【秋田】「和のゐ 角館」リニューアルオープン、レストラン、宿泊棟最新情報!
“みちのくの小京都”と称される秋田県角館。往時の面影を残す町並みは、季節の移ろいを映し、訪れる人で賑わいを見せています。角館に2020年に開業したホテル「和のゐ 角館(わのい かくのだて)」が、今年2026年3月にリニューアル、ビジターでも利用できるレストランや、初の“蔵ではない客室棟”をご紹介します。黒板塀が続く武家屋敷通りのおもなみどころも合わせて訪れたいです。
2026年3月の「和のゐ 角館」リニューアル情報、レストラン、新たな客室がオープン!

歴史ある蔵と屋敷を改装したホテル「和のゐ 角館」は、田町武家屋敷通りにあります。かつて、秋田藩主の直臣から禄を得ていた武士が居住していた場所で、高名な家柄であった西宮家の家屋や蔵などを改装したこの施設は、日本の歴史や文化を体験できる宿として注目を集めてきました。2026年3月、レストラン「和のゐ 角館 米蔵」と、新たな客室「西宮家 文庫蔵」、「西宮家 まゆ蔵」、西宮家母屋の離れ座敷を改装した「西宮家 桜人の間」がオープンしました。

母屋にフロントやロビー、ラウンジが新設され、すべての客室のチェックインはここで行われます。

ロビーの一角には享保13年(1728)の町割絵図「仙北郡角館絵図」が展示されます。
米蔵をリノベーションしたレストラン「和のゐ 角館 米蔵」が、米どころ秋田の魅力を伝える

ビジター利用も可能なレストラン「和のゐ 角館 米蔵」は、敷地内の一番奥に位置します。

建物内には収穫した米を貯蔵した米蔵を改装したレストランの入り口へ。米俵が積まれ米どころ秋田らしい雰囲気があります。

厚い土壁と太い梁を生かしたどっしりとした空間の店内は、落ち着いた雰囲気。伝統的な祭り「角館の火振りかまくら」をモチーフにした天井の赤い照明が目を引きます。

ランチは「和のゐの玉手箱」3000円、樺細工のお重が登場!
樺細工(かばざいく)は表面に山桜の樹皮を用いた角館の伝統工芸。桜の木肌模様の美しさや、表面を磨くことで出る光沢が魅力ですが、耐久性や湿気を防ぐなどの機能面でも優れているとされます。樹皮の出方や組み合わせ方でお重の柄がひとつひとつ異なります。

お重の蓋を開けると秋田名物「いぶりがっこ」や秋田牛のローストビーフなど、15種類ものおかずが詰まっています。米は「あきたこまち」、味噌汁には外町の老舗、安藤醸造の味噌が使われています。艶やかなご飯と、発酵と熟成を感じる香りのよい味噌汁のおいしさが印象的で、秋田の食の魅力が伝わります。
■和のゐ 角館 米蔵(わのい かくのだて こめぐら)
住所:秋田県仙北市角館町岩瀬町12-1
TEL:0187-49-7170
営業時間:ランチ11~14時(13時30分LO)、ディナー17時30分~21時(2部制)、前日までに要予約(11~21時)
定休日:なし
アクセス:JR角館駅から徒歩約9分
「和のゐ 角館」初の離れの客室「桜人の間」、
座敷の縁側から春のシダレザクラなど季節の移ろいを感じる

2026年3月、新たに3つの客室が加わりました。その1つ、「西宮家 桜人の間」は、旧西宮家の母屋の離れ座敷で、居間の窓からは角館の四季の景観が楽しめます。「和のゐ 角館」で初の、蔵ではない建物の客室となります。

ツインのベッドルームがあり、定員は2~4名。

地元にゆかりの工芸品やおみやげなどが展示されています。「お杉わらべ」は雪国の子どもを表現した秋田杉の素朴な人形で昭和のころから親しまれているものだそうです。
歴史ある建物を改装した従来からの客室に、西宮家の蔵をリノベーションした、2つの客室もオープン!

西宮家でもっとも古いとされる文庫蔵を改装した「西宮家 文庫蔵(にしのみやけ ぶんこぐら)」には、蔵に保管されてきた古文書や陶磁器などから発想を得て、和紙や古書などを調度品とした客室になっています。

かつて養蚕が行われていたと伝わる蔵が使われたのは「西宮家 まゆ蔵(にしのみやけ まゆぐら)です。養蚕の“繭と糸”をテーマにした手仕事の魅力が感じられる調度品が特徴です。
■和のゐ 角館(わのい かくのだて)
住所:秋田県仙北市角館町田町上丁11-1、「反物蔵」は仙北市角館横町15
TEL:0187-53-2774
営業時間:チェックイン15~18時、チェックアウト10時
料金:1泊2食付3万1000円~
アクセス:JR角館駅から徒歩約9分、「反物蔵」はJR角館駅から徒歩約13分
商人が暮らした「外町」に堂々たる蔵造り
江戸末期創業の老舗「安藤醸造」を見学

武家屋敷通りの南側には、明治期から続く商家や蔵造りの建物が残る“外町”と呼ばれるエリアがあります。レンガ造りの重厚な蔵は「安藤醸造」の本店で、嘉永6年(1853)創業以来、味噌と醤油の製造販売を行ってきた老舗です。嘉永6年といえば、あのペリーが来航した年です。木造建物が密集していた外町はたびたび大火に遭い、「安藤醸造」も焼失を免れず、現在の建物は明治15~24年(1882~1891)に建てられたものだそうです。

店の入り口横には、味噌や醤油の醸造用に使われる井戸水が流れる水場があり、自由に飲めます。

店内にはかつての帳場の様子がわかる一角があります。蔵の扉に見事な漆喰が施されています。

店内の奥、重厚感のある扉の向こうは「蔵座敷」になっています。冠婚葬祭に利用されていたという内部は、襖絵や欄間の透かし彫りなど趣向を凝らした造りに。家の中に蔵があるのは、雪が多い冬にも蔵への行き来ができるという雪国特有の造りなのだそう。「文庫蔵」を活用した休憩スペースもあります。

座敷蔵への廊下の窓辺に正月の鏡餅が干してあり生活感が感じられます。古い建物ならではの天井やガラス窓にも注目です。

右は「十年さいしこみ醤油」100ml 950円、仕込み水の代わりに醤油を使う“再仕込み”を繰り返した10年ものの醤油。トロっとした濃厚な味と香りが特徴です。発酵熟成した醤油を絞ったままの「生醤油」100ml 540円(中央)、「寒こうじ」350g 540円は野菜に漬け込むだけで麹の旨みがおいしい漬物になります。
■安藤醸造本店(あんどうじょうぞうほんてん)
住所:秋田県仙北市角館町下新町27
TEL:0187-53-2008
営業時間:8時30分~17時
定休日:冬期1~3月は不定休
アクセス:JR角館駅から徒歩約15分
角館郊外、国道沿いの「安藤醸造北浦本館」で人気の醤油ソフト、おみやげも買える

「安藤醸造北浦本館」には食事処「土鍋屋(どなべや)」が併設されます。
おみやげコーナーでは「安藤醸造」の商品が買えます。「家伝つぶみそ」(左)300g入り810円、麹の割合が多く、長期熟成された味噌はコクがあり香りがとてもよいです。「和のゐ 角館 米蔵」の味噌汁にも使われている味噌右は「しろだしブイヨン」360ml 896円、白だしをベースに香味野菜の風味を加えた洋風味、ポトフやスープなどに。お湯で薄めてそのまま飲んでもおいしいです。

醬油のコクと香りが生きる、人気の「醬油ソフトクリーム(コーン)」460円。
■安藤醸造北浦本館(あんどうじょうぞうきたうらほんかん)
住所:秋田県仙北市角館町雲然山崎42-1
TEL:0187-55-2200
営業時間:9~17時
定休日:無休
アクセス:JR角館駅から車で約7分
黒板塀が続く「武家屋敷通り」へも足を延ばして、由緒ある城下町をおさんぽしよう

「安藤醸造本店」がある“外町”から武家屋敷通りへ。ここは国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けており、周辺はかつての武士の居住地で“内町”と呼ばれています。黒板塀にみずみずしい緑が彩りを添えています。
屋内の細緻な装飾も見学できる、座敷に上がれる武家屋敷「石黒家」

武家屋敷通り(内町)の最北に位置。佐竹北家に仕えて勘定役などを担っていた由緒ある家柄で、のぞき窓のある黒板塀や、正面玄関と脇玄関などが格式を示しています。実際に座敷に上がり、当家スタッフの案内で武家屋敷の基本について学ぶことができます。

明治・大正期に建築された文庫蔵にも歴史を感じます。
■武家屋敷「石黒家」(ぶけやしき いしぐろけ)
住所:秋田県仙北市角館町表町下丁1
TEL:0187-55-1496
営業時間:9~17時(12~3月は~16時)
定休日:不定休
料金:入館料500円
アクセス:JR角館駅から徒歩約25分
体験やおみやげも楽しめる、由緒ある「角館武家屋敷・青柳家」

芦名家・佐竹北家に仕えた、約400年の歴史をもつ名家。格式高い薬医門をくぐると回遊式庭園を囲むように築約200年の母屋、武器蔵、レトロなカフェやみやげ店が敷地内に点在しています。武器蔵には甲冑や兜が展示されています。

藩への功績が認められ建てられた門「薬医門」は家の位や威信を表すとされています。当時、馬は屋敷に入れなかったため、門の前には「馬つなぎ石」があります。
■角館武家屋敷・青柳家(かくのだてぶけやしき あおやぎけ)
住所:秋田県仙北市角館町表町下丁3
TEL:0187-54-3257
営業時間:9~17時(12~3月は~16時30分)
定休日:無休
料金:入館500円
アクセス:JR角館駅から徒歩約18分
武家らしい凛とした庭園が魅力の「小田野家」

常陸時代からの佐竹家の重臣で、秀でた武術で佐竹北家に仕えた家柄です。当初は田町上丁に家を構えていましたが、天和元年(1681)にこの地に移ったそうです。門から玄関までのドウダンツツジが続く長いアプローチなど、みどころ豊富です。
■小田野家(おだのけ)
住所:秋田県仙北市角館町東勝楽丁10
TEL:0187-43-3384(仙北市観光文化スポーツ部文化財課)
営業時間:9時~16時30分
定休日:12月~4月上旬
料金:入館無料
アクセス:JR角館駅から徒歩約15分
苔むした庭園もみごとな「河原田家」

芦名氏譜代の家柄で、のちに佐竹北家に仕えました。屋敷は明治期に現在地に移転されたもので、書院造りの様式が残っています。4室で構成された主屋は角館武家屋敷住宅の典型的な造りとなっています。屋敷内の庭は通りの喧騒を忘れられる閑静な空間となっています。
■河原田家(かわらだけ)
住所:秋田県仙北市角館町東勝楽丁9
TEL:0187-55-1500
営業時間:9~17時(12~3月は~16時30分)
定休日:12月28日~1月4日
料金:入館500円
アクセス:JR角館駅から徒歩約15分
映画『たそがれ清兵衛』のロケ地として注目される「岩橋家」

享保年間(1716~36)より現在地にあり、昔ながらの姿を今に伝えています。つるべ式の井戸が保存され、明治30年(1897)ごろに木羽葺きの屋根を導入したおかげで、その後の大火でも焼けずに残ったといわれています。2026年1月15日、国の重要文化財に指定されました。
■岩橋家(いわはしけ)
住所:秋田県仙北市角館町東勝楽丁3-1
TEL:0187-43-3384(仙北市観光文化スポーツ部文化財課)
営業時間:9時~16時30分
定休日:12月~4月上旬
料金:入館無料
アクセス:JR角館駅から徒歩約20分
角館の手仕事工芸、イタヤ細工の技を見られる「松本家」

柴垣に囲まれた茅葺き屋根の簡素な屋敷。正面には杉皮葺きの石置き屋根もあります。郷校弘道書院の教授を勤め、『烏帽子於也(えぼしおや)』の著者として知られる須藤半五郎を出した向学の家です。4月中旬~11月初旬は、イタヤカエデの若木を裂いて編み上げる角館の工芸品、イタヤ細工の実演販売(不定休)を行っています。
■松本家(まつもとけ)
住所:秋田県仙北市角館町小人町4
TEL:0187-43-3384(仙北市観光文化スポーツ部文化財課)
営業時間:9~16時
定休日:11月中旬~4月上旬
料金:入館無料
アクセス:JR角館駅から徒歩約20分
Text&Photo:るるぶ情報版(国内)編集部
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