ナポリ

【2026年イタリア最新情報】美景と活気にあふれる港町・ナポリを散策

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高台から望むナポリ湾とヴェスヴィオ火山の絶景、迷路のように続く旧市街の路地…。古代ギリシア時代から港湾都市として栄えたナポリは、歴史と人々の日常が混ざり合うエネルギッシュな街。美景と人情味あふれる港町を、歩いて体感してみましょう。

Summary

ナポリはどんな街?

1890年完成のガレリア・ウンベルト1世は近代ナポリ建築の象徴。十字型の交差部にそびえる高さ58mのガラスドームが印象的。内部にはブティックや書店、カフェが並ぶ
1890年完成のガレリア・ウンベルト1世は近代ナポリ建築の象徴。十字型の交差部にそびえる高さ58mのガラスドームが印象的。内部にはブティックや書店、カフェが並ぶ
イタリア南部カンパニア州の州都ナポリ。紀元前470年にギリシア人が築いたこの街は、古代ローマ時代から重要な港として発展しました。中世には地中海貿易を担う都市として繁栄し、ナポリ王国、のちに両シチリア王国の都として栄華を極めます。

1861年に統一イタリア王国が誕生してからは地方都市へ転落しましたが、古代から中世にかけての歴史遺産は「ナポリ歴史地区」として1995年にユネスコ世界遺産に登録。王宮やドゥオーモなど壮麗な建築群と庶民の生活風景が同居する独特の景観も、この街ならではの魅力です。

その美しさは古くから人々を魅了してきました。詩人ゲーテがサンタルチア港に建つ卵城の屋上からナポリ湾を眺め、「ナポリを見て死ね」と言ったのはあまりにも有名です。(※2026年現在、卵城は休業中)

かつては「治安が悪い」というイメージもありましたが、実際に歩いてみると観光客向けの整備も進み、街は一昔前よりも明るい印象。スリなどへの注意はローマなど他のイタリアの都市と同様に必要ですが、特別に怖い街という印象はありませんでした。現地在住の日本人の方も「ナポリはグルメも観光も楽しめる魅力的な街なので、もっとたくさんの日本人に来てほしい」と話していました。

ローマからのアクセス&市内交通

ナポリの中心から一番近いモーロ・ベヴェレッロ港。カプリ島やポジターノ行きの高速船も出航している
ナポリの中心から一番近いモーロ・ベヴェレッロ港。カプリ島やポジターノ行きの高速船も出航している
ローマ・テルミニ駅からナポリ中央駅までは高速鉄道で約1時間10分。到着はなるべく明るいうちがおすすめです。街なかを徒歩だけで回るには広すぎるため、移動は交通機関を活用しましょう。タクシーの初乗りは€4~。フニクラーレ(ケーブルカー)や、メトロを上手に組み合わせて巡るのがおすすめです。

スパッカ・ナポリを散策

石畳の細い路地には人気のピッツェリアや地元の人が通う商店、鮮魚店が並び、活気にあふれている
石畳の細い路地には人気のピッツェリアや地元の人が通う商店、鮮魚店が並び、活気にあふれている
ナポリの庶民の街を象徴する「スパッカ・ナポリ」はクローチェ通りからサン・ビアージョ・デイ・リブライ通りへ一直線にのびる旧市街の中心エリア。 「スパッカ・ナポリ」とは「ナポリを真っ二つに割る」という意味。サンテルモ城の上から眺めると、街を貫く一直線の道がくっきりと見えて、その名前の由来がよくわかります。

街なかには「ナポリの王」とよばれるマラドーナの装飾も多数。1980年代、マラドーナはセリエAのSSCナポリで活躍し、チームを優勝へと導いたことから今でも伝説的な英雄として、ナポリの人々に愛されています。
クリスマス飾り「プレセピオ」
通りには工房やショップが立ち並ぶ
ナポリの名物である、キリスト誕生の場面を人形で再現するクリスマス飾り「プレセピオ」も、街のあちこちで目にします。
ドゥオーモのファサードは1905年に改装されたネオゴシック様式
ドゥオーモのファサードは1905年に改装されたネオゴシック様式
スパッカ・ナポリの近くには、ナポリ歴史地区の象徴であるドゥオーモが立ちます。ナポリの守護聖人・聖ジェンナーロの遺体を安置する大聖堂で、バロック様式がすばらしいサン・ジェンナーロ礼拝堂などみどころはたくさん。
サン・ジェンナーロ礼拝堂にある天井画『天国』
サン・ジェンナーロ礼拝堂にある天井画『天国』

星形要塞から望む絶景/サンテルモ城

城内のゆるやかな坂道を上って頂上へ
城内のゆるやかな坂道を上って頂上へ
ヴォメロの丘に建つサンテルモ城は、14世紀にアンジュー家によって築かれた要塞。16世紀、スペイン統治下で現在の星形(六角形)へ改修されました。

かつては監獄として使われた重厚な城ですが、現在はナポリ随一の展望スポットとして人気。頂上からはナポリ湾とヴェスヴィオ火山、旧市街の赤屋根が広がり、スパッカ・ナポリの一直線の通りもはっきりと見渡せます。

夕暮れ時は特に美しく、街全体が茜色に染まる瞬間はまさに息をのむ絶景。城内には景色を眺めながらくつろげるバールもあり、ゆったりとした時間を過ごすのもおすすめです。
重厚な要塞へと改修した、カール5世のレリーフ
重厚な要塞へと改修した、カール5世のレリーフ
■サンテルモ城(Castel Sant’ Elmo)
住所:Via Tito Angelini 20
TEL:081-2294401
営業時間:8時30分~19時30分
定休日:無休
入場料:€5

古代彫刻の一大コレクション/国立考古学博物館

名作『ファルネーゼの雄牛』。双子の息子が王妃を雄牛に縛り付けて殺害するシーン
名作『ファルネーゼの雄牛』。双子の息子が王妃を雄牛に縛り付けて殺害するシーン
古代ギリシャ・ローマ時代の発掘品を展示する、ヨーロッパ随一の考古学博物館。ローマのファルネーゼ家からナポリ王家が受け継いだ古代彫刻作品などが見られます。
『アレキサンドロス大王の戦い』。ポンペイ最大の豪邸跡・ファウノの家の談話室の床を飾ったモザイク。約100万個の石を用いた大作
『アレキサンドロス大王の戦い』。ポンペイ最大の豪邸跡・ファウノの家の談話室の床を飾ったモザイク。約100万個の石を用いた大作
ここで重要になるのが「ポンペイ遺跡」。西暦79年、ヴェスヴィオ火山の噴火によって一瞬で埋没した古代ローマ都市で、当時の生活がそのままの姿で残された世界的遺跡です。 実は、ポンペイ遺跡で見られるフレスコ画やモザイク、ブロンズ像の多くは保存のため複製が展示されており、その貴重な実物はこの博物館に収蔵されています。古代ポンペイをより深く理解するためにも、あわせて訪れてみてください。

■国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Napoli)
住所:Piazza Museo 19
TEL:081-4422149
営業時間:9時~19時30分
定休日:火曜
入館料:€20

ナポリの名物バール/イル・ヴェロ・バール・デル・プロフェッソーレ

気さくなオーナーとスタッフたち
気さくなオーナーとスタッフたち
イタリアといえばエスプレッソですが、なかでも「ナポリのコーヒーが一番おいしい」とイタリア国内でも言われています。その理由は、抽出量がやや少なめで、とにかく濃密なこと。そこにたっぷりの砂糖を加えて味わうのがナポリ流です。

そんな本場の一杯を味わうなら、王宮前にある老舗バールへ。まずはシンプルなエスプレッソを。深煎りでコクのある味わいは、ナポリらしい力強さを感じさせます。
「ノッチョラート」€3。エスプレッソの苦味とナッツの甘味が絶妙
「ノッチョラート」€3。エスプレッソの苦味とナッツの甘味が絶妙
そしてこの店を語るうえで欠かせないのが、今やナポリ名物となったヘーゼルナッツ入りコーヒー「ノッチョラート」。ここはその発祥の店として知られています。

ノッチョラートは濃厚なエスプレッソに、なめらかなナッツクリームの甘みが溶け合い、まるでデザートのような味わい。ヘーゼルナッツはピエモンテ産100%を使用し、コーヒー豆もこの店のためにブレンド。ブラジルをはじめとする南米産の豆を、ナッツの風味に合うよう組み合わせているそうです。

立ち飲み中心の店内と小さなテラス席があり、朝から深夜まで地元客が絶えないのも納得。ナポリの日常を感じながら、本場の一杯をぜひ味わってみましょう。
「スフォリアテッラ」€2.50。貝殻のように層を重ねたパイ生地にリコッタクリームを詰めた、ナポリの定番ドルチェ
「スフォリアテッラ」€2.50。貝殻のように層を重ねたパイ生地にリコッタクリームを詰めた、ナポリの定番ドルチェ
■イル・ヴェロ・バール・デル・プロフェッソーレ(Il Vero Bar del Professore)
住所:Piazza Trieste e Trento 46
TEL:081-403041
営業時間:6時30分~翌1時(土・日曜は~翌3時)
定休日:無休

おいしいナポリピッツァを食べ歩く!

ナポリピッツァは400~450度の薪窯で、90秒で一気に焼きあげる
ナポリピッツァは400~450度の薪窯で、90秒で一気に焼きあげる
イタリアでピッツァはローマ風とナポリ風の二つに大きく分けられます。

ローマ風ピッツァはのし棒で空気を抜いてから薄く伸ばして焼き上げます。そのため、仕上がりはパリッと軽やかで、クリスピーな食感が特徴です。

一方、ピッツァ発祥の地といわれるのがナポリで、もとはフォカッチャのような平たいパンに具材をのせた、漁師たちの弁当だったといわれています。18世紀後半には現在の形に近いピッツァが広まりました。

ナポリ風ピッツァは、手で生地を伸ばすことで焼き上がりはふっくら、もちもちの食感に仕上がります。焼きたてピッツァには、やはりビールが定番!イタリアの定番、モレッティやシチリア生まれのメッシーナを一緒に注文して、本場の味を楽しみましょう。

元祖マルゲリータの名店/ブランディ

「マルゲリータ」€10と「ビール」€6。イタリアではピッツァ一人一枚が基本
「マルゲリータ」€10と「ビール」€6。イタリアではピッツァ一人一枚が基本
1780年創業。マルゲリータは1889年にサヴォイア家のマルゲリータ王妃へ献上したピッツァが原型とされています。赤(トマト)・白(モッツァレラ)・緑(バジル)の彩りはイタリア国旗を表現したもの。ナポリから広がった象徴的な一枚です。

今やマルゲリータ発祥の店として名高く、1日に600~800枚を焼き上げるほどの人気ぶり。パスタなどのメニューも充実しており、ゆったり楽しむこともできます。
陽気なピッツァイオーロ(ピザ職人)たち。生地作りは“感覚”も大切だという
陽気なピッツァイオーロ(ピザ職人)たち。生地作りは“感覚”も大切だという
内装はクラシカルで落ち着いた雰囲気
内装はクラシカルで落ち着いた雰囲気
■ブランディ(Pizzeria Brandi)
住所:Salita S. Anna di Palazzo 2
TEL:081-416928
営業時間:12時30分~15時30分、19時30分~23時30分
定休日:月曜

ナポリの新世代ピッツェリア/ピッツァ・マードレ・サルヴァトーレ・デイ・マッテオ

イタリア映画を代表する女優ソフィア・ローレンの写真前でいただく一枚
イタリア映画を代表する女優ソフィア・ローレンの写真前でいただく一枚
オーナーのサルヴァトーレ氏。店舗に行ったら会えるかも
オーナーのサルヴァトーレ氏。店舗に行ったら会えるかも
2021年にオープンした、ナポリの新世代ピッツェリア。気さくなオーナー、サルヴァトーレ氏が生み出すのは、伝統を大切にしながらもオリジナリティを追求した究極の一枚です。

マラドーナがテーマの華やかな部屋
マラドーナがテーマの華やかな部屋
彼が生み出した独創的なピッツァはユニークな映え空間で味わえます。2階建ての店内には、テーマ別にした5つの部屋があります。マラドーナやソフィア・ローレンなどナポリゆかりの著名人をモチーフにした空間が広がります。
「ファッチャ・ジャッラ」€12。イエロートマトやモッツァレラ、レモンが彩る爽やかな一枚。ナポリの守護聖人・サン・ジェンナーロをイメージしたネーミング
「ファッチャ・ジャッラ」€12。イエロートマトやモッツァレラ、レモンが彩る爽やかな一枚。ナポリの守護聖人・サン・ジェンナーロをイメージしたネーミング
ピザ窯はヴェスヴィオ火山をイメージ
ピザ窯はヴェスヴィオ火山をイメージ
■ピッツァ・マードレ・サルヴァトーレ・デイ・マッテオ(Pizza Madre Salvatore di Matteo)
住所:Via Giuseppe Verdi 25
TEL:081-2304354
営業時間:8時~23時30分
定休日:無休

いかがでしたか?ナポリ湾の絶景と歴史ある街並み、本場のエスプレッソに焼きたてのピッツァ。ローマからわずか1時間で出合える、陽気で人情味あふれる港町ナポリ。 次のイタリア旅では、その熱気と混沌に思いきって飛び込んでみませんか?

Text:石塚あみ
Photo:北原俊寛
るるぶイタリア27表紙
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●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
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