ミルクティーとタルト

【東京・八丁堀】「漆と日々」で味わう本格的な香港式ミルクティー

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茅場町駅と八丁堀駅のほぼ中間、オフィスビルが立ち並ぶ新川エリアに、工芸と香港の食文化が出合うカフェ「漆と日々(うるしとひび)」があります。手がけるのは、漆をはじめとする工芸を現代の暮らしに伝える「工藝新潮(こうげいしんちょう)」。店内には工芸作品とともに香港を感じさせるアイテムが並び、丁寧に仕込まれた香港式ミルクティーや鴛鴦茶(えんおうちゃ)、手作りのエッグタルトなどを楽しめます。

Summary

漆をもっと日常へ。「工藝新潮」が手がけるカフェ

「漆と日々」の外観

茅場町駅と八丁堀駅から徒歩約10分。オフィスビルが立ち並ぶ新川エリアの一角に、2026年1月に「漆と日々」がオープンしました。アトリエやギャラリーを思わせる、落ち着いた外観です。

建物の奥へ進むと、工芸と香港文化が溶け合う空間が広がる
建物の奥へ進むと、工芸と香港文化が溶け合う空間が広がる
お店を手がけるのは「工藝新潮」
お店を手がけるのは「工藝新潮」

「工藝新潮」は、東京藝術大学大学院で漆芸を学んだ2人と、木工芸を学んだ1人が立ち上げた工芸ユニット。それぞれが漆や木を用いた作品を制作しながら、工芸をより身近に感じてもらえる場として「漆と日々」を運営しています。

カフェを始めるにあたり、香港式ミルクティーについて一から学んだという3人。今後は、自分たちが制作した漆器で、ドリンクや焼き菓子を提供することも目指しています。

店内には、制作の道具などが展示されている
店内には、制作の道具などが展示されている
3人がそれぞれ制作した作品の展示も
東京藝術大学大学院1年生・潘子賢さんが以前「漆と日々」にて個展を開催した際の展示作品
「漆と日々」の内観

店内は、すっきりと落ち着いた雰囲気。テーブルや棚には観葉植物が置かれています。席数は13席とコンパクトで、2人掛けのテーブル席や、相席で利用できる大きなテーブル、1人で過ごしやすい席が設けられています。

「漆と日々」の内観

店内には、工房やギャラリーを思わせるスペースも。今後はワークショップなどにも活用していく予定で、展示された作品を眺めながら、こちらのスペースで飲食を楽しむこともできます。

30分かけて仕込む、こだわりの香港式ミルクティー

香港式ミルクティーを作る様子

さっそく、定番の香港式ミルクティーをオーダー。紅茶は注文ごとに一杯ずつ抽出するのではなく、専用のポットで一度に15~20杯分ほどを仕込みます。朝から夜まで紅茶の仕込みを繰り返し、できるだけ新鮮な状態で提供できるようにしています。

1回の仕込みにかかる時間は、約30分。風味を保てる目安は、仕込みから4~6時間程度。時間をかけて丁寧に抽出しながらも、作り置きしすぎない。作り手の経験と勘によって、理想の味へと仕上げられます。

香港式ミルクティーを作る様子

抽出は、茶葉を入れた布製の茶こしにお湯を注ぎ、別のポットへ移す作業を何度も繰り返します。はじめは淡かった紅茶が、少しずつ香港式ミルクティーのベースとなる、濃く深い色合いの茶湯へと変わっていく様子も見どころ。タイミングが合えば、カウンター越しにその工程を眺められます。

お湯を高い位置から勢いよく注ぐのにも理由があります。紅茶に空気を含ませることで、香りや風味を引き出すためなのだとか。ダイナミックな動きに注目です。

香りを加えるため、リプトンの紅茶もブレンド。日本限定パッケージがかわいい
香りを加えるため、リプトンの紅茶もブレンド。日本限定パッケージがかわいい

味の土台となる紅茶は、数ある茶葉のなかから選んだ数種類を独自にブレンド。抽出中は、何度も香りを確かめながら、その日の茶葉や気温などに合わせて感覚を研ぎ澄ませて作ります。

店内のディスプレイ

ブレンドした茶葉に合わせるのは、香港で広く親しまれている「BLACK & WHITE」のエバミルク。店内には、缶と同じ牛のロゴが描かれたカップも並び、香港らしい雰囲気を添えています。

店内のディスプレイ

香港のブランド『金茶王(きんちゃおう)』の香港式ミルクティー大会に出場した際に使用したカップもディスプレイされています。

鴛鴦茶に使用するコーヒー豆

香港ならではのドリンク「鴛鴦茶(えんおうちゃ)」もオーダー。香港式ミルクティーにコーヒーを合わせた一杯で、紅茶のコクとミルクのまろやかさに、コーヒーの香ばしさとほろ苦さが重なります。使用するのは、粒が小ぶりな雲南省産のコーヒー豆。

ドリンクを作る様子

アイスの鴛鴦茶には、ミルクティーを凍らせた氷を使用。丁寧に仕込んだ香港式ミルクティーにエスプレッソを加えて仕上げるため、氷が溶けても味が薄まりにくく、最後まで濃厚な味わいを楽しめます。

エッグタルトを作る様子

また、定番人気のエッグタルトもぜひ注文したい一品。週末には150個ほどを焼き上げるほど人気で、香港式ミルクティーや鴛鴦茶のおともにもぴったりです。

香港式ミルクティーを注ぐ様子

そうこうしているうちに、香港式ミルクティーが完成! あらかじめお湯を注いで温めておいたカップに、できたてのミルクティーを丁寧に注いで仕上げます。

ミルクティーから焼き菓子まで。味わいたい4つの定番

「本堅地 香港式ミルクティー(ホット)」650円
「本堅地 香港式ミルクティー(ホット)」650円

丁寧に作られた香港式ミルクティーは、お店の味の基準となる一杯。エバミルクの豊かな乳感と茶葉の力強い風味が、絶妙なバランスで調和しています。濃厚でありながらくどさはなく、のど越しは驚くほどすっきり。飲み込んだあとには、茶葉の香ばしい余韻がふわりと残ります。

これまでのミルクティーのイメージを覆すような味わいで、一度飲めば、きっとまた訪れたくなるはず。

「一曲二双 香港式鴛鴦茶(アイス)」830円
「一曲二双 香港式鴛鴦茶(アイス)」830円

「一曲二双 香港式鴛鴦茶(アイス)」は、香港式ミルクティーにエスプレッソを合わせた香港定番のドリンク。コーヒーの香ばしさとほろ苦さがミルクティーになじみ、まろやかでコクのある味わいに仕上がっています。意外な組み合わせながら、どこか懐かしい味。ぜひ味わってみてほしい一杯です。

香港式鴛鴦茶の特徴を紹介するカード

香港式ミルクティーとコーヒーを組み合わせた鴛鴦茶には、味わいや名前の由来を記したカードが添えられます。香港式鴛鴦茶を「一曲二双」と名付けたのは、二点一組で成立する美術表現に由来します。濃さはしっかりと感じられますが、甘さは控えめ。茶葉とコーヒーの香りが重なる、まろやかでコクのある味わいです。

「ポルトガル風のタルト」1個430円
「ポルトガル風のタルト」1個430円

試行錯誤を重ねながら、店内で一つひとつ手作りしている「ポルトガル風のタルト」。エッグタルトは香港でも親しまれている定番のおやつで、マカオを経て香港にも広まりました。一日に作れる数が限られているため、売り切れる前の早めの注文がおすすめです。

バニラビーンズの甘い香りとなめらかな食感がたまらない
バニラビーンズの甘い香りとなめらかな食感がたまらない
「スコーン+クリームチーズ」1個480円
「スコーン+クリームチーズ」1個480円

スコーンも、店内で手作りする数量限定の定番メニュー。スコーンはやわらかめの食感です。夏季限定の新商品「ベーコンチーズスコーン」も要チェック。ベーコンの塩気とチーズの風味を楽しめる、食事系のスコーンです。

クリームチーズとジャムで味変も楽しい
クリームチーズとジャムで味変も楽しい
ドリンクとスイーツのメニューの写真

工芸作品に囲まれた空間で、香港の文化に触れながら過ごせる「漆と日々」。時間と手間を惜しまず仕込まれる香港式ミルクティーは、これまでのミルクティーの印象を覆す味わいです。まだ知らない一杯との出合いを求めて、ぜひ足を運んでみては?

■漆と日々(うるしとひび)
住所:東京都中央区新川1-28-33 Glanffice 1F
TEL:03-5776-9747
営業時間:10時30分~19時30分
定休日:月曜


Text:松崎愛香
Photo:斉藤純平

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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