 食・グルメ
                          
            
                更新日:2025.10.30
                
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                更新日:2025.10.30
              紹介制の「長谷川栄雅 六本木」で最高峰の日本酒と名店の酒の肴を堪能【ご褒美の新定番】
兵庫県で誕生した最高級の日本酒「長谷川栄雅」。東京・六本木にある「長谷川栄雅 六本木(はせがわえいが ろっぽんぎ)」では、作り方・味わいの異なる5種類の「長谷川栄雅」と、ペアリングを考えられた酒の肴を楽しむことができます。日本酒の歴史や製法、奥深さに触れながら、個室で味わう非日常な体験をレポートします。
創業350年の伝統ある日本酒が味わえる

都営大江戸線六本木駅の7番出口から徒歩約4分のところにある「長谷川栄雅 六本木」。ここは老舗酒造メーカー「ヤヱガキ酒造」が手がける最高峰の日本酒「長谷川栄雅」を販売する店舗。店内の一部スペースでは、紹介制で「長谷川栄雅」5種の飲み比べと酒の肴のペアリングを楽しむことができます。詳細は店舗にお問い合わせください。

外観は洗練されたたたずまいとなっており、のれんをくぐって中へ入ると「長谷川栄雅」の世界観を感じられるギャラリーが。壁のスクリーンには「長谷川栄雅」が生まれた姫路の風景や、麹作りの工程が映し出されています。また、陶芸家が制作した酒器や、新時代の和装をコンセプトにしたアパレルブランド「sowaha(そわは)」のアイテムなども販売しています。
日本の美意識や感覚を研ぎ澄ませる和室での体験

店内にひっそりとある黒い扉を開くと、そこには静けさを感じる和室があります。畳の上で日本酒をいただくため、よりいっそう特別な体験に感じます。座布団と高座椅子が選べるので、正座が苦手な方でも安心です。

和室の奥には生け花が飾られていて、日本の伝統文化や、自然の美しさを感じることができます。こちらの生け花は、外の光と室内の照明から生まれる影も意識して生けられているのだとか。

取材時は6月上旬で、サツキが飾られていました。四季を感じる生け花を目で楽しめるのも魅力の一つです。
酒造元の歴史とこだわりの酒造りを学ぶ

体験では「ヤヱガキ酒造」の歴史と、「長谷川栄雅」の製造工程や材料となる米や水へのこだわりについて丁寧に説明を受けることができます。スタッフは実際に酒蔵や産地に足を運んでいるので、日本酒についての質問にもしっかり答えてくれますよ。
「ヤヱガキ酒造」は寛文6年(1666)に兵庫県・播州林田(現在の姫路市)で創業した、350年以上の歴史ある蔵元。伝統的な日本酒作りを守り続けてきた「ヤヱガキ酒造」が、長い歴史のなかで培った技の粋を尽くしてつくり上げたのが「長谷川栄雅」です。
 
「長谷川栄雅」に使われる兵庫県の「山田錦」は酒米の最高峰とよばれ、そのなかでも特に優れた米を生産する特A地区に指定された米のみを使用しているのが大きな特徴の一つ。玄米を削ったあとに残る米の割合を示す精米歩合の見本を実際に見せていただくことができました。精米歩合が低いと白米の割合が少ないため、その分手間と時間がかかるのだとか。

古くから伝わる麹作り「蓋麹法(ふたこうじほう)」を用いるのも特徴です。麹ぶたとよばれる木箱の中に一升ほどの米を入れたものを積み重ねます。積み重ねられた麹ぶたは上下で温度が若干異なるので、調整するために温度計で確認しながら、2〜3時間おきに一晩中積み直します。
また、もろみの絞りは一般的な機械を使う方法ではなく、酒袋にもろみを詰めて吊るし、袋からしたたり落ちる一滴一滴を集めることで、生きた酵母にストレスを与えることなく澄み切った味わいを抽出できるのだとか。
米と水のみのシンプルな材料なのに、温度や気候で味わいが異なり、その奥深さに感動します。
最高峰の日本酒をこだわりの酒器と名店の肴で楽しむ
 
日本酒の歴史や知識を伺いながら、実際に「長谷川栄雅」を試飲します。
 
日本酒「長谷川栄雅」は「栄雅」2種、「長谷川」3種と銘柄が分かれています。「栄雅」から 純米大吟醸・特別純米の2種と、「長谷川」から純米大吟醸 三割五分・純米大吟醸 五割・特別純米の3種を飲み比べます。
 
酒器は、大阪府在住の陶芸家・岩崎龍二さんによる、5種の「長谷川栄雅」それぞれとの相性を考えてつくられた一級品です。著名な陶芸家が「長谷川栄雅」のために作った特別な酒器で日本酒を楽しめるのはここだけ。左から順番に日本酒を注いでいただきます。

酒の肴は手がけるシェフが3カ月ごとに異なり、取材時は「銀座和郷(ぎんざわきょう)」の料理長・小澤さんが担当。「栄雅」の2種どちらともペアリングを楽しめる肴として出てきたのは、会席料理のコースなどで提供される「八寸」をイメージしたひと皿。夏の食材を使用したオリジナルメニューを味わえました。
 
酒の肴の紹介を聞いたところで、「栄雅」2種の酒をいただきます。最高峰の日本酒「栄雅 純米大吟醸」は兵庫県産の「山田錦」を100%使用し、精米歩合は30%。芳醇で上質な香りの余韻が口に広がり、澄み渡る味わいです。
 
飲み口が先に向かって閉じた酒器に注ぐことで、酸味を感じやすくなるのが特徴。丸いフォルムの酒器が香りを包み込んで口の中に広がるので、フレーバーを楽しみたいお酒と相性がよいのだとか。
 
こちらに合わせたのは「特選じゅんさい 梅土佐酢 花穂」。繊細なだしと酸味の利いた土佐酢、ちゅるんとした食感のジュンサイが、上質な香りと味わいの純米大吟醸とマッチします。
 
続いていただく「栄雅 特別純米」は精米歩合50%。「栄雅 純米大吟醸」と比較すると米本来のうま味や甘みを感じますが、香りは控えめですっきり。やや酸味があるので、料理を引き立ててくれるお酒としてもおすすめです。
細長く背の高い酒器で飲むことで、お酒がダイレクトに喉に伝わり、力強い味わいを感じます。一緒にいただいたのは「鰻山椒煮」。白焼きにした国産の鰻を使った山椒煮はしっかりした味わいで、お酒とともにいただくのにぴったりです。
 
八寸のなかでも特にお気に入りだったのが、紀州の鮎を使用した「焼き鮎棒寿司 鮎わたソース」。ごはんには鮎の骨が入っているので食感も楽しく、バランスよくうま味と苦味を感じる鮎わたソースが絶品! 上に乗った「茗荷ワイン酢漬け」は程よい酸味とパリっとした食感で、清涼感のある味わいです。
ほかにも写真右の「天然白身魚昆布〆 加賀太きゅうり巻き酒盗」は酒盗と加賀太きゅうりを鯛の刺身で巻いた一品。上に乗っている「白瓜雷干し」は歯ごたえのある塩味のシンプルな味わいで、どちらも日本酒の味わいを楽しめる素敵な肴です。

「長谷川」3種の肴は、それぞれのお酒に合う3品が登場。質のよい食材を生かし、日本酒と食事を交互に楽しむことを想定して考案されています。
 
「長谷川 純米大吟醸 三割五分」は精米歩合35%、うま味と甘みのちょうどよいバランスを目指して作られているお酒です。果実のような香りと柔らかな甘み、また米の存在感もしっかりと感じます。
 
酒器は飲み口が内側に向いている形で、含みが柔らかく、酸味・うま味を感じやすいのだとか。こちらは「アスパラ炭火焼き 生うに」をペアリング。生うにの濃厚な味わいとアスパラの炭火の香りが、日本酒の持つ米の風味を引き立てます。
 
続いて「長谷川 純米大吟醸 五割」をいただきます。ひとつ前の「長谷川 純米大吟醸 三割五分」よりもキリっと辛口な後味ながら、なめらかな口当たりでうま味と酸味のバランスが取れた味わいが特徴。
 
酒器は口径が広く、口の中にお酒がしっかり入ってくるので香りをぐっと感じられます。ペアリングの「枝豆胡麻豆腐 車海老 山葵」は、旬の枝豆を練り込んだ胡麻豆腐の上に車エビを乗せ、うま味を引き出す藻塩と、アクセントの山葵が辛口の日本酒と相性抜群。
 
最後にいただくのは「長谷川 特別純米」。米本来のうま味や香り、風味を味わえ、後味はすっきりとキレのよい飲み心地。
 
ワイングラスのような飲み口の酒器にすることで、ふんわりと香りが広がります。合わせるのは「黒鮑唐揚げ 万願寺唐辛子 酢橘」。殻つきのアワビ鮑を3時間ほどかけて蒸してから揚げているので、すっと噛み切れる軟らかい食感です。
 
こちらの特別純米は30度ぐらいのぬる燗もおすすめ。うま味が引き立ち、飲みやすくなるのでぜひ試していただきたいです。
 
マグロ節と真昆布を使用した引き立ての一番だしに、ハモしんじょ・小メロンが入ったお吸い物をいただきます。日本酒を堪能したあと味わううま味たっぷりのおだしが、胃に優しく広がります。
日本酒に詳しい人はもちろん、日本酒に触れたことがない人でも楽しめる日本酒体験は必見。またシーズンによって変化する酒の肴に合わせて、「長谷川栄雅」の魅力を再確認するのもおすすめです。
■長谷川栄雅 六本木
(はせがわえいが ろっぽんぎ)
 住所:東京都港区六本木7-6-20 1F
TEL:03-6804-1528
 営業時間:12〜19時
 定休日:水曜・不定休
料金:1名2万2000円 ※1名利用の場合は3万3000円(最低利用料金)
Text&Photo:樋口紗季(vivace)
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
 ●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
 
           
                   
                     
             
             
             
             
            


 
   
             
             
             
             
             
            
 
           
           
          
