フランス料理

これだけ知っておけば安心! フランス料理の基本マナー

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フランス料理を前に「ナイフとフォークはどの順番で使うの?」「食べ終わったらどう置けばいい?」と不安になったことはありませんか? テーブルマナーを知っていると、余裕をもって食事を楽しめます。服装の選び方からカトラリーの使い方、料理別の食べ方まで、基本をおさえれば初めてでも大丈夫。この記事ではフランス料理のマナーについて、服装や食器の使い方、やってはいけないNG行為まで詳しく解説します。大切な日のディナーや、特別な食事の参考にしてみてください。

Summary

フランス料理のテーブルマナーって?

カトラリー

フランス料理のテーブルマナーは、食事を美しく楽しむための作法です。テーブルマナーと聞くと「難しそう」「堅苦しい」と感じる方も多いかもしれません。しかし、基本的なルールをおさえておけば、初めてのフランス料理でも安心して食事を楽しめます。

テーブルマナーの考え方

フランス料理のテーブルマナーは、周囲への配慮と敬意が基本となっています。
マナーの目的は、同席者に不快感を与えず、全員が気持ちよく食事を楽しむこと。音を立てて食べない、周りのペースに合わせるといった配慮が求められます。
また、料理人やサービススタッフへの敬意を示すことも大切。美しく盛り付けられた料理を丁寧に味わい、適切なタイミングで食事を進めることが、作り手への感謝の表現になります。
完璧を目指す必要はありません。基本的なルールを守り、思いやりの心を持って食事に臨めば、自然とスマートな振る舞いができるようになります。

コース料理を楽しむための心構え

フランス料理のコースは、ひと皿ずつ順番に提供される流れに意味があります。
コース料理は前菜からデザートまで、味の変化を計算して構成されています。軽い味わいから始まり、徐々にボリュームのある料理へと進み、最後にデザートで締めくくる流れです。
この流れを理解することで、より深く料理を味わえます。急いで食べる必要はなく、ひと皿ずつゆっくりと向き合いましょう。
同席者との会話も大切な要素です。食事のペースを合わせながら、楽しい時間を共有することを心がけてください。リラックスした気持ちで臨むことが、フランス料理を最大限に楽しむコツです。

フランス料理のマナー|服装の基本

フランス料理 テーブル

フランス料理を楽しむときは、レストランの雰囲気に合う装いを選ぶことが大切。服装はテーブルマナーの一部でもあり、お店への敬意や、ほかのお客さまへの配慮にもつながります。ドレスコードはお店によって異なるので、予約時に確認しておくと安心です。
ここでは「格式高いレストラン」と「カジュアルフレンチ」に分けて、男性・女性それぞれの服装マナーをご紹介します。

男性の服装

男性の服装は、お店の格式によって求められるスタイルが変わります。

<格式高いレストラン>
格式あるレストランでは、ジャケット+ネクタイが基本スタイル。スーツ、またはジャケットにスラックスを合わせ、足元は革靴が安心です。
シャツは襟付きの長袖を選び、ネクタイを締めるのがマナー。紺・グレー・黒など、落ち着いた色味がよく合います。派手な色柄は控えめに。
靴はしっかり磨いておきましょう。夏場でも半袖シャツやサンダルはNG。軽装になりすぎないよう、ジャケットを持参しておくと安心です。
レストランによってはドレスコードが厳しい場合もあるので、事前確認は必須です。

<カジュアルフレンチ>
カジュアルフレンチなら、ジャケットなしでも大丈夫。ただし清潔感は絶対条件です。
襟付きシャツにチノパンやスラックスを合わせると好印象。ポロシャツがOKなお店もありますが、Tシャツは避けましょう。
靴は革靴、またはきれいめスニーカーで問題ありません。ダメージジーンズやビーチサンダルは場の雰囲気にそぐわないのでNG。
デニムを履く場合は、色が濃くてダメージのないきれいめデニムがおすすめです。全体の印象として、清潔感と上品さを意識してくださいね。

女性の服装

女性は、エレガントで品のよい装いを心がけるとフランス料理の雰囲気になじみます。

<格式高いレストラン>
フォーマルに寄せたワンピースや、スーツスタイルが基本。膝丈以上のワンピース、またはブラウス+スカートの組み合わせがぴったりです。パンツスーツもいいですね。
色は落ち着いたトーンを選び、露出が多くなる服は避けましょう。アクセサリーは控えめで上品なものをポイントにすると◎。
靴はヒールのあるパンプスが定番。ミュールやサンダルは避け、小ぶりでシンプルなバッグを合わせると全体がきれいにまとまります。

<カジュアルフレンチ>
カジュアルフレンチなら、きれいめカジュアルがベスト。ワンピース、ブラウス+スカート、ブラウス+パンツなど、上品さを感じるスタイルがおすすめです。ニットやカーディガンを使った柔らかいコーデもよく合います。
デニムを履く場合は、きれいめのデザインを選んで。ダメージの強いものやショートパンツは控えましょう。
靴はパンプスやきれいめフラットシューズが安心です。スニーカーなら白やベージュなど、清潔感のある色を選ぶと好印象。

フランス料理のマナー|ナプキンの使い方

フレンチのテーブルセット

ナプキンは、食事中に口や手をそっと拭くための大切なアイテム。実はテーブルマナーのなかでも基本の「き」と言われるほど重要で、正しく使えるとぐっとスマートな印象になります。
ここでは、広げるタイミングから食事中の扱い方、席を離れるとき、食事を終えた後まで、シーン別にわかりやすくご紹介します。

広げるタイミングと広げ方

着席したからといって、すぐにナプキンを広げるのはNG。広げるタイミングは、「みんなが着席してから」または「料理が運ばれてくる直前」が基本です。ホスト役や目上の方がいる場合は、その方が広げたのを合図に自分も広げましょう。
広げ方はとてもシンプル。ナプキンを二つ折りにし、折り目を手前にして膝の上へ。完全に広げきらず二つ折りのままが正しい使い方です。
大きめのナプキンなら、無理に広げなくてもOK。膝から落ちない程度に調整して使いましょう。

口や手の拭き方

ナプキンで口や手を拭くときは、内側の折り目を使うのがポイント。外側に汚れがつかないようにすると、見た目も上品です。
口元を拭くときは、軽く押さえるように。ゴシゴシこすらず優しく拭きとるのがマナーです。とくにグラスをもつ前に口元を拭くと、グラスに汚れがつかずキレイなままで楽しめます。
手を拭くときも同様で、静かに目立たないように行うのがスマート。なにより「汚れは内側に」を意識してください。

中座するときのナプキンの置き方

食事の途中で席を離れるときは、ナプキンを椅子の上に置きます。 テーブルに置いてしまうと「食事を終えました」というサインになってしまうので注意。
置き方はざっくりでOK。きれいにたたむ必要はなく、軽くまとめて椅子の座面に置く程度で大丈夫です。これは「まだ食事を続けます」という意思表示にもなります。席に戻ったら、再度ナプキンを膝の上に広げて食事を再開しましょう。

食事終了後のナプキンの置き方

食事を終えたら、ナプキンはテーブルの上へ。軽くたたんで、テーブルの左側または皿の右側に置きます。
ただし、きれいに折りたたみすぎるのは避けたいところ。完璧にたたむと「サービスに不満があった」という意味に取られることもあるため、ラフに軽くまとめて置くのがマナーです。
汚れた部分は内側に隠すようにすると、よりきれいな印象で食事を締めくくれます。この置き方が、スタッフに「食事が終わりました」と伝える合図にもなります。

フランス料理のマナー|ナイフ・フォークなどカトラリーの使い方

お皿とナイフとフォーク

カトラリーの使い方は、フランス料理のテーブルマナーで最も重要なポイント。
カトラリーとは、ナイフ・フォーク・スプーンなど食事に使う道具の総称です。フランス料理では、料理ごとに専用のカトラリーが用意されています。
ナイフやフォークの扱い方を知っておくと、食事中に迷うことなくスムーズに料理を楽しめます。基本的なルールを押さえれば、初めての方でも大丈夫!ここでは、カトラリーの使い方について下記の項目に沿って解説します。

●使う順番
●持ち方
●食事中の置き方
●食べ終わったあとの置き方
●落としたときの対処
それぞれ詳しく見ていきます。

使う順番

カトラリーは外側から内側に向かって順番に使用するのが鉄則です。
テーブルに並べられたカトラリーは、料理が運ばれる順番に配置されています。最も外側にあるものから使い始め、料理ごとに内側へと進んでいけばOK!
複数のフォークやナイフがある場合も同じ。前菜用、魚料理用、肉料理用と、外から順に使えば間違いありません。
どれを使うか迷った場合は、スタッフが料理と一緒に適切なカトラリーを持ってきてくれることも。わからないときは遠慮せずに確認しましょう。

持ち方

ナイフとフォークの持ち方には、基本的な型があります。
右手にナイフ、左手にフォークを持ちます。ナイフは人差し指を柄の背に添え、フォークは背を上にして持つのが基本スタイル。
持つ位置は、柄の端から3分の1程度のところを握ります。力を入れすぎず、軽く握る程度で十分。手首は固定せず、自然な動きで使いましょう。
食べ物を切る際は、ナイフで押さえつけるのではなく、前後に動かして切ります。フォークで料理を刺すときは、背を上にしたまま刺してください。

食事中の置き方

食事の途中でカトラリーを置く際には、決まった置き方があります。
ナイフとフォークを「ハの字」に置くのが、食事中のサイン。皿の上で、ナイフは右側に刃を内側に向けて、フォークは左側に背を上にして置きます。
この置き方は「まだ食事を続けています」という意思表示になります。スタッフはこのサインを見て、皿を下げずに待っていてくれるんです。
会話に集中するときやドリンクを飲むときなど、一時的にカトラリーを置く際はこの方法を使いましょう。

食べ終わったあとの置き方

料理を食べ終えたら、カトラリーを揃えて置きます。
ナイフとフォークを皿の上で揃え、時計の4時の位置に置きます。ナイフは刃を内側に、フォークは背を下にして並べてください。
この置き方が「食事終了」のサインとなり、スタッフが皿を下げるタイミングを知らせます。カトラリーの柄は皿からはみ出さないように注意しましょう。
同席者全員が食べ終わるまで待つのもマナー。自分だけ早く終わった場合は、周りのペースにあわせて待ちましょう。

落としたときの対処

テーブルの下に落ちたカトラリーは、無理に自分で拾おうとしないでください。他の方の迷惑になる恐れがあります。
静かに手を挙げるか、近くにいるスタッフに声をかけましょう。スタッフが新しいカトラリーをもってきてくれます。

フランス料理のマナー|料理別の食べ方

フランス料理

フランス料理のコースでは、料理ごとに適した食べ方があります。
それぞれの料理に合わせた食べ方を知っておくと、よりおいしく、よりスマートに食事を楽しめます。難しく考える必要はなく、基本のポイントを押さえればOK!
ここでは、下記の料理の食べ方を解説します。

●パンの食べ方
●スープの飲み方
●魚料理の食べ方
●肉料理の食べ方
●デザートの食べ方

それでは、料理ごとのポイントを順に見ていきましょう。

パンの食べ方

パンは手でひと口大にちぎって食べるのが基本。パンはナイフで切らず、手で食べやすい大きさにちぎります。ひと口分ずつちぎって、バターを付けて食べましょう。最初に全部ちぎってしまうのはNG。
バターの付け方は、バターナイフを使ってパン皿に取り分けます。その後、ちぎったパンにバターを付けて食べてください。
残ったソースをパンで拭って食べるのは、カジュアルなレストランでは問題ありませんが、格式高いレストランでは避けた方が無難です。
パンくずはナプキンで軽く払うか、スタッフが片付けてくれるのを待ちましょう。

スープの飲み方

スープは音を立てずに、スプーンを使って静かに飲みます。
スプーンは手前から奥へとすくいます。スープが少なくなったら、皿を奥側に傾けてすくってもOK。奥側ではなく、手前に傾けるのはマナー違反になってしまうため要注意です。
スプーンを口に運ぶ際は、スプーンの先を口に入れて静かに飲みます。スプーンを深く口に入れたり、音を立てて飲んだりしないように注意しましょう。

飲んでいる途中でスプーンを置くときは、皿の奥側に置きます。飲み終わったら、受け皿がある場合は受け皿の手前にスプーンのくぼみを上に向けて置きましょう。受け皿がない場合は、時計の4時の位置にスプーンのくぼみを上に向けて置いてください。

熱いスープを冷ますために息を吹きかけるのはNG。少し待って適温になってから飲みましょう。

魚料理の食べ方

魚料理は、専用のフィッシュナイフとフィッシュフォークを使って食べます。フィッシュナイフは通常のナイフより刃が鋭くないため、身を押さえながらフォークでほぐして食べるのが基本です。無理に切ろうとせず、優しく扱いましょう。
魚の骨が出てきた場合は、ナプキンで口元を軽く隠しつつ、フォークで自然に取り出します。取り出した骨は皿の端にまとめて置いてください。

皮は残しても問題ありません。無理に食べる必要はないので、端に寄せておきましょう。
レモンが添えられている場合は、フォークで押さえて果汁を絞ります。手で絞ると果汁が飛び散る恐れがあるため注意が必要です。

肉料理の食べ方

肉料理は左から順番に、ひと口分ずつ切って食べるのが基本。最初に全部切り分けてしまうのはNG。食べる分だけを切り、フォークで刺して口に運びます。ナイフは前後に動かして切り、力を入れすぎないようにしましょう。
肉の焼き加減は、オーダー時に好みを伝えられます。レア、ミディアム、ウェルダンなど、自分の好きな焼き加減を選んでOK!
付け合わせの野菜も一緒に楽しみましょう。肉と野菜を交互に食べると、味の変化を楽しめます。

デザートの食べ方

デザートは専用のスプーンやフォークを使って食べます。
ケーキやタルトなど固形のデザートは、フォークでひと口大に切って食べます。左側から順番に食べていくのがスマート。
ムースやプリンなど柔らかいデザートは、スプーンですくって食べます。器を傾けても問題ありませんが、音を立てないように注意しましょう。

フルーツが添えられている場合は、手で食べずにフォークを使います。種がある場合は、フォークで口元まで運び、手で取り出して皿の端に置いてください。
デザートを食べ終わったら、カトラリーを皿の上に揃えて時計の4時の位置に置きます。これで食事の締めくくりです。

フランス料理のマナー|グラスと乾杯の作法

ワイングラス 白

フランス料理では、グラスの扱い方や乾杯の仕方にもさりげないルールがあります。
ドリンクを楽しむ際のマナーを知っておくと、より洗練された雰囲気で食事を楽しめます。グラスの持ち方ひとつで印象が変わるので、基本を押さえておきましょう。ここでは、以下のポイントを解説します。

●グラスの持ち方
●乾杯のマナー
●ワインを飲む際のマナー

グラスの持ち方

グラスは種類によって持ち方が異なります。
ワイングラスは、ステム(脚の部分)を持つのが基本です。ボウル(丸い部分)を持つと、手の温度でワインの温度が変わってしまうため避けましょう。親指と人差し指、中指でステムを軽く持ってください。
シャンパングラスも同様に、ステムを持ちます。細長いグラスなので、より繊細に扱いましょう。
水やジュースなどが入ったタンブラーグラスは、グラスの下部を持ちます。上部を持つと指紋が目立ってしまうため、なるべく下の方を持つのがスマート。

グラスをテーブルに戻すときは、音を立てないように静かに置きましょう。

乾杯時のマナー

フランス料理の乾杯には、日本と異なるマナーがあります。グラス同士をカチンとあわせる必要はありません。グラスを目の高さまで持ち上げ、周囲の方とアイコンタクトを取りながら軽く掲げるだけでOK!
グラスをあわせると割れる危険性があり、また音を立てるのは品がないとされています。特に高級なグラスほど繊細なので、注意が必要です。

乾杯の音頭を取る人がいる場合は、その人の合図に合わせてグラスを掲げます。全員が揃ってから飲み始めるのがマナーです。
乾杯後は、ひと口飲んでからグラスをテーブルに戻しましょう。すぐに飲み干す必要はありません。

ワインを飲む際のマナー

ワインを楽しむ際には、いくつかの作法があります。
ワインが注がれるときは、グラスを持ち上げずにテーブルに置いたままにします。スタッフが注いでくれるので、静かに待ちましょう。注いでもらったら、軽く会釈をして感謝を伝えます。

グラスに注がれる量は、3分の1から半分程度が一般的です。満タンに注がれることはないので、少ないと感じても心配ありません。
ワインを飲む前に、軽くグラスを回して香りを楽しむのもOK。ただし、大きく回しすぎてワインをこぼさないように注意してください。
飲むときはひと口ずつゆっくりと味わいます。一気に飲み干すのではなく、料理と合わせながら楽しみましょう。グラスが空になったら、スタッフがおかわりをすすめてくれます。

フランス料理のマナー|立ち居振る舞いの基本

ワイングラス 赤

フランス料理では、座り方や姿勢、スタッフへの接し方など、さりげない立ち居振る舞いも大切なマナーのひとつ。
入店から退席までの振る舞い方を知っておくと、より自信をもって食事を楽しめます。基本的な作法を押さえれば、初めてのレストランでも落ち着いて過ごせますよ。ここでは、下記のポイントを解説します。

●着席時のマナー
●食事中の姿勢
●ウェイターの呼び方

フランス料理の初心者でも取り入れやすいちょっとしたコツばかりなので、ぜひ参考にしてください。

着席時のマナー

レストランでは、スタッフが席まで案内してくれます。女性や目上の方がいる場合は、その方に先に座ってもらうのがマナーです。
椅子はスタッフが引いてくれることが多いので、その場合は任せましょう。自分で椅子を引く場合は、音を立てないように静かに引いてください。

バッグは背もたれと背中の間、または椅子の下に置きましょう。テーブルの上に置くのはNG。大きな荷物がある場合は、スタッフに預けられることもあります。
着席したら、椅子を少し前に引いてテーブルとの距離を調整します。テーブルと体の間は、こぶしひとつ分程度が適切です。

食事中の姿勢

食事中は美しい姿勢を保つことが大切です。背筋を伸ばして、椅子に深く腰掛けます。背もたれに寄りかかりすぎず、適度な距離を保ちましょう。猫背や肘をテーブルに置くのは避けてください。
両足は床にしっかりと付けます。足を組んだり、椅子の脚に足を絡めたりするのはマナー違反です。

食べていない方の手は、膝の上に置くか、手首から先だけをテーブルの上に置く程度にしましょう。食事中にスマホや髪をさわるのも避けましょう。スマホは食事前にバッグにしまっておくのがベストです。

ウェイターの呼び方

ウェイターを呼ぶ際には、スマートな方法があります。基本的には、ウェイターとアイコンタクトを取って軽く手を挙げます。大声で「すみません」と呼んだり、手を振ったりするのは避けましょう。

手を挙げるときは、肩の高さ程度で十分です。目立ちすぎず、でもウェイターに気づいてもらえる程度がベスト。ウェイターがこちらを見たら、軽く会釈をして待ちます。
指を鳴らしたり、手を叩いたりして呼ぶのは失礼にあたります。また、ウェイターが他のテーブルにいるときに呼び止めるのも避けてください。

緊急でない限りは、ウェイターが定期的にテーブルを見回ってくれるので、その際に声をかけるのもスマートな方法です。焦らずゆったりとした気持ちで待ちましょう。

フランス料理のマナー違反|やってはいけないNG行為

指でバツ

フランス料理を楽しむうえで、「知らずにやってしまいがちなNG行為」がいくつかあります。ちょっとしたポイントを知っておくだけで、ぐっと洗練された印象になりますよ。
ここでは、下記のNG行為について解説します。

●カトラリーのNG
●食事中のNG
●音を立てるNG
●スマホや髪にふれるNG

初心者が特に気をつけたいポイントを、わかりやすくまとめました。

カトラリーのNG

カトラリーの扱いで、やってはいけない行為があります。

使用中のカトラリーをテーブルに置く
一度使ったカトラリーをテーブルに直接置くのはNG。必ず皿の上に置きましょう。テーブルクロスが汚れてしまいます。

カトラリーを持ったまま手を動かす
カトラリーを持ったまま、手を振ったり指さしたりするのも避けてください。危険ですし、周囲に不快感を与えます。

ナイフで料理を口に運ぶ
ナイフで料理を口に運ぶのもマナー違反です。ナイフは切るための道具なので、フォークやスプーンで食べましょう。

落としたカトラリーを自分で拾う
カトラリーを落としたときに、自分で拾おうとするのもNG。無理な姿勢になりますし、他の方の迷惑になります。スタッフに任せるのが正解です。

食事中のNG

食事中の振る舞いには、いくつかの注意点があります。

料理を一度に全部切り分ける
料理を一度に全部切り分けるのはNG。ひと口分ずつ切って食べるのが正しいマナーです。特に肉料理では注意しましょう。

口に食べ物を入れたまま話す
口に食べ物を入れたまま話すのも避けてください。飲み込んでから会話を楽しみましょう。

料理に息を吹きかける
料理を冷ますために息を吹きかけるのもマナー違反。少し待って、適温になってから食べてください。

食事のペースが極端
食事のペースが極端に早すぎたり遅すぎたりするのも好ましくありません。同席者のペースに合わせることを意識しましょう。

音を立てるNG

食事中に音を立てる行為は、最も避けたいマナー違反です。

スープやドリンクをすする音
スープやドリンクをズルズルと音を立てて飲むのはNG。静かに飲むことを心がけましょう。日本では麺類をすするのが普通ですが、フランス料理では厳禁です。

カトラリーを皿に当てる音
カトラリーを皿に当てて、カチャカチャと音を立てるのも避けてください。丁寧に扱えば、音は最小限に抑えられます。

グラスをテーブルに置く音
グラスをテーブルに置くときも、ドンと音を立てないように注意。静かに置きましょう。

咀嚼音
咀嚼音も気をつけたいポイントです。口を閉じて静かに噛むことで、周囲への配慮ができます。

スマホや髪にふれるNG

食事中にスマホや髪をさわるのは、マナー違反です。

スマホをテーブルに置く・操作する
スマホをテーブルに置いたり、食事中に操作したりするのはNG。食事に集中していない印象を与えますし、同席者に失礼です。どうしても必要な場合は、席を外して対応しましょう。

写真撮影
写真撮影も、レストランによっては禁止されている場合があります。撮影したい場合は、事前にスタッフに確認してください。周囲の方への配慮も忘れずに。

髪をさわる・直す
食事中に髪をさわったり、直したりするのもマナー違反。髪が料理に入る可能性がありますし、衛生的にも好ましくありません。髪を直す場合は、お手洗いで行いましょう。

化粧直し
化粧直しも同様に、食事の席ではNG。お手洗いで済ませてから席に戻ってください。

まとめ|テーブルマナーを知るとフランス料理がもっと楽しくなる

フランス料理のテーブルマナーは、難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえれば大丈夫です。

服装の選び方、ナプキンやカトラリーの使い方、料理別の食べ方など、ひとつひとつのマナーには意味があります。これらは周囲への思いやりや、料理を作った方への敬意を表すためのものです。

完璧を目指す必要はありません。基本的なルールを守りながら、リラックスして食事を楽しむことが何より大切です。

マナーを知っていれば、余裕をもってフランス料理を楽しめるようになります。特別な日のディナーや大切な人との食事で、ぜひ今回学んだマナーを意識してみてください。素敵な時間が過ごせますように。


photo:pixta

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