
札幌観光の新名所! 2025年にリニューアルした『赤れんが庁舎』最新見学ガイド
札幌の「赤れんが庁舎」が、2025年7月25日に待望のリニューアルオープン! 5年あまりにわたる大規模改修を経て、歴史的建造物が新たな魅力をまとって生まれ変わりました。北海道観光の新定番として注目の「赤れんが庁舎」のみどころを、現地取材で詳しくレポートします。
Summary
札幌の歴史的建造物『赤れんが庁舎』とは?
「赤れんが庁舎」の愛称で親しまれている北海道庁旧本庁舎は、明治時代に建てられた北海道を代表する歴史的建造物。
明治21年(1888)に完成した赤れんが庁舎は、明治42年(1909)には火災により内部が全焼。しかし、赤レンガの外壁は一部、そのまま残っており、現在もなお、明治時代の面影が残っています。歴史的価値が認められ、昭和44年(1969)に国の重要文化財に指定されました。
道内屈指の観光名所として愛されてきた赤れんが庁舎でしたが、内部・外部ともに劣化が進んでいたことから、耐震対策を含めた改修に合わせ、展示や活用方法を全面的に見直し、2025年7月25日、待望のリニューアルオープンを迎えました。
新しいISHIYAの直営店『白い恋人 Akarenga sweets labo』が話題
北海道の歴史・文化・観光の発信拠点として、より魅力的に生まれ変わった赤れんが庁舎ですが、地下1階が学びと継承のフロア、1階が地域情報とにぎわいのフロア、2階が歴史と文化のフロアとなっており、1階の無料ゾーンは入館料なしで自由に見学ができます。
無料ゾーンの一番の目玉といえるのが「白い恋人」でおなじみのISHIYAが手がける「白い恋人 Akarenga sweets labo」。
“「白い恋人」が生まれるもっと昔、とある博士がお菓子の研究をはじめたラボ(研究所)”をコンセプトにした店内は、タイムトリップしたかのようなレトロな空間。
ラボを彷彿とさせる配管や歯車などが随所に散りばめられていて、まるでテーマパークに来たかのようなワクワク感を味わうことができます。
体験コンテンツとエンターテインメント性を盛り込んだ新たなコンセプト店としてオープンしたこちら。
「白い恋人」をはじめとするISHIYAのスイーツを購入できるだけでなく、対面式の工房で作られるできたてのスイーツを食べられたり、オリジナルのカプセルトイマシーンがあったり、旅の思い出の写真をプリントできる「白い恋人オリジナル缶」のサービスがあったりと、子どもも大人も楽しむことができます。
ここでしか食べられない限定スイーツにも注目。赤れんが庁舎のシンボル「八角塔」をイメージした「赤れんがサンド」は、赤レンガに見立てたクッキーで、白い恋人のホワイトチョコレートを練り込んだバタークリームと北海道小豆のつぶあんをサンド。甘じょっぱい味わいがクセになる一品です。
赤れんが庁舎限定パッケージのおみやげも用意しているので、こちらもお見逃しなく!
道産食材を使ったレストランや限定みやげを取り揃えるショップも
無料ゾーンには、そのほかにレストランやショップがあります。クラシカルな空間で道産食材を使ったビストロ料理を提供する「HOUSE.H」は、ブランチからディナーまで、さまざまなシーンで活用できるオールデイダイニング。
スペシャリテの「蝦夷鹿肉のハンバーグ」など、趣向を凝らした料理をお酒とともに楽しむことができます。
重厚感あふれる空間で北海道の美味に舌鼓を打つのもいいかもしれません。
無料ゾーンには、約1300点のお土産を取り揃える「赤れんがショップ」も。
アーチの窓や美しいシャンデリアなど明治時代の意匠が残る空間に、ここでしか買えないオリジナル商品や北海道観光PRキャラクターキュンちゃんの公式ショップグッズ、定番のスイーツみやげや水産加工品がずらり。
全道のおみやげがこれでもかと揃っているので、まとめておみやげを購入したい人にもぴったりです。
北海道の歴史、文化、土地を学べる充実の展示コーナー
耐震対策を含めた改修に合わせて、館内の展示も装い新たに生まれ変わりました。北海道内179市町村の魅力発信コーナーやアイヌ文化と歴史を伝えるコーナーなど、最新のデジタル技術を駆使した展示コーナーは入館料を払う価値あり。
新設された「地域の魅力発見Ⅰ・Ⅱ」は、観光客はもちろん、地元客でも「そうだったんだ!」と言いたくなるようなお役立ち情報が盛りだくさん。
各市町村の情報とともに特産品や工芸品が展示されていたり、ダーツで遊びながら各市町村の魅力に出合える体験型のコーナーがあったりと、全道各地の市町村について学びを深めることができます。
北海道旅行のプランニングの参考になる情報が手に入ります。
巨大なデジタルサイネージが設置された「アイヌ文化と歴史」のコーナーにもぜひ足を運んでみてください。
展示室の床には松浦武四郎が安政6年(1859)に描いた北海道地図が。
地図を取り囲むように、高さ約3mのデジタルサイネージが設置されておりアイヌの古式舞踊の映像が流れます。北の大自然で撮影された迫力満点の舞と、独特のリズムを刻むアイヌ舞踊は圧巻。
ほかにも赤れんが庁舎の歴史を学べる展示室や、北海道の遺産や文化を学べる展示室など、興味深い展示室がたくさん! 見終わるころには、すっかり北海道の沼にハマっていることでしょう。
禁断の「八角塔」へ! アドベンチャー感満載のガイドツアー
ここまででも見ごたえ十分ですが、今回のリニューアルでもうひとつ見逃せないのが、赤れんが庁舎の中心にそびえる「八角塔」展望ツアー。これまで非公開だった八角塔の内部がついに解禁されました。
ヘルメットをかぶって、いざ内部へ潜入。建物を支える梁や鋼材を避けながら、細い螺旋階段を登っていきます。開拓使のシンボルである五稜星も発見!
展望バルコニーに到着。中から見ると、360度ぐるっと窓が設けられていることが分かります。
バルコニーからは美しく手入れされた庭園や、北海道開拓の礎となった北3条通りを一望! 八角塔のドームも間近で見ることができます。
歴史ロマンを感じられる八角塔の観覧ツアーは1日4回の開催です(11時/12時/14時/15時 ※各回30分)。オンラインチケットもしくは当日館内の窓口にてお申込みを。
リニューアルによって、より一般の人に開けた空間になった赤れんが庁舎。観光客だけでなく、地元客も楽しめる仕掛けが満載なので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
■北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)
住所:北海道札幌市中央区北3条⻄6丁⽬1
TEL:011-206-8390
営業時間:8時45分〜21時(最終入館20時30分)
定休日:設備点検日(2025年11月16日)
料金:一般300円、大学生・高校生200円、中学生以下無料(八角塔のツアーは1200円 ※小学生以上)
Text:高島夢子
Photo:田中祐光
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●この記事は「るるぶ北海道’26」に掲載の記事を元に作成しています。