
【AALIYA COFFEE ROASTERS】ふわふわトロトロ! あの名店のフレンチトーストを朝食に
新宿三丁目にある「cafe AALIYA」(かふぇ ありや)は、絶品フレンチトーストを求めて行列ができる人気のカフェ。その姉妹店として同じビルの2階にオープンした「AALIYA COFFEE ROASTERS」(ありや こーひー ろーすたーず)でも、名店と同じ味を食べられます。ちょっぴり豪華なプレートにバージョンアップしたお食事系フレンチトーストは朝食にもぴったり。おいしいフレンチトーストと共に1日を楽しくスタートしてみませんか?
「cafe AALIYA」の姉妹店なら行列なしで入れる?
「cafe AALIYA」は平日でも行列ができてしまうほどの人気店。「『行きたいけれどいつも混んでいて行けない』という昔からのお客さんの声を聞いて、姉妹店を作ることにしました」と言うのはオーナーの山本さん。2022年、同じビルの2階に「AALIYA COFFEE ROASTERS」をオープンしました。同じビルながら入口は路地を入ったところにあり、通りから店内は見えません。そんな知る人ぞ知る隠れ家的なお店のため、比較的並ばずに入ることができます。
インテリアは、築年数の古いビルにも合うようにモダンクラシックをイメージしたそう。壁にドイツの工場で使われていた時計が掛かっていたり、イギリスの家庭にあったドアでカウンターを作ったり、古いものをうまく取り入れています。
2人掛け、4人掛けのほか、ひとり掛けの席も。窓の外ではなくあえて店内のほうへ向けたテーブルの配置は、カウンターでコーヒーを入れる様子を眺められるとコーヒー好きにも好評だそうです。
自家焙煎のコーヒー豆を、バリスタがおいしい一杯に
「AALIYA COFFEE ROASTERS」をオープンするにあたり、力を入れたのがコーヒー。別のフロアに焙煎ルームを設置し、自家焙煎できるようにしました。常においしい豆の情報にアンテナを張り、高品質の豆を厳選して焙煎、大会などの出場経験もあるバリスタが一杯ずつ丁寧に入れてくれます。
「ハンドドリップ」は、常時5~6種類を揃えているコーヒー豆からチョイス可能。野菜などと同じようにコーヒー豆にも収穫期があるため、「AALIYA COFFEE ROASTERS」では旬のコーヒー豆を扱うことにこだわっています。そのため、なくなり次第新しいものに替わるそうです。取材時は南米産が多くありました。
こちらは、全国から50ほどのロースターが参加した審査会「コーヒー・コレクション・ディスカバー2024」のイノベーション部門で2位になった、コロンビアのネスター・ラッソ農園の「オンブリゴン」。ミックスベリーやラベンダーの香り、ストロベリーキャンディーを思わせる甘みを感じられるコーヒー豆です。「ハンドドリップ」で味わうことができますよ。
おいしいコーヒーを入れるコツは、コーヒー豆の量とお湯の量の適切な管理。コーヒー豆1に対してお湯16.5という比率がよいのだとか。また、豆を細かめにひいて、注いだお湯を落とし切ることで、豆の成分をしっかりと抽出できるのだそう。「以前は嫌な苦みが出るから落とし切らなかったのですが、豆の品質が上がったので今は落とし切ります。時代によってコーヒーの入れ方も変化しているんです」とバリスタさん。そんなコーヒーに関する会話を楽しむことができますよ。
今回ハンドドリップしてもらったのは、エチオピアにあるタミル・タデッセ農園の「ムラゴ」。フローラルでマスカットやブラックベリーのような熟した果実の風味を感じられ、チョコレートのような甘い余韻もあるコーヒーです。
グラスはワイングラスのような口当たり、味や香りを引き立たせる形状など、コーヒーをおいしく飲むためにデザインされたもの。数に限りがあるので、タイミングが合えばこのグラスで飲むことができるかもしれません。
人気の看板メニュー! こだわりが詰まったフレンチトースト
「cafe AALIYA」と同じく、「AALIYA COFFEE ROASTERS」でも多くの人がオーダーをするのがフレンチトースト。その人気メニューが生まれたのは、「cafe AALIYA」がオープンして少し経ってから。ほかの喫茶店にないものを出せないかと考えた山本さんは、もともとトーストとカフェオレなどのドリンクに使っていたおいしいパンと乳製品を組み合わせてできるフレンチトーストを作ることにしたのだそう。レシピはお店のオリジナルで、今も材料や配合を微調整し、当時と変わらない味を大事にしながら提供し続けています。
銅製の卵焼き器でフレンチトーストを焼いてみたところおいしくできたことから、「cafe AALIYA」「AALIYA COFFEE ROASTERS」で使っているのは銅板焼き機。銅板は熱伝導がよいため、中まで熱が入りつつ外がパリッと仕上がるのだそう。焼き目がついてひっくり返すときには、甘くて香ばしい香りがキッチンに充満していました。
食パンの厚さにもこだわりが。食べたときの満足感のために1斤の4枚切りより少し厚く、3斤を10枚切りにした食パンを使っています。また、卵液はパンの中心1cmには染みないよう、ひとつひとつの重さを計量。そうすることでまわりはトロトロで卵液のほんのりと甘くやさしい味わいに、中心はパンそのものの食感と味も感じられるようになるのだそうです。
「AALIYA COFFEE ROASTERS」のフレンチトーストは、ワンプレートタイプでボリュームたっぷり。1日中あるメニューですが、朝食にオーダーする人が多いのがサラダやキャロットラペなどがのった「ポーチドエッグフレンチトースト」です。
フレンチトーストに添えられているのは、塩味とコクがあるのにくどくないマスカルポーネチーズ。また、サラダにかけるのは酸味が強すぎない粒マスタードのドレッシング。すべての素材や味付けはフレンチトーストに合わせることが考慮されているため、そのおいしさをしっかりと感じることができるひと皿になっています。
合わせた「カフェラテ」には、「エスプレッソ」というブレンド豆を使用しています。取材時の「エスプレッソ」は、ピーチティーのような甘みのある中国雲南省の豆とその甘みを引き出す数種のブレンド。ミルクとの相性もよく、フレンチトーストにもぴったりで、バラのラテアートでかわいい仕上がりになっていました。
「AALIYA COFFEE ROASTERS」のフレンチトーストで特に意識されているのが「バランス」。味や食感などは些細なことで変わってしまうからこそ、使う素材、合わせ方ひとつひとつに理由があるのだそう。そんなこだわり抜いて作られた絶妙なバランスのフレンチトーストをぜひ食べてみてくださいね。ティータイムには「季節のフルーツフレンチトースト」(1280円)もおすすめですよ。
■AALIYA COFFEE ROASTERS(ありや こーひー ろーすたーず)
住所:東京都新宿区新宿3-1-17 2F
TEL:03-6413-1678
営業時間:10~20時(19時30分LO)、土曜は10時~20時30分(20時LO)
定休日:なし
※予約不可
Text:河部紀子(editorial team Flone)
Photo:yoko
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。