【日光】古民家で味わう田舎そば。「小休止 のうか」で過ごす癒やしのひととき|栃木
日光グルメといったら手打ちそば。名店がそろう日光市内のそば店のなかでもおすすめは、ご夫妻で経営するそば処「小休止 のうか」(こやすど のうか)。車でのアクセスがよく、ドライブの途中で立ち寄ることができます。田んぼの中の風情のあるお屋敷がお店になっています。喧騒から離れ、まさに「小休止」するのにぴったりの場所です。オープンから1時間半でそばが売り切れてしまう日もあるという人気店で、自慢のおそばをいただきました!
古民家と庭園が迎える日光のそば処

日光の観光地から少し離れた場所にある「小休止 のうか」は古民家の風情あるそば店です。
広い敷地に一歩足を踏み入れれば、タイムトリップした気分! 以前は別の場所でそば店を開いていたそうですが、この土地で代々続いている田んぼでの米づくりを受け継ぐために、古民家を改装し、現在はそば店と米作り両方に力を注いでいます。

厨房を設置したほかはあまり手を加えず、当時の暮らしの面影を色濃く残しています。一角には昭和の時代のノスタルジックなグッズもあり、思わず童心に返ってしまいます。

ケヤキを使用した大黒柱や、希少木で現在は伐採が禁じられている屋久杉の天井板が見られるのも古民家ならでは。だからといって古いものばかりではなく、畳にイス席をつくったり、ステンドグラスを使ったりと和洋折衷にすることで、懐かしさだけでなく居心地のよい空間づくりにこだわっています。

もうひとつのこだわりは、窓から眺める庭園。建物や調度品以上に力を入れたそうで、イチイの木を植え日光杉並木を、大きな石を並べ男体山と女峰山を、傾斜はいろは坂を、といった具合に日光の雄大な景色が表現されています。

敷地の脇には景観に合うようご主人が造った水車もあり、古民家の風情を高めます。

庭の向こうの田んぼの稲が黄金色に輝き、さらにその奥にはソバの白い花が咲き誇る光景が見られる秋はとくにおすすめの季節。大きな窓から外を見渡せる席に座って、ゆっくり流れる時間を楽しみましょう。
香りを楽しむ田舎そば
もりそば、山菜の天ぷら3種、ゆば刺し、麦めしとろろがセットになった、おすすめの「小休止すぺしゃる」を注文しました。こちらでいただけるのは、ご主人が毎日手打ちする、そば粉8割につなぎの小麦粉2割の二八そば。そばの実を製粉する際、実についた殻ごと挽いて粉にする黒っぽい色の、いわゆる田舎そばです。でも、出てきたおそばは一般的な田舎そばのイメージとは少し違っていました。色こそ更科そばのように白くはないものの、繊細に細く切られたそばには、無骨さは感じられません。そばの香りがふわっと広がり、喉越しもよく、スルスルと食べ進められてしまいます。

そばの風味が一番感じられるのは実と殻の間の部分で、香りよく仕上げるため、あえて殻を取り除かずに挽いています。秘境で特別に栽培されたそばの実を使用しているそう。ちなみに窓から見えるそば畑で栽培されているそばの実は、お店で販売している「蕎麦ぽん(ポン菓子)」(750円)に使用されています。味は塩とわさび塩の2種類。お土産にぴったりですね。

麦めしととろろに使用されているのは、自家栽培米コシヒカリ。農薬や化学肥料を通常の半分以下にした安心安全な栽培方法でつくられたお米は、粒立ちがよく、噛むほどに甘みを感じます。「土地は一日ではできませんから」とのこと。祖先が守ってきた土地を受け継ぎ、大切に育てたお米もぜひ味わってみてください。お米のみを購入することもできるそう。
そばと合わせて味わう山菜天ぷらと郷土料理

「小休止すぺしゃる」には山菜の天ぷらも付いています。春に採れるフキノトウ、タラノメ、コシアブラ、シドケ、コゴミといった山菜を通年楽しんでもらいたいと、新鮮さを保つ企業秘密の保存法でストックしているのだそう。セットにはこの中から3種が、単品の盛り合わせ「春採り山菜天ぷら」(1500円)には5種がのります。サクッと揚がった山菜のほのかな苦味と香りは、そばとの相性が抜群!
山菜とともにもうひとつおすすめしたいのが「葉わさびそば」です。契約農家で栽培され、こちらのお店のために漬けてもらっている葉わさび漬けがのったそばで、シャキシャキ食感と鼻を抜けるツンとさわやかな辛みがやみつきに。夏季限定のメニューでしたが、人気が高いため定番メニューとしてラインナップする予定だそう。
せっかく日光まできたのだから、地元の味をもうひと品。「ちたけ汁」は、香り豊かで、切って加熱すると濃厚な出汁が出る希少なきのこ「チチタケ(チタケ)」とナスを炒めて合わせた醤油味ベースのお汁で、主に栃木県で食べられている郷土料理です。濃いめの味付けのお汁とナスの甘みで食が進みます。そばのつけ汁単品としておすすめ。
最後にご紹介したいのが「名物だんご」。自家製の味噌にプチプチ食感のあるえごまを合わせた甘じょっぱいタレでいただくお団子は、創業当時から愛されている人気メニューのひとつです。そばでお腹いっぱいになったはずなのに、ペロリと食べられてしまいます。やっぱり甘いものは別腹、ですね。
メニュー・予約・アクセスまとめ

メニュー・予約
そばは毎日ご主人がひとりで手打ちしているため、そばがなくなり次第、お店は閉店となります。早い日には13時を前に終わってしまうことも。直接足を運んでくれる人を優先するため、予約はごくわずかしか受けないそうなので、待つことなく確実に食べたいなら、営業開始時間に合わせてお店に行くのがベターです。

アクセス
小休止 のうかへのアクセスは車が便利。宇都宮方面からは東北自動車道河内スマートインターチェンジから県道159号線を日光方面へ走り約7kmです。最寄駅となる東武日光線下今市駅方面からなら、カーシェアを利用するのもあり。逆面(さかづら)線を宇都宮方面へ走って20分ほどで到着します。車窓に流れる自然の色合いを楽しみながら向かいましょう。
まとめ
公共交通機関でのアクセスは難しい場所ですが、評判は口コミで広がり、平日でも客足が絶えない人気店。改めてその魅力とは…
・秘境で栽培されたそばの実を使用した田舎そば
・そば以外にもこの土地ならではの料理が食べられる
・美しい庭園を眺めるモダンで居心地がよい古民家
そばの味はもちろん、のんびり過ごせる居心地のよさは、また来たい!と思わせてくれます。
■小休止 のうか(こやすど のうか)
住所:栃木県日光市小林71
TEL:090-7736-3354
営業時間:11時~13時30分LO
定休日:木曜
Text:大滝慶子
Photo:木村雅章
●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。




