
【駒場公園】文学カフェ「BUNDAN COFFEE & BEER」で小説にちなんだスイーツやコーヒーを味わう
東京・「駒場公園」の一角に立つ「日本近代文学館(にほんきんだいぶんがくかん)」には、本好きを虜にするカフェがあります。その名は「BUNDAN COFFEE & BEER(ぶんだん こーひー あんど びあ)」。1万冊以上の本に囲まれた静かな店内では、文学にちなんだコーヒーやスイーツを味わいながら、ゆったりとした時間が過ごせます。文学館の利用者でなくても気軽に立ち寄れますよ。
「日本近代文学館」にひっそりとたたずむ、隠れ家カフェ
京王井の頭線・駒場東大前駅の西口から徒歩約7分。緑豊かな「駒場公園」の一角にある「日本近代文学館」は、明治以降の文学資料を収集・保存する施設です。その1階のエントランス奥、まるで隠れ家のようにひっそりと構えるのが「BUNDAN COFFEE & BEER」。新しいものに目が向きがちな今だからこそ、本を通して不変の感動や心のときめきを体験できる場所を目指しているそう。
1万冊以上の本に囲まれた、心地よい静けさ
壁一面に並ぶのは、約1万冊以上の蔵書。小説、エッセイ、コミック、さらに辞典までジャンルは幅広く、自由に手に取って読めるので、思いがけない一冊との出合いも楽しみ。
席は4~5人掛けや2人掛けのテーブル、ソファを配したローテーブルがあります。デザインの異なるイスやテーブルが不思議と調和し、レトロで落ち着いた雰囲気をつくり出しています。店内は小ぢんまりとしていることもあり、混雑時には相席になる場合も。
反対側の壁にも本棚があり、その横には洋館を思わせる鹿のハンティングトロフィーが。知性と遊び心が利いたインテリアに思わず心がくすぐられます。
窓際のコンパクトなカウンター席は、ウエイティング用でした。緑豊かな景色を眺めながら待つ時間も、このカフェならではの魅力。
文学にちなんだスイーツとコーヒー、グッズ販売も
メニューには文学をテーマにした遊び心が満載。人気の「シェイクスピアのスコーン」は、シェイクスピアの戯曲『マクベス』に登場するスクーン宮殿にちなんだ一品。外はサクッと、中はしっとり、通常のスコーンよりも大きめで、食べごたえも十分。トッピングはミックスベリージャムやハニーナッツ、生クリームなど6つのなかから2つを選べます(トッピングは定期的に変わります)。
芥川龍之介や森鷗外など、文豪の名を冠したコーヒーもユニーク。注文した「芥川 AKUTAGAWA」は、芥川龍之介をはじめ、多くの文士が通った銀座の老舗喫茶「カフェーパウリスタ」で提供されていた味を再現したブラジルコーヒー。酸味と甘みのバランスが絶妙で、スコーンのお供にもぴったりです。そのほか「寺山」「鷗外」「敦」といった銘柄も揃い、小説好きなら試してみたくなるはず。
梶井基次郎の小説『檸檬』から着想を得た、「檸檬パフェ」もおすすめ。レモンジュレやグラノーラ、バニラアイス、生クリームにさわやかなパッションフルーツとマンゴーソースを重ねたオリジナルスイーツは、甘さと酸味、食感のコントラストもいい。
店内では老舗紙店「満寿屋」のノート「MONOKAKI」や、ブックカバー、ボールペンなど、文学グッズの販売も。お店で提供しているコーヒーの豆も購入できるので、自宅で文豪に思いをはせながらカフェタイムなんていかが。
店名のとおり、ビールやウイスキー、ワインといったお酒もラインナップ。小説に登場する料理を再現した朝食メニューもあるので、こちらもぜひチェックしてみてください。
小ぢんまりんまりとした空間に1万冊以上の本が集まる「BUNDAN COFFEE & BEER」。文学をテーマにしたスイーツやドリンクは、ここでしか出合えない特別感があります。「駒場公園」の緑に癒やされながら、読書とともに心安らぐ時間を過ごしてみませんか。
■BUNDAN COFFEE & BEER(ぶんだん こーひー あんど びあ)
住所:東京都目黒区駒場4-3-55 日本近代文学館1F
TEL:03-6407-0554
営業時間:9時30分~16時20分(15時50分LO)
定休日:日・月曜、第4木曜、ほか施設に準ずる
※掲載しているカフェやスイーツ、コーヒー豆の価格は値上げ予定
Text:木村秋子(editorial team Flone)
Photo:Yoko
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