山盛りクリームに心奪われる!ウインナーコーヒー発祥の喫茶店「神保町ラドリオ」
コーヒーチェーン店でもおなじみの生クリームがのったコーヒー。これを昭和の時代に「ウインナーコーヒー」と名付けて生み出した店があるんです。元祖の味を飲んでみたい!と向かったのは神保町でもっとも古い喫茶店「神保町ラドリオ」です。
時が止まったような小道にある、神保町でいちばん古い喫茶店
1949年創業の「神保町ラドリオ」は、うっかり通り過ぎそうな細い路地裏にありました。少し先にはタンゴ喫茶「ミロンガ」、居酒屋「兵六」の看板があり、神保町で昭和から続く店が残る有名な小道なんだそう。まるでここだけ時間が止まったような雰囲気です。
神保町だからこそ生まれた、冷めにくい「ウインナーコーヒー」
さっそく注文した「ウインナーコーヒー」(518円)とご対面。創業してから徐々に量が増えていったという生クリームは想像以上に山盛りです。これが誕生したきっかけはお客様への心配りでした。
神保町には本を読みふけったり熱く語り合ったりする人が多いのでコーヒーが冷めてしまう。そこで留学生が教えてくれたウィーン風の飲み方をヒントに生クリームをのせたのが始まり。名前のウインナーとは「ウィーン風」と「包む」という2つの意味があり、ソーセージとは無関係!
ウインナーコーヒーの正しい飲み方を店長に尋ねると、クリームを食べながら飲めるようにカップの持ち手を左に置いているそうで、さっそくその方法で飲んでみました。クリームはふわっふわ、砂糖を入れなくてもコーヒーの苦みとのバランスがちょうどいい甘さ。ほんわかやさしい気持ちになれるおいしさです!
生クリームがのったメニューはほかにもあります。暑いときにおすすめの冷たい「ウインナーカフェオレ」(626円)。少し苦みのきいた深煎りコーヒーと牛乳、生クリームの3層になっていてパフェっぽい雰囲気!クリームがどっさりのっていて飲みごたえがあります。
コーヒーが苦手ならチョコレートシロップと牛乳で作る「チョコレート」(702円)や「ココア」(702円)を注文してみて。「チョコレート」はクリームにもチョコレートがかけてあり、まるでデザート!
こんなにもいろんな種類のウインナーメニューがあるとは予想外。次はどれを飲もうかと迷うのも楽しいですね!
昭和の香り漂う店内のBGMはシャンソンのみ
店内のBGMは初代店長の愛子ママが好きだったシャンソンだけを流しているのだとか。ただし昭和に流行った曲だけでなく、最近のアーティストが歌うポップなシャンソンまで選曲されています。女性の艶っぽく気だるいハスキーボイスが、昭和の香りを残した店内と絶妙にマッチ!
ウインナーコーヒー、ブレンドコーヒー、アイスコーヒーを注文した人は、18時までなら2杯目から108円でおかわりができます。昭和のウインナーコーヒーと雰囲気を味わいに行ってみてくださいね!
Text:松本いく子
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