
日本茶をテーマにした「ホテル1899東京」で心が和らぐホカンスを満喫【すみずみ宿泊レポ】
都内の観光スポットにも行きやすい、新橋の好立地にある「ホテル1899東京(ほてる1899とうきょう)」。「お茶」をテーマにしたこのホテルでは、茶室をイメージしたフロントや客室でくつろいだり、滞在中に本格的なお茶を何度も楽しんだりと、モダンにアレンジされたお茶文化を体験することができるんです。今回は、日本茶文化を堪能しながらホカンスを楽しむ宿泊体験をルポします!
日本らしさを追求したお茶がテーマのブティックホテル
都営三田線御成門駅A4出口より徒歩約6分、JR新橋駅烏森口から徒歩約10分の場所にある「ホテル1899東京」は、都内に2軒の有名ガイド掲載ホテルをもつ「龍名館(りゅうめいかん)」が運営するお茶をテーマにしたホテル。名前の「1899」は、「龍名館」の創業年から名付けられています。
お茶をテーマにしたホテルということもあり、建物は「現代的に解釈された茶屋体験」をコンセプトに設計されているのだとか。2階にあるフロントは「庵(茶室)」をモチーフに水指や茶釜が飾られていて、あちこちに茶室の特徴が散りばめられています。
フロントの奥には茶室でよく使われている円窓が。和モダンな雰囲気がとってもオシャレです。
カウンターの奥は売店になっていて、茶器やオリジナルの日本茶を買うことができます。ちなみに、真ん中に並んだスタンドテーブルは茶筒をモチーフにしているのだとか。
商品棚の上にはオリジナルの茶箱が飾られているのも、茶室らしさを演出するこだわりのひとつ。訪れた際は、随所に散りばめられたお茶の要素を探してみてくださいね。
「茶バリエ」が淹れるお茶が楽しめるティーカウンターでひと休み
チェックインを済ませたカウンターを覗いてみると、なにやら本格的な茶釜が。実は「ホテル1899東京」では、宿泊者限定で淹れたてのお茶を無料でいただけるサービスがあるんです! せっかくなので、1杯いただいてから客室に向かうことにしました。
今回は京都宇治・上林春松本店の抹茶「万代昔(もずむかし)」を注文してみました。ホテルで本格的な抹茶をいただくのは初めてなのでワクワク。
お茶のことを知り尽くした「茶バリエ」が1杯ずつ丁寧に淹れてくれます。シャカシャカと心地よい音と一緒に、抹茶の上品な香りも漂ってきます。
淹れていただいた抹茶は鮮やかな緑色で、こげ茶の茶器とのコントラストが美しい。抹茶のやさしい甘味とほんのりと感じる苦味がマッチした、まろやかな味わいがとてもおいしかったです。
添えられた包みの中には落雁が。ひと口食べればふわっと溶けて、品がある甘味が広がります。抹茶との相性もバッチリで、ゆったりお茶の時間を楽しむことができました。
庵らしさを随所に散りばめた「コーナーデラックスツイン」を満喫
ティーカウンターでひと息ついたら、客室へ。今回宿泊したのは最大2名まで宿泊できる「コーナーデラックスツイン」。ホテルコンセプトの庵やお茶の要素が詰まった特別な客室です。緑茶を連想させる緑色のカーペットや壁紙が、より和モダンな雰囲気を演出しています。
ベッドは全室高反発マットレス「エアウィーブ」と、「西川株式会社」の枕を完備。全部屋にある「羽毛枕」に加えて、ツインルームでは「パイプ枕」も用意されていて、好みに合わせて選べるのもうれしいポイントです。ベッドも枕もふっかふかで、旅の疲れをしっかり癒やすことができます。
枕元にある特徴的なこちらは、お茶を点てるときに使う「茶せん」をモチーフにしたライト。お茶をテーマにしたホテルらしいデザインが素敵です。
お茶を連想させるこだわりはほかにも。フロントにもあった円窓が客室にも取り入れられています。茶せんライトと相まってより、庵に訪れたような気分になりました。
窓のロールカーテンを上げれば、日差しが客室を明るく照らします。開放感のある大きな窓は、コーナーデラックスツインならではの特権です。
大きな窓のそばには、縁側をイメージしたベンチソファも。ふかふかのクッションやサイドテーブルもあるのでのんびり過ごせます。
コーナーデラックスツインにはウォークインクローゼットを完備。チェストも用意されているので、複数日滞在するときも便利です。
洗面台は豪華なツインボウルタイプ。ミラーライトも備え付けられているので、朝の準備も広々と快適にできました。
洗面ボウルの奥に置かれた箱を開けてみると、アメニティがぎっしり!
中には歯ブラシやカミソリ、ヘアブラシ、シャワーキャップなどの定番のアイテムから、ヘアバンドやコットン、スキンケアセットなど女性にうれしいアイテムが勢揃い! アメニティの充実度にはこだわりを持っているのだとか。
特に注目したいのが2種類の入浴剤。「海外のお客様にも日本の入浴文化を楽しんでもらいたい」という思いから入れているのだそう。香りは白茶、柚子、桜、檜の4種類のなかからランダムです。
洗面台の向かい側には、ダークブラウンを基調としたバスルームが。湯船も広々としているので、肩までゆったり浸かることができました。
シャンプーやボディソープもお茶づくし。どれも緑茶成分入りなので、使うとさわやかなお茶をイメージした香りがふわっと漂います。やさしい洗い心地も相まって、リラックス効果抜群です。
シャンプーやボディソープは売店で購入することもできて、おみやげに購入する人も多いのだとか。
客室でも日本茶を堪能できる「ホテル1899東京」ならではのサービス
ひととおり客室を見て回って目に止まったのは、ティーコーナーに置かれた深緑の急須と湯のみ。実は「客室でも日本のお茶文化を体験してもらいたい」という思いから、全客室に急須や湯のみが用意されているんです。せっかくなので私も淹れてみることにしました。
食器棚の中には、お茶菓子と1899ブランドの日本茶2種類と煎茶、ほうじ茶が入っていました。ちなみに、日本茶は約10種類のなかからランダムなんだとか。どのお茶がいただけるかは泊まる度にお楽しみです。今回は、和紅茶としょうがをブレンドした「ぽかぽか」をいただくことにしました。
客室にはお茶を淹れるのにおすすめの「ピュアウォーター」と、そのまま飲むのにぴったりな「ミネラルウォーター」の2種類が用意されています。これも「お客様においしいお茶を味わってほしい」という「ホテル1899東京」のこだわりです。
淹れたお茶はベンチソファでいただくことに。ふわっと和紅茶の香りと生姜特有のスパイシーな風味がマッチして、とてもおいしい! だんだん体もぽかぽかしてきて、ホッとひと息つくことができました。
朝食はお茶を使ったメニューが豊富に並ぶビュッフェを満喫
朝食は1階にある「CHAYA 1899 TOKYO」で、日本茶を使ったメニューやパンが並ぶビュッフェがいただけます。 営業時間は7時30分から10時30分までで、素泊まりプランで宿泊した場合は、フロントで食券(2000円)を購入することもできます。どんなメニューが並んでいるか、とっても楽しみです。
「CHAYA 1899 TOKYO」は茶屋を意識した内装になっていて、縁側をモチーフにした座席の上には和傘をイメージしたオブジェクトが飾られています。座席数も多いので、混雑時でもゆったり座れそうです。
「照り焼きたこ団子〜ほうじ茶ソース〜」や「焼き鯖」など、和食を中心に日替わりで約20種類のメニューが並びます。どれもおいしそうで目移りしちゃいました。
パンコーナーにはおいしそうなパンがずらり。静岡産の抹茶を使ってふんわり焼き上げた「抹茶パン」や、香ばしいクルミの風味がたまらない「フィグ・ノア」など、日替わりで自慢のパンが並びます。トースターも2台用意されているので、リベイクして食べるのもおすすめです。
ご飯は香ばしい香りがする茶飯が用意されています。ほんのりと感じるやさしい甘さがとってもおいしい! おかずとの相性もバッチリです。
ドリンクコーナーには、コーヒーやオレンジジュース、牛乳などの定番のほかに、「ほうじ茶 やさしさ」や「和紅茶×ゆず 清らか」など1899オリジナルの日本茶8種類が勢揃い! テイクアウトカップで持ち帰ることもできます。
どれもおいしそうで迷いながら取ってきたメニューがこちら。日本茶は深みがある味わいが特徴的な「江戸番茶」をセレクトしました。
こちらは茶葉を練り込んだ「お茶ソーセージ」。肉のうま味をギュッと詰め込んだワイルドなソーセージの味わいと、抹茶のあっさりとした品のある味わいが絶妙にマッチしてとってもおいしい!
きれいな緑色の「抹茶パン」は静岡県産の抹茶を使用してふんわり焼き上げたパン。甘味のあるパンにほんのり感じる抹茶の苦みがたまりませんでした。軽い食感で、いくつも食べられちゃいそうです。
客室で食べたい人向けに、テイクアウトボックスをもらうこともできます。おいしい朝食を食べながらチェックアウトの時間まで客室でゆっくりするのも、ぜいたくな過ごし方ですよね。
ホテルからすぐに行ける、周辺のおすすめ観光スポット3選
【ホテルから徒歩約15分】お茶の文化創造博物館
中国から世界に広まったお茶の歴史から始まり、ジオラマを使った茶摘みの変化、喫茶の変遷を伝える展示、江戸時代の茶屋の再現、茶道具や茶運び人形、そして自生する茶の木の一生をアニメーションで描いたコーナーなどがあり、お茶に関するさまざまな側面を学べる博物館。同フロアには「お~いお茶ミュージアム」やカフェ、ショップも併設。
【ホテルから徒歩約10分】烏森 絶メシ食堂
新橋駅烏森口から徒歩2分のところにある食堂。地方で愛され続けているが後継者がいない、絶やすには惜しい絶品グルメ「絶メシ」を楽しめる。店内は暖色の照明と木の温もりを感じられる落ち着いた空間になっている。
【ホテルから徒歩約15分】アドミュージアム東京
日本唯一の広告ミュージアム。常設展では、江戸時代の広告やマーケティング手法、子どものころにみたテレビCM、ラジオ、ポスターの展示など、昔にタイムスリップしたような感覚が楽しめる。企画展では、国内外のクリエイティブアワードの受賞作品の展示や社会課題にフォーカスしたオリジナル展示なども行っている。単に商品を宣伝するだけではない広告の役割や価値がわかる展示内容となっており、広告への見方が変わるかもしれない。
リアルなおすすめタイムスケジュール
【1日目】
11:00 ホテル着。荷物を預けたら1階にある「CHAYA 1899 TOKYO」でブランチを楽しむ
13:30 チェックイン&客室で荷物を整理
14:30 「お茶の文化創造博物館」でお茶について知る
17:30 ホテルに戻ってひとやすみ。2階にあるティーカウンターで抹茶を堪能
18:30 「烏森 絶メシ食堂」で絶品グルメを堪能
21:00 客室で日本茶を飲みながらリラックス
22:30 就寝
【2日目】
8:30 「CHAYA 1899 TOKYO」で朝食ビュッフェを楽しむ
11:00 チェックアウト。荷物はホテルに預けておく
12:00 新橋駅周辺の飲食店でランチ
14:00 「アドミュージアム東京」で江戸時代の広告や子どものころに見たCMを楽しむ
16:00 「アドミュージアム東京」が入っている「カレッタ汐留」でおみやげ探し
夕方 ホテルで荷物をピックアップして帰路へ
忙しい毎日を過ごしていると、ゆったりお茶を楽しむ時間はなかなか取れないもの。お茶をテーマにした「ホテル1899東京」で、お茶と一緒にホッとひと息つくホテルステイを楽しんでみては?
■ホテル1899東京(ほてる1899とうきょう)
住所:東京都港区新橋6-4-1
TEL:03-3432-1899
チェックイン:15時
チェックアウト:12時
料金:2名1室利用時 5万円~(税・サービス料込)
※掲載料金は掲載時の料金となり、予約のタイミングによって変動します
アクセス:都営三田線御成門駅A4出口より徒歩約6分、JR新橋駅烏森口から徒歩約10分
Photo:ホテル1899東京/増田朱音(vivace)
Text:増田朱音(vivace)
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。