【京都】裏メニューも⁈ 米粉クレープ専門店「tane. のクレープ」の、旬を味わう“ふわさく”クレープ
「流行るより、愛される味を」。そんな想いを込めてクレープを焼くのが、京都・太秦の「tane. のクレープ(たね のくれーぷ)」です。店主は、惜しまれつつ閉店した「cafe hello ioa」を支えてきた初期メンバーの1人。「ioa」と同様に、フルーツをはじめとした素材への確かな目利きと、お客さんへの思いを大切にした、イートインありの米粉クレープ専門店です。
テイクアウトはもちろん、癒やしのカフェ空間でイートインも

京都の街を走る路面電車・京福電気鉄道北野線(嵐電)の太秦広隆寺駅と帷子ノ辻駅を結ぶ、全長約700メートルの通りを「大映通り商店街」といいます。映画好きの聖地としても知られるこの商店街から一筋入った目立たない路地に「tane. のクレープ」はあります。

大きなシンボルツリーが出迎え、足元にもグリーンが敷き詰められた癒やしの空間。店名の「tane.」には、「この店や、お店に来てくれるお客さんの“種”が、やがて根を張り、逆風にも負けない大きな木へと育つように」そんな店主の思いが込められています。

ソファ席が並ぶ店内は、自然に肩の力が抜ける和やかな雰囲気。クレープはテイクアウトとイートインのどちらにも対応しており、テイクアウト用のスタイルで提供されたクレープを、そのまま店内で味わうこともできます。
気になる“裏メニュー”は一瞬の旬を切り取ったフルーツが主役のクレープ
SNSを見て気になっていたのが、時折公開される“裏メニュー”の存在。常連客へのささやかなサービスとして始めたメニューだそうです。なぜ裏メニューなのかというと、旬真っ盛りのフルーツを使っていて、提供期間がとても短いものが多いから。「裏」とはありますが、メニューでも紹介されています。自分自身フルーツが大好きという店主が、その時期に自信を持って推せるフルーツだけを使ったイチオシです。

もともとは三角に巻いてスリーブで提供していたクレープ。「中に入っているものも、写真に撮れたらいいのに……」。そんなお客さんのひと言をきっかけに、今ではお皿での提供も選べるようになりました。
ちなみに、スリーブで提供する場合はこんな感じ。
2月からゴールデンウィーク頃まで登場予定の裏メニューは、「京都産完熟いちごのクレープ」。メレンゲと生クリーム、いちごを重ねて混ぜ合わせるイギリスの伝統菓子「イートンメス」をイメージした一品です。アールグレイ香るメレンゲに、生クリームと自家製いちごコンフィチュールを合わせ、フレッシュないちごを大きめにカット。いちごの甘酸っぱさとみずみずしさ、サクッと軽いメレンゲの食感が重なり、食べ応えがありながらも、後味は軽やかです。
ドリンクは、定番のコーヒーや紅茶に加え、ジュース類も充実。写真の「ご褒美いちごみるく」(550円)には、自家製いちごのコンフィチュールをたっぷり使っています。
あくを丁寧に取り、混ぜすぎずに果肉感を残すことを大切にしたコンフィチュールは、火加減と加熱時間の見極めが肝。つやが出る絶妙なタイミングで火を止めるのが、ポイントなのだとか。リーズナブルな価格も魅力です。
米粉と小麦粉の黄金バランスが生み出した薄皮、サクサク生地のクレープ

「生地がおいしい!」と評判のクレープ生地は、米粉入り。米粉と小麦粉の配合を1g単位で調整しながら、50回以上焼いては試食を重ね、さくっと軽い食感に焼き上がる理想の比率を探し当てたそうです。

一枚一枚ていねいに薄くのばし、外側はサクッと軽く、内側はもっちりと。焼き色や水分の抜け具合を見極めながら、理想の食感に焼き上げます。
サイズが選べる! クリームもトッピングも選べる! カスタマイズがうれしいクレープ

クレープのラインナップは、定番10種類に加え、上で紹介した“裏メニュー”が1種類。定番クレープのうち6種類は、セット限定で小さめサイズを選ぶことができます。小さめクレープは単品での販売はなく、セット販売のみ。ドリンク&小さめクレープの「食後のしあわせおやつセット」(950円)、小さめクレープ2種類を味わえる「食べ比べ ペアクレープセット」(1000円)。さらに、通常サイズと小さめサイズを組み合わせた「おかわりセット」(1150円)があり、その日の気分やお腹の具合に合わせて楽しみ方を選べます。

ミニサイズを選べるクレープのひとつが「ほおばる生カスタードクレープ」。生カスタードは、自家製カスタードと生クリームを独自の黄金比率で混ぜあわせたディプロマットクリーム。毎朝店内で仕込む。軽やかでリッチな味わいのクリームです。
定番クレープは10種類ですが、「完熟バナナ」や「キャラメルソース」などの追加トッピングで自分好みにカスタマイズすることができます。この「ほおばる生カスタードクレープ」には「キャラメリゼナッツ」がおすすめ! ナッツも店内でローストしてキャラメリゼした自家製です。キャラメリゼのカリッとした食感とナッツの香ばしさが、飲めるぐらいとろとろの生カスタードクリームにいいアクセントになります。

1年を通して一番人気のクレープは「チョコ好きのチョコバナナ」。完熟バナナと純生クリームとチョコレートに、ホワイトチョコシリアルでザクザク食感をプラスします。ここでもカスタマイズが可能で、純生クリームを生カスタードクリームに変更することができます。こちらは無料のサービス。
シリアルがクリームの水分を吸い込まないように、ざくざく食感が最後まで楽しめるようにホワイトチョコレートでコーティングするなど、細部まで心配りされています。

「tane. のクレープ」が大切にしているのは、お店とお客さんとのコミュニケーション。店内の壁には「想いのガーランド」のコーナーが設けられ、誰でも自由に自分の気持ちを書き残すことができます。店主の想いは「流行るより、愛される味を」。見た目のインパクトを追うのではなく、「あ、おいしいな。また食べたいな」と心に残る味を届けたい。そんな想いを、ていねいに形にしているのが「tane. のクレープ」です。
お客さんとの距離感や、店内に流れる空気感を大切にしたい。入ってきた時よりも、帰る頃には表情が少し穏やかになっていたらうれしい。そんな思いで、店主はほどよいコミュニケーションを心がけています。各テーブルには「挑戦したいこと」「癒やされること」など、テーマが添えられたノートを用意。ページをめくると、お客さんの言葉やイラストが並び、眺めているだけで心が和みます。これも、この店ならではのささやかなコミュニケーション。
忙しい毎日のなかで少しだけ自分を甘やかすための空間。「疲れたな」という日にふと頭に浮かぶお店。「tane. のクレープ」は、そんなお店です。
■tane. のクレープ(たね のくれーぷ)
住所:京都府京都市右京区太秦多藪町14−62
電話:070-1313-3464
営業時間:月・火・木曜13~18時、金曜14~21時
定休日:水・土・日曜
※最新の営業日はSNSで要確認
アクセス:京福電気鉄道北野線の撮影所前駅から徒歩約5分
Photo:photo scape CORNER.大﨑 俊典
Text:京都ライター事務所 小西尋子
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