
京都駅ビルにこんな穴場があったなんて! 関西で常設店は初! “食×アート”の融合を楽しめるカフェダイニング「NIWA」
JR京都駅ビルの憩いの場の一つ「東広場」が、2025年3月にリニューアル。広場の一角に、京都の食材を生かした料理と、伝統にふれるひとときを楽しめるアートテラスラウンジ「NIWA(にわ)」が誕生しました。手がけたのは、国内外で数々の体験型アートを生み出してきたクリエイティブカンパニー「NAKED, INC.(以下「NAKED」)。「見て」「触れて」「味わって」、まさに五感で楽しめる空間です。
Summary
旅のはじまり、あるいは日常の少し特別な寄り道に! 京都駅東広場
写真のように京都タワーを背にして京都駅の正面に向かうと、写真右(西側)には、には、大階段や南北自由通路、ジェイアール京都伊勢丹があります。一方、写真左(東側)にあるのはホテルグランヴィア京都や京都劇場。多くの人は買い物や移動のしやすさから、どうしても右側(西側)に向かいがち。でもだからこそ、左側(東側)はちょっとした“穴場”なんです。
実は、京都駅ビルには大階段や空中径路「SKYWAY」など、10カ所の“広場”とよばれる空間があります。そのなかで“東側の穴場”としてぜひ訪れてほしいのが「東広場」。改札を出たら、大階段とは反対側のエスカレーターに乗って、7階へ。「SKYWAY」の東端にある「東広場」は、人混みを避けてゆったり落ち着ける、知る人ぞ知るエリアなんです。
アートと京都の伝統が共鳴する、幻想的な空間コーディネート
広々とした「東広場」に誕生したのが「NAKED」プロデュースの「NIWA」。「NAKED」といえば、プロジェクションマッピングやライティング、音響など最先端の技術で五感を刺激する体験型アートを手がけることで知られています。さらに近年では東京・代々木公園の「TREE by NAKED yoyogi park」など“食×アート”を融合させた店舗も手がけており、関西の常設店としては「NIWA」が初の試み。
店内に足を踏み入れると、まず目を引くのは、まるで全体がひとつのアート作品のようにデザインされた空間。その中心にあるのが、しなやかに曲がる竹でつくられた大きなオブジェです。
これは、いけばな草月流家元 勅使河原 茜(てしがはらあかね)氏による優美な竹のアート。平安京の造営にも用いられた風水の思想「四神相応」では、東を守る神が青龍で、京都では鴨川がその象徴とされてきました。京都駅の東に位置する「NIWA」にも平安京を生んだ風水の思想が取り入れられています。
さらに、「NAKED」のアートテクノロジーが加わることで、空間は五感で楽しむ“体験型アート”へと昇華します。水の流れや光のうつろいを映し出すプロジェクションやインスタレーションは、時間帯、天候、季節によって表情を変えます。テーブルにそっと手を置くと、波紋が広がり、やがてその場所から花びらが舞いはじめます。
食材も日本酒もビールも。京都産にこだわったカフェダイニング「NIWA」
「東広場」のリニューアルで誕生したカフェダイニング「NIWA」の魅力のひとつは、京都産の厳選された食材をぜいたくに使ったメニューの数々。素材のうま味をガツンとストレートに伝える肉料理や京都の伝統食を斬新な感覚でアレンジしたメニューなどこだわりのラインナップです。
たとえば、「京都産無添加ソーセージ使用 NIWA自家製ホットドッグ(カレー風味)」。
肉の旨みをぎゅっと閉じ込めた無添加ソーセージは、ひと口で違いがわかる、力強いおいしさ。しっとりやさしいパンと、スパイス香るキャベツとのバランスも絶妙で、一皿で“ごちそう”を味わったような満足感があります。
さらに贅沢なのが「京丹後牛使用 NIWA自家製すき焼きバーガー」。京丹後牛は、京都府北部・丹後地方の自然豊かな環境で育まれるブランド和牛で、赤身のおいしさに定評があります。霜降りの多い和牛と比べて、京丹後牛は脂の主張が控えめ。すき焼きの甘辛いタレと相性も抜群です。
ドリンクにも“ほんもの志向”のこだわりがしっかりと息づいています。茶道裏千家・奈良宗久氏の協力のもと生まれた「本日の最高級抹茶エスプレッソ」(hot/iced)は、点てた抹茶とエスプレッソとミルクを合わせた一杯。
ほろ苦いエスプレッソコーヒーと京都産牛乳のまろやかな甘みのなかに、老舗茶舗の抹茶の上品な味わいが際立ちます。
また、「本日のコーヒー」には、京都のロースターの豆を使用しているそう。取材時に使われていた豆は、京都市左京区にある「COYOTE Roastery」による自家焙煎。京都の玄関口でお楽しみいただくことが京都の新しい魅力発見にもつながればと、「NAKED」広報の酒井さんが教えてくれました。
コーヒーだけでなく、日本酒やクラフトビールもすべて“MADE IN KYOTO”。たとえば、1カップサイズの日本酒はプルトップ缶に入っていて、手軽さとおしゃれなデザインが魅力です。さらに、京都市北部の里山・京北町で醸造されたクラフトビール「NUDE」は、アルコール度数5%未満のローアルコールのものが主流で、気軽に楽しめるのもうれしいポイント。
これらのお酒と一緒に楽しめるようにと用意されているのが「金・銀・禅」の3種類のおつまみセットです。それぞれ枡で仕切った箱に、8種類の異なる味が詰め込まれていて、さまざまな味わいを楽しむことができます。クラフトビールに合わせるなら「金」、日本酒と相性抜群なのは「銀」。そして「禅」はヴィーガンの方にも楽しめる内容になっています。
おトクすぎるHAPPY HOURはクラフト生ビールが1杯目300円!
「NIWA」で購入したドリンクやフードは、「東広場」でも楽しむことができます。清々しい風を感じながらの飲食は、屋内では味わえない開放感があり、天候のいい日にオススメ。23時まで営業しているので、夜カフェとして利用できるのもうれしいポイントです。
最後にとっておきの情報を! 現在「NIWA」では14時から17時までの間、HAPPY HOURを開催中。おつまみセットか単品のおつまみ(300円~)を1つ注文すれば、1杯目のクラフト生ビールを300円、2杯目以降を1杯500円で注文できます。クラフトビールの生をこの値段で飲めるのはとってもおトクですよね。早めに待ち合わせて1杯、絶品のおつまみで昼飲み、新幹線の時間を待つ間にサクッと一杯と、さまざまなシーンで楽しめます。みんなに教えたいけど教えたくない、京都駅ビルの新たな活用法です。
■NIWA(にわ)
住所:京都府京都市下京区東塩小路町901 京都駅ビル7F 東広場
TEL:050-1743-2507
営業時間: 11~23時(22時30分LO)
定休日:不定休 ※最新情報は公式SNSで確認
アクセス:JR京都駅から徒歩3分
Photo:藤井 亮太
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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