近所にあったら通いたい!Webで人気のパン屋さんが待望の実店舗オープン
5年ほど前から、Webショップやイベント出店、委託販売などでパン作りを行ってきた「coboto bakery(コボト ベーカリー)」。店主の酒井圭一さんが独立し、2018年3月18日、兵庫県姫路市に「coboto bakery shop(コボト ベーカリー ショップ)」をオープンさせました。
Webショップや委託販売で人気のベーカリーが独立
白い壁に、木をアクセントにしたナチュラルな空間は、自然光が差し込む明るい雰囲気。毎日約15種類のパンが並び、店内はお客さんであふれています。
もともと農業に関心があり、自身も農業をしたいという思いがあったというオーナーの酒井さん。勉強のため、さまざまな農家めぐりをしていたとき、素材に向き合う真摯な姿の農家さんたちに感動。その方々が作った農作物で何かを作りたい!と思い、パン職人の道に進んだのだそう。
人気は自家製粉の全粒粉を使ったパン
現在、酒井さんが使用しているのは、兵庫県豊岡市の「ナカツカサファーム」のオーガニック小麦・ユキチカラと、滋賀県の「シバタファーム」の無農薬の小麦・ニシノカオリ。この2種の小麦を自家製粉し、ブドウからおこす天然酵母を合わせます。
「小麦(玄麦)はミキシングする前に、石臼で製粉します」と酒井さん。小麦本来の風味を感じてほしい、という思いから、挽きたてにこだわっているのだとか。
人気のパンは、全粒粉を10%配合し、「よつ葉」の発酵バターを使用したサクッと軽い「クロワッサン」や、もっちり食感の「全粒粉山食パン」。
看板商品である「カンパーニュ」や、クルミをたっぷり混ぜ込んだ「コンプレ・ノワ」、長時間熟成の「バゲット」など、ハード系のパンも揃います。
いちじくとクリームチーズを全粒粉生地で包み込んだ「コンプレ・フィグ」、マスカルポーネ入りのクリームチーズにカカオ分の高いクーベルチュールをサンドした「ショコラ・フランス」など、さまざまな食材と組み合わせたパンも多数。
パンを通じて、生産者さんの思い、農業の大切さを届けたい
毎日食べているパンを「どんな材料でできているの?」、「どんなふうに誰が作っているの?」と、思ってもらえたら…、と酒井さん。時間に余裕のあるときは、自ら接客もし、パンの食べ方の提案や、生産者さんたちのお話をお客様に伝えています。
また、希望者を募って、生産者さんの「小麦畑見学ツアー」も開催。
今後は、小麦だけでなく、野菜やフルーツ、乳製品など、パン作りに必要な素材と、ひとつずつ丁寧に向き合っていきたい、と意欲的です。生産者さんたちの想いも込めたパンをぜひ味わってみませんか?
text:いなだみほ
photo:坂上正治
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