【沖縄・国際通り周辺】栄町市場内に佇む「COFFEE potohoto」でゆったりとしたコーヒー時間を
昭和の雰囲気が色濃く残る那覇市の栄町(さかえまち)市場は昼と夜の2つの顔を持ち、昼間はマチグヮー(沖縄方言で市場)として、夜はディープな飲み屋街として知られています。そんな市場内で本格的なコーヒーが楽しめる一軒「COFFEE potohoto(こーひーぽとほと)」を紹介します。
市場内にひっそりとたたずむコーヒーショップ
レトロ感あふれる栄町市場内を歩いていると突如現れる「COFFEE potohoto」。まわりの雰囲気にしっくりと馴染み、常連客だけでなく国内外からの旅行者も、吸い込まれるように入っていきます。


古い木造建築をリノベーションした店内は、数名が並んで座ることのできる椅子とカウンター2席のみ。素朴で飾らない雰囲気が魅力的です。
もともとは市場内の他の場所で、2.5坪の小さな店舗からスタート。軌道に乗るまでは市場で働く人たちが応援の意味も込めて飲みにきてくれたそうですが、店主の山田さんの淹れるコーヒーのおいしさはクチコミで広がり、現在は日本国内外のコーヒー好きが訪れる一軒になりました。
コーヒー愛あふれる店主のこだわり
店主の山田哲史さんは、沖縄のコーヒーを語る上で欠かせない人物。2014年にコーヒーの焙煎技術を競うジャパン・コーヒーロースティング・チャンピオンシップで5位に入賞し、コーヒー業界で最高峰の資格とされるQグレーダーの資格も持っています。
そんな山田さんがコーヒーに興味を持つきっかけとなったのが、スペシャルティコーヒーの展示会「SCAJ」に参加したことでした。SCAJは、アジア最大級のスペシャルティコーヒーイベント。日本スペシャルティコーヒー協会が2005年から年に1度開催するコーヒーに特化したB to B展示会です。この展示会に参加し、スペシャリティコーヒーに魅了された山田さんは、その後もコーヒーに関するセミナーに参加し、独学で学び続け、2006年に栄町市場内に「COFFEE potohoto」を開業しました。
当時は小さな店舗でしたが、2023年1月、旧店舗から徒歩40歩の距離に、焙煎室を構えた新店舗をオープンしました。それが今の店舗です。
20歳の頃から漠然と「自分の店を持ちたい」と考えていたといいます。
「小・中・高と野球を続けてきた私は、ひとつのことを長く続けるスタイルが合っているので、60代、70代になってもワクワクするようなクリエイティブな仕事を続けられるのが理想でした。そんな時にスペシャルティコーヒーに出会い、それまで飲んでいたコーヒーのイメージが覆されました。コーヒーの世界は広いので、やれることがたくさんあって、いくつになっても夢中になれそう!と思ったんです。」と山田さん。
そんな山田さんが選び抜いたコーヒーたちは、どれも絶品です。
こだわりがつまったコーヒーでひと息
こだわりは、豆そのものが持つ香りや個性をしっかりと表現すること。柑橘系やトロピカルフルーツを感じさせてくれる香りや、紅茶のような風味など、それぞれの豆が持っているキャラクターを最大限に引き出すように、焙煎をしています。

店では、コーヒーのうま味を凝縮したエスプレッソにスチームミルクを注いだ「カプチーノ」(hot 450円/ice 500円)や、カプチーノに沖縄県産の黒糖と練乳をトッピングした「黒糖練乳カプチーノ」(hot 500円/ice 550円)など、常時6種類ほどのスペシャルティコーヒーを用意しています。
基本的な抽出は、豆本来のおいしさをダイレクトに味わえるフレンチプレス。初めて「COFFEE potohoto」のコーヒーを飲むなら、ぜひ味わってほしい一品です。


カプチーノやカフェラテなど、コーヒーのうま味を凝縮するエスプレッソドリンクは、エスプレッソマシンを使用しています。
店内では焼き菓子も販売していますが、栄町市場内のケーキ屋さん、パン屋さん、カリフォルニア風メキシカンを提供する「FAB MART(ふぁぶまーと)」限定ケサディーヤのみ持ち込みOK! コーヒーと一緒に楽しんでみてくださいね。
■COFFEE potohoto(こーひー ぽとほと)
住所:沖縄県那覇市安里388-1
TEL:098-886-3095
営業時間:10~18時
定休日:日曜・不定休
Text &Photo:舘幸子(沖縄未来企画)
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。




