古都・奈良の世界遺産を望む「和鹿彩別邸」で過ごす贅沢時間【すみずみ宿泊ルポ】
東大寺のお膝元に位置する「和鹿彩別邸(わかさべってい)」は、静かな環境の中で伝統美と洗練されたモダンが美しく響き合う大人の隠れ宿。伝統的な奈良格子や素足で心地よく寛げる畳敷きの客室をはじめ、世界遺産の絶景を一望する最上階の展望大浴場、朝食の香ばしい「大和茶粥」など魅力が満載。日常の喧騒を忘れて心身ともに癒やされる、大人女子のご褒美ステイをルポします。
東側に「東大寺」を望む絶好のロケーション

「和鹿彩別邸」は、近鉄奈良駅から徒歩約12分の場所にあります。東大寺や正倉院、興福寺は徒歩圏内で、朝夕の静かな時間帯に散策しやすい好立地。近隣は静かな環境で、まさに隠れ宿と呼ぶにふさわしい宿です。
チェックインから温かいおもてなしでお出迎え

チェックインの手続きは、本館である「ホテルニューわかさ」で行います。

エントランスに入ってまず目を奪われるのが、毎年2月に東大寺二月堂で行われる伝統行事「修二会(しゅにえ/お水とり)」で実際に使われた大迫力のお松明(たいまつ)です。間近で目にすると「こんなにも大きかったんだ!」とその圧倒的なスケールにびっくり。近くで見ることができない貴重なものだけに、旅の始まりから一気に気分が高まります。

フロントでは、スタッフさんが旅の目的や希望の過ごし方をさりげなくヒアリングしてくれました。おすすめの観光スポットを尋ねてみると、ガイドブックには載っていない地元の人が大切にしている名店や、季節ならではのみどころを教えてもらえました。

下谷直広社長にお話を伺うと、「“おせっかいな奈良の親戚”を接客スタイルにしています」と笑顔。その言葉通り、夕食時に記念写真を撮影し、チェックアウト時には特製の封筒でプレゼントするサービスも好評だそう。「奈良での思い出を形に」という温かい思いが伝わってきます。

シカと鹿せんべいをデザインした奈良らしいルームキーを受け取ったら、棟続きの「和鹿彩別邸」に移動します。
特別感あふれる「和鹿彩別邸」へ
「和鹿彩別邸」に案内されると、町家らしい風情とモダンさが融合した素敵な空間が迎えてくれました。見上げると、ここにもお水取りのお松明が設置されていて、神聖な雰囲気に。

宿泊客が自由に利用できるラウンジは、天井には星空に見立てたきらめくライトがあって、落ち着いた雰囲気。フリードリンクなので、外出から戻ったら、いったんここでひといきつくのもいいですね。
「和鹿彩別邸」の世界遺産眺望スイート【あをによし】
最上階の特別室「あをによし」は、窓から東大寺大仏殿の大屋根や若草山といった世界遺産が一望できる贅沢なロケーションです。

高い天井には立派な梁(はり)があり、樹齢100年の木の美しさが存在感を放っています。
35㎡+洋間15㎡という広い部屋にはゆったりとしたソファが配されているほか、い草が香る畳スペースもあり、寝そべって景色を眺めたり読書や音楽を楽しんだりと、思い思いのスタイルで過ごせます。さらに80インチの大型プロジェクターやスマートテレビも完備されているため、お気に入りの番組や動画を大画面で鑑賞できるのもうれしいポイントです。
写真左奥のオブジェのような階段を上がると、プライベート感あふれるロフトへつながります。
見晴らし抜群の露天風呂に加え、セルフロウリュが楽しめる本格サウナや専用の水風呂、シャワールームまで揃っており、サウナ好きにはたまりません。
バスルームには資生堂のアメニティをはじめ、POLAの基礎化粧品やパナソニックの最上位ヘアドライヤー「ナノケア」を完備。部屋着には着心地の良い浴衣と作務衣の2種類が用意されているので、身軽でゆったりとしたホテルステイが叶います。
「ホテルニューわかさ」の客室ものぞいてみた!

「ホテルニューわかさ」の客室もそれぞれにこだわりが光っています。401号室「正倉」は、正倉院の校倉(あぜくら)造りをイメージした壁面が圧倒的な存在感。テレビ付きのサウナ、水風呂、露天風呂もあり、東大寺や若草山を見ながらの外気浴で最高に整いそう。

また、403号室は、左官職人が16層もの色を重ねて仕上げた奈良の朝焼けをイメージした美しいグラデーションの土壁が印象的です。

隣の406号室は夕焼けをイメージした土壁になっています。ほかにも若草山や東大寺二月堂近くの土壁を表現した客室、茶室の“にじり”をデザインした客室など、どの客室にも奈良らしい職人技を見ることができます。

室内に滑り台やプロジェクターを備えたメゾネットタイプの客室は、小さな子ども大喜びする人気の客室です。
絶景を望む大浴場と極上のサウナ体験
「和鹿彩別邸」の最上階にある展望大浴場からも、東大寺や若草山の雄大な景観が目の前に広がります。お湯にはやわらかな肌触りが特徴の人工温泉「光明石温泉®」が使用されており、湯船に身を沈めながら刻一刻と表情を変える奈良の空を眺める時間は格別です。また、湯上がり処には、甘酸っぱいパインアイスキャンデーが用意されています。
「和鹿彩別邸」の宿泊者は、本館の貸切風呂も利用できます。和の雰囲気のお風呂から見る夕日は格別。ここでもセルフロウリュを楽しみながらサウナに入り、冷たい水風呂で引き締めた後に外気浴で整うという究極のリフレッシュ体験が叶います。
魚料理が美味しい秘密はその歴史にあり
この宿の大きな魅力の一つが食事です。「ホテルニューわかさ」は4代続く歴史ある宿で、始まりは東大寺や興福寺、春日大社に魚を納めていた魚屋さんでした。そのため和歌山や大阪などの独自のルートを通じて、朝とれの活きのよい魚介類を仕入れることができるんです。
夕食は季節の大和野菜やこだわりの肉料理を取り入れた「大和懐石料理」。素材や味付けに一手間かけた逸品揃いで、卓上で炊く季節の炊き込み釜めしも人気です。

「和鹿彩別邸」の1階にある食事処は半個室または個室でプライベートな空間。ほかにも本館のダイニングルーム 「AKARi」、世界遺産展望レストラン「鹿~ROKU~」があり、ディナータイムにはサックスやフルートなどの生演奏が響き渡り、ロマンチックな時間を演出してくれます。
絶景を見ながら味わう朝の「大和茶粥」
「和鹿彩別邸」宿泊客の朝食は、世界遺産を一望できる本館の屋上にある「鹿~ROKU~」でいただきます。楽しみにしたいのが、奈良の郷土料理「大和茶粥」。香ばしいほうじ茶のお粥に、ほんのり甘い特製のみたらし風餡をかけていただくのがこの宿ならでは。あっさりとした茶粥にコクと甘みが加わって満足度がさらにアップします。
テーブル上には、一人前ずつ個別の釜で炊き上げられる釜炊きご飯や、目の前で軽く炙って味わえる焼き魚、コシが特徴的な三輪そうめん、大和野菜のおひたしなど、朝から目移りするほどの品数が並びます。ハーフビュッフェ形式で、ライブキッチンで作られるだし巻きもぜひ食べたい一品です。奈良の豊かな食文化を堪能できる朝食です。
屋上バーや季節の催しで楽しむアクティビティ
食事以外の時間も、館内には楽しみが尽きません。屋上にある正倉院と同じ造りの建物が、夜になるとバーとしてオープン。美しい夜景や星空を眺めながら地酒やクラフトビール「あおによし」1200円などを楽しめます。

屋上のバーの朝は、無料の冷たいオレンジジュースやアイスコーヒーが提供され、さわやかな風を感じながら目覚ましタイムを過ごせます。
また、1月の若草山焼きや花火は圧巻の光景。東大寺でコンサートが開催されるときには、その雰囲気も伝わってくる特別な体験が待っています。

この夏初めて設けられた宿泊客向けのサービスは、射的や輪投げができる縁日ルーム。子どもはもちろん、大人も童心にかえって盛り上がったそうです。さらにブラッシュアップして今後の開催も検討されているとか。
周辺のおすすめ観光スポット&リアルなおすすめタイムスケジュール
【ホテルから徒歩約10分】奈良国立博物館

仏教美術を中心に展示・収蔵しています。国宝・重文を含む常時100体近くの仏像を展示している「仏像館」や、毎年秋に開催される「正倉院展」を楽しみに多くのファンが訪れます。
【ホテルから徒歩約10分】奈良公園

総面積が約511haもある広大な公園で、約1400頭の野生のシカが園内のあちらこちらでのんびり過ごしていることでも有名です。芝生や松木立などが調和した園内には春日山現森林も。奈良市街でありながら豊かな自然や古都を感じられます。
【ホテルから徒歩約15分】猿沢池

奈良公園内にある周囲360mの人工池で、天平21年(749)に興福寺が行う「放生会」の放生池として造られました。興福寺五重塔が周囲の柳と一緒に水面に映る風景は「南都八景」のひとつです。
リアルなおすすめタイムスケジュール
【1日目】
11:00 近鉄奈良駅着。街を散策しながらホテルへ
11:15 荷物を預けて奈良国立博物館へ
11:30 博物館内にあるカフェでランチタイム
12:30 博物館内を鑑賞
15:45 シカに鹿せんべいをあげながらホテルへ
16:00 チェックインして客室でおしゃべりタイム
17:00 最上階にある展望大浴場で大仏殿・若草山を眺めながら贅沢なバスタイム
18:30 夕食は「大和懐石料理」を堪能
20:00 屋上バーでクラフトビールを片手に夜景を楽しむ
21:30 客室でおしゃべりタイム
22:00 おやすみなさい!
【2日目】
6:00 起床。奈良公園・猿沢池を散歩
7:00 本館の屋上にある「鹿~ROKU~」で朝食
8:30 客室に戻り荷物をまとめてしばし休息
9:00 荷物を預けてチェックアウト
9:10 東大寺を見学
12:00 ホテルに戻って荷物を受け取り近鉄奈良駅へ
12:15 駅のコインロッカーに荷物を預けて興福寺へ
13:30 ならまちを散策しながら、ランチタイム、おみやげ選びを楽しむ
16:30 近鉄奈良駅で荷物を受け取り帰路へ
東大寺や若草山を望む静かなエリアに佇む「和鹿彩別邸」。畳の香りとこだわりの意匠が心地よい客室や、魚屋発祥ならではの旬の料理、親身なおもてなしに心が和みます。日常の喧騒を離れて自分のための特別な時間を過ごしたい、大人女子にぴったりの隠れ宿です。
■和鹿彩別邸(わかさべってい)
住所:奈良県奈良市北半田東町1
TEL:0742-23-5858
チェックイン:15~22時/チェックアウト:~10時
料金:1泊素泊まり1万4300円~
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約12分(タクシーで約5分)、JR奈良駅からバスまたはタクシーで約10分
Text&Photo:松田きこ(ウエストプラン)
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