素材にこだわる手作りもちもちベーグルが15種以上! 蔵前「Le bage」で心地よいカフェ時間
東京・蔵前の街並みに溶け込むようにたたずむ、手作りベーグル専門店「BAGEL SHOP Le bage(べーぐる しょっぷ る べーぐ)」。国産小麦をはじめとする厳選素材を使い、毎日丁寧に焼き上げられるベーグルは、ひと口で心をつかむもちもち食感が魅力です。あたたかな空気が流れる店内には、オーナーさんこだわりのプレイリストが心地よく響き、素材の力を引き出したベーグルとともに、穏やかな朝の時間を過ごせます。テイクアウトも可能。蔵前散策のおともにもぴったりです。
テラコッタ色を基調とした、やさしく静かな空間

都営大江戸線蔵前駅から徒歩約2分、都営浅草線蔵前駅から徒歩約4分。下町らしい穏やかな空気が流れる街並みの一角に、ベーグル専門店「BAGEL SHOP Le bage(以下、「Le bage」)」はあります。駅近でありながら喧騒から一歩離れた立地は、蔵前らしい“ちょうどいい距離感”。散歩の途中や朝の立ち寄りにもぴったりの場所です。
テラコッタ色の扉を開けると、木の質感を生かしたインテリアと、素朴であたたかみのある色合いが広がります。店内は、ミニマルながらも心地よさに満ちた空間。ひとりでも、誰かとでも、ゆっくりと過ごせる空気感です。

「Le bage」は、2025年8月に現在の場所へ移転。以前はグリーンを基調とした店内でしたが、移転を機にイメージを一新し、アメリカ・ニューヨーク州のブルックリンを思わせるテラコッタ色を基調とした空間へと生まれ変わりました。テラコッタ色の壁とテーブルが印象的で、温かみがありながらも、都会的なムードを漂わせています。
店内の席は2人掛けが6卓、4人掛けが1卓。席間にゆとりがあり、落ち着いて過ごせる配置です。朝の光が差し込む時間帯には、焼き上がったベーグルのふわりと香ばしい香りが広がり、オーナーの秋田さんが昔から愛用している携帯デジタル音楽プレーヤーから流れる音楽が、心地よい店内の空間を生み出しています。
店内にはデザインの異なる椅子が一脚ずつ並びます。統一感がありながらも単調にならず、シンプルさの中に洗練さが感じられる落ち着いた空間です。
ひと口でわかる。もちもち食感と厳選素材のこだわり

ショーケースには、定番から日替わりまで、15~20種類前後のベーグルが常時並びます。食事系からスイーツ系まで、その日の気分に合わせて選べるのがうれしい。
今回紹介するのは、いちばん人気の「北欧」。カルダモンを練り込んだ生地に、シナモンと砂糖、バターを巻き込み、シナモンロールのように仕上げたベーグルです。
もうひとつ紹介するのが、同じく人気の「ショコラ」。フランス・ヴァローナ社のカカオを生地に折り込み、中にはチョコレートを贅沢に忍ばせた一品です。
ベーグルは大きくて食べごたえのあるものも多いなか、「Le bage」では、あえてサイズを少し小さめにしているそう。ひとつひとつを食べやすくすることで、甘い系も食事系も、無理なく何種類か楽しめるのがうれしい。
ひと口食べるとまず食感の違いに気づきます。表面はほどよく弾力があり、中はぎゅっと詰まったもっちり感。北海道産小麦をブレンドした国産小麦100%の生地は、小麦本来の甘みと香りが際立ち、噛むほどに味わいが深まっていきます。
なかでも人気の「北欧」は、シナモン・バター・砂糖を合わせたフィリングを巻き込み、シナモンロールのような味わいに仕上げた一品。砂糖には鹿児島県産サトウキビ由来の生砂糖、塩にはフランス・ゲランドの塩を使用しています。
さらに生地にはカルダモンを練り込んでいるため、焼き上がりとともにスパイスの華やかな香りがふわり。もちもちの生地とやさしい甘さが重なり合い、ベーグルらしい噛みごたえはそのままに、デザート感覚でも楽しめます。
同じく人気の「ショコラ」は、噛むたびに広がるカカオの芳醇な香りと、もちもちとした生地の食感、そこに重なるチョコレートのコクが心地よく調和する一品。生地にはフランス・ヴァローナ社のカカオを使用し、中にもリッチなチョコレートを贅沢に忍ばせています。甘さは控えめで、素材そのものの上質さが際立つ味わいです。
甘い系だけでなく、食事系のメニューが充実しているのも魅力のひとつ。なかでも一番人気が、これを目当てに足を運ぶ人も多いという「スモークサーモンベーグルサンド」です。
プレーンベーグルに、スモークサーモン、北海道産クリームチーズ、オニオン、ケッパーを重ね、仕上げに粗挽き黒コショウとレモン汁をほんの少し。素材それぞれのうまみが引き立ち、もちもちのベーグルとの相性も抜群な、王道の味わいです。
食べやすいようプレーンベーグルで挟み、半分にカットしてくれる心配りもうれしいポイント。テイクアウトも可能です。
コーヒーにも、ベーグルと同じくらいのこだわりが詰まっています。奈良の喫茶店「喫茶イレブン」の豆を「Le bage」のベーグルに合わせたオリジナルブレンドとして仕上げています。
サンドに使われているクリームチーズも、印象に残る存在。コクがありながら後味は軽やかで、スモークサーモンやベーグルの風味を引き立てる奥深い味わいです。このクリームチーズはレジ横で販売されていて、ベーグルと一緒に買って帰る人も少なくないそう。自宅でも「Le bage」の味を楽しめる、知る人ぞ知る人気の一品です。
素材と出会いを大切にする、オーナー秋田さんの思い

もともとはオーナーの奥さまがベーグル好きで、趣味として自宅で作り始めたのが「Le bage」の始まりだそう。レシピは完全に独学で、焼いたベーグルを知り合いに配ったり、イベントに出店したりするうちに、少しずつ評判が広がっていきました。最初に店を構えたのは地元・奈良。そこから4~5年ほど続けるなかでファンが増え、次のステップとして移転を考えるようになったといいます。
東京に用事があって訪れた際、偶然出合ったのが、現在の前店舗となる谷中の物件でした。当時はテイクアウト中心の営業でしたが、「もっとゆったりと過ごせる場所にしたい」という思いが次第に強くなり、イートインスペースを備えた現在の蔵前の店舗へと移転。街の落ち着いた空気感とも心地よく重なり、今では海外からの来店客も増えています。
オーナーの秋田さんは、かつてインテリア雑貨の仕事に携わっていた経歴の持ち主。そのバックグラウンドを物語るように、店内の空間づくりは細部まで行き届き、隅々まで洗練されています。テーブルの上にさりげなく置かれていたのは、観葉植物を模したブロック系おもちゃ。
そのほかにも、思わず目を留めたくなる愛らしい雑貨が随所に配され、どれもがベーグルのやさしい世界観と自然に溶け合っています。食べることだけでなく、そこで過ごす時間そのものが心地いい。「Le bage」は、そんな居場所となっています。
取材時はちょうど年明けということもあり、松や椿をモチーフにしたインテリアがさりげなく飾られていました。主張しすぎることなく、ふと目に入った瞬間に季節を感じさせてくれる細やかな演出も、この店の心地よさを形づくる大切な要素のひとつ。訪れるタイミングごとに違った表情に出合えるのも楽しみです。
素朴な味わいで、日々に寄り添ってくれる「Le bage」のベーグル。その味わいは、ものづくりの空気が残る蔵前の街の雰囲気とも心地よく重なります。ベーグルを味わいながら、この街ならではの穏やかな時間に身を委ねてみてはいかがでしょうか。
■BAGEL SHOP Le bage(べーぐる しょっぷ る べーぐ)
住所:東京都台東区寿3-13-4
TEL:070-8528-7726
営業時間:8~15時(売り切れ次第終了)
定休日:月・火曜
Text:松崎愛香
Photo:yoko
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。




