都会のオアシス「三菱一号館美術館」の洋館カフェで、カラフルな限定スイーツを
東京駅の丸の内南口から徒歩5分。「三菱一号館美術館」の1階に、趣あるミュージアムカフェ・バー「Café 1894」があります。明治期に銀行営業室として利用されていた場所を可能な限り忠実に復元した空間で、人気ドラマ『半沢直樹』や『相棒』のロケ地としても有名です。美術館の展覧会会期中はタイアップランチやデザートが、期間外は特別メニューのアフタヌーンティーが提供され、そのレベルの高さが注目を集めています。
19世紀末の設計。復元にこだわった建物自体が美術品のよう
古い映画にでてきそうな重厚な建物。英国人建築家ジョサイア・コンドルが設計し、1894年に建設された「三菱一号館」を、設計図や写真などの資料をもとに忠実に復元したものです。
階段を上がると、広々とした空間が広がります。思わず見上げる天井の高さは8m!彫刻でデザインが施された太い6本の柱もなかなかの迫力です。
1894年、「三菱一号館」建設当時は電気のない時代。明かりはすべてガス灯でした。現在は、ほんわかとした照明が当時の面影を演出しています。
クラシカルなカフェで鮮やかなスイーツ&ランチを楽しむ
「Café 1894」では、年間3回の展覧会とタイアップしたランチとデザートが企画されています。作品、作家、季節と展覧会のイメージを大切にしながら、シェフとパティシエが考案し、スタッフが味のバランスなど検討を重ねて作り出されます。
こちらは2018年5月20日まで開催している『ルドン-秘密の花園』展のために作られたオリジナルスイーツ。この展覧会の目玉展示のひとつ、ルドンが唯一パステルで描いた『グラン・ブーケ(大きな花束)』は、印象的なブルーの花瓶に鮮やかで艶かしくもある花たちが描かれています。そんなインパクトのある作品をイメージして作られたスイーツです。
想像以上の大きさがありますが、黄色のレモンホイップメレンゲとはちみつとレモンのエルダーシロップの酸味がマッチしていて絶品です。どの企画展の時期もこのクオリティのデザートが食べられるので、企画が変わるたびに通いたくなります。
常時提供している「Café 1894 ガーデンプレートランチ」1500円も人気のメニュー。大盛りのサラダに牛挽肉とマッシュポテトのグラタン、サンドイッチ、海老とブロッコリー、ラフランスのマリネ、スコーンと大充実ながらヘルシーなプレートです。ハーブティー付きなのも嬉しいポイント。
あまり知られていないのが、リーズナブルな夜のコース。フリードリンクに前菜からデザートまで7品が付くスタンダードコース5000円(注文は4名以上)は、照明を落としたムードたっぷりの雰囲気のなか食事が楽しめるので、ゆったりしたい夜におすすめです。
展覧会のお休みの時に登場する特別メニューがアフタヌーンティー3400円(注文は2名以上)。3段のプレートにはマカロン、モンブラン、タルトやシュークリームなどの洋菓子やサンドイッチなど。その他に冷たいデザートプレートも付いています。
飲み物は紅茶、ハーブティー、コーヒーなど約20種類から選べて飲み放題。完全予約制で、14時30分〜、15時30分〜の1日15組まで。時間制限はないので、ゆっくりと、優雅なティータイムを楽しめます。
東京のオフィス街にヨーロッパの街角が現れたみたい
美術館のコレクションは、建物と同年代の19世紀末の西洋美術が中心です。
復元した「三菱一号館」の設えと芸術作品と食も楽しめるクラシカルな空間。異空間で心に潤いをもたらしてくれる都心のオアシスを発見しました!
text:下西由紀子(3jags)
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