MEL COFFEE

【大阪・四ツ橋】コーヒー×ホタテ⁈ 「MEL COFFEE」で、コース仕立ての特別なコーヒー体験を。2025年7月オープン

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大阪・新町にあるスペシャルティコーヒー 特化型の「Mel Coffee Roasters」が2025年7月、四ツ橋に新店舗「MEL COFFEE(める こーひー)をオープンしました。スタイリッシュな空間に設けられたカウンターで、“COFFEE OMAKASE”という特別なコーヒー体験ができます。スペシャルティコーヒーのなかでも、特に希少な豆を使用し、コース仕立てで味わうこの体験。未知のコーヒーの世界へと誘ってくれる貴重な体験をレポートします!

Summary

カウンター12席。希少価値の高いコーヒーに集中できる、洗練された空間

MEL COFFEE

「MEL COFFEE」の空間に入ると、磨き上げられたビールストーン(人造大理石)の一枚テーブルと12脚の美しい椅子が目に入ります。土壁を思わせるようなコーヒー色の壁に、大きな焙煎機がひときわ存在感を放っています。

MEL COFFEE

左は歴史あるドイツ製の焙煎機 1960年製の「UG15」、右はオランダ製の「Giesen W6A」です。今回紹介する“COFFEE OMAKASE“体験で提供されるのは、コンペティション・ロットとよばれる世界大会で使用されるようなトップレベルの豆や希少な豆。この豆を自家焙煎し、それぞれの豆の特性を引き出した抽出方法で提供されます。

MEL COFFEE

「MEL COFFEE」のメニューの主軸は2種類のおまかせコースです。
「COFFEE OMAKASE」では国や品種などが異なる希少ロット3種類のコーヒーが異なる抽出方法で提供されます。3杯8000円。
今回体験したのは「COFFEE OMAKASE+Pairing」1万1500円です。希少ロットの豆を用いた3杯のコーヒーに、それに合う3種のフード、さらにコーヒーベースのモクテルとスイーツが楽しめる構成です。

オーナーは文元政彦さん。カウンター越しにコーヒー豆の特徴や抽出方法、ペアリングについての説明を交えながらコースを提供してくれます。所要時間は約1時間45分です。

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まずカウンターに運ばれてきたのは口の中をリフレッシュするための水。不純物がすべて取り除かれた「0ppm」の水が提供されます。ちなみに左側に置かれているグラスは、普段飲んでいる水に近い「70ppm」の水。こちらにはミネラルが含まれていて、2種類を飲み比べてみると、明らかに味わいが異なります。
こちらのお店では使用する豆によって水も使い分けているとのこと。「なるほど、コーヒーの味わいも水の質によってかなりの影響を受けるのだな」ということがわかりました。

未体験の味が続出! 3杯のコーヒーと3種のフード・ペアリングを味わう

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一杯目はエチオピアのアルマス農園の豆を使った水出しコーヒー。COE(カップ・オブ・エクセレンス)6位の希少な豆を使って、水質や温度まで細やかに設定し、抽出されています。グラスの形状も相まって、まるでベリーやマンゴー、マスカットなどを思わせる、トロピカルな香りを味わうことができます。

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こちらに合わせるのが、岡山産のシャインマスカット に兵庫県・弓削牧場のチーズ・フロマージュ・フレ、スペイン産の生ハムに宮崎マンゴーの完熟ソースを添えた一品。
みずみずしくフルーティーなひと皿を味わってから、トロピカルなコーヒーをひと口含めば、先ほどよりもさらにフルーティーに感じます。

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文元さんいわく、これは同じ味わいの共通項を合わせたエンハンスメント・ペアリング。
トロピカルな香りにフォーカスして淹れた華やかな水出しコーヒーと、フレッシュでフルーティーに仕上げたひと皿の相乗効果でともにおいしさを高め合う手法です。

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2杯目はサイフォンが登場です。使用する豆はパナマのアウロマル農園で栽培されるゲイシャウォッシュド。ジャスミンやネクタリン、グレープフルーツなど、シトラスを思わせる味わいです。

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独自にカスタムしたサイフォンを用いて、1分半という短時間で抽出することで、コーヒーに苦味を出しません。

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温度は約50度で提供されていて、コーヒーは温度計とともに供されます。水の質や温度、コーヒーの焙煎、挽き目、抽出方法に至るまで、すべてが細やかに設定されていて、その一連のプロセスごと体験できるのが醍醐味です。

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ぽってりと愛らしいうつわ は、富山県の陶芸家・前川わとさんによるもの。このラウンドカップはコーヒーのアロマを閉じ込めるために20回以上も試作を繰り返したそうです。
文元さんにどの部分にこだわって試作を重ねたのかを尋ねてみると、飲み口の部分。飲み口をぽってりさせることでコーヒーが喉の奥や口蓋の上へと届き、口の中にアロマが広がる、とのこと。

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シトラス系の風味をもつコーヒーに合わせるのは、なんとホタテです。北海道産のホタテをカツオと昆布だしに漬け込み、ショウガやネギ、ごま油、塩で味付け。さらにスモーク香をまとった醤油をたらしています。
こちらは対極の味わいをともに補い合う、コンプロマイズ・ペアリング。ホタテにはさわやかな甘みやうま味を感じるアミノ酸やイノシン酸が多く含まれています。グレープフルーツを思わせる、シトラス風味のすっきりとしたコーヒーに、うま味たっぷりのホタテをペアリングすることにより、コーヒーに甘みを補います。まさかコーヒーにホタテをペアリングするなんて。思いもよらない組み合わせですが、新たな味覚との出合いにテンションが上がります。

このあとにもう1種類のペアリング が入ります。コロンビアのコーヒー豆「ラ マリア ゲイシャ ナチュラル」に岡山のジャージー牛乳を合わせ15時間かけて抽出したミルクブリューになんと牛肉をペアリング。ミルクブリューのクリーミーなコクと兵庫県産の牛肉のうま味が互いを引き立てます。
その後、リフレッシュが入ります。

希少なロットの豆を用いたコーヒー3杯を飲み比べするブラインドコーヒー

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リフレッシュは「ブラインドコーヒー」。3種類のコーヒーを試飲し、1種類を選んで味わいます。
農園の情報はあえてふせていますが、選んだ豆は後ほど教えてもらえます。五感を研ぎ澄まして、自分好みの味わいを選んでみてください。ペアリングコースを選ぶ方が圧倒的に多いそうですが、このブラインドコーヒー単体のみを体験することもできます(2800円)。

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モクテルに使われている豆はパナマの「ラマスタス エリダ ゲイシャ アナエロビック ナチュラル プラノ」。なんと200gで5万円近くする高価な豆です。まるでブドウやレッドチェリー、トロピカルフルーツやローズを思わせる味わい。そこに沖縄のカスカラ(コーヒーチェリーの果皮や果肉を乾燥させたもの)を抽出したものや、徳島産の和三盆、ぶどうジュースなどを加えています。

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最後はデザート。「パナマ フィンカ デボラ ゲイシャ ナイトロジェン ナチュラル ニルバーナ」という豆を抽出したコーヒーをアガーでゼリー仕立てにしたもの。岡山産の牛乳やスペイン産の希少な塩を添えて。味変でコロンビア産のチョコレートをかけて召し上がれ。まるでクランベリーやラズベリーを思わせるジューシーなコーヒーに、まろやかなミルクフォームと甘みのある塩が後を追いかけてきます。

卓越した バリスタの技と知識が誘う! 感覚が研ぎ澄まされる未知なる体験

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最後にその日使用したコーヒー豆の説明があります。あまりに高価な豆が多いことに驚きつつも、希少ロットの豆の味わいを生かすために水質からこだわり、焙煎や抽出方法、温度や器、空間にまでこだわりが詰まっていて、それを五感で味わう特別な体験でした。

感覚を研ぎ澄まして、遥か遠い国の農園で栽培されたコーヒー豆の豊かな味わいにふれる稀有な時間。たくみなペアリングによって、ひと口ひと口が強く印象に残りました。スペシャルティコーヒーの奥深い魅力を、バリスタの技と知識により引き出して、訪れる人をガイドしてくれます。

MEL COFFEE

「MEL COFFEE」での未知の味覚への旅はこの美しい12席のカウンターからはじまります。スペシャルティコーヒーが好きな方をはじめ、これまでに体験したことのない味わいに出会いたい人にぜひ訪れてほしい空間です。

MEL COFFEE

「COFFEE OMAKASE+Pairing」は予約制。食材は季節が移ろうごとに内容が変わります。
予約は公式ホームページやSNSにリンクのあるテーブルチェックにて。
ぜひ新しい味覚のドアを開けてみてくださいね。

■MEL COFFEE(める こーひー)
住所:大阪府大阪市新町1-4-21 大幸ビル1F
TEL:なし
営業時間:11時〜18時30分
定休日:月・火・金曜
アクセス:Osaka Metro四つ橋線四ツ橋駅から徒歩約3分


Text:鴨 一歌
Photo:小川康貴

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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