今熊野観音寺 茶所 閑坐

京都の絶景を静かに満喫! 「今熊野観音寺 茶所 閑坐が」2025年4月に誕生

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観光地としてあまりにも有名な京都に、人知れずこんなにステキな場所が残っていたのか……。絶景に思わずため息が漏れるこの場所は、京都市東山区「今熊野観音寺」の境内にある「今熊野観音寺 茶所 閑坐(いまくまのかんのんじ ちゃじょ かんざ)」。たくさんのもみじの木に囲まれた空間で虫の声や鳥のさえずりに耳を澄ませつつ、心静かな時間を過ごせます。

Summary

夏は青もみじ、秋は紅葉を満喫できる「今熊野観音寺」のお茶所

「今熊野観音寺」境内

西国第十五番霊場「今熊野観音寺」は、平安時代に嵯峨天皇の勅令により弘法大師が開創
したといわれるお寺。京都トレイル東山コースの伏見稲荷から泉涌寺へと向かうルートにあり、標高は77mとそれほど高くないのですが、境内は山の緑が美しく、夏場は街中との気温が体感2~3℃くらい違う気がします。

「茶所 閑坐(かんざ)」外観

参道から入り左手を見上げると、青もみじの葉の間から朱色の欄干と舞台がのぞきます。かつて参拝者の休憩所だったその建物は約20年間閉鎖されていましたが、美しく修復され、2025年4月に「茶所 閑坐(かんざ)」として生まれ変わりました。

「茶所 閑坐(かんざ)」入口

こちらが入口です。派手な看板などはなく少し迷いますが、寺内のところどころに案内の札があるので、探してみてください。今熊野観音寺は拝観料は不要のお寺ですが、こちらに入るのには拝観志納料2000円(紅葉シーズンは3000円)が必要です。志納料を納めると抹茶とお茶菓子のふるまいとお札の授与があります。

「茶所 閑坐(かんざ)」内観1

「ただ、静かに座る」という意味をもつ「閑坐(かんざ)」。木々のざわめき、虫の声、野鳥のさえずり—。日常の喧騒を離れ、自然の音に身をゆだねるひとときが、ここにはあります。忙しい日々に「“余白”のような時間を味わってもらいたい」そんな想いから生まれた静寂の空間です。

「茶所 閑坐(かんざ)」壁

壁にあしらわれた紅葉の絵柄は、境内に植わる複数種のもみじの落ち葉を拾い、かたちどったもの。葉の形に壁土がくり抜かれていて、とても凝ったデザインです。

「茶所 閑坐」で出会う、静寂に映る“青もみじの水鏡”

「茶所 閑坐(かんざ)」内観2

カウンター席の奥には、青もみじが広がる静寂の世界が待っています。磨かれた黒光りの床には、靴を脱いで腰を下ろすことも可能。思わず写真に収めたくなる美しさですが、シャッター音が静けさを壊さぬように。できれば、まぶたでシャッターを切って、心に焼き付けてください。

「茶所 閑坐(かんざ)」テラス

テラスに出て、透き通った水に映る青もみじのリフレクションを間近に観賞。山の空気も澄んでいて、深呼吸したくなります。

境内の霊泉「五智水」

「ご自由に」と用意されているお水は、弘法大師が錫杖で突いた場所から湧き出たと伝わる、境内の霊泉「五智水」。

拝観志納料2000円(紅葉シーズンは3000円)についてくる抹茶とお菓子
拝観志納料2000円(紅葉シーズンは3000円)についてくる抹茶とお菓子

「閑坐」でふるまわれるお抹茶にもこの湧き水が使われています。日によっては生菓子が付くことがありますが、常は、1804年創業の老舗菓子司「亀末廣」の季節のお干菓子が付きます。

「茶所 閑坐(かんざ)」干菓子1

7月は白と水色でしぶきを表した求肥と祇園祭りのうちわ。8月からは五山の送り火。京都の風物詩を絡めた美しい干菓子は見ているだけでも気持ちが華やぎます。9月には菊の花やお月見などのモチーフが登場予定。

「茶所 閑坐(かんざ)」干菓子2
「今熊野観音寺」お札

そして、「茶所 閑坐」を利用するといただけるお札。「今熊野観音寺」は厄除開運の寺として、とくに頭痛、病気封じ、知恵授け、ぼけ封じのご利益で知られています。

授与品にも注目! “頭の観音さん”今熊野観音寺

「今熊野観音寺」副住職

副住職にもお話をうかがいました。「今熊野観音寺」は、古くからの霊験記にも記されている通り「頭の観音さん」として広く人々の信仰を集めているそうです。

「枕宝布(まくらカバー)」初穂料1000円
「枕宝布(まくらカバー)」初穂料1000円

お守りが並ぶ授与所でおもしろい授与品を見つけました。“アタマ”に関するご利益のあるお寺だけに「枕宝布(まくらカバー)」。後白河法皇の持病の頭痛を癒やしたと伝わることから枕を持ってご祈祷を受けに参拝する人が後をたたず、いまではお寺で授与品としてまくらカバーを用意されているそうです。珍しいのでぜひチェックしてみてください。

人混みを避けて、京都を満喫したい。そんな方におすすめのスポットです。

■今熊野観音寺 茶所 閑坐(いまくまのかんのんじ ちゃじょ かんざ)
住所:京都府京都市東山区泉涌寺山内町32
TEL:090-4011-8170
営業時間:10時頃~16時(最終受付15時45分)
定休日:不定休 
アクセス:京都市バス「泉涌寺道」から徒歩約10分


Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子

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●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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