【長野・松本】「翁堂 駅前店」は、タヌキケーキをはじめ、心をくすぐる昭和レトロなショップ&カフェ
松本に誕生して114年。今も変わらぬ味を届け続け、時代を超えて愛されている老舗和洋菓子店「翁堂(おきなどう)」。松本駅から徒歩3分ほどの支店では、1階で和洋菓子を販売、2階は喫茶スペースになっています。昭和レトロな雰囲気の中で、昔ながらの味わいと懐かしい時間を楽しめる「翁堂 駅前店(おきなどう えきまえてん)」の魅力をご紹介します。
松本駅前で楽しむ、昭和レトロなスイーツの数々
松本市大手にある明治44年(1911年)創業の老舗和洋菓子店「翁堂本店」では、3代目の木内さんとベテランの職人さんが和菓子を、息子の靖さんが洋菓子の製作を担当し、親子で伝統を受け継ぎながら菓子づくりを続けています。本店で作られる菓子は、駅前店にも毎日届くため、駅前店1階でも購入することができます。さらに、選んだケーキを2階の喫茶室でゆったり味わえるのも魅力です。
愛され続ける「タヌキケーキ」とユニークな仲間たち
「翁堂」といえば、愛らしい見た目で人気の「タヌキケーキ」。誕生は1957年(昭和32年)頃といわれ、創業者・木内象次郎(きうちしょうじろう)さんが洋菓子協会から作り方を習い、販売を始めたのがきっかけといわれています。ロールケーキをバタークリームとチョコレートでコーティングしたこのケーキは、生クリームが主流となった時代には姿を消しかけ、“絶滅危惧種”とも呼ばれていたこともあったそうです。それでも同店では変わらず販売を続けていたところ、全国のタヌキケーキを探し一冊の本にまとめた『たぬきケーキめぐり』(著書・松本よしふみさん)での紹介をきっかけに人気が再燃。瞬く間に「翁堂」の看板商品となりました。現在では「数えきれないほど」の派生商品が翁堂では生まれています。
「タヌキケーキ」のほか、日本にパンダが初来日した1972年から作られている「パンダケーキ」や、靖さんのきまぐれで生まれる新商品も楽しめます。週末は売り切れてしまうことも多いので、確実に確保(翁堂の場合『捕獲』と言います)したい場合は、取り置きが確実。
また文字などのオーダーも受け付けてくれるそうなので、お誕生や特別な記念日などのプレゼントなどにも喜ばれています。
手みやげには愛らしい「クッキー」や「ミミーサブレ」を
「タヌキケーキ」や「パンダケーキ」などは要冷蔵のため、遠方へのみやげには少し不向きですが、おすすめしたいのがクッキー類。種類は数えきれないほど豊富で、それぞれユニークな名前とエピソードが込められています。
最初に誕生したのは、犬をモチーフにした「ルーパー」(写真下左端)。コーヒー風味のクッキー生地にホワイトチョコレートを挟んだ一品です。そこから「ルーパー」の真似ばかりする「パールー」(写真上右端)が生まれ、今も続々と新しいキャラクターが生まれています。
信州の山をモチーフにした「ヤマガスキー」(写真下左から2番目)は、登山好きのお客さんが山頂に持参し、一緒に写真を撮ってアルバムにしてプレゼントしてくれたというエピソードを持つクッキーです。
生地に海苔を練り込んだ「ノリモスキー」、ヨモギを練り込んだ「ヨモヤマガスキー」、白ごまを練り込んだ「ホワイトセサミー」もあります。キャラが成立していないクッキーは「謎キャラ」というネーミングに。そんなユーモアも翁堂ならでは。
数々のクッキーエピソードなど、お客さんとの物語を紡ぎ続けているのも、この店が長く愛されてきた理由の一つです。
もう一つ人気なのが「ミミーサブレ」。創業者・象次郎さんが飼っていたオウムをモチーフにしたキャラクターのサブレです。ちなみにオウムの名前は「タロウ」なのに、なぜ「ミミー」なのかは今も謎なのだとか。
「ミミーサブレ」は翁堂本店の大ベテランの職人が、1枚1枚丁寧に焼き上げています。バターの香り豊かなサクサク食感で、見た目のかわいらしさだけでなく、味わいもしっかり本格派。老舗ならではの温かみが感じられる商品です。

食べるのがもったいないほど愛らしいメレンゲのお菓子「手作りメレンゲ人形」(220円)たちもとってもキュート! こちらも靖さんの気まぐれで登場するので、常にあるとは限らず、唯一無二。同じ顔をした子とは出会えないので一期一会を大切に。
ボリュームにも圧倒! 地元に愛される喫茶室
2階の喫茶室ではモーニングからランチ、カフェタイムまで、旅行客や常連客、学生などで常にお客さんで賑わう人気の店です。
メニューはスパゲッティをはじめ、ピラフやトーストなどを提供。「ナポリタン」は昔ながらで通常サイズのほか、小盛り(-150円)、大盛り(+600円)も選べますが、小盛りでも一般的な店の標準サイズより多いくらいのボリュームです。11月上旬から3月頃まではグラタンメニューも登場。冬の定番として常連客が心待ちにする人気メニューです。
チョコレートパフェ、フルーツパフェなど、8種類揃うパフェメニューもあります。なかでもケーキが主役の「ローレライ」はこの店ならでは。A・Bと2種類あり、Aはスポンジケーキ、Bはブランデーケーキを使っています。生クリームとバニラアイスもたっぷり入り、食べ応え満点です。
1階のケーキやクッキーはどれもかわいく、2階の喫茶メニューも、ボリューム満点であれもこれも食べたくなるものばかりです。お客さんを喜ばせたいという想いとサービス精神にあふれていて、何度も通いたくなる魅力がいっぱい。――そんなところに、この店が長く愛され続ける理由があるのかもしれません。
■翁堂 駅前店(おきなどう えきまえてん)
住所:長野県松本市深志1-2-3
TEL:0263-35-4192(菓子販売)、0263-35-0808(喫茶室)
営業時間:菓子販売 9時30分~16時45分、喫茶室 ~17時(16時45分LO)
定休日:水曜
Text:大塚真貴子
Photo:円山なみ
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