おでかけ
更新日：2025.12.31
空が近いサウナで深呼吸。東京・西荻窪「ROOFTOP」は、仕事も心もととのう新・都市型オアシス
東京・西荻窪駅のすぐそばのサウナ「ROOFTOP Sauna（るーふとっぷ さうな）」は、駅チカとは思えないほど開放的な空気が流れ、ビルの上層フロア（3・4階）を丸ごと使った大胆なつくり。フィンランド式サウナに屋上外気浴、さらに広大なコワーキングスペース「LifeWork Cafe（らいふわーくかふぇ）」を備えた、まさに“都市型の新しい拠点”です。仕事の合間にリセットしたい人も、しっかりととのいたいサウナーも、思わず長居してしまうような心地よさを体感できます。
駅からすぐ。気軽に立ち寄れる便利な立地
「ROOFTOP」があるのは、東京・西荻窪。最寄りのJR中央線「西荻窪駅」南口から、徒歩1分ほどと、アクセスは抜群です。
建物自体は駅を出て横断歩道を渡った場所にありますが、裏手に回ったところが入り口となるので注意。サウナ「ROOFTOP」のグリーンの看板と、コワーキングスペース「LifeWork Cafe」のオレンジの看板が目印です。
まずは3階受付にてチェックインを済ませたら、エレベーターで4階の「ROOFTOP」へ。階をひとつ上がっただけなのに、3階の「LifeWork Cafe」とはガラリと雰囲気が変わります。これから始まる“ととのいの時間“に思いをはせつつ、胸の奥が少し軽くなるワクワクを味わいながら、サウナエリアへと足を踏み入れます。
都会の屋上で、電車の音を聞きながらととのう
4階でエレベーターを降りると、右手が男性、左手が女性フロア。どこか銭湯のようなカジュアルさがあり、初めてでもすっと馴染める入り口です。
そしてその奥に広がっているのが、名前のとおり「ROOFTOP＝屋上」ならではの光景。都会の空が大きく開けた外気浴スペースが待っていますので、このあとご紹介します。
入り口でロッカーキーを選ぶスタイル。常連さんともなると決まった番号に手が伸びる人も多いとか。通うほどにこなれて、自分らしく使うことができる施設です。
「ROOFTOP」のサウナ室は、“駅チカサウナ”という枠を超えたこだわりが随所に光ります。サウナ室は2段構成で、広々。中央に堂々と構えるサウナストーブには10分ごとに自動でアロマロウリュが落ち、室内には心地よい蒸気と香りがふわりと漂います。適度な湿度もキープでき、熱すぎず、じんわり芯から温まっていく気持ちよさ。
サウナストーブは、名門「METOS（メトス）」製を採用。綿密に設計された熱の対流が、壁や床に使われたヒノキの香りをやわらかく巻き上げ、呼吸するたびに心をほどいていくよう。全身がじんわりと温まりながら、香りと蒸気がやさしく肌を包みます。
サウナ室のすぐ横には、ユニークな形状の水飲み場が設置されています。これは、衛生面の工夫をしているもの。一般的な上向きに水が出るタイプだと、飲んだときにこぼれた水が蛇口部分にふれてしまうことがあるため、あえて水が水平に噴き出す仕様としています。小さな部分まで気が配られていて、心地よく利用できますね。
水風呂の近くにあるフリーラックは、ペットボトルや水筒、タオルがすっきり収まるサイズ感のミニマル設計。無駄がなく、必要なものだけをすっきり置けるのが心地よいポイントです。さらに、リストバンドと同じ番号のスペースを使える仕組みなので、「どこ使おう？」と迷うことも、誰かとかぶる心配もなし。ストレスゼロで使えるスマートさ、これも「ROOFTOP」らしい気配りです。
たくさんある「ROOFTOP」の魅力のなかでも声を大にして言いたいのが、動線のスムーズさ。サウナ室を出るとすぐ、ひとり用の“湯船型”水風呂が並んでいます。自宅のバスタブのように、空間を独り占めできるのは高ポイント！ 女性側は17℃が2槽あり、男性側には15℃と17℃の2温度×2槽ずつ、計4槽があります。
水風呂エリアを抜けると、いよいよお待ちかねの外気浴スペースへ。ここでは専用のポンチョを着用してから向かいます。というのも、都会のど真ん中ゆえ、周囲にはマンションやオフィスビルが立ち並び、視線が気になる場面も。その心配はポンチョを羽織ることで解消されるので、安心して“ととのい時間”に集中できます。
脇には「本日のアロマスプレー」が用意されていて、外気浴前にシュッとひと吹きすると、ふわっと香りが広がり、リラックス感がいちだんと深まります。
外気浴エリアに一歩足を踏み入れた瞬間、視界が一気にひらけて思わず息を飲みます！「ここが本当に駅前の空？」と思うくらいの、超開放的な空間。肌にサウナの余韻がほかほかと残る状態で屋上の風に当たると、ふわっと体が軽くなって至福……！ これぞお待ちかね、屋上ならではの外気浴。
手前に並ぶのは、「ブレインスリープ」のマットレス。ほどよい反発が身体をふわりと受け止め、熱の余韻をまとう体にちょうどいい浮遊感を与えてくれます。奥にはコールマンのインフィニティチェアがゆったりと構え、背中を預けた瞬間に重力がすっと抜けるような、ととのいのための最強ポジションへと導いてくれます。
どちらも十分な数が用意されているので、「空いてない…」とソワソワする心配はなし。思い思いの椅子を選んで、好きな角度で風に身を任せるだけ。視界が水平にととのっていく感覚は、屋上ならではの特権です。
駅近だけあって、耳に届くのは電車が走る音、人々の話し声、遠くの車の気配。最初は「ああ、街が動いているなぁ」と思うその気配も、深く呼吸を繰り返すうちに、どんどん遠のいていきます。
気づけば、喧騒は遠く、風だけがそっと頬をなでる感覚。都会だからこそ味わえる、非日常と日常のちょうど真ん中のような時間が、たまらなく心地よいんです。
清潔感あふれるパウダールームには、「ReFa」「SALONIA」など、複数メーカーのドライヤーがずらりと並びます。その日の気分や髪質に合わせて選べるのがうれしいポイント。サウナ後の身支度も、優雅に楽しめます。
仕事もはかどる！ くつろげる！「サードプレイス」
さらに、サウナ後は3階の「LifeWork Cafe」へ移動できるのもこの施設の特権。サウナでととのった後の仕事って、はかどりますよね。「ROOFTOP」ではその流れをそのまま生かせるよう、サウナ利用にカフェ＆コワーキングアクセスがセットプランになっていて、3階の広大なワークスペースを自由に使うことができます（一部エリアは別途料金）。
サウナのあとに仕事するも、バーコーナーのスナックを片手にYogiboルームやテラスでゆったりくつろぐも、自由に過ごすことができます。
「LifeWork Cafe」のスペースが、とにかく広い！ 約200席という圧倒的なキャパシティを誇り、集中個室、サイレントエリア、ソファ席、Yogiboルーム、テラス席など、目的に合わせて選べる多彩なゾーン構成。こちらは、サイレントエリア。集中モードで作業したい人におすすめです。
サイレントエリアの奥には、テラスカフェスペース。ここからは西荻窪駅を行き交う電車をかなり近くに見ることができます。さすがサウナ施設が手がけるコワーキングだけあって、随所に動線の考え方が生きています。静かな作業→気分転換→再び集中、の流れが自然にできる配置で、ストレスなく自分のリズムを作れます。集中モードでギュッと頭を使ったあとは、ここでひと息ついて景色を眺めるだけで、疲れがすっと引いていきそう。
こちらは半個室タイプのワークブース。サウナとカフェ利用のセット料金に含まれているため、追加料金なし・予約不要でふらりと使えるのが魅力です。個室ほどの密閉感はないものの、周囲の視線が自然と遮られるつくりで、ドアがなくても十分に作業に没頭できます。
個室は、用途に合わせて1名・4名・8名・12名の4タイプが用意されていて、オンライン会議や集中作業、打ち合わせなど、さまざまなワークスタイルに対応できる構成になっています。1名用の個室はA〜Gと複数室あるため、空きを気にすることもなく利用が可能。別料金、予約制となるため、超集中モードや会議の際は利用してみたいですね（1時間の利用料金は、1名用330円、4名用1320円、8名用2640円、12名3960円）。
プランにはフリーフードやフリードリンクも含まれ、バーエリアにずらりと並ぶスナックや、コーヒーや紅茶、その他のソフトドリンクが食べ飲み放題。アルコールは別料金ですが、気分転換に一杯だけ楽しむのもいいですね。
さらに、本棚には書籍やマンガがぎっしり。仕事がひと段落したら、好きなドリンクを片手に読書してもよし、Yogiboに寝転がって過ごしてもよし。もちろん、ひと呼吸おいてサウナに戻るのもよし。
サウナでととのい、カフェでひと息つき、ワークスペースで集中する……。そんな理想のサイクルがひとつの建物の中で完結する、まさに“都市型オアシス”「ROOFTOP」。駅前とは思えない開放感と、細部まで行き届いた利用者目線の工夫が重なり、リピートしたくなること間違いなし！ “整う・働く・遊ぶ”が行き来できる、パラダイスのような場所です。
■ROOFTOP Sauna（るーふとっぷ さうな）
住所：東京都杉並区西荻南3-14-7 3・4F
TEL：03-6658-5120
営業時間：サウナ・スパ 8〜24時（最終受付23時）／コワーキング＆カフェ 8〜23時
定休日：無休
料金：男性：1480円（1時間利用）、1980円（2時間利用）、3980円（1日利用）
女性：1628円（2時間利用）、4378円（1日利用）
※土・日曜はプラス500円
※午前入店はマイナス500円
Text：松崎愛香
Photo：yoko
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