秋の京都はイベントが満載!「Art Collaboration Kyoto(ACK)」で“芸術の秋”を堪能
京都ではこの秋、「京都アート月間」と題してさまざまなアートや工芸のイベント、展覧会が開催されています。最大のイベントは、日本最大級の現代美術アートフェア「Art Collaboration Kyoto(アート コラボレーション キョウト)」。芸術の秋を満喫しつつ、さまざまなアートや工芸にふれられるイベントです。
国内外69ギャラリーが京都に集結! 最先端のアートと出会える「Art Collaboration Kyoto」
日本国内のギャラリーがホストとなり、海外に本拠地のあるギャラリーをゲストとして迎え入れ、同じブースをシェアして展示をする「ギャラリーコラボレーション」と、京都にゆかりのあるアーティストや作品を紹介する「キョウトミーティング」の2つのセクションを中心に構成される、日本最大級のアートフェア。2025年で5回目の開催となります。
「キョウトミーティング」には「FINCH ARTS」、「KANEGAE」、「MORI YU GALLERY」といった京都のギャラリーを含む国内7ギャラリー、海外6ギャラリーが参加します。
「Public Program」は、「シンビオーシス:アート、そして共に生きる世界」というテーマのもと、マーティン・ゲルマンと木村こころという2人のキュレーターが選んだ作品が、「国立京都国際会館」イベントホールとその周辺に展示されます。
集英社アートヘリテージによる「MANGA ART Kaboom!!」では、田名網敬一×赤塚不二夫によるコラボレーション作品『TANAAMI!! AKATSUKA!!』のグラビアプリント作品や刷版を展示します。この展示は「東本願寺」や「便利堂ギャラリー」など市内別会場で行う新作展示とも連動しています。
世界を目指す次世代作家の新作制作を「大丸松坂屋百貨店」が支援するプロジェクト「Ladder Project」の展示では、複数のメディアを横断しながら、生身の身体感覚とテクノロジーの交錯によって生まれる知覚の揺らぎや、その境界の曖昧さを探る作品を手がける山内祥太の新作発表を行う予定です。
会場内には託児所も用意されるほか、京都各地から人気店が出店するフードコートも。昭和46年創業の老舗喫茶「前田珈琲」のコーヒーや軽食、ブリトーとタコスの専門店「ケパサ」のタコス、陶芸も手がける店主の手打ち蕎麦店「そのば」のだし巻きサンドやちまき、清水五条のレバノン料理レストラン「汽 [ki:]」のファラフェルラップサンドやカヌレ、昭和24年創業の北山の八百屋「木村喜商店」のカレー、清水坂のドーナッツ&コーヒー店「ルース キョウト」のドーナッツなどが楽しめます。アート鑑賞の合間にぜひ味わってくださいね。
なお、会期中は、会場の「国立京都国際会館」から、京都市内で同時期に開催されている連携プログラムの会場を結ぶシャトルバスも運行。相互割引などもあるので、ぜひいろいろなイベントに足を延ばしてみてください。
■「Art Collaboration Kyoto」
住所:京都市左京区宝ヶ池
会場:国立京都国際会館
会期:2025年11月14日(金)〜16日(日)
開場時間:14日(金)・15日(土)12〜19時、16日(日)11〜17時
※最終入場は閉場の1時間前まで
入場料:一般3000円、大学生・高校生1000円ほか
※特別協力美術館に優待料金で入館できる特典あり
https://a-c-k.jp/
ACKだけじゃない! 多彩な連携プログラムが市内で開催
◉京都の名刹で名画や工芸作品にふれる!
■「CURATION⇄FAIR Kyoto」
住所:京都府京都市上京区妙顕寺前町514
会場:大本山 妙顕寺
会期:2025年11月15日(土)~18日(火)
開場時間:15日(土)17〜19時、16日(日)・17日(月)11〜19時、18日(火)11〜18時 ※最終入場は閉場30分前まで
入場料:1日券3000円、通し券6000円 ※妙顕寺の拝観料、渉成園及び秋の夜間特別拝観「渉成園 秋灯り」の庭園維持寄付金、「工+藝」京都 2025観覧料を含む
◉工芸界を牽引するスター作家を総覧
伊藤航、内田鋼一、ミヤケマイ、スナ・フジタなど、現代の工芸界を牽引する作家49人の作品が勢揃いします。会期中は通常非公開の持仏堂 園林堂内「棟方志功」襖絵の特別内覧や、江戸時代のおもてなしを体験できる和舟遊覧、裏千家のお抹茶と季節のお菓子を楽しめる呈茶席などの有料プログラムも!
■「『工+藝』京都 2025」
住所:京都市下京区下珠数屋町通間之町東入東玉水町
会場:渉成園(枳殻邸)
会期:2025年11月15日(土)~18日(火)
開場時間:15日(土)〜17日(月)9時~21時30分、18日(火)9〜18時 ※最終入場は閉場30分前まで
入場料:「CURATION⇄FAIR Kyoto」の入場料に含まれる
◉美術と工芸の境界を超えた作品を五感で堪能
◾️特別展「センソリウム」
住所:京都府京都市東山区泉涌寺山内町27
会場:泉涌寺
会期:2025年11月13日(木)~16日(日)
開館時間:10~16時30分 ※17時閉門
入場料:100円 ※泉涌寺の拝観料が別途必要
ACK会期後も続く! 市内の美術館・博物館の企画展へ
「民藝」という言葉が誕生するきっかけとなった木喰仏をはじめ、上加茂民藝協団で活動した黒田辰秋、青田五良の作品、「民藝館」「三國荘」のために制作された河井や濱田、バーナード・リーチらの工芸作品、そして芹沢銈介や棟方志功などの作品も集結。かわいいオリジナルグッズも話題です! なお、11月15日(土)14〜16時にはシンポジウム「民藝と建築」も開催予定(無料)。興味のある人は美術館の公式サイトから予約して。
■特別展「民藝誕生100年—京都が紡いだ日常の美」
住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124
会場:京都市京セラ美術館 本館 南回廊1階
会期:開催中〜2025年12月7日(日)
開館時間:10~18時 ※入場は閉場30分前まで
休館日:月曜(祝日の場合は開館)
入場料:一般2000円、⼤学・専門学校生・高校生1500円、中学生以下無料
◉国宝や重要文化財など、縄文の名品がずらり!
「京都文化博物館」では、2021年に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」などから出土した土偶や装飾品などを紹介しつつ、縄文文化や1万年以上持続した縄文社会について考える“どっグ〜な展覧会”、「世界遺産 縄文」を開催中。
約250件の資料のなかには、「縄文の女神」と「中空土偶」の2点の国宝のほか、大きな目が特徴の遮光器土偶も5体が大集合! 魅力的な土偶などを眺めながら、縄文人の豊かな暮らしに思いを馳せてみて。
■特別展「世界遺産 縄文」
住所:京都府京都市中京区東片町623-1
会場:京都府京都文化博物館 4・3階展示室
会期:開催中〜11月30日(日)
開館時間:10~18時(金曜日は〜19時30分) ※入場は閉室30分前まで
休館日:月曜(11月24日は開館)、11月25日(火)
入場料:一般1800円、⼤学生・高校生1200円、中学生・小学生600円 ※2階総合展示と3階フィルムシアターも観覧可能
Text:山下紫陽
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