざまな風景を作り出します。二条から五条のあたりは夏に川に張り出して設けられる川床で賑わいますが、五条通を越えると観光地の雰囲気は消え、地元の人々の暮らしがみえる静かな景色に変わります。

「池半分室」があるのは五条大橋から南の川の畔。少し分かりづらいので道案内をすると、鴨川と並行して流れるせせらぎ(高瀬川)を右手に見ながら木屋町通を南へ少し歩くと大きな二股のエノキの木と源融河原院址(みなもとのとおるかわらいんあと)の石碑が見えます。エノキと石碑を目印に左に曲がると、川沿いに人二人が並んで歩くのがやっとの細い小道があり、その小道沿いひっそりとたたずむ「池半分室」が見えてきます。

「池半分室」の名前は、屋号の「池林堂半七」から。元々焼き物の窯元で、池半とよばれることも多く、焼き物を焼くのに水が必要だったため、池のほとりに窯を作っていたそうです。「池半分室」の北隣には本店である「茶室 / 茶藝室池半」、南隣にはお宿の「鴨半」があります。

「茶室 / 茶藝室池半」は1日1客の完全予約制の茶室なのに対して、「池半分室」は、予約不要の、一般に開かれた喫茶室。ガラス戸を開けて中に入ると外と地続きのような空間が広がります。草木も建材もありのままの姿を生かしたインテリアに、さまざまな国で蒐集した古家具や民藝品がセンスよく並べられています。

設けられた席は3卓。窓に一番近い場所に背の低い円卓、壁側に四角いテーブル、中央には長椅子席。いずれも2名席ですので、一人か二人で静かにお茶を楽しみたいときに利用するのがよいですね。

石垣があり、川面は見えませんが、青鷺やカモメなど水鳥たちが優雅に舞う姿を眺めていると心が落ち着きます。

口の中に余韻が広がる、有機農法・自然農法で栽培された茶葉のお茶

「池半分室」のメニューはシンプル。台湾、日本、中国などから厳選されたお茶はすべて2200円。お茶請け550円、土日限定の菓子「紫椰奶紫米露」(黒米のココナッツミルク)が770円です。

「茶葉は有機農法・自然農法で栽培されたもので、現地の茶農家などから直接仕入れています」とオーナーの小嶋万太郎さん。有機農法・自然農法の条件も厳しいですが、無肥料だからこそ土地本来の風味が際立つ煎茶、在来種の一番茶を釜炒りで製茶した緑茶、中国の険しい山の岩肌に自生した茶樹からつくる烏龍茶など万太郎さんの琴線にふれたお茶だけが揃えられています。まるで茶葉のセレクトショップのよう。

取材時(2025年2月中旬)のお茶のラインナップは16種類。新生活の始まるシーズン、もやもやした気分を払い、心を軽くしてくれるお茶が飲みたいと伝え、茶葉選びのアドバイスをいただきました。

選んでいただいたのは、春の季節に登場する「文山包種茶」という茶葉です。産地は台湾の新北市坪林区。坪林区は水源保護区で、自然環境が厳しく守られた地区だそう。分類としては烏龍茶です。

繊細なお茶の香りや味に感覚を研ぎ澄ませる、この時間こそが贅沢

お茶のい淹れ方を見せていただきます。「池半分室」では、基本的にはお客さんが自分でお茶を淹れるスタイルなのですが、お願いすれば一煎目だけはスタッフの方が淹れてくれます。まず、茶葉の入った茶器の外側から湯を注ぎ、蒸らすように温めてから茶葉に湯を注ぎます。お湯の水は敷地から湧き出る井戸水。

適当な抽出時間を置いて、茶器へ。茶葉の量に対して注ぐ湯の量、湯の温度、抽出時間など茶葉にあわせ、室内の温度や湿度などにあわせて微調整しているそう。急須のお湯を切るように最後の一滴まで振り切ります。

注ぎ切った急須の蓋を開けると、ふわぁっと上品な花の香りが立ち上ります。ほのかで繊細な香りに心を傾けると自然と意識が集中し、感覚が研ぎ澄まされていきます。

一煎目の「文山包種茶」。烏龍茶で思い描いていた色とはまるで違い、飲むとまるで別物。緑茶に近い味わいで茶葉に花は入っていないにもかかわらずかすかに花のような香りがします。ひと口飲み終えた後、舌の先を包むかすかな甘み。その余韻を楽しみます。

二煎目からは自分で。この茶葉であれば五、六煎くらいまで抽出できるそう。お湯を足すのも鉄瓶ごとの提供なので遠慮せず自分のタイミングで自由にできるのがいいですね。

お茶請けもぜひ注文してほしい一品。3種類が盛られていて、この日はドライマンゴー、クルミとナツメのヌガー、竹の子もち。

ドライマンゴーは手軽に手に入る輸入品とはまるで別物。かみごたえは軟らかくかみ締めると南国フルーツの濃い甘みと酸味が広がります。本物の味はほんの少しでも強い印象を残します。

「池半茶箱」3900円
「池半茶箱」3900円

「池半分室」のお茶の魅力にはまったならば、おみやげに「池半茶箱」と名付けられたティーセットを。台湾茶、日本茶、中国茶それぞれの魅力を存分に味わうことができる初心者の方におすすめしたいセットです。

静かに京都旅を楽しみたい人におすすめしたい「池半分室」。お茶と向き合い過ごす時間は、京都での滞在を記憶から消えないひとときにしてくれるはずです。

■池半分室(いけはんぶんしつ)
住所:京都府京都市下京区都市町143-10 鴨半OMOYA 1F
TEL:なし
営業時間: 11~17時(16時LO)
定休日:水曜
アクセス:京阪本線清水五条駅から徒歩3分


Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。


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