
9月の誕生石「サファイア」ってどんな宝石?石言葉や意味、由来などを解説
1月から12月まで、あなたが生まれた特別な月に宿る、運命の宝石。それが誕生石です。古くから自分の誕生石をお守りとして身に着けることで、見えない力に守られ、健康や幸運が訪れると信じられてきました。指先に輝く小さな宝石が、ときに勇気を与え、心を癒やしてくれる──そんな不思議な魅力を秘めた誕生石。今回は、9月の誕生石「サファイア」の魅力をご紹介します。
9月の誕生石「サファイア」ってどんな石? 色や由来を解説
9月の誕生石・サファイアはダイヤモンド、ルビー、エメラルドと並び、世界四大宝石のひとつに数えられています。その吸い込まれそうな青色は、澄みわたった空や深い海を思わせ、見ているだけで、遠い南国の島や海辺のリゾートへ旅立ちたくなる、そんなトキメキをも与えてくれる宝石です。
サファイアという名前は、ラテン語で「青」を意味する「sapphirus」に由来しています。天空の色であり、地球の青、宇宙の青として“神に近い石”ともいわれてきました。
一般的には深いブルーのイメージが強い宝石ですが、実は青以外にもピンクやイエロー、ホワイトなどさまざまな色相を持っています。
サファイアは「コランダム」という鉱物の一種で、含まれる微量元素によって色が変化します。赤いコランダムだけは「ルビー」とよばれ、それ以外のすべての色のコランダムがサファイアとよばれているのです。
古代から“神に近い石“として崇められてきたサファイア。何世紀にもわたって王族や聖職者に愛用されてきました。
中世ヨーロッパでは、法王や聖職者が「聖職者の印」としてサファイアのリングを身に着けていたほど。彼らの指輪にはサファイアがはめられ、その指輪をした手で信者に触れることは、人々を悩みや苦しみから救うことを意味していたそうです。神の恩恵や慈愛を受け、精神の再生をもたらすと信じられ、「賢者にふさわしい石」と大切にされてきました。
サファイアの石言葉や意味は?
サファイアの石言葉は「誠実」「慈愛」「徳望」。
真実の愛を貫く力があるとも言われ、特に恋愛においては、「硬い愛の証」を意味し、一途な愛のお守りとしても人気です。パートナーとの絆を深めるパワーがあるといわれています。
花嫁が身につけると幸福を呼ぶと言われている「サムシング・ブルー」のひとつとして、青いサファイアの指輪を選ぶ人も少なくありません。
英国のウィリアム王子がキャサリン妃に贈った婚約指輪に使われたブルーサファイアが、故ダイアナ妃の形見であるとして、世界中の注目を集めました。
結婚45周年記念の宝石として「深く揺るがない愛」を象徴します。
古代では「哲学者の石」「聖人の石」ともよばれ、神の恩恵や慈愛を受けて精神の再生をもたらすと信じられていましたが、現代でも特にブルーサファイアは、知性や冷静な判断力、直感力を高め、目標を成し遂げるために背中を押してくれるとされています。
深いブルーを見つめれば、高ぶった感情も凪いだ海のように静まるヒーリング効果もあるのだとか。
サファイアは身につけることで、自信を持つことができる宝石なのです。
サファイアの鉱物データ
和名 | 蒼玉(青玉)せいぎょく |
鉱物 | コランダム |
色 | 青、ピンク、黄、紫、緑など |
モース硬度 | 9 |
おもな産地 | スリランカ、ミャンマー、タイ、オーストラリア、マダガスカル、インドなど |
サファイアはダイヤモンドに次ぐモース硬度9という高い硬度を誇り、非常に耐久性に優れた宝石です。
ブルーサファイアのなかでも最高級ランクと評されるのが「コーンフラワーブルー」というブルーサファイア。最高品質のロイヤルブルーよりやや明るい青色で、彩度が高く優しく落ち着いた色合いです。現在は採掘が終わっている「幻のサファイア」なのです。
サファイア以外の9月の誕生石を紹介
クンツァイト
クンツァイトってどんな石
1902年に発見された比較的新しい宝石。全国宝石卸商協同組合連合会により2021年に新たに12月の誕生石として追加されました。淡いピンクからライラック色の優しい色合いで、その柔らかな輝きは多くの女性を虜にしています。スポジュメンという鉱物の変種で、リチウムを含む鉱物の一種。多色性という特徴があり、見る角度によって、ピンク色や紫色、透明に近い色など、さまざまな表情を楽しめます。
クンツァイトの名前は、ティファニー社の鉱物学者としても知られるアメリカの宝石学者「ジョージ・フレデリック・クンツ」にちなんで名付けられました。
その美しさから急速に人気が高まっている注目の石です。
クンツァイトの石言葉や意味
クンツァイトの石言葉は「無償の愛」「癒やし」「感情の安定」。その柔らかな輝きは「無償の愛」を象徴し、持ち主の心を穏やかにし、感情のバランスを整える力があるとされています。特に、心の傷を癒やし、愛することへの恐れを和らげるとされることから、恋愛や人間関係に悩む人に寄り添う石として人気があり、持ち主に優しさと思いやりの心を育んでくれるとされています。
忙しい日常の中で心が疲れた時に、クンツァイトの柔らかな光に包まれると、自然と心が軽やかになるのを感じられるかも。
クンツァイトの鉱物データ
和名 | リチア輝石(りちあきせき) |
鉱物 | スポジュメン(リチウムを含む) |
色 | 紫色、ピンク色、無色 |
モース硬度 | 6.5~7 |
おもな産地 | アフガニスタン、ブラジル、マダガスカル、アメリカなど |
まとめ
9月の誕生石サファイアは、古代から「神に最も近い石」として愛され続けてきた、気品と誠実さを象徴する宝石です。美しいブルーは見る人の心を穏やかにし、知性と冷静な判断力を高めてくれます。
一方、新たに12月の誕生石に加わったクンツァイトは、優しいピンク色で心を癒やし、無償の愛と感情の安定をもたらしてくれる宝石。
自分の誕生石を身に着けて、新しい場所へ旅に出かけてみませんか?
きっと素敵な出会いや発見が待っているはずです。
【監修者プロフィール】
ジュエリーブランド「BLOOM」
公式サイト:https://www.bloom.co.jp/
公式SNS:https://www.instagram.com/bloom_official_jp/
どんな日にも寄り添うベーシックジュエリーに”フェミニン”な甘さが特徴の、日本の人気ジュエリーブランド。ハートやリボン、お花などをモチーフにしたかわいらしいデザインが多く、普段使いから特別なジュエリーまで幅広いランナップが揃う。
Text:mogShore
Photo:「BLOOM」提供
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