
【池袋】台湾朝ごはん専門店「台湾早餐天国」で体にやさしい素食モーニングを
池袋にある「台湾早餐天国(たいわんざおつぁんてんごく)」は、肉や魚、ネギやニラなどの香りの強い野菜を使わない“素食(すーしゅー)”という台湾式ベジスタイルの朝食専門店。もちもちの生地に卵を焼き合わせて具材を巻いた蛋餅(だんぴん)や、大豆ミートで作る魯肉飯(るーろーふぁん)など、体にやさしく、それでいてしっかりと満足感のある台湾素食が味わえる、1日のはじまりにぴったりの場所です。
台湾人のお母さんと姉弟が作る、素食モーニング
池袋駅から徒歩約15分、東京メトロ要町駅からは徒歩約5分。立教通り沿いにある「台湾早餐天国」は、台湾茶とベジフードが楽しめる「TSUMUGU CAFE(つむぐ かふぇ)」の朝の空き時間を活用した台湾朝食専門店です。お店を切り盛りするのは、台湾出身のお母さん・吳孟欣(うーもんしん)さんと、日本と台湾にルーツをもつ長男長女の家族3人。台湾の朝ごはんや素食文化を日本に広めたいという長男・渋谷達俊さんの思いから、2021年にスタート。そのおいしさがSNSで広まり、今では行列のできる人気店に。
「台湾早餐天国」のメニューは、台湾で広く親しまれている“素食”スタイル。素食は肉や魚に加えて、ネギ、ニンニク、ニラなど香りの強い五葷(ごくん)とよばれる野菜を使わず、卵や乳製品はOKという、ゆるやかなベジタリアン料理。日本人の舌になじむ満足感ある味付けで、普段の食事として気軽に楽しめ、初めてでも気負わず取り入れやすいのが魅力です。
必食は蛋餅! 自分だけの朝ごはんセットにカスタマイズ
お店に着いたら、レジで注文してから席に着きます。メニューには、台湾朝ごはんの王道で、台湾版おかずクレープの蛋餅をはじめ、大豆ミートを使った魯肉飯、ワンタンスープ、大根餅、デザートの豆花(とうふぁ)、ほんのり甘い豆乳の甜豆漿(てぃえんとうじゃん)や台湾茶のドリンクも揃い、朝から大満足のラインナップ。
なかでも蛋餅はチーズやハム、コーン、明太高菜といったおかず系から、甘いピーナッツクリームまで、バリエーションは15種類!「この種類の多さと、甘い蛋餅はほかではなかなか見られないと思いますよ」と達俊さん。2021年のオープン当初は3種類だったメニューも、今ではアイデア満載でどんどん進化中です。
今回いただいたのは、看板メニューの蛋餅、おすすめのワンタンスープ、スイーツの豆花、台湾茶。レトロなシルバーのトレーやお皿がかわいく、思わず写真を撮りたくなる雰囲気。一皿ずつが小ぶりなので、2~3品頼んで自分だけの朝定食にして楽しむのもおすすめです。
一番人気の蛋餅は「火腿起司蛋餅 ハムチーズダンピン」。パリパリ&もちもちの生地に、大豆ミートの台湾産ハムとチーズをたっぷりサンド。上にかかったケチャップと台湾チリソースのほんのりピリ辛な味わいがアクセントで、大豆とは思えない満足感もあります。
ぷるんと大ぶりのワンタンが3個入った「餛飩湯 ワンタンスープ」は、ひと口食べると、コクのあるやさしい甘さがじんわり広がります。お母さんにおいしさの秘密を尋ねると「それは家族だけの秘密なの」とチャーミングな笑顔が。台湾から来たお客さんも大絶賛というワンタン、これはお店で確かめるしかありません。
デザートには豆花をいただきました。豆乳を軟らかく固め、シロップやトッピングを加えて食べる台湾の伝統スイーツで、プレーンからマンゴートッピングなど数種類あるなかから、「花生豆花 ピーナッツトウファ」をセレクト。長時間煮込まれた軟らかなピーナッツと三温糖のやさしい甘さが大豆の風味を引き立て、心も体もほっと癒やされます。一緒にいただいた「本日の台湾茶」210円は、フルーティーな香りが心地いい阿里山茶(ありさんちゃ)。食後の一杯にぴったりなさわやかさでした。
おみやげにはパイナップルケーキ、センスあふれる店内にも注目
「TSUMUGU CAFE」の店舗を利用していることもあり、店内はカフェならではの落ち着いた、居心地のいい空間が広がっています。アートフラワーが飾られた天井、茶器が並ぶ棚、デザインの異なる椅子など、こだわりを感じる装飾やインテリアは、設計士でもある達俊さんが選び、DIYしてレイアウトしたもの。
壁のアートや、配膳トレーにそっと置かれたイラストも達俊さんの作品。日本と台湾の文化をゆるく表現したイラストは、脱力感のあるかわいさで、コレクションしたくなるほど魅力的。
台湾の定番焼き菓子「鳳梨酥 パイナップルケーキ」もメニューのひとつですが、おみやげ用にも販売しています。バターの風味が香るサクサク生地に、パイナップルやクランベリーなどの手作りフルーツ餡がたっぷり。こちらのパッケージデザインも達俊さんによるものです。
家族3人で時にケンカをしながらも、力を合わせて新しいメニューを生み出しているという吳さん一家。ちょっと早起きして、愛情たっぷりの台湾素食モーニングを味わいに訪れてみませんか。
■台湾早餐天国(たいわんざいつぁんてんごく)
住所:東京都豊島区西池袋3-36-20
TEL:03-5927-8889
営業時間:9時~11時30分(11時LO)、土・日曜7時30分~12時(11時30分LO)
定休日:月・火曜
Text:木村秋子(editorial team Flone)
Photo:yoko
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