スイスのクリスマス

【スイス】「楽しい」「かわいい」があふれるクリスマスシーズン! 日本で楽しめるイベントも紹介

クリスマス クリスマスマーケット ショッピング スイス るるぶ&more.編集部 おでかけ
るるぶ公式Twitter るるぶ公式Facebook るるぶ公式LINE はてなブックマーク Pocket

ヨーロッパでは例年11月下旬~12月、アドベントとよばれるクリスマスへの準備期間を迎えます。アドベントに行われるクリスマスマーケットには多くの人が集い、きらびやかでロマンチックなクリスマスシーズンを満喫します。クリスマスマーケットといえばドイツが有名ですが、隣国のスイスでもさまざまなクリスマスマーケットを開催。3つの異なる雰囲気のクリスマスシーズンをご紹介します。

Summary

スイス最大規模のクリスマスマーケットで賑わうバーゼル

後方に立つのが「バーゼル大聖堂」
後方に立つのが「バーゼル大聖堂」

チューリヒ、ジュネーブに次ぐスイス第3の都市がバーゼル。スイス北西部のライン川沿いに位置し、文化・芸術の中心として発展した歴史があり、さらにスイス・フランス・ドイツの国境が集まる三国国境の街です。バーゼルのクリスマスマーケット(2025年は11月27日~12月23日開催)はスイス最大規模といわれ、メイン会場は2カ所。

ひとつはバーゼルのシンボルでもある「バーゼル大聖堂」があるミュンスター広場。ドレスアップされたクリスマスツリーが設置され、約100本の樹々にライトが灯り、幻想的な雰囲気とともにあたたかな温もりを感じます。

フードやグッズの屋台が並ぶ
フードやグッズの屋台が並ぶ

屋台ではさまざまなデコレーショングッズやキャンドル、伝統的な木製のおもちゃなどが並び、見ているだけでも楽しい!また、ソーセージや温かいスープ、ラクレット(チーズ料理)などの食べ物の屋台も豊富で、グリューワイン(ホットワイン)片手に談笑する人々があふれます。

持ち帰りができるグリューワインのカップ
持ち帰りができるグリューワインのカップ

グリューワインのカップにはデポジット代が含まれていて、返却すれば返金されますが、カップのデザインが毎年変わることから持ち帰る人がほとんど。素敵なおみやげになります。

■ミュンスター広場
住所:Münsterplatz, 4001 Basel
電話:+41 61-268-68-68(バーゼル観光局)
期間:クリスマスマーケット2025年11月27日~12月23日
時間:11時~20時30分、12月23日は~18時
HP:https://www.basel.com/en/events/christmas/christmas-market

6多様な屋台が並ぶバールフュッサー広場
多様な屋台が並ぶバールフュッサー広場

もうひとつの主会場は、旧市街の中心地であるバールフュッサー広場。こちらも190以上という多くの屋台が連なりますが、ひときわ目を引くのが高さ13mのクリスマスピラミッドです。

巨大なクリスマスピラミッド
巨大なクリスマスピラミッド

クリスマスピラミッドとは、ドイツのエルツ山地(チェコとの国境の山地)に根付く伝統的なクリスマスの飾りで、原形はろうそくの熱で上部のプロペラ状の飾りが回転する仕かけになっています。この大型のクリスマスピラミッドの1階は、ドリンク類の屋台になっていて、夜の深まりとともに大勢の人で賑わいます。

■バールフュッサー広場
住所:Barfüsserplatz, 4001 Basel
電話:+41 61-268-68-68(バーゼル観光局)
期間:クリスマスマーケット2025年11月27日~12月23日
時間:11時~20時30分、12月23日は~20時
HP:https://www.basel.com/en/events/christmas/christmas-market

中世の面影を残すバーゼルの旧市街散策と伝統料理

左:バーゼル市庁舎外観 右:プロジェクションマッピングで彩られる中庭
左:バーゼル市庁舎外観 右:プロジェクションマッピングで彩られる中庭

バーゼルは近代的な建物がある一方、中世の趣を残す美しい旧市街があり、新旧が混在する魅力的な街です。バーゼル市内のホテルに宿泊すると、バスやトラム、Wi-Fiスポットが無料で使えるバーゼルカードが提供され、気軽に街歩きが楽しめます。

「バーゼル大聖堂」はもちろんですが、立ち寄ってみたいのが「バーゼル市庁舎」です。大きな時計塔がランドマークで、赤い壁面にはフレスコ画が描かれています。クリスマスシーズンは光の中に浮かび上がる姿が一層輝きます。

■バーゼル市庁舎
住所:Marktplatz 9, 4051 Basel
電話:+41 61 267 86 54
HP:https://www.basel.com/en/attractions/city-hall-7099cbb9f4

創業者のヨハン・ヴァンナーさん
創業者のヨハン・ヴァンナーさん

旧市街は歩くのにちょうどいい大きさ。石畳の小路に並ぶ店舗のショーウィンドウもクリスマス一色です。なかでもぜひ訪ねたいのがシュパーレンベルク通りにある「ヨハン・ヴァンナー」。一年中クリスマスオーナメントを販売する専門店で、創業は1969年。店名は創業者の名前で、バーゼルの主要なクリスマスツリーはもちろん、バチカン市国のクリスマスツリーなどの飾り付けも担当している方です。

至るところにオーナメントが並ぶ店内
至るところにオーナメントが並ぶ店内

店内に一歩足を踏み入れると、そこはおとぎの国の世界! 貴重な工芸品からトレンド商品まで幅広い品揃えで、ダイアナ妃やマイケル・ジャクソンもこのお店の贔屓客だったそうです。

■ヨハン・ヴァンナー
住所:Spalenberg 14, 4051 Basel
電話:+41 61 261 48 26
営業:9時~18時30分、土曜は~18時
定休日:日曜
HP:http://www.johannwanner.ch/en/

バーゼル銘菓のバーズラー・レッカリー
バーゼル銘菓の「バーズラー・レッカリー」

クリスマスシーズンの伝統的なお菓子もご紹介しましょう。小麦粉で作るジンジャーブレッドの一種、「バーズラー・レッカリー」。ナッツや蜂蜜、シナモンなどのスパイスが加わり、ねっちりとした歯ごたえと、スパイスなどの複雑な香りが口に広がります。272年の歴史がある有名店「ヤコブの店」ではハンドメイドで作っているそうです。

「ギフトュットリ」の「コルドン・ブルー(豚肉のクラシックスタイル)」35スイスフラン
「ギフトュットリ」の「コルドン・ブルー(豚肉のクラシックスタイル)」35スイスフラン

またバーゼルでぜひ味わっていただきたいのが、「コルドン・ブルー」というスイス版のシュニッツェル(薄く叩きのばした肉に衣をつけて揚げた料理)です。「コルドン・ブルー」は、スイスらしく肉の間にたっぷりのチーズとハムを挟んだもの。旧市街にある伝統的なスイス料理が味わえる「ギフトュットリ」がおすすめです。フレスコ画で飾られた外観は重厚感がありますが、店内はとてもフレンドリーな雰囲気。「コルドン・ブルー」は衣のさくさく感と、肉のジューシーさ、濃厚なチーズの味わいが調和します。

■ギフトュットリ
住所:Schneidergasse 11, 4051Basel
電話:+41 61 261 16 56
営業:9時30分~23時
定休日:無休
HP:https://gifthuettli.ch/

『愛の不時着』のロケ地。ヨーロッパ最高地点鉄道駅・ユングフラウヨッホのクリスマス

ユングフラウヨッホのスフィンクス展望台/©jungfrau.ch
ユングフラウヨッホのスフィンクス展望台/©jungfrau.ch

スイスといえば美しい自然を堪能できる登山鉄道の宝庫です。なかでも世界遺産に登録されるアイガー・メンヒ・ユングフラウの三名峰とアレッチ氷河という、雄大な景観がみどころのアルプス観光を手軽に楽しむことができるのがユングフラウ鉄道。世界中の鉄道ファンの憧れです。

標高3454mに位置する終着駅・ユングフラウヨッホもクリスマス仕様に彩られます。駅に隣接するのは複合施設の「ユングフラウヨッホ トップ オブ ヨーロッパ」。標高3571mのスフィンクス展望台からは大パノラマが広がり、テラスには大きなクリスマスツリーが飾られます。

テラスに出れば爽快感抜群。ハート形のフォトスポットも
テラスに出れば爽快感抜群。ハート形のフォトスポットも

この展望台、大ヒットとなった韓国ドラマ『愛の不時着』のロケ地になったことから、ハート形のフォトスポットが設けられています。その効果もあり、グリーンシーズンは大混雑ですが、ウィンターシーズンはゆっくり写真撮影ができますよ。ほかにもフォトスポットが随所にあり、SNS映えすること間違いなしです。

ユングフラウヨッホ トップ オブ ヨーロッパ内。上左:エーデルワイスのライトが可愛いアルパイン・センセーション入口。上右:マイナス3℃のアイス・パレスに飾られる氷の彫刻。下:クリスマスらしいフォトスポット
ユングフラウヨッホ トップ オブ ヨーロッパ内。上左:エーデルワイスのライトが可愛いアルパイン・センセーション入口。上右:マイナス3℃のアイス・パレスに飾られる氷の彫刻。下:クリスマスらしいフォトスポット

「ユングフラウヨッホ トップ オブ ヨーロッパ」内には、レストランやおみやげ品が並ぶスーベニア・ショップもあります。レストランでチーズフォンデュを楽しんでみてはいかがでしょう。日本でいえば富士山の八合目あたり、眩しく輝く雪山を眺めながら、本場の味わいをぜひ。

レストラン「クリスタル」でチーズフォンデュ(28.50スイスフラン)
レストランクリスタルの「チーズフォンデュ」(28.50スイスフラン)

■ユングフラウヨッホ トップ オブ ヨーロッパ
住所:3801Jungfraujoch 
電話:+41 33 828 72 33
営業:ユングフラウ鉄道の運行時間に準ずる
定休日:無休
HP:https://www.jungfrau.ch/en-gb/jungfraujoch-top-of-europe/

アルプス観光の拠点・インターラーケンのローカルなクリスマスマーケット

「ヴィクトリア・ユングフラウ・グランドホテル&スパ」の外観とロビーのクリスマスツリー
「ヴィクトリア・ユングフラウ・グランドホテル&スパ」の外観とロビーのクリスマスツリー

ユングフラウ地方への登山鉄道の起点となるのが山麓の街・インターラーケンです。2つの湖の間に位置する小さな街は、世界に誇る山岳リゾートとして発展、今もエレガントな雰囲気が漂います。

往時の佇まいを残すのが、19世紀に創業した宮殿のようなホテル「ヴィクトリア・ユングフラウ・グランドホテル&スパ」。メインストリート沿いに位置するホテルの内外はクリスマスのデコレーションで華やいでいますので、立ち寄ってみてください。

コングレス・クアサール・インターラーケン前庭のクリスマスマーケット
コングレス・クアサール・インターラーケン前庭のクリスマスマーケット

この街にもアットホームなクリスマスマーケットがあります。ファミリーでも楽しめる、カジノを併設する「コングレス・クアサール・インターラーケン」の前庭で2025年は12月19日~31日に開催、山小屋風の屋台が並びます。

子どものあそび場があり、屋台では手作り品が並ぶ
子どものあそび場があり、屋台では手作り品が並ぶ

屋台ではインターラーケンや近隣の村々で作られたチーズや焼き菓子、ソーセージ、蒸留酒などグルメな品が並びます。子どもたちのあそび場も充実し、長閑で居心地の良い雰囲気。グリューワインやホットレモネードを手に、寒さを忘れてショップの方との会話も弾みます。大都市・バーゼルのクリスマスマーケットとは異なるほのぼのとした味わいがあります。

■コングレス・クアサール・インターラーケンのクリスマスマーケット
住所:Strandbadstrasse 44, 3800 Interlaken
電話:+41 33 827 62 00
期間:2025年12月19日~31日
営業:15~20時
定休日:2025年12月25日
HP:https://www.congress-interlaken.ch/en/winterheart-interlaken/

インターラーケンでのおすすめホテル&ショッピング

「トップ オブ ヨーロッパ フラッグシップストア」内のリンツのショップ
「トップ オブ ヨーロッパ フラッグシップストア」内のリンツのショップ

インターラーケンは歩いて巡るのにちょうど良い大きさ。普段使いのスーパーやおしゃれなショップもあり、おみやげ選びには困りません。なかでもぜひ購入したいのがリンツのチョコレート、リンドール。

日本にも店舗があるリンツですが、実はスイスのミルクを使ったリンドールはスイスでなければ購入できないそう。インターラーケンにある「トップ オブ ヨーロッパ フラッグシップストア」のリンツのショップでは、色とりどりのリンドールが山積みされ、好みのフレーバーを選ぶことができます。

スイスの魅力が詰まる店内
スイスの魅力が詰まる店内

また店の奥に進むと、1913年に製造され、ユングフラウ鉄道で使われていた電車が展示されています。その周辺にはスウォッチのショップやスイス定番のスーベニアストア、マルチツールやナイフで有名なビクトリノックスのショップなどがあり、ここだけでおみやげ探しが完結できそうです。

■トップ オブ ヨーロッパ フラッグシップストア
住所:Höheweg 35, 3800 Interlaken
電話:+41 33 828 71 01
営業:10~19時(2025年12月31日、2026年1月2日は~17時)
定休日:無休
HP:https://www.jungfrau.ch/en-gb/souvenirs-and-gifts/

「アルバート シルド」の内観と外観
「アルバート シルド」の内観と外観

街中でみつけた可愛いショップも紹介しましょう。スイスメイドにこだわる老舗「アルバート シルド」です。創業は1898年、現在4代目のカスパル・フックスさんが店を守っています。スイスの木彫りの牛や人形、センスの良いポストカードやステッカー、伝統的な子どもの木工玩具などが並びます。

アロイス・カリジェのマグカップ(55スイスフラン)、ハンドメイドの木彫りの牛(25スイスフラン)、ステッカー(各3スイスフラン)、軍用毛布で作るボーリングバッグ(159スイスフラン)
アロイス・カリジェのマグカップ(55スイスフラン)、ハンドメイドの木彫りの牛(25スイスフラン)、ステッカー(各3スイスフラン)、軍用毛布で作るボーリングバッグ(159スイスフラン)

さらにスイスの軍用毛布をリサイクルしたお洒落なバッグやスイスを代表する画家で絵本作家のアロイス・カリジェのプレートやマグカップも美しくディスプレイされ、スイスの良心を感じる名店です。

■アルバート シルド
住所:Bahnhofstrasse 19, 3800 Interlaken
電話:+41 33 822 34 34
営業:10時~18時30分
定休日:日曜
HP:https://www.swisssouvenir.ch/en/

左:2つのホテルがフロントで結ばれる。右:スタンダードなツインルーム
左:2つのホテルがフロントで結ばれる。右:スタンダードなツインルーム

今回の取材で宿泊したホテルが「カールトン ヨーロッパ」。交通の要衝であるインターラーケン東駅の近くに立ちます。120年以上の伝統を誇り、約20年前にリニューアルし、2つのホテルをひとつにしました。客室はシンプルながらクラシックな佇まいで、張り出したテラスからは街並みを眺めることができます。

ペントハウススイートのベッドルームと連結するスイートルーム
ペントハウススイートのベッドルームと連結するスイートルーム

ホテル屋上にはスペシャルなペントハウススイートがあります。ガラス屋根のベッドルームからはインターラーケンの街と山々を一望、夕日を楽しんだり、夜は暖かい毛布にくるまれて星を仰ぐこともできます。さらに屋上テラスの真下に連結するスイートの客室も利用できるので極寒でも安心。

■カールトン ヨーロッパ ホテル
住所:Höheweg 92-94, 3800 Interlaken
電話:+41 33 826 01 60
チェックイン:16時/チェックアウト:11時
料金:1室133スイスフラン~
HP:https://www.carltoneurope.ch/en

スイスは鉄道が発達し、時間も正確でどこに行くにも安心です。また、ほかのヨーロッパの国に比べると治安もよく、初めてのヨーロッパ旅の候補としてもおすすめです。スイス旅行の力強い味方が、スイストラベルパス(https://www.myswitzerland.com/ja/planning/transport/tickets-public-transport/swiss-travel-pass)。スイス国内の主な鉄道、バス、湖船、都市交通が乗り放題で利用でき、主な山岳交通路線も半額で購入できるパスです。さらに美術館や博物館など約500カ所で使えるミュージアムパスとしても利用できるすぐれもの。3日間利用(2等)で244スイスフラン~。お得なパスで、本場のクリスマスシーズンを楽しんでみてください。

日本でも楽しめる! 千葉・幕張「スイス・クリスマスマーケットinマクハリ2025」

モントルーのクリスマスマーケット
モントルーのクリスマスマーケット

スイスに行きたいけれどちょっと遠いし、クリスマスマーケットの雰囲気を日本でも楽しみたい…! という方にぴったりのイベントが、千葉県の幕張で開催! 2025年12月12日~14日の「スイス・クリスマスマーケットinマクハリ2025」です。千葉市とスイスのモントルーが姉妹都市提携を結んでいることから、冬の風物詩であるクリスマスマーケットが実施されるというもの。モントルーはレマン湖畔のリゾート地で、バーゼル、チューリヒと並ぶクリスマスマーケットの聖地です。

JR海浜幕張駅南口広場など複数の会場で、屋台出店のほかステージイベントやワークショップなども行われ、賑やかに開催されます。詳細はホームページをチェックしてくださいね。(https://makuhari-xmas.com/) 


取材協力:スイス政府観光局、バーゼル観光局、インターラーケン観光局、ユングフラウ鉄道グループ

取材・文/関屋淳子 写真/竹崎恵子

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

るるぶ公式Twitter るるぶ公式Facebook るるぶ公式LINE はてなブックマーク Pocket
記事トップに戻る
この記事に関連するタグ

編集部のおすすめ

ページトップへ戻る

検索したいキーワードを入力してください