
【静岡】寸又峡温泉のおすすめスポット/川根本町
寸又峡(すまたきょう)温泉は、静岡県の絶景スポット「夢のつり橋」の入口にあたる温泉地。南アルプスの麓に位置し、山間の秘湯の趣が漂います。徒歩8分ほどで横断できるほどの小さな温泉街ですが、温泉宿のほか、立ち寄り入浴施設や食事処、カフェ、おみやげ処などがあります。寸又峡温泉に来たら立ち寄りたい、おすすめのスポットをご紹介します。
寸又峡温泉ってどんなところ?
寸又峡温泉は、寸又川が大井川と合流する地点から直線距離で5kmほど上流に位置します。周囲は深く切り込んだ渓谷が続く山深い地で、古くから「信玄の隠し湯」として存在が知られていました。
明治時代には共同浴場が造られましたが、昭和初期には大井川上流部の水力発電開発によって温泉が枯渇。
しかし第二次世界大戦後、温泉の復活を願う人たちにより温泉採掘が行われ、昭和32年(1957)に温泉を掘り当てることに成功。5年後には3軒の温泉旅館が開業し、温泉地としての歴史が始まりました。
寸又峡温泉は、pH8.9のアルカリ性単純硫黄泉。少しぬるっとする手ざわりで、わずかに硫黄臭を感じられます。肌の古い角質を取りのぞき、肌を引き締める効果があるとされ、「美女づくりの湯」ともいわれています。
立ち寄り入浴施設でリフレッシュ
「寸又峡温泉露天風呂 美女づくりの湯」は、源泉から最も近い場所にある立ち寄り入浴施設。
受付では、バスタオルのレンタルとハンドタオルの販売をしていますので、手ぶらで利用できます。
男女ともに浴場は、露天風呂とシャワーのみのシンプルな造りですが、かけ流しの新鮮な温泉を満喫できます。
温泉の泉質上、足元が滑りやすいので注意してください。
施設の裏手には「Trip Train」という完全予約制の貸切プライベートサウナ施設もあります。サウナ好きの方はぜひチェックしてみてください。
名物はわさびそばと芋餅
温泉街の最奥、夢のつり橋へと続くプロムナードコースの手前にあるのが、食堂兼みやげ処の「手造りの店さとう」。昭和37年(1962)から続く老舗で、そばやうどんをメインに、おしるこなどの甘味も提供しています。
店の名物はわさびそば。すりおろしたワサビだけでなく、葉や茎までたっぷりのせているので、刺激的な味わいです。ワサビの風味が損なわれないように冷やしだけの提供ですが、寒い時期でも人気とのこと。ほかにも、山菜やしいたけ、とろろなどのそば・うどんメニューが揃います。
もう一つの名物が、山芋を使った芋餅です。注文を受けてから揚げるので、外はサクッと、中はふんわり&もっちり食感。甘めの味噌ダレとの相性もバッチリ。そばやうどんにプラスするのもおすすめですし、おやつ感覚で味わうのもおすすめです。
■手造りの店さとう(てづくりのみせさとう)
住所:静岡県川根本町千頭372
営業時間:9~17時(季節により変動あり)
定休日: 不定休
アクセス:寸又峡第3駐車場から徒歩7分
カフェでくつろぎ、おみやげもゲット!
ひと休みスポットとして立ち寄りたいのが、温泉街のほぼ中央に位置する「Shop&Cafe 晴耕雨読(しょっぷあんどかふぇ せいこううどく)」。
古民家を改装した店内には、店主がセレクトした雑貨や地元作家のクラフトアイテム、東京の老舗煎餅店が手がけたオリジナルの煎餅やおかきなどが所狭しと並びます。
店内の奥と2階はカフェスペースになっています。写真の2階の部屋は畳敷きで子ども連れにもおすすめ。窓からは、寸又峡の山々を望むことができます。
カフェでは、オリジナルブレンドのコーヒーやカフェラテ、「川根産の紅茶」などのドリンクをはじめ、オリジナルスイーツや、ランチにもピッタリのピザも提供しています。
夢のつり橋を歩いた後や、温泉に浸かった後のエネルギー補給にぴったりです。
■Shop&Cafe 晴耕雨読(しょっぷあんどかふぇ せいこううどく)
住所:静岡県川根本町千頭372
営業時間:10時~日暮れ(季節により変動あり)
定休日:月~木曜(冬期は~金曜)
アクセス:寸又峡第3駐車場から徒歩5分
寸又峡温泉までのアクセスは?
秘湯ともいわれる寸又峡温泉ですが、車のほか、電車とバスでもアクセスできます。
車の場合は、新東名高速道路島田金谷ICから大井川沿いを北上して約1時間20分です。寸又峡温泉の手前は狭い山道が続き、車のすれ違いが困難な場所もあるので注意してください。
電車とバスでアクセスする場合は、JR東海道本線金谷駅で大井川鐵道に乗り換えて、40分弱の家山駅で下車。そこで川根本町の町営バスに乗り換えて45分の終点・千頭で下車し、寸又峡線バスに乗り換えます。約38分で寸又峡入口、約40分で終点の寸又峡温泉に到着。バス停の寸又峡温泉は、温泉街最奥近くになり、夢のつり橋へ向かう場合はこちらで下車するのがおすすめです。ただし、大井川鐵道もバスも本数は少ないので、事前に時刻表を確認し、予定を立ててから出かけましょう。
※大井川鐵道は2022年の台風の被害により、川根温泉笹間渡駅~千頭駅間が不通になっています。千頭駅方面へ向かう場合は、家山駅で下車し、川根本町の町営バスに乗り換えください。
Text&Photo:新間健介(エイジャ)
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