都内にある熱帯雨林!?巨大な温室ドームで一年中トロピカル体験
忙しい日々、どこか常夏の島に逃げてしまいたい…でも旅にでる時間もない。そんな時には、都内にある「熱帯雨林」でトロピカルな気分に浸ってみては?夢の島公園の内部にある穴場リラックススポット、「夢の島熱帯植物館」。身心ともにリフレッシュできる温室ドームの魅力に迫ります。
一年中ワイルドな樹木が生い茂る、都内の「熱帯雨林」に潜入
JR新木場駅から歩いて数分で見えてくる広々とした夢の島公園。導かれるように公園の奥へ歩いていくと、常夏感を漂わせる木々が現れます。さらにその奥にあるのは巨大な透明のドーム。扉を開けると濃厚な緑の香りと熱気が押しよせてきます。
「夢の島熱帯植物館」は約1000種の熱帯植物たちが生息する植物館。清掃工場で発生する高温水を活かすことで一年中温かな空気に包まれるドームは、季節や時間を忘れさせてくれます。
足元には、美しくも毒々しい、トロピカルな花々が咲き乱れています。今にも動き出しそうなくらい活き活きした姿に、ハッと息をのむ瞬間も。
写真は南アメリカに自生するグズマニア、花言葉は「いつまでも健康で幸せ」。花苞(かほう)が数か月間色あせないことからつけられた言葉がよく似合う花です。
熱帯の植物たちは、葉が一枚ずつ個性を放っていて緑の濃さの“気配”が違います。水滴のきらめく瞬間に見惚れてしまいそう。
滝のマイナスイオンと巨大な樹木に癒されよう
どこからか響く水の音に誘われて生い茂る緑の道を進んでいくと、滝を発見。滝の裏側にまわれるので、滝ごしの写真を撮ることもできます。トンネルの中は水しぶきが当たって気持ち良い!
絡まる根やうっそうとした緑の先に、癒しの水辺は続いています。散歩しているだけで、まるで熱帯雨林の探検家になったような気分に。
さらに奥へ進むと、不思議な樹皮を持つ木と対面します。この植物は「マルハチ」といって、葉柄の落ちたあとが「丸くて」「逆の八の字」を描くことから名前がつけられています。
その隣にそびえ立つ、生き物のような姿の木は「タコノキ」。名前のとおり足を四方八方に伸ばす植物です。
夢の島熱帯植物館では「亜熱帯の水辺」、「熱帯の生活」をテーマとしたドームと「小笠原諸島」を再現したドームの3つから構成されており、「マルハチ」や「タコノキ」は小笠原諸島特有の珍しい木としてドーム内でも注目の存在です。
生命力あふれる植物からエネルギーがもらえそう
目に飛び込むトロピカルでフォトジェニックな熱帯の植物たちは、まるでエネルギーを届けてくれるようです。空に向かってすくっとのびるこの赤い植物は「ベニヒモノキ」。赤い花穂が紐のように見えることからこの名がつけられています。太陽の光を受けることで花穂(かすい)が元気になる、愛らしい植物です。
奥にはひっそりと隔離された個室が。ドアを開けてみると、異様な生命力に圧倒されます。こちらは食虫植物のみを展示しているスペース。小さいながらも、誘い込んだ虫を逃さない独特な形をした植物たちを見ると、少しぞくっとする気分が味わえるのでおすすめです。
常夏の島を探索した気分を都内で存分に味わえて、入館料が一般250円という値段も魅力的。熱帯雨林の力強いエネルギーを感じてリフレッシュできる、都内の穴場スポットです。
text:宿木雪樹
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