おでかけ
更新日：2025.12.02
JR広島駅の新しい駅ビル「minamoa」に潜入！ 観光客が行くべきスポットはココ
2025年3月、JR広島駅併設の駅ビルが「minamoa（みなもあ）」として生まれ変わりました。地下1階～地上9階建ての商業施設で、路面電車のホームを囲む2階の中央アトリウム空間も話題です。今回は観光客におすすめの広島みやげやグルメ、カフェを厳選して紹介。路面電車の乗り入れが眺められる無料スポットや、青空が広がる公園のような屋上広場もあり、広島駅に行った時には立ち寄り必須です。
約60年ぶりに建て替えられた駅ビルに約220店が大集合
JR広島駅併設の駅ビルが約5年の工期を経て、「minamoa」として新たに誕生。地下1階～9階にファッションや雑貨、レストラン、映画館など約220店が集まっています。うち中国地方初出店は52店あり、店舗面積は旧駅ビルの倍に！ 1～6階がメインフロアで、東棟7階に映画館、東棟9階には公園のように広い「ソラモア広場」があります。
そしていちばんの話題が、駅ビル2階の中央アトリウム空間に乗り入れる広島電鉄の路面電車。そのホーム両側が西棟・東棟の2・3階にあたり、路面電車が眺められるカフェやレストランも複数あります。
「minamoa」とは、市内を流れる6本の川や、瀬戸内海のキラキラ輝く「水面（みなも）」や「皆（みな）」に「more（もっと）」をプラスして生まれた造語。皆が集まって豊かな生活を送ると同時に、広島を好きになってほしい、という想いが込められています。くつろぎスポットの多い「全館カフェ」をコンセプトに、1～7階は全フロアにカフェを備え、電車が眺められる無料の休憩スポットも複数設けられています。
「おみやげ街道」店長が選ぶ、おすすめみやげ7選
観光客にまず足を運んでほしいのが、1階東棟にある「おみやげ街道 ミナモア店」。同店はJR広島駅に併設した商業施設「ekie（えきえ）」2階や新幹線改札内にもありますが、ミナモア店はゆっくり落ち着いて買い物できるのが高ポイントです。中国地方の人気商品も扱い、ほかの「おみやげ街道」では扱っていない商品も見つけることができます。今回は店長に人気の高い“おいしくてかわいいみやげ”をセレクトしてもらいました。
「広島みやげといえば、今やレモンは外せません。こちらはふんわり＆しっとり蒸しあげたカステラ生地に、優しい甘さのレモンカスタードクリームがたまらない、スタッフにも大人気の逸品。クリームのなかに入っているレモンピールも利いています。」
「今、話題の “怪獣レモン”。瀬戸内で収穫されるゴツゴツした規格外の大きなレモンのことで、こちらのドレッシングはそれをアップサイクルしたレモン果汁を使ったものです。サラダはもちろん、お肉料理との相性もバッチリ！」
「瀬戸内海に浮かぶ山口県周防大島産の3種類のはちみつを少量ずつ楽しめる、お得なミニセットです。初夏の山野草を思わせるさわやかな“島のはちみつ”、柑橘の風味が芳醇で希少な“島のみかんはちみつ”、木の実のように濃厚で滋味深い“島の秋のはちみつ”。ぜひお気に入りの味を見つけてください。」
「島根発『おつまみ研究所』の“噛むおやつ”で、ドライフルーツやナッツ、エイヒレ、エビ、ワカメ、ソースカツなど8種類が揃います。おいしいのはもちろん、身体にも優しく女性に大人気のシリーズ。私はドライりんごをヨーグルト漬けにして食べるのにハマってます！」
「原材料にこだわり抜き、手作業でていねいに作られている、広島発の燻製ショップ「燻製シマヘイ」のナッツ。素材のよさを生かした軽めの燻製で、おつまみやおやつに安心しておいしく味わっていただけます。缶がかわいいのもうれしいポイント！」
「広島県産の大長レモンを使った日本酒ベースのリキュールです。レモンの風味がしっかり感じられ、程よい甘みも◎。ちょっとした手みやげにぴったりな、かわいらしい見た目とサイズ感で、お酒が好きな方への贈り物に大変好評です。」
「大人気ルルルンシリーズのご当地限定バージョン！ こちらは瀬戸内産のレモンから抽出したエキス入りで、皮脂の分泌を調整して肌を引き締める効果が期待できます。女性への贈り物には喜ばれること間違いなし！ 瀬戸内産レモンが香るハンドクリームも人気です。」
「おみやげ街道」のほかにも、広島生まれのスイーツブランドで、カラフルなジャム「TOYJAM」や焼き菓子が人気の「you-ichi（ゆーいち、西棟2階）」、広島が誇る伝統工芸品であり、使いやすさと品質にこだわった化粧筆を扱う「熊野筆ショップ（東棟2階）」なども要チェックです。
広島ならではの食を堪能！ おすすめグルメ3選
ランチでまず足を運んでほしいのが、西棟3階のカフェレストラン「miobyDoTS（みおばいどっつ）」。“ミシュランシェフ”監修による、地元の食材を使って世界各国のスパイスや発酵食品などで味付けたメニューが特徴です。写真の「しまなみランチプレート」のメインは、広島産のトラウトサーモンとカキを使ったパイ包み。ハーブや香辛料を使ったエキゾチックな味付けが新鮮です。路面電車を臨む席でせひ味わってみて。
「miobyDoTS」では、広島県内の地域に根付いた雑貨やみやげも扱い、これがなかなかの充実度。各地域の魅力を発信し、こだわりの商品を展示・販売する“つながたり棚”も凝っていて見ごたえがあります。
広島駅で広島名物のお好み焼を味わうなら、東棟6階の「広島お好み焼 こてじゅう 広島駅ミナモア店」へ。少し前から広島で流行っている、玉子を通常の2倍使ったドーム型のふっくら仕上げたお好み焼が名物です。看板メニューはイカ天入りの「肉玉ソバ」を玉子で包み上げ、贅沢な和牛のコウネと大葉、ネギをトッピングした「こてじゅう焼き」。広島名物の牡蠣の鉄板焼きや「ウニホーレン」、コウネ（和牛のバラ肩肉）など広島県産のあらゆる食材を使用したメニューも充実しています。
「広島お好み焼 こてじゅう 広島駅ミナモア店」は、東棟6階のレストランフロア「カンパイ 横丁」の一角にあります。和風モダンの開放的な雰囲気で、各テーブルに鉄板があるのも◎！
サクッとご当地グルメを味わうなら、東館1階の「尾道ラーメン 丸ぼし ミナモア店」がおすすめ。「尾道ラーメン」は魚介だしを利かせた醤油風味で豚の背脂が特徴ですが、こちらは店で鯛の干物と小魚からとったスープが主役。店主とその母が生み出した、どこかホッとする味わいの本店と同じラーメンが広島駅で味わえます。
東棟1階を歩くと、どこからともなくスープのよい香りが…。香りと白いのれんが目印です。
地元の愛され店へ！ おすすめカフェ＆コーヒースタンド3選
コーヒー派におすすめなのが、東棟2階の「OBSCURA COFFEE ROASTERS」。広島出身の店主が東京で始めたコーヒー豆専門店を地元でもオープン。世界各地の農園へ足を運んで仕入れる、最高品質のコーヒー豆“スペシャルティコーヒー”を広島で広めた立役者的存在の店です。
寒い時期ならホットコーヒーを浅煎り、深煎りの2種（暑い時期は1種）、アイスコーヒーを1種（暑い時期は2種）を提供。毎日豆が変わるので、その時々の出合いも楽しみです。コーヒーとミルクの調和のとれた「ラテ」550円もぜひ。ミナモア店限定のコーヒー豆「広島ブレンド」200g1400円はみやげにも最適です。
店は路面電車が出入りするホームに面しています。店の外に並ぶベンチに座り、出入りする路面電車を眺めながらコーヒータイムを楽しんでみて。
カフェ休憩なら、広島の名菓・もみじまんじゅうの老舗「藤い屋」が手がけるスイーツブランド「ココンカ メゾン バイ 藤い屋」へ。
餡（あん）や瀬戸内のフルーツを使った和洋を超えた新しいスイーツのほか、ミナモアの店舗限定でザクザク食感のシュー皮が特長の「シュークロッカン（プレーン）」400円を提供。2025年秋に新発売された「シュー ア ラ セゾン モンブラン」は濃厚なマロンクリームと甘さ控えめの生クリーム、カスタードクリーム、甘酸っぱいフランボワーズが絶妙のバランスで入る、大人のスイーツです。
「ココンカ メゾン バイ 藤い屋」は西棟2階にあり、カフェエリアでは路面電車を臨む席も。ショップでは、ミナモア店限定の「マドレーヌ」1個300円～がおすすめです。バニラとフランボワーズ、抹茶、ショコラの4種が揃い、グレイッシュカラーのビジュアルも素敵。個々の風味が際立つ、甘さ控えめの洗練された味わいです。
フルーツを味わうなら、西館6階の「季節のフルーツ produced by kyorakudo」へ。広島県三原市で90年以上前に創業した和菓子店が手がけるフルーツパーラーで、全国から取り寄せた最旬の果物を使ったパフェが人気。秋はマロンやブドウ、冬～春はイチゴ、夏はメロンやモモ、イチヂクなど、その時期ならではの極上のパフェが味わえます。そのほか、凍らせたイチゴやシャインマスカットを薄くスライスした「果物けずり氷（通年）」880円～やフルーツ大福も人気です。
白とパステルカラーのかわいい店内で、その時々で出合うフルーツを楽しみましょう。
2階に乗り入れる路面電車が一望できる、無料スポットはこちら
路面電車が眺められるのも、路面電車が駅ビル2階に乗り入れる「minamoa」ならではの醍醐味。知っておくと重宝する、4つの無料のスポットをご紹介します。
1つめは、広島市内の川沿いにある雁木（階段状の船着き場）をイメージした休憩スポット・雁木テラス。3階西・東棟の2カ所にあるので、混雑しにくいのも高ポイントです。階段に座って、少し上から路面電車を眺めましょう。
2つめは、西棟と東棟をつなぐ3階の連絡通路。まっすぐ縦に延びる線路とひっきりなしに出入りする電車は、迫力満点！
3つめのアイスブレイクゾーンは、ファッションフロアにあり、知る人ぞ知る穴場。3階の連絡通路よりもう少し高い位置から、縦に延びる線路と路面電車が眺められます。チェアに限りがあるので、早いもの勝ち！
4つめは「minamoa」7・8階にかけて、青空の元に広がる大階段。「minamoa」髄一の眺望スポットで、市内中心部に向かって延びる線路を鳥瞰図のように上から見おろすことができます。ビルが立ち並ぶ街を電車や車が行き交うさまはジオラマのよう！ 風に吹かれながら、時を忘れて眺めてしまいます。
そのほか西棟2階にある「ピエール マルコリーニ ミナモア広島店」をはじめ、前述の「ミオバイドッツ」や「オブスキュラ コーヒー ロースターズ ミナモア店」、「ココンカ メゾン バイ 藤い屋」など、館内には電車が見えるカフェやレストランが多数！ 出入りする路面電車を眺めながら、お茶や食事をまったり楽しむのも、「minamoa」の楽しみ方の一つです。
屋上はまるで公園のよう！ 9階ソラモア広場
知っておくと重宝するのが、7階大階段の先に広がる東棟9階のソラモア広場。テニスコート20面分の広さがあり、ポケモンの遊具があるギャラドスひろばや芝生広場、200種が植えられた植栽スペース、多目的コートなど、まるで公園のように充実しています。人込みに酔った時や、ちびっ子がいるファミリーにとっても重宝するはず。ベンチやテーブルも多数備えているので、ショッピングの合間にぜひ訪れて羽を伸ばしてください。
JR広島駅の駅ビルに新登場した「minamoa」。中国地方のみやげを買ったり、広島グルメを味わったりするほかに、心ゆくまで話題の路面電車を眺めたり、地元っ子のように屋上広場で和んだり。通り過ぎるのはもったいない！ ぜひ滞在してお気に入りのスポットを見つけてみてくださいね。
■minamoa（みなもあ）
住所：広島県広島市南区松原町2-37
営業時間：物販10～20時、飲食11時～最大23時（一部店舗により異なる。公式サイトで要確認）
定休日：不定休（公式サイトで告知）
アクセス：JR広島駅と直結
Text：こばやしみもざ
Photo：大﨑俊典
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