女子旅の聖地!道後の中心で120余年の時を刻む、道後温泉本館の楽しみ方案内
現役の公衆浴場でありながら国の重要文化財、そしてあのフランスの有名観光ガイド三ツ星も獲得した道後温泉本館。周囲を近代的なビルで囲まれながらも、120余年を超える威風堂々の姿で、今も昔と変わらず大勢の観光客や市民を迎えています。そんな道後温泉本館の楽しみ方をお教えします!
Summary
「女子旅の聖地」といわれるほど女子に人気の道後温泉
市街地から路面電車で約20分という近さにある松山市の道後温泉は、環境省と国土交通省観光庁が後援した2016年の「温泉総選挙」で、女子旅部門第1位を獲得した、女子に人気の温泉地です。
その道後温泉のシンボルが、木造三層楼の道後温泉本館。初めて訪れる人は誰もがその堂々たる姿に圧倒され、しばしフリーズしてしまうほどです。
「ここが公衆浴場なんて、信じられない!」そんな心の声が聞こえてきそう。
いえ、本当に公衆浴場で、しかも源泉かけ流しの美人の湯なんですよ。
庶民的な「神の湯」、ちょっとセレブ気分の「霊の湯」、どっちを選ぶ?
道後温泉本館には、「神の湯」と「霊(たま)の湯」の2種類の浴室、そして三階個室と二階席の2種類の休憩室があり、その組み合わせで4通りの入浴コースがあります。
まず、2つの浴室をご紹介しましょう。
こちらが神の湯(写真は女湯)。
地元の人たちもふだんから利用している広々とした浴室で、レトロな銭湯の雰囲気が漂っています。男湯は2つの浴室と1つの脱衣所、女湯は1つの浴室に2つの脱衣所があります。
そして、こちらが霊の湯。
もともとは皇室の随伴者用に作られたもので、神の湯に比べこぢんまりしていますが、庵治石や大島石を使った浴室に、壁面には大理石と高級感あふれる雰囲気です。
好みに合わせて入浴コースをチョイスしよう
「神の湯」と「霊の湯」、2つの浴室の違いがわかったところで、入浴コースを選びます。
こちらは霊の湯三階個室。床の間を備えた個室で休憩できます。プライベート感を重視するなら、ここがおすすめ。神の湯と霊の湯の両方に入浴できます。白鷺模様の浴衣が借りられ、日本唯一の皇室専用浴室「又新殿(ゆうしんでん)」を無料で見学できます。
そして、坊っちゃん団子とお茶のお接待付きです。
- 料金/大人1550円 時間/6〜22時(20時40分札止め) ※利用時間は1時間20分以内、貸し浴衣・貸しタオル付き
霊の湯二階席は、南棟2階の東側にある25畳ほどの休憩室が利用できます。「神の湯二階席」に比べ静かに過ごせます。こちらの貸し浴衣はかわいい湯玉模様。神の湯と霊の湯の両方に入浴でき、又新殿の見学は無料です。
ここではお茶とせんべいの接待が受けられます。
- 料金/大人1250円 時間/6〜22時(21時札止め) ※利用時間は1時間以内、貸し浴衣・貸しタオル付き
神の湯二階席は、道後温泉本館の王道コース。神の湯に入浴後、55畳の大広間でゆったりくつろげます。縁側で涼むのも気持ちいいですよ。
霊の湯二階席と同じお茶とせんべいの接待が受けられ、湯玉模様の浴衣が借りられますが、貸しタオルは付いていません。また、又新殿の見学も別途有料(260円)です。
- 料金/大人840円 時間/6〜22時(21時札止め) ※利用時間は1時間以内
神の湯階下は、神の湯に入浴するだけのシンプルコース。貸し浴衣や貸しタオルは付いておらず、茶菓子の接待もありません。又新殿の見学も別途有料(大人260円)です。
- 料金/大人410円 時間/6〜23時(22時30分札止め) ※利用時間は1時間以内
歴史ある建物を外からもじっくり眺めてみよう
明治27年の神の湯改築後、幾度かの増改築を重ね、現在の姿となった道後温泉本館。
明治、大正、昭和とさまざまな時代の建築技法が調和し、どこを切り取っても実にフォトジェニック。本館の周囲をぐるりと回って、お気に入りのアングルを見つけてみましょう。
また、本館北側にある玉の石は、人気のパワースポット。願いごとを唱えながら、横にある引き湯から長い柄杓を使って石にお湯をかけると願いが叶うのだとか。
夜には、昼間見るのとは異なる美しい姿が浮かび上がります。大屋根の中央にある塔屋「振鷺閣(しんろかく)」の赤いギヤマンが、なんとも妖艶です。
入ってよし、眺めてよしの道後温泉本館。歴史を感じさせるお湯にゆっくり浸かって、心も体もほっこり癒やしてくださいね。
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