
横浜美術館ってどんなところ? カフェ&ショップ情報まで詳しく紹介
大規模改修工事のため約3年間の休館を経て、2025年2月に全館オープンした横浜・みなとみらい21地区の「横浜美術館」。 無料で楽しめる「じゆうエリア」を中心にカフェやショップの情報まで、その魅力をリポートします。
Summary
「横浜美術館」ってこんなところ
1989年の開館以来、企画展やコレクション展の開催、市民のアトリエ、子どものアトリエ、アートを学ぶ美術図書室と、広く親しまれてきた「横浜美術館」。横浜が開港した19世紀後半から現代にかけての作品や、横浜ゆかりの作品を数多く収蔵しています。
そんな「横浜美術館」が、2021年から3年以上の休館を経て、2025年2月に全館オープンしました。
日本を代表する建築家・丹下健三氏が手がけた建物を生かしつつ、気軽にアートを鑑賞できたりほっとひと息つける、無料で利用できるエリアが「じゆうエリア」としてパワーアップ。新しくなったスポットを中心に、詳しくご紹介します。
アートを身近に感じながらくつろげる空間
館内に入ると「じゆうエリア」を象徴する「グランドギャラリー」が広がります。中央から階段状の左右に広がる大空間は、ガラス張りの天井から自然の光が差し込み、開放感たっぷり。
ここでは、建物のあちらこちらで見られる「まる」と「シカク」を切り口とした彫刻作品を展示しています。作品を眺めながらゆったりくつろげるのもいいですね。
階段を上った、展示室前のエリアも一部無料エリアとして拡張され、上から「グランドギャラリー」を一望することもできるようになりました。
「じゆうエリア」には収蔵品が多数展示されているので、いろいろな作品を気軽に鑑賞できます。こちらはルーマニア出身の独創的な彫刻家ブランクーシのシリーズ作品《空間の鳥》のひとつ。
「グランドギャラリー」には、新たに靴を脱いで楽しめる「くつぬぎスポット」も誕生。子どもと一緒でも気兼ねなくアートとふれあえます。
こちらも新設された無料見学が可能な展示室「ギャラリー9」。ガラス張りのため外からも見ることができ、展示室内からは外の緑もアート作品のように見渡せる気持ちの良い空間です。時間帯や季節によって光の加減が変わるため、作品の見え方も変わります。スタッフによると、晴れた日の朝がおすすめだとか。
2025年11月3日(月・祝)までは、ガラス作品が並ぶコレクション展「ガラスとひかり」を開催中。
約24万冊を収蔵する美術図書室
「じゆうエリア」のひとつ、「美術図書室」も3階から広場に面した2階に移動して、より気軽に利用しやすくなりました。約24万冊の収蔵から1万冊程度がずらりと並び、自由に読むことができます。
開催中の展覧会にちなんだ図書や過去の展覧会のカタログなども並びます。ほかにも映像作品も見られるので、希望があればスタッフにひと声かけてみましょう。
本に集中したい人にはうれしい仕切りのある席も。作品を鑑賞した後に訪れて、興味をもった作家の作品を深掘りするのも楽しそうです。
キッズ向けのコーナーには絵本なども並んでいます。
横浜の人気カフェも登場! 「馬車道十番館 横浜美術館 喫茶室」
リニューアルに伴い、横浜の人気カフェ&レストラン「馬車道十番館」の喫茶室もオープンしました。馬車道の本店と同じスイーツや軽食を、セルフサービス形式で味わえます。
本店と同じくレトロな赤い椅子が並ぶ一角も。壁には「馬車道十番館」オリジナルの焼き菓子ビスカウトのパッケージと同じ絵が架けられています。これもひとつのアート!ですね。
サンドイッチやハンバーグプレートなど軽食メニューも各種いただけます。開港当時のレシピの良さを再現した「開港カレー」は、どこか懐かしさを感じさせるやさしい味わい。辛い料理が苦手な人にもおすすめです。
スイーツは「十番館プディング ロワイヤル」880円や各種ケーキなど種類も豊富。「ビスカウト」はレモン、ピーナッツ、チョコレートの3種類から選べます。企画展に合わせて期間限定のオリジナルメニューも登場するのは、コチラの喫茶室のみのお楽しみです。
一部のメニューはテイクアウトもOKなので、屋外のテーブル席でいただくのもよさそうです。
オリジナルアイテムも豊富なミュージアムショップ「MYNATE」
カフェの向かいにはミュージアムショップ「MYNATE(みなと)」があります。店名は「MY」=「私(たち)の」と、ラテン語の「NATE」=「生まれる」を組み合わせた造語から。広々とした店内には、横浜美術館のオリジナルグッズから横浜市内で活躍する作家や企業、クリエーターの作品など、幅広い品揃え。横浜美術館の企画展や収蔵作品にちなんだ図書も数多く揃えているのも特徴です。
おすすめは横浜市のチョコレート工房「ショコラボ」とのコラボ商品「MYNATEオリジナルチョコレート」。収蔵品のひとつ、奈良美智氏の《春少女》の缶もとってもキュート!
奈良美智氏の《春少女》は「マグカップ」もあります。来館記念はもちろん、プレゼントにしても喜ばれそう。
こちらは動植物をモチーフにした作品を数多く手がける淺井裕介氏の収蔵品「八百万の森へ」をモチーフにしたマグネットシート。じっくり見ているといろいろな動物が現れるユニークな作品です。
ショップでの購入がなかなか難しい山下陽光氏のリメイク服「途中でやめる」も並んでいます。リメイク服のため、すべて1点モノ。気に入った服があれば即買いを!
アートに詳しくなくても自然とアートとふれあえる「横浜美術館」。いろいろな楽しみ方ができるので、横浜に行った際には気軽に立ち寄ってみてはいかがですか? もしかするとアートに目覚めてしまうかもしれません。
2025年11月3日(月)までは、「ピタゴラスイッチ」 「バザールでござーる」 「だんご3兄弟」などでおなじみの佐藤雅彦氏の創作活動の軌跡をたどる『横浜美術館リニューアルオープン記念 佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)』を開催中(観覧料は一般2000円)。こちらもぜひチェックしてみてください。
■横浜美術館(よこはまびじゅつかん)
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
TEL:045-221-0300(代表)
料金:展覧会により異なる(じゆうエリアは入館無料)
営業時間:10〜18時(最終入館は17時30分)
定休日:木曜(展覧会により異なる場合あり)
text:山田美恵
photo:伊藤晴世
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