【日光】「さん・フィールド」で名物の日光ゆばを味わう|栃木
日光を代表する郷土料理のひとつが「ゆば」。そのゆばを存分に味わえるのが「さん・フィールド」です。ゆばという食材をさまざまなバリエーションで食べさせてくれる「ゆば御膳」で、日光ならではの食の魅力を楽しんでみてください。
厚くボリュームのある日光のゆば
日光名物のゆば料理がいただける「さん・フィールド」の看板メニューは「ゆば御膳」。煮物、お吸い物、ご飯にデザートまで、10品以上のゆば料理が楽しめます。ゆばは、豆乳を加熱したときに表面にできる膜をすくい上げて作られます。ゆばといえば京都が有名ですが、京都のゆばは「湯葉」、日光のゆばは「湯波」と書かれることが一般的です。日光では膜を二重に引き上げるため、京都の「湯葉」よりも厚みがありボリュームある食感を楽しめるのが特徴です。その原点は日光も京都も精進料理にあります。
4時間もかけて作られる「福ゆば」

「さん・フィールド」の店主は、地元日光育ちの高村キヨ子さん。「ゆばは日光の食文化なんです。お正月やおまつりのときなど絶対に欠かすことのできない食材です」。「ゆば御膳」の真ん中に堂々と位置しているのが甘いだしでほっこりと煮込んだ「福ゆば」。まず、そのボリュームに驚きます。
「子どもの時に初めて輪王寺で食べたんですよ。なんて大きなゆばだろうと思いましてね。家に帰ってから、母にあれが食べたいとねだったんですが、食卓に上がることはありませんでした。福ゆばは輪王寺のおまつりの時にだけふるまわれるもので、通常の3倍の大きさがある特注品だったんです」(店主・高村キヨ子さん)。
自身がゆば料理を出すことになったときに、輪王寺に福ゆばを納めていた老舗「ふじや」に特別に製造を依頼。一見シンプルな料理に見えますが、油を抜いてじっくり煮込むため、4時間もかけて作られる手間暇のかかる一品です。
ただのゆばと侮るなかれ。一品一品の違いを味わってみて
ゆばは調理方法によって、さまざまな食感や味わいが楽しめます。しょうゆと生姜で煮込んだゆば御膳の一品、「つくだ煮」。甘味噌を包んで揚げた「串ゆば」。椎茸やゼンマイの入った「しの巻きゆばのあんかけ」。さわやかな酸味がアクセントになっている「ゆばおからの酢の物」。ごまだれがかかった「胡麻豆腐とゆば」。
さらに上品な味わいの「ゆばのお吸い物」とご飯も付いてきます。一品ずつ違いを感じながら、お腹も大満足の「ゆば御膳」です。
とろりとした食感の「さしみゆば」
人気の「ゆば御膳」に加えて、ぜひ味わいたいのが「さしみゆば」。老舗「ふじや」のとろりとした食感のゆばが味わえます。食べ方は店や家庭ごとにさまざまですが、「さん・フィールド」では、だししょうゆとわさびを付けていただきます。
「さん・フィールド」の名前の由来とは

入り口に「ゆば料理」という暖簾がかかり、店を訪れるお客さんのお目当てが「ゆば御膳」という「さん・フィールド」。伝統的な郷土料理店の割にカジュアルな店名なのが気になるところです。
「昭和57年(1982)に喫茶店としてオープンしたんです。昔、このあたりは一番最初に朝日が当たる場所だったことから「旭原」という地名で呼ばれていました。それが店名の由来です。90年代後半に喫茶店経営がうまくいかなくなってきたときに日光名物の湯波料理を出したらいいんじゃないかというアイデアをいただいたんです。当時は高級店中心だったので、もっと気軽に味わってほしいと思いから、ゆば料理をメニューとして出すことになりました」(店主・高村キヨ子さん)。
テーブルに置かれた「ゆば御膳」のメニューをひっくり返すと、そこには今もコーヒーやパフェといった喫茶メニューが。「ゆば御膳」に付いてくる「ゆばコーヒーゼリー」にも、喫茶店だった時の名残を感じさせます。
アクセス・基本情報

「さん・フィールド」は、JR日光駅や東武日光駅から徒歩10分ほど。東照宮へと向かう日光街道沿いにあり、寺社巡りの途中に立ち寄るにも便利な場所にあります。バスを利用して鉢石町バス停で下車すれば、お店はすぐ目の前。お店の裏にパーキングもあるので、レンタカーや自家用車でも利用しやすいお店です。

日光の湯波は家庭でも長く親しまれてきた料理です。「さん・フィールド」のキッチンで料理を作っているのは、地元のお母さんたち。日光に根付いた食文化の豊かさを感じることができる名店です。
■さん・フィールド(さん・ふぃーるど)
住所:栃木県日光市下鉢石町818
電話:0288-53-4758
営業時間:11~17時
定休日:木曜
Text&Photo:松岡宏大
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