熟練の湯守が守る最高の湯を堪能。草津で人気の立ち寄り湯OKの老舗旅館へ
自然湧出量日本一を誇る草津温泉。圧倒的な湯量から、温泉街には源泉かけ流しの湯を楽しめる温泉施設や宿がたくさんあります。そんな温泉のなかでも、昔ながらの源泉を大事に管理している泉質最高!と評判の名宿をご紹介します。満室で宿泊できなかった!なんて場合でも、立ち寄り利用ができますよ。
湯畑からすぐ近く!140年以上続く老舗旅館
温泉街の中心にある湯畑から徒歩1分ほどの「奈良屋」は、明治10年(1877)に創業した老舗宿。風情ある木造建築に「湯宿」と書かれたのれんがかかり、温泉情緒たっぷりです。
老舗らしい情緒や伝統を大事にしながら、現代らしい細やかなサービスもあり、リピーターの多い人気宿。いろいろと魅力はありますが、訪れてみて特に感嘆するのが温泉への思いの強さ。単に源泉を湯船に入れている訳ではないんです。
熟練の湯守が管理するお湯が最高!
奈良屋の浴場に引いているのは、白旗源泉というお湯。源頼朝が発見したという伝説も残る、草津の源泉のなかで最も歴史ある温泉です。
湯畑の隣にある白旗源泉は、お湯が湧いているところを見ることも。その源泉から自然の傾斜を利用して引いた湯を、奈良屋では一晩寝かして温度を下げて、酸度が高い湯を落ち着かせマイルドにしているのだそう。
その湯を湯船に満たし、熟練の湯守が温度をチェック。湯量を調節することで入浴に最適な温度にキープします。なんと2時間ごとに湯温をチェックしているのだとか。
湯をよりやわらかく、肌ざわりをよくするための丹念な湯もみも欠かしません。
源泉の特徴を知り抜いた湯守がいるからこそ、同じ源泉でも入り心地が全然違うことにびっくり。「奈良屋のお湯に入りたい」というファンが絶えないのも納得です。
湯上りにはオシャレなカフェでのんびり
いいお湯で心も体もぽかぽかになったら、併設のカフェ「喫茶去」でクールダウンしましょう。抹茶と黒ゴマプリンのパフェ900円などおしゃれな甘味やドリンクが充実しているので、目移りしてしまいそう。
注文ごとにサイフォンで淹れるコーヒーも自慢のひとつです。もちろん入浴しなくても利用できるので、温泉街の散歩途中にも立ち寄れますよ。
草津に来たからには、最高の湯を堪能したい、という方にぜひおすすめしたい奈良屋。平日でも満室になることが多いとのことなので、宿泊をするなら早めの予約がおすすめです。
text:五島薫
photo:幡原裕治
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。