
【2025年トルコ最新情報】イスタンブール「モダ」地区、アジア・サイドの美しい海辺のエリアはカフェの宝庫
イスタンブールの観光地といえば、旧市街のイスタンブール歴史地区や、新市街の繁華街、イスティクラル通りなどが知られています。一方のアジア・サイドは、新市街とはボスフォラス海峡、旧市街とはマルマラ海をはさんだ対岸にあり、居住地も多くどこかのんびりした空気が流れるエリアです。マルマラ海に近い「モダ」地区には、通り沿いに個性的なカフェが集まり、おさんぽしながらカフェめぐりもおすすめです。
カドゥキョイをおさんぽしながら「モダ」地区へ
アジア・サイドの中心地、カドゥキョイの入り口、カドゥキョイ桟橋からトラムか徒歩で、モダ地区に向かいます。ソウトゥリュチェシュメ通りは比較的賑やかな通りです。
今風のラッピングからクラシカルなものまで、頻繁にトラムが走ります。
バハリエ通り沿いに立つスレイヤオペラハウスは、1927年に建設されましたが、設備が整わなかったためオペラの上演はなかったそう。その後2007年に改修され再オープンしましたが、その2年前まではスレイヤ映画館として使われていたそうです。
オペラハウスの入り口の階段でくつろぐネコを発見。トルコにはネコが多く、路上でも自由気ままにゆっくり、リラックスした様子です。
路地にもおしゃれなカフェが集まっています。店先のテラス席が気持ちよさそう。
街中に点在するウォールアートもおさんぽのお楽しみです。こちらはモダ通り駅の近くにある『StreetArt.Malala Yousafzai』。色使いや文字の入れ方が個性的で目を奪われます。
真っ赤なイチゴのオブジェとカラフルなスイーツ! オーナーの等身大パネルが出迎えてくれる「ケマル・ウスタ・ワッフル」
ここからは「モダ」地区の気になるカフェをチェック! こちらは1968年、店名にもなっているオーナーのケマルさんがモダで創業、カドゥキョイ市内に支店もあるそう。お店の始まりがイチゴのデザートだったことから、店頭には大きなイチゴのオブジェがあり、ひときわ目を引きます。
店頭のショーケースを彩るカラフルな「カップデザート」、どれにしようか目移りします。手前はイチゴとホワイトのクリームムースに、シロップでコーティングされた丸ごとイチゴがたっぷり、奥はオレオを砕いた濃厚なクリームでボリューム満点です。
懐かしいトルコのおやつもあります。米をミルクで炊いて表面をこんがり焼きつけた冷たいデザート「ストゥル タトル」。ミルクの風味が強く、くせのない素朴な甘さが特徴です。
■ケマル・ウスタ・ワッフル(Kemal Usta Waffles)
住所:Caferağa mahallesi,Yenifikir sokak,No:6/1,Gül Apt,kadıköy
TEL:0216-345-7912
営業時間:10時~翌2時
定休日:なし
交通:トラム「モダ通り駅」から徒歩7分
海外でも大人気! 抹茶ドリンクのカフェ「オハヨー・マッチャ」。笑顔がステキな女性オーナーにいやされる
2024年にオープンした新しいカフェ。オーナーのエリフさんは、周辺にカフェが多いので、ほかとは別のことをやりたかったとのことで、ヘルシーな“抹茶”ドリンクのお店にしたそうです。
茶碗と茶筅で抹茶を準備し、ミルクやストロベリーなどのドリンクに加えます。
「クラシックス」は、砂糖を加えない100%ナチュラルなドリンク。なかでも「ストロベリー」はイチゴの酸味と抹茶の渋みがうまくマッチし、ミルクのコクと相まってまろやかな味わいです。「スコーン」はブルーベリー、チョコのほか、スーパーフードとして知られるチアシードを使った甘くないスコーン(写真左)もあります。
店内のほかに心地よい小さなテラス席もあり、テイクアウトする人も多くいます。
場所はお店が集まる一角。かわいい文字の看板が目印です。
■オハヨー・マッチャ(Ohayo MATCHA)
住所:Caferağa mahallesi,Osman Zeki Üngör Sk.No:2C,34710 Kadıköy
TEL:非公開
営業時間:10~23時
定休日:なし
交通:トラム「モダ通り駅」から徒歩7分
通りの突き当りに、パラソルとテーブルセット。マルマラ海を見渡す絶景カフェ「モダ・アイレ・チャイ・バフチェシ」
赤と白のパラソル、カジュアルなテーブルとイスが並ぶオープンスタイルのカフェ。“モダファミリーのお茶の庭”という店名通り、緑が豊かな気持ちのいい”庭”が広がります。
入口にはシンプルな店の看板が立っています。
トルコでは1日に何度も飲むという「チャイ」を注文。くびれのある透明なグラスに注がれ、様々な柄の受け皿が付くのがスタンダードなスタイルです。
淹れ方は意外とシンプル、まとめて茶葉から煮出してチャイグラスに注ぎ、お湯で薄めるのだそう。
対岸には遠く旧市街が見えます。旧市街の観光地の雑踏をよそに、のんびりとした時間が流れ、きらめくマルマラ海を眺めながら一日のんびり過ごせそう。
■モダ・アイレ・チャイ・バフチェシ(MODA AİLE ÇAY BAHÇESİ)
住所:Caferağa mahallesi,Park İçi Yolu,34710 Kadıköy
TEL:なし
営業時間:7~23時
定休日:なし
交通:トラム「モダ通り駅」から徒歩10分
カドゥキョイ市場近くの老舗のロカンタ「ヤンヤル・フェフミ・ロカンタス」に立ち寄りたい♪
モダ地区散歩の後は、カドゥキョイのロカンタでご飯でもいかが? ロカンタは、いわば“街の食堂”。イスタンブールではアジア・サイドに住む人が多く、そのせいかロカンタが多いようです。1919年創業の「ヤンヤル・フェフミ・ロカンタス」のオーナーは3代目。メニューは100以上もあり、旬の野菜を使った季節メニューもあれば、ナスなど一年中ある定番メニューも。人気のメニューは店頭のショーケースに日本のおばんざい店のように並んでいます。
食べたい料理を伝えるとシェフがサーブしてくれます。45年のキャリアを誇るシェフも。そのやりとりがなんともローカルチックで楽しい!
トルコでおなじみの野菜、ナスのに挽き肉を詰めてオーブンで焼いた「カルニ・ヤリク」(左手前)、ブドウの葉の肉巻「ヤプラック・サルマ」(奥)とキャベツの肉巻「ラハナ・サルマ(手前)」(右手前)、肉に塩味がしっかり効いていて、ヨーグルトソースとよく合います。ブドウの葉の肉巻は家庭でも作られる料理だそうで、市場でブドウの葉が売られています。奥は左から「ラムとベビー玉ねぎのシチュー」、「キュウリのヨーグルトサラダ」。
珍しいメニューを発見!「カザンディビ」はオスマン帝国の宮廷で作られていたお菓子で、その材料は鶏の胸肉(繊維)と水牛のミルク、米で、なんと! 6時間もかけて作られるのだそう。口のなかに鶏肉の繊維が残る、もちもちとした弾力のあるデザートです。
店の前には屋外席もあります。
■ヤンヤル・フェフミ・ロカンタス(YANYALI FEHMİ LOKANTASI)
住所:Söğütlüçeşme Cad.Yağlıkçı İsmail SK.No:1 kadıköy
TEL:0216-336-3333
営業時間:11~21時
定休日:ラマダン祭りの祝日と、追加で計1週間ほど休みがある
交通:カドゥキョイ桟橋から徒歩8分
イスタンブールには有名な観光スポットがたくさんありますが、人々の暮らしを感じることができる「モダ」地区もとっても魅力的。ちょっぴり足をのばして、おさんぽやカフェめぐりを楽しんでみてはいかが?
※トルコではインフレの影響で、料金が激しく変動する場合があります。
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【最新版】『るるぶトルコ イスタンブール』まもなく発売!
Text:るるぶ情報版(海外)編集部
Photo:小池彩子
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